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現在放映中のアニメが、殆ど放映と同時にYoutubeへアップされてしまう事象は、必ずしも良いことではない・・・どころか、著作権上問題であり、それは作者・製作者に対する冒涜ともなりかねない問題であり、ひいては作者・製作者の創造意欲・製作意欲を殺ぎかねない大問題でもある。一方で、左様にも早期に「インターネット上で全世界へ大公開(*1)」されてしまうと言うことは、当該作品に相応の人気があるということでもあり、その意味ではこの事象は「良いこと」でもあり得る。
であるならば、現在TV放映中のアニメ「GATEー自衛隊、彼の地にて斯く戦えり」が放映早々にYoutubeにアップされる現状は、作品の人気という点では「良いこと」であり、作品の著作権という意味では「悪いこと」と言えよう。作者・製作者としては、痛し痒しと言ったところか(*2)。
であるならば、現在TV放映中のアニメ「GATEー自衛隊、彼の地にて斯く戦えり」が放映早々にYoutubeにアップされる現状は、作品の人気という点では「良いこと」であり、作品の著作権という意味では「悪いこと」と言えよう。作者・製作者としては、痛し痒しと言ったところか(*2)。
日本は銀座に突如異世界への「門」が開き、ここから進入してきた異世界の軍勢(人外のモノを含む)を辛くも撃退した日本は、「門の向こう側」への自衛隊派遣を決定。エルフやゴブリンやドラゴンが(あまり数は多くないらしいが)闊歩する異世界に、強固な橋頭堡を確保しつつ、「特地」と名付けられた異界の調査を開始する、って話。
「料理が出来上がる前から分け前を欲しがる奴らが多くてな。」嘉納防衛相
「料理が出来上がる前から分け前を欲しがる奴らが多くてな。」嘉納防衛相
元は小説で結構売れたらしく、本屋で見かけたこともある。「自衛隊を主人公にしたファンタジー」ってのがちょいと斬新だったが、それだけでは購入する気にもなれなかった。その後、アニメ化され、テレビ放映され、Youtubeにアップされて・・・まあ、端的に言えば私(ZERO)はそのYoutubeを見て「ハマって」しまい、斯様に紹介文まで書いてしまっている訳だ。それ即ち「GATE」と言う作品の魅力でも有れば、アニメ化、さらにはYoutubeの威力でも有ろう。ああ、私(ZERO)自身の著作憲法違反も、認めない訳には行かないがな。
何がGateの魅力かと言えば、何しろこの作品では、我らが自衛隊が、自衛隊員が、格好良く、それ以上に途轍もなく「人が良い」のである。「戦力なき軍隊」にして、戦後この方70年のほとんどの期間を「日陰者」扱いされてきた我らが自衛隊が、その境遇に屈することなく、「格好良さ」&「人の良さ」を発揮してくれる。それはある種の「理想的な軍隊」の姿であり、それ故に「小説=フィクションならではの都合の良さ」でもあるのだが・・・特に主人公・伊丹耀司二等陸尉の「人の良さ」はピカイチ。それを容認してしまう特地駐屯地司令官(陸将)にも、さらに上の防衛大臣・嘉納太郎(モデルは、多分、麻生太郎。かなり格好良いが)にも恵まれて(*3)、凶暴にして強靱な炎竜を撃退したり、日本へ「門」を通じて侵攻してきた(*4)帝国との講話交渉を開始したりの大活躍。ついでに金髪エルフとゴスロリ死神少女とショートカット賢者・魔法使い(事実上語り部)と良い仲になってしまうのも主人公特権か。ああ、帝国第三皇女なんてのも、憎からず思っているらしい。ますます主人公特権だな。ついでに離婚した嫁さんまで居るし(*5)。
さはさりながら、炎竜との遭遇戦では小銃、M2機関銃の射撃で牽制し、パンツァーファウスト3で片腕吹き飛ばして撃退したり、炎竜2頭をF-4EJファントムでたたき落としたところを砲兵集中射撃(*6)で粉砕したり(*7)、自衛隊の見せ場が多いのも魅力だ。とは言え、火薬を知らない/知ろうともしない「特地の軍勢(*8)」相手に自動火器の圧倒的な破壊力を見せつけるのはまだしも、日本国内とは言え暗躍する外国特殊部隊(*9)を一人づつ「始末」して行く自衛隊特殊戦群の「凄み」は、ちょいと「現実離れ」し過ぎだろう。
「対応03、よろし?」
一方で、基本専守防衛をむねとし、外地への遠征軍ではない自衛隊および外国侵攻なんざ「全く考えていない」日本政府が、「講和条約締結のため」に異界進出&橋頭堡確保してしまうと言う(屁)理屈付けであるとか、そんな「海外(*10)派兵」を快く思わない(らしい)野党の盛大な足引っ張りだとかは、妙に現実的であり、「リアル」である。
中でも第8話、国会に喚問された主人公らに対し、特地での民間人被害者数(*11)を盾に「自衛隊の落ち度」を追求しようとする女性(多分野党(*12))議員をモノの見事に粉砕する「死神ローリー」こと亜神ローリー・マーキュリー(*13)は、見物である。
「貴女っ、お馬鹿ぁっ?!」
本作品に対する最大の不満は、GATEが向こうでもこちらでも内陸にあるため、陸上自衛隊が主役、航空自衛隊がわき役で、海上自衛隊には全く出番がないこと、である。
何とかならんかな。74式戦車や75式自走榴弾砲どころか、C-1輸送機やF-4ファントムⅡ戦闘機まで「特地」に持ち込んでいるんだ。護衛艦は無理でも、ミサイル艇ぐらい持ち込んで・・・「新GATE 海上自衛隊、彼の海にて斯く戦えり」ってのは、どうだろう。無論、「ハードファンタジー」として、だ。
<注記>
(*1) それも英語やら、中国語やら、スペイン語やら、何語か判らない字幕までついて(*2) どちらかと言えば、やはり、「痛い」のだろうけれど。(*3) さらには、そんな伊丹二尉の暴走を、後付けで「暴走にならない」よう理屈付けしてしまう同僚にも恵まれて。(*4) で、現代的な軍事力の前に敗退した(*5) これは、主人公特権ではない。多分。(*6) 墜落地点をあらかじめ決めておいて砲撃か、墜落地点を伝達した瞬間に効力射撃か、いずれにせよ、神業だが。(*7) 止めにAH-1コブラからTOW対戦者ミサイルつるべ撃ち。これはまあ、神業は要らないな。
(*8) そりゃ、種子島の殿様は途轍もなく偉かったんだけどさ。(*9) 同盟国たる米国のCIA含む。(*10) じゃぁ、ない、と思うんだが。(*11) 民間人ではあっても、我が国民ではないのだが。(*12) 社民党議員かどうかは不明・・・って、「このアニメはフィクションであり、実在の団体・人物と関係はありません」っだっけ。(*13) 見た目はガキンチョだが、齢961歳だそうな。