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 何しろあの日本語弩下手な大江健三郎がノーベル文学賞を取るぐらいだ。自然科学系は兎も角人文科学系のノーベル賞でさえ結構胡散臭いのだからユネスコ認定の「世界記憶遺産」が胡散臭くなるのも、ある程度は止むをえまい。とは言え、虚構とプロパガンダに満ち溢れた「南京大虐殺」なんてシロモノが「世界記憶遺産」に指定された日には、我が国としては看過もなるまい…少なくとも、現・安倍政権下では(*1)。

 実際、今回日本政府=現・安倍政権は、少なくとも「看過はしなかった」。その成果は、人民に報海外版コラムにも表われて居る様だ。

<注記>

(*1) これが、民主党政権時代になされたならば、と考えると、「ゾッとする」では済まないな。 


【人民日報海外版コラム】侵略の歴史を隠蔽する決意を固めた
日本人民網日本語版 2015年10月14日08:45

【1】 ユネスコは先日、「南京大虐殺文書」を「世界記憶遺産」に正式に登録することを発表した。日本政府は直ちに反応を示し、外務省報道官の名で談話を発表。中国側の申請した資料の完全性と真正性に疑問を呈し、中立性と公平性を保たなかったとしてユネスコを批判したうえ、再び「政治利用」されないようユネスコの制度改革を求めると公言した。(文:賈秀東・本紙特約評論員、中国国際問題研究院特別招聘研究員)。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

【2】 南京大虐殺は第2次世界大戦中に日本軍国主義が犯した重大な罪であり、国際社会の一致して認める歴史事実だ。周知のように、ユネスコの「世界記憶」プロジェクトは関係する世界文献遺産の真正性、独特性、完全性、および世界的意義を重視している。中国側の申請した資料は「世界記憶遺産」の審査基準に合致し、申請手続きはユネスコの規定に合致している。南京大虐殺記念館の朱成山館長は以前「これらの第一次文書は歴史的筋が明確で、記録は真実で信頼でき、資料は互いに補い証明し合っており、整った証拠のチェーンを構成し、日本軍が南京を占領した期間の残虐行為を様々な角度からありのままに記録している」と指摘した。

【3】 動かぬ証拠があり、事実は明白だ。だが中国が南京大虐殺文書の世界記憶遺産への登録申請を発表して以来、日本の政府と右翼勢力は申請プロセスをあれこれと妨害し、申請の目的を中傷し、さらにはユネスコ国際委員会の審議を妨害さえした。日本政府は中国側に申請の撤回を繰り返し要求し、菅義偉官房長官は「安倍晋三首相を含め、8回申し入れを行った」と少しも隠さずに公言した。中国側の申請成功後も日本は手を休めず、中国側と「第2ラウンド」の力比べを行い、「中国側の資料が歴史の検証に耐えるか否か」を見て反論しようとしている。

【4】 意地になってこうするのを見ると、日本は歴史の悪行を隠蔽する決意を固めたようだ。他にも例はある。少し前に中国人民抗日戦争ならびに世界反ファシズム戦争勝利70周年関連行事への潘基文国連事務総長の出席をめぐっても、日本政府は再三こだわり、出席前には潘事務総長に対して出席しないよう繰り返し求め、国連に対して「前を見て」「中立を保つ」よう呼びかけた。潘事務総長が北京を離れても引き続き批判し、安倍首相さえもが潘事務総長の中国訪問に「深い遺憾の意」を表明し、「今後も特定の立場にも偏らないよう国連に呼びかけていく」と強調した。

【5】 こうした事を結びつけてみると、日本の行動のロジックは驚くほど似ており、いくつかの発言さえも一致することに気づく。南京大虐殺文書の登録申請と9月3日の記念行事への国連事務総長の出席は、中国に「政治利用」され、日本の侵略の歴史を再び世界の人々の面前に暴露するものであるため、国連やユネスコは「中立を保つ」べきなのだ。日本は「歴史事実」の問題にこだわる一方で、中国側や国連およびその専門機関の活動を中傷して、日本による侵略の歴史に対する国際社会の認識に疑問を呈し、否認している。日本は自らのかつての侵略の残虐行為を人類が忘れて、戦後の国際社会に対する「貢献」のみを記憶することを夢想するとともに、「積極的平和主義」によって世界に幸福をもたらすことを期待している。

【6】 こうした日本の行動は明らかに白黒を逆さまにするものであり、小細工を弄してかえって失敗するだけだ。もし日本が本当に自らの名誉を考え、子々孫々に歴史の重荷を残さないことを望むのなら、まず歴史を直視することから始めるべきだ。(編集NA) 「人民網日本語版」2015年10月14日

つまり、「漸く我が国は、歴史戦に参戦した」訳だ。

 而して、今まで全く反撃してこなかった我が国が、些かなりとも反撃を開始したが故に、「中国共産党にとっては誠に不都合である」と、上掲人民日報海外版コラムは認めている訳、だ。

 ああ、無論、上記の様な「解読・解釈」には、ある程度の健全な猜疑心が必要であり、「文言として書かれていないことは、主張していない」と考える、元(*1)毎日新聞記者の疑いもあるアワモリ氏http://blogs.yahoo.co.jp/awamori58/39655985.htmlや星の旅https://ping.blogmura.com/xmlrpc/p6h2s1pw6xsiの様な方々には無理な「解読・解釈」であろう。

 だが、人民日報と言うのは押しも押されもしない、恐らくは自他共に認める「党の口舌」=「中国共産党の宣伝機関」なのである。その人民日報が、しかも海外版(*2)コラムにて上掲の通り我が国の「”南京大虐殺”のユネスコ記憶遺産登録反対運動」を批難するという事は、「中国共産党様は正義と真実の使徒であり、人類普遍の正義の体現者である」とでも考えない/思い込まない限り、『「”南京大虐殺”のユネスコ記憶遺産登録反対運動」は、中国共産党にとって不都合である』(*3)事は、明白であろう。

 尚且つ、その事を上掲記事の通り態々「人民日報海外版コラム」と全世界に発信し、
1〉 こうした日本の行動は明らかに白黒を逆さまにするものであり、
2〉小細工を弄してかえって失敗するだけだ

と「忠告」しているという事は、他でもない。

 「我が国の”南京大虐殺”ユネスコ記憶遺産登録反対運動は、相応に成功する見込み/可能性がある」という事であり、その見込/可能性を「中国共産党自身が認めている」という事である。

 何故ならば、そんな見込/可能性が無いならば、上記1〉~2〉の通り「我が国の”南京大虐殺”ユネスコ記憶遺産登録反対運動は必ず失敗する」ならば、もっと言えば「”南京大虐殺”に動かぬ証拠があり、事実は明白」であるならば、上掲記事の通り態々「人民日報海外版コラム」に取り上げて「”南京大虐殺”のユネスコ記憶遺産登録反対運動中止」を勧告だか忠告だか諫言だか甘言だかする必要は、全く無い。

 ただ「日本の”南京大虐殺”のユネスコ記憶遺産登録反対運動の失敗」を見物して居れば良いのだから。

 上掲人民日報海外版コラムに見る通り、中国共産党は、少なくともその下部組織たる人民日報は「見物しているだけで「日本の”南京大虐殺”ユネスコ記憶遺産登録反対運動失敗」を「待てなかった/待たなかった」訳である。

 そこに、少なくとも「日本の、対中国歴史戦争参戦」が認められるし、「相応の勝機・善戦」も認められる。

 実に、結構な事であろう。

<注記>

(*1) ないし現 

(*2) 恐らくは「海外版限定」 

(*3) もしくは、『「”南京大虐殺”のユネスコ記憶遺産登録反対運動」は、中国共産党にとって不都合である』と思い込ませようとしている。