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 こんな記事が環球時報に載るるようでは、もはや「宣伝謀略は不要である」という中国共産党の自信なのか、それとも斯様なまでにプロパガンダ能力すら喪ってしまった中国共産党の断末魔なのか。願わくば、後者であって欲しいモノだが。

【環球時報】安倍政権の執拗な軍事化推進、防衛費は空前の拡大
人民網日本語版 2015年08月04日11:24

【1】 日本経済新聞によると、安全保障関連法案が今国会で成立した場合、自衛隊の新たな任務遂行が可能となるため、新型空中給油機とイージス艦を調達する必要が出てくる。報道によると、日本は2016年度防衛予算案で無人偵察機「グローバルホーク」購入費を計上するほか、グローバルホーク運用のために陸海空共同部隊も新設する。4月に改定された日米防衛協力指針は自衛隊と米軍の警戒・監視範囲の拡大に言及しており、両国は南中国海で任務を遂行する可能性がある。環球時報が伝えた。

【2】 日本防衛省は3日、過去最大規模の予算を発表した。半月前に安倍内閣が新安保法の衆院通過を強行したことで、海外での自衛隊の軍事活動は法的支えを得た。

【3】 中国人民大学国際関係学院東アジア研究センターの黄大慧センター長は3日、環球時報の取材に「防衛省の軍事予算がどんどん増えているのは、根本的に言って安倍氏に軍事強国の夢があるからだ。彼は軍事的台頭をして、『普通の国』への歩みを加速しようとしている。安倍氏の提唱する『積極的平和主義』の本質は『積極的軍事主義』だ」と指摘。「安保法案は9月に可決される可能性が高い。その後、安倍氏は憲法改正を発議しかねない。憲法改正は安保法案に保障を与えたことに相当するからだ。来年は日本国憲法公布70周年であり、安倍氏はこれを契機に憲法を改正しかねない。憲法改正には国民投票が必要で、国民の半数の同意を得れば承認され、彼の軍事大国の夢はまた一歩前進する」と述べた。
編集NA) 「人民網日本語版」2015年8月4日

国会が発議し、国民投票で承認されたら、そりゃこれ以上のモノは難しい位の「我が国の民意」ですが、何か?

 ああ、中国共産党支配下では「民主主義」は「禁忌」でしたな。それにしては、再三記事にしている通り「安保法制反対の(日本の)民意」には、多大な期待を寄せていたようですがな。(*1)

 さはさりながら、「(日本の)防衛費は空前の拡大と見出しに取りつつ、記事の方には防衛費の金額も増加率も、それどころか数字が一切登場していない。あるのは、「新型給油機」「イージス艦」「無人偵察機グローバルホークとその運用部隊」だけ。「軍拡のイメージ」と言うのも恥ずかしい位の根拠で以って「空前の拡大」ってやぁがる。

 空前?歴史を知らないなぁ。我が国は1904年・日清戦争当時には、戦艦はおろか装甲艦すら有していなかった。それがたった10年後の日露戦争には、戦艦6隻、装甲巡洋艦6隻を擁する「六六艦隊」を以って当時我が国にとって空前の国難(*2)にあたっている。戦艦が建造に数年を要するモノであり、その慣熟には年単位を要する事を考えれば、「10年間で六六艦隊を、建造・就役・実戦配備」と言うのは、奇跡とも言い得るほどの「空前の軍拡」であり…とてもじゃないが本年度防衛予算の「増額」なんざぁ、単純な伸び率から言っても、対GDP比率から言っても、比肩比較するべくもない。

 更には、タイトルにもした通り、中国共産党支配下で、人民解放軍の軍事費は、20年以上連続二桁成長の大軍拡路線を驀進中だ。1年ほど前に安倍首相が米国にて引合いにだし(*3)、我が国の(当時の)防衛費増額(確か、0.8%)を述べて、「それでも私(日本国首相・安倍晋三)を”軍国主義者”と呼びたければ、どうぞお呼び下さい。」とやり、冗句として(*4)(少なくともその講演会場では)大いに受けたのはまだ記憶に新しい処。

 それでかね。数字も何にも出さないで、「新兵器」と「安保法案」と、誰やらへの「インタビュー」で「(日本の)防衛費は空前の拡大」と(少なくとも上掲記事見出しで)「断じている」のはまともな根拠や数字が無く、安倍首相の冗句に全く太刀打ちできないがための「強弁」。

 そりゃ、そんな「強弁」でもありがたがり、「中国様が、日本の軍拡を懸念しているぅぅぅぅっ!って輩も、居るには居るんだろうがね。

 無論、私(ZERO)は、そんな「中国共産党崇拝者」では無いから、左様な「強弁」は、実に滑稽に見える。

 と同時に、どうやら安保法制阻止に失敗する公算大である中国共産党や(その手先かシンパかは、議論の余地があるかも知れないが、主張は全く軌を一にしている)左翼どもにとって、現行「日本国憲法」が如何に「ありがたい」モノであるかも、判るな。

 ま、それ故にこそ、現行「日本国憲法」は、変更されて然るべきなのであるが。

<注釈>

(*1) 「革命は銃口から」で、その「銃」を持っているのならば誰でも良いって事なんでしょうな。 

(*2) それ以前の最大の国難は、元寇=大陸国家「元」の渡洋侵攻であり、その後大東亜戦争と言うさらなる国難に遭遇する訳だが。 

(*3) どうぞ軍国主義とお呼び下さい"」スピーチ記事 http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/38534920.html  同じくスピーチ動画と全文 http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/statement/2013/0925hudsonspeech.html こういう動画をアップし、公開し続ける事に、官邸の意義があるな。 
 
(*4) この発言だけ取り上げて、問題視・問題化しようと言う動きも一部にはあった様だが。