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【人民日報海外版コラム】東アジアに「機雷を敷設する」安倍氏

人民網日本語版 2015年07月31日13:00

【1】 日本の安倍晋三首相は先日の参議院特別委員会で集団的自衛権の行使と南中国海での「掃海」について「武力行使の三要件」を満たせば対応する考えを示した。安倍氏は以前の談話で南中国海での掃海の可能性を否定していたが、「考えを変えたのは明らかだ」。(文:華益文・国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

【2】 いわゆる「武力行使の三要件」は集団的自衛権の行使容認のために安倍政権が見直した憲法解釈だ。この新たな解釈によると、日本は直接攻撃を受けずとも、日本の存立が脅かされ、日本国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される「明白な危険」があり、日本および日本と密接な関係にある国に対する武力攻撃を排除する適当な手段が他にない場合、必要最小限度の武力を行使できるというものだ。

【3】 安倍氏が日本の掃海能力について自信満々であることは明らかだ。確かに日本は膨大な規模の掃海能力を有しており、「最強」とも称される。一般的に言って、戦争下では掃海は「武力行使」と同等と見なされる。過去に日本国内では海外で掃海を行えるかどうかについて議論があったため、憲法違反の可能性がある。日本の掃海能力の使用は厳しく制約されてきた。だが安倍氏は集団的自衛権の行使容認のため、海外での掃海への参加を含む集団的自衛権行使の様々なケースを想定した。

【4】 掃海を強調するのは、「専守防衛」を突破し、集団的自衛権の行使を容認する安倍氏の取っ掛かりに過ぎない。安倍氏が関心を抱いているのは自衛隊による海外での武力行使を容認することであり、これこそが日本が「普通の国」になるために必要なことで、そうしてこそ日本は真の政治大国、政治強国になれると考えている。安倍氏は「名正しからざれば則ち言順わず、言順わざれば則ち事成らず」の道理をよく理解している。このため「中国の脅威」と地域の緊張を入念に誇張して、南中国海問題を利用して波風を立て、集団的自衛権行使容認の口実、論拠、証拠を作ることを選択した。少し前にメディアは安倍氏が「飲酒後に本音を漏らし」「安保法案制定は中国が狙いだ」「米国と共に南中国海問題で中国を叩く」と言明したことを暴露した。今回の「南中国海掃海」発言も中国を狙ったもののようだ。

【5】 もちろん「南中国海掃海」は現時点ではまだ想定に過ぎず、安倍氏の発言が掃海への「参加」であれ「不参加」であれ、南中国海問題を騒ぎ立て、地域の緊張と中国の脅威を誇張して、現在審議中の新安保法案に口実を提供しようとしている事実に変わりはない。安倍氏は第2次政権発足以来、戦後日本の平和路線からかけ離れ、軍事大国化の道を歩む方面でしきりに動き、過去の政治的タブーを何度も突破し、地域の安全保障情勢に一層複雑な要因を増やし、将来の地域衝突の隠れた危険をもたらしてきた(*1)。安倍氏に代表される日本右翼の野望は東アジアの災いのもとであり、その向こう見ずな行動は地域の安定を一層損なう。もし安倍氏が根本的に改めず、独断専行で軍国主義の古い道へと日本を押しやるのなら、実質的に東アジア地域への「機雷敷設」であり、「掃海」などではない。

【6】 集団的自衛権の行使容認を強行する過程で、安倍氏は将来の様々な衝突のケースを想定したはずであり、その大きな部分を中国が占めたことは確実だ。日本とアジアにおいて安倍氏の描く「中国の脅威」への同意の声は一定程度あるかもしれないが、中国との衝突は歓迎されるとは限らない。安倍氏は自分だけの利益のために中国を仮想敵と見なし、中日間の戦略面の相互信頼に深刻な影響を与えた。安倍氏こそが東アジアが除去する必要のある「機雷」なのだ。
(編集NA)「人民網日本語版」2015年7月31日

【注釈】

(*1) つまり、「安倍首相の日本軍国主義化計画」は、「着々と成功しており、袋叩きにもなって居なければ、とん挫もしていない」と、人民日報自身が認めてくれている訳だ。結構結構。

「必ず袋叩きに合わねばならない軍国主義の亡霊」から「機雷」とは、随分な「格下げ」ではないのかな?

 やたらと回りくどく冗長な上掲人民日報コラムだが、要は「安倍首相・安倍政権こそ極東アジアの不安定化要因だ!」と言いたいらしい。上掲コラムのタイトル「東アジアに「機雷を敷設する」安倍氏」は、その主張を端的にに表わしているが、

1〉 日本とアジアにおいて安倍氏の描く「中国の脅威」への同意の声は一定程度あるかもしれないが、

と言うのだから、「極東アジアの不安定化要因は、正に中国共産党自身である」と言う自覚・自責が、幾許かはあるらしい。大陸名物・厚顔無恥も、隠しきれないほどの。

2〉中国との衝突は歓迎されるとは限らない。

と、続けてはいるが、相当に苦戦していることが忍ばれる。

 大体、再三弊ブログでも取り上げたとおり、中国共産党の安倍首相・安倍政権に対する批判と言うより罵詈雑言は、第2次安倍内閣発足以来「凄まじい」と言っても良いぐらいのモノがあった。弊ブログで取り上げたものだけでも・・・

① 「必ず袋ダダキにしなければならない」   http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/38592249.html

②「軍国主義的侵略の歴史の魂を公然と招きかえし、至る処でもめ事を引き起こす政治屋」 URL: http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/38534923.html

③「中国の脅威をでっち上げるのは安倍氏の政治洗脳術」 http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/38756710.html

④「安倍のでたらめを阻止する責任が世界の平和勢力にはある」 http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/38770939.html

⑤「中日世論戦の本質は正邪の戦い」URL: http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/38853654.html

 で、その安倍首相が、上掲記事では「タダの機雷だそうだから、出世したんだか、堕落したんだか…何にせよ「正邪の邪」と断じ、「必ず袋叩きにされねばならない日本軍国主義の亡霊」なんて安倍首相・安倍政権及び日本に対する非難批判は「全然効果が無い」と中国共産党自身が認めている訳だ。

 大変結構な事である。上掲人民日報コラムに見る「安倍首相=機雷」理論も、中国共産党の行動と実績が、早晩粉砕してくれることだろう。

 自業自得と言うモノだ。