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【北京青年報】G7サミット 安倍首相の重点は中国、西側大国を巻き込んで中国に圧力  


人民網日本語版 2015年06月09日13:18

【1】 G7サミットが7日、ドイツ南部で開幕した。議事日程によると、今回のサミットの焦点は西側諸国とロシアとの関係、気候変動、貿易などだった。だが日本の安倍首相にとっては、こうした既定の議題は決して肝要ではなく、いかにして南中国海情勢、アジアインフラ投資銀行(AIIB)など中国関連の議題を持ち込み、G7の支持を得るかにこそ真の関心がある。日本メディアはこれについて「安倍首相にとって中国がサミットの最重要課題となった」と報道した。北京青年報が伝えた。

■南中国海問題を誇張し、中国の顔に泥を塗る

【2】 安倍首相のウクライナ訪問と支援提供には、ウクライナ問題でG7各国と立場が一致することを表明して、サミットで南中国海問題を取り上げるよう促す狙いがあるとの認識でメディアは一致している。安倍首相は今回、ウクライナ問題とアジア情勢には「連動」関係があると繰り返し公言したうえ、ロシアによるクリミア「併呑」と中国による南中国海での埋め立てを同列に論じ、共に「力による現状変更」であるとの認識を示した。

【3】 6日に会場に到着すると、安倍首相はサミット開幕前から様々な外交活動を展開。ドイツのメルケル首相、フランスのオランド大統領などと相次いで会談し、日本の主張を力の限り売り込んだ。

【4】 共同通信社によると、オランド大統領との会談で安倍首相は南中国海問題について「中国による埋め立ては急速に進展している。各国と懸念を共有したい」と指摘。オランド大統領は同意を表明した。

【5】 7日の夕食会はなおさらに安倍首相によるパフォーマンスの重点となった。安倍首相は中国の「海洋拡張」について「東中国海情勢および南中国海情勢の緊張を高める、一方的な現状変更の試みを放置するわけにはいかない」と強調した。

【6】 ウクライナ危機に関して、安倍首相は「ロシアとの関係において、力による現状変更には毅然とした対応を取ると同時に、対話を継続することが非常に重要だ」と主張。サミット前にウクライナのポロシェンコ大統領と会談したことに触れ、G7メンバーとして一層関与する姿勢を示した。

■公然と疑問を呈し、自己宣伝

【7】 南中国海問題で中国に圧力を加えるように求める以外に、安倍首相と日本の高官は議題を中国の呼びかけで設立したAIIBにも向け、その発言には明らかに別の意味が含まれていた。

【8】 現時点でAIIB参加問題におけるG7各国の意見は分かれている。英国、フランス、ドイツ、イタリアは創設メンバーとなったが、日本、米国、カナダはまだ参加を表明していない。日米両国は、中国による新たな投資銀行の設立を歓迎するが、国際基準に沿った融資が行われるかどうかを懸念していると公言している。

【9】 日本の世耕弘成内閣官房副長官によると、安倍首相は7日夜の談話で、すでに加盟申請したG7メンバーを「批判する意図はない」が、「意向を統一して」「G7内の緊密な連携を確保する」ようG7首脳に呼びかけた。

■G7を巻き込み、連携して圧力

【10】 近年、日本は中国関連の議題をサミットに無理矢理持ち込もうと積極的に図り続けており、西側の大国を巻き込んで連携して中国に圧力を加えようとの企てを顕にしている。

【11】 昨年6月のG7ブリュッセル・サミット前に、安倍首相は数多くの地ならしをし、国際的な場を利用して中国の顔に泥を塗り続け、日本を中国の「被害者」、国際法と国際ルールの「守護者」として描こうと企てた。サミット共同声明は中国を名指しで批判するとの噂を流した日本メディアもあった。

【12】 安倍首相はサミットで、東中国海と南中国海でのいわゆる「力による現状変更」行為について中国を強く非難するよう全力を尽くして西側諸国に求めた。

【13】 だが昨年のG7サミットが中国を名指しで批判するという安倍氏の望みを満たすことはなく、サミット後の声明で最後に東中国海情勢、南中国海情勢への懸念を表明しただけだった。(編集NA) 「人民網日本語版」2015年6月9日


「効果甚大」と認む


 斯様な記事が中国で報道されると言うことは、G7を舞台として安倍首相が相応の外交努力をしていると言うことであり、その外交努力自体を中国共産党が看過しがたいほどである、と言うことでもある。
 
 それが最終的に
 
1> G7サミットが中国を名指しで批判するという安倍氏の望みを満たすことはなく
2>、サミット後の声明で最後に東中国海情勢、南中国海情勢への懸念を表明しただけだった。

 
として、上掲北京青年報記事は中国を名指しで批判するという安倍氏の望みを満たすことはなく」=「安部外交の失敗」と断じている訳だが、「名指しこそ避けたモノの、明らかに中国に対する批難を声明した」とも表することが出来・・・早い話、上記1>~2>は、「中国共産との虚しい遠吠え」に聞こえて仕方が無い。

 それよりも何よりも「反ファシズム戦勝70周年」とか何とか言って「日本軍国主義の亡霊」にして「必ず国際世論から袋だたきにされねばならない」と当の中国共産党が断じた安倍首相の外交努力を、「中国に対する名指しは避けられた」として「外交的失敗」と断じる、厚顔無恥と滑稽さと醜悪さは如何であろうか。
 
 ま、端から見ていて大変面白い見世物ではあるがね。

【人民日報海外版コラム】G7を利用した日本の対中非難は無駄骨
人民網日本語版 
2015年06月10日16:35


【1】 G7サミットは8日に発表した首脳宣言で、東中国海および南中国海情勢の緊張に懸念を表明し、平和的方法で紛争を解決するとともに世界の海洋の自由で合法的な利用を確保するよう各国に要求。威嚇または武力および埋め立てなど現状変更を狙った一方的な行動への反対を表明した。(文:賈秀東・本紙特約論説員、中国国際問題研究院特別招聘研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

【2】 これが中国を暗に指していることは、見識ある人なら誰でも分かるだろう。

【3】 G7のこの行動を背後で操っているのは日本だ。日本は計画的にG7の場を借りて中国の顔に泥を塗ったと言える。サミット開催前に、日本メディアは安倍政権がG7サミット首脳宣言に中国関連の議題を盛り込むよう力の限り煽動していることを繰り返し明らかにした。4月のG7外相会議は南中国海の現状を一方的に変更する中国を非難する文言を含む「海洋の安全に関する声明」を発表した。

【4】 日本側には主に3つの意図がある。

【5】 第1に、他の西側主要国を巻き込んで中国に圧力をかけ、西側諸国の勢いを借りて国際世論で中国を牽制し、中国が孤立する局面を形成すること。

【6】 第2に、日本が国際的な場でフィリピンなどを支持することを東南アジアの一部の国に見せることで、外交・安全保障分野でこれらの国々の協力を取りつけること。

【7】 第3に、国際世論の視線をそらさせ、第2次大戦終結70周年にあたり歴史問題を回避し、「中国の脅威」を責任逃れの口実にすること。

【8】 日本側のこの行動は、安倍首相が就任以来追求してきた外交政策の変更と合致するものと言える。

【9】 より深いレベル、より長期的な観点から言うと、日本側の行動は対中心理の変化とともに、自らの戦略的地位についての焦慮を反映している。

【10】 1990年代初め、中国が西側諸国の制裁を受けていた際、日本の対中外交は積極的な一面を見せた。当時日本経済は中国に対して大きな優勢にあり、G7を含む西側世界において「アジアの代表」を自任し続けていた。心理的に日本は国際社会で中国に対して一定の優越感を持ち、経済・貿易・投資上の実益の必要性があり、当時の政治家も歴史問題において罪悪感を持ち、中国との建設的関係の発展を望んでいたため、中国が西側の制裁を打破する1つの突破口となった。当時、日本はG7における特殊な地位を利用して、中国のために発言し、対中関与政策を他の西側諸国に働きかけた。

【11】 中国経済の発展、総合国力と国防力の強化に伴い、日本国内では右翼保守勢力が次第に勢いを得て、中国に対する否定的な見方がいくらか増え、「中国脅威論」が蔓延し始めた。これは日本が中国の台頭にまだ適応できないことが大きい。誤った中国観と誤った歴史観が重なり合い、対中関係の否定面が増え、中国を「助ける」心理が中国を「圧する」心理へと変わった。とりわけ安倍政権発足後は、「地球儀を俯瞰する外交」によって中国を封じ込めることを幻想している。これは中国に対する強い焦慮の反映だ。

【12】 安倍首相は望み通りにG7の議事日程に中国関連の議題を持ち込み、中国を「圧する」心理を満たした。だが問題は、安倍首相のこのやり方が日本外交を誤った道に引き込んだことだ。G7サミット宣言の中国関連の文言は事実の根拠を欠き、中国を暗に指した非難も国際社会公認の正しい道理を欠き、自らの主権と領土の一体性を守る中国の意志を揺るがすことはできなかった。日本が海洋紛争にG7を引き入れるのは、地域情勢をさらに複雑化させるだけで、問題解決の助けにはみじんもならない(*1)。

 【13】 「価値観共同体」を名乗るG7の国際的影響力はとうに昔の比ではない。ましてや各メンバーは中国に対してそれぞれ計算があり、日本と完全に一致を保つことはあり得ない(*2)東南アジア諸国が日本の対中行動にやみくもに同調することはなおさらにあり得ない(*3)。戦後70年にあたり、国際社会は安倍首相が歴史という関門をどう越えるのかを注視している(*4)。中国の顔に泥を塗ることの実際の影響は、結局は日本にとって失望するものとなるだろう(*5)。日本の未来と地域の平和・安定のため、日本は対中非難の力を、歴史に真っ直ぐに向き合い、隣国との和解を実現し、アジア運命共同体を築くことに向けた方がいい(*6)。
(編集NA) 「人民網日本語版」2015年6月10日--


<注釈>


(*1) 「問題の解決の助けには微塵もならない」かどうかは兎も角、「日本の意図した通り、G7諸国を東シナ海・南シナ海における”海洋紛争”に引き込めた」事は、認める訳だな。
 大変結構。「公論は敵より出るに如かず」だから、な。 

(*2) 当たり前だろう。完全に我が国と利害が一致するのは、我が国自身だけだ。外交として望みうるのは「我が国に必要な機間、必要な強さでの”同盟の絆”でしかない。 

(*3) 同様に「やみくもな同調」何ぞ、東南アジア諸国に限らず我が国は求めていない。

 ああ、朝鮮半島の「やみくもな敵愾心・憎悪」ならば、確かにあるがね。これも最早「織り込み済み」だ。
 
(*4) で、何処の「国際社会」かね。いや、訂正する。「どこからどこまでの国際社会かね?」 

(*5) こりゃまたありがたい忠告だが、そうなったとしてもそれは日本の勝手と言うもんだ。

(*6) 鳩山由紀夫にでも言うんだね。 


中国共産党の安倍首相・安倍政権に対する「批難」の例

① 「必ず袋ダダキにしなければならない」   http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/38592249.html

②「軍国主義的侵略の歴史の魂を公然と招きかえし、至る処でもめ事を引き起こす政治屋」 URL: http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/38534923.html

③「中国の脅威をでっち上げるのは安倍氏の政治洗脳術http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/38756710.html

④「安倍のでたらめを阻止する責任が世界の平和勢力にはある」 http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/38770939.html

⑤「中日世論戦の本質は正邪の戦い」URL: http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/38853654.html