中央日報 latest news【中央時評】「やさしい」従軍慰安婦だとは…
2014年10月01日09時29分
http://japanese.joins.com/article/771/190771.html?servcode=100§code=120&cloc=jp| |
main|top_news
[? 中央日報/中央日報日本語版]
【1】 新聞で紹介された日本の作家・塩野七生氏の文を読んだ。慰安婦という言葉を見ながら、とても「やさしい」名前だと思ったということだ。やさしさが、とても目についた。どんな単語が翻訳されたのかと見てみたら「やさしい」だった。極度に緊張した兵士が、緊張をほぐすために慰安婦のもとに行くというすぐに後の文章との脈絡を見ると、日本語の辞典『広辞苑』にある「情が深い」「親切な」の中の「情が深い」に近いようだ。
【2】 しかし考えただけでも人間ならばおぞましいに違いない存在を「愛情深い」と言うとは。こうした言葉は「旅の恥はかき捨て」ということわざまである日本人だけができる非人間的な言葉だ。
【3】 塩野氏は、辞典で慰安を探すと「労苦を慰めること」であり、従軍慰安婦というのは日本の辞典だけにある言葉だという。当然のことだ。世界の戦争歴史上、従軍慰安婦を運営したのは日本だけではないのか。
【4】 戦場での緊張をやわらげようと女性を探し求めるというのは世の中のすべての人が認める。問題は、大和撫子を自慢する自国の女性をさし置いて、よりによって植民地や占領地の女性たちを緊張解消のために動員したのかということにある。さらに情の深い日本女性を除外したのは、彼女たちが迎える運命が世界史に類のない性的奴隷であることを日本人当事者が知っていたからだ。
【5】 塩野氏は、従軍慰安婦という言葉がないから英訳すれば性的奴隷になるだろうが、慰安婦と性的奴隷が与える印象はかなり違うという。当然のことだ。性的奴隷は実体を赤裸々に明らかにした真実の言葉で、従軍慰安婦は犯罪を隠すために作った偽りの名前だ。
【6】 性的奴隷を否定する証拠として塩野氏は、インドネシアのオランダ女性の収容所の話を入れている。戦勝者として来た英国軍は、収容所の警備をずっと日本軍に任せていたという。彼女は、女性を性的奴隷とだけ考えるのが日本の将兵ならばオランダ女性を保護する収容所の警備を任せるだろうかとした。主張がここまでくれば、ただ唖然とするばかりだ。英国軍の目があるのに、あえて収容所の中の女性を犯そうと思うバカは世の中にはいない。
【7】 塩野氏は、女性の胸に顔をうずめて泣くばかりだった制限時間になって出てきた若い兵士もいるのではないかと想像するようになるとも話している。制限時間があったというのは、従軍慰安婦を日本軍が管理運営して彼女たちが性的奴隷だったという事実に対する明らかな証拠だ。
【8】 もはや私たちは日本語の辞書だけにある従軍慰安婦という偽りの単語を、戦時日本軍性的奴隷に変えなければならない。戦時とは、もちろん日中戦争から太平洋戦争の期間をいう。言葉に日本軍が入らなければならないのは、第2次世界大戦に参加した数多くの軍隊のうち性的奴隷制度を作ったのは日本軍だけだったからだ。性的奴隷というものは▼性の提供が強制され▼住居も収容所に限定された事実上の監禁なので、古代ローマ帝国や近代米国の奴隷よりもさらに自由でなかったからだ。
【9】 すでに私たちは戦時日本軍性的奴隷という言葉を使って従軍慰安婦という日本語の直訳を捨てるべきだった。最大被害国民である私たちが戦時日本軍性的奴隷という言葉を創案できなくても、国連をはじめとする米国・欧州諸国で使ったら即時に変えるべきだった。
【10】 従軍慰安婦という言葉を使ってはいけないいくつかの理由がある。最初に、従軍慰安婦という日本語は日本だけにある単語だ。当然、清算されなければならない日帝の残滓だ。2番目、従軍といえば従軍記者・従軍作家など自発的に軍隊について移動した人々が思い浮かぶ。当然、自発性を含蓄している。だからこそ捨てなければならない。3番目、韓国の辞典で慰安婦は売春婦だと出ている。売春婦は自発的に性を売る売買の当事者だ。したがって奴隷ではなく自由人だ。
【11】 古代ローマの剣闘士には2種類があった。1つはお金・名誉・人気のためになった職業剣闘士だ。彼は自由人で、相手を選んで競技場に出て行く。もう1つは捕えられてきたり、売られてきたりした剣闘士だ。彼は閉じ込められて過ごし、剣闘相手を選べない奴隷だ。戦時日本軍性的奴隷は明らかに後者だ。収容所に閉じ込められてお客さんを選ぶ自由もなく、並んで待つ兵士を相手に性を提供する女性を、性的奴隷でなければほかに何と呼ぶのだろうか。塩野氏は『ローマ人の物語』で、お金を払って奴隷身分から抜け出して解放奴隷になれる制度について何度も言及している。従軍慰安婦女性は、そのような選択さえできなかった。
【12】 私たちは直ちに、戦時日本軍性的奴隷と名称を変えなければならない。当事者である女性たちは、奴隷という名前まで付けるのかとお怒りになるだろう。しかし賠償どころか謝罪さえしていないが、日本軍が制度的に性的奴隷を管理・運営したという事実だけでも知らせるべきではないだろうか。
【13】 参考までに、塩野氏の記事のすぐに後に平川祐弘・東京大学名誉教授の文がある。彼は、東京の売春婦とその恋人であるフランス兵長のためにラブレターの翻訳をしたと述べた後「私は日本の慰安婦にフランス大統領が謝るべきだとは思わない」と書いた。ラブレターまでやりとりする日本の売春婦と、悲劇的な戦時日本軍性的奴隷を区別できないのが大多数の日本人の意識構造のようだ。
イム・ジョンチョル ソウル大名誉教授(経済学)
.経済学教授が、何偉そうに言ってるんだか
さて、如何だろうか。
何というか・・・「いわゆる従軍慰安婦は極悪非道な日帝が強制連行した性奴隷である!」という不抜の信念が、このイム・ジョンチョル ソウル大名誉教授(経済学)にはあるようであり、その「信念」に反する事象は一切受け付けず、その「信念」にそうならば何でも絶賛承認してしまうものらしい。「監視さえあれば、収容所の中の(文字通り監禁されている(*1))女性を犯すことさえしなかった」と言う事実もパラグラフ【6】の通り「監視者の前だけの善行=偽善」としか受け取らないし、パラグラフ【7】の通り「制限時間があった」だけで「性的奴隷だったという事実に対する明らかな証拠だ。」と断言できてしまう。
私(ZERO)はとんとその方面には疎いのだが、現代日本でもいわゆる風俗産業は基本「時間制料金」であり、「制限時間がある」らしいから、この論理に従えば「性的奴隷制度は、未だに日本には存在するぅぅぅぅl!」って事になりそうだが、そうなると「性的奴隷制度の無い国」ってのは、一体何処になるんだろう。無論、韓国自身も含めて、だが。
まあ、「制限時間による性的奴隷制度認定」なんてのは、おそらく些事なのだろう。肝心なのは、「いわゆる従軍慰安婦は極悪非道な日帝が強制連行した性奴隷である!」と言う信念。朝日新聞が誤報虚報を謝罪しようが、その「信念」は揺らぐことが無い、らしい。ご愁傷様。
タイトルにした「他山の石、以って玉を攻む」とは、「人の振り見て我が振り直せ」とも「無くて七癖」とも相通じる「他人/他者の欠陥だからこそ良くわかり、良くわかるからこそ自らの戒めと出来る」という意味。その意味で、上掲中央日報コラム「中央時評」に登場する「イム・ジョンチョル ソウル大名誉教授(経済学)」は、実に良い「他山の石」ではなかろうか。
補足: 経済学と「従軍慰安婦が性的奴隷であるか否か」の議論は、直接の関係は無い。従って、上掲中央日報コラムのイム・ジョンチョル氏の一連の発言は、「一韓国人の発言」でしか無く、その肩書き「ソウル大名誉教授」は、その発言の重みなり権威なりを増すモノでは無い。
況んや「名誉教授」なんてのは、学問上の功績が全くなくても、得られてしまう事がある肩書きだからね。
<注釈>
(*1) 緊縛されては居ないだろうが。多分。