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AFP通信と言えば、世界に冠たるかどうかは兎も角、「世界的に有名な通信社」だろう。そのAFPの記事が、北朝鮮ベッタリだったり、反日テロ組織・シーシェパードの"大本営発表"を右から左に流すだけだったり(*1)で、当ブログとしては槍玉にあげて格好のネタにする事もある通信社。尤も、その記事を「半永久的」と言ったら言い過ぎだろうが、少なくとも当ブログ発足以来古い記事でもリンクを切らずにネット上に公開し続けている姿勢は、私(ZERO)も高く買っている。特に、前述の「シーシェパード大本営発表」が、相互矛盾を擁しながら両記事ともリンクを切らない姿勢は見上げたモノ(皮肉では無い。繰り返す。皮肉では無い。)で、「毎年発行する縮刷版では、都合の悪い記事を差し替えてしまう」朝日新聞なんぞ「爪のアカでも煎じて飲め」と言いたくなるぐらいだ。
今回のAFP記事は、「誤報」や「捏造」では無いが…「無知に基づく、恥ずかしい記事」ではありそうだ。
<注釈>
(*1) (1) 1度目AG号、衝突されて沈没と言うSS シー・シェパードの「未来型抗議船」、日本船と衝突し沈没
(2) 2度目AG号「曳航中に沈没」と言うSS アディ・ギル号、船体に浸水して沈没
【AFP】古代ギリシャで愛され、今は廃れてしまったものとは?
2014年04月11日 20:05 発信地:テルモピュライ/ギリシャ http://www.afpbb.com/articles/-/3012420
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ギリシャ中部のテルモピュライ(Thermopylae)にある温泉(2014年3月19日撮影)。(c)AFP/LOUISA GOULIAMAKI【4月11日 AFP】ギリシャ神話の英雄ヘラクレス(Hercules)が伝説的な偉業の後に体力を回復させるのに使ったもの。同じくギリシャの「医学の父」、ヒポクラテス(Hippocrates)がその効能を絶賛したもの。さらに古代ローマの将軍スラ(Sulla)も健康の秘訣(ひけつ)だと公言していたもの。それはいったい何かというと――。
ギリシャで太古から薬効のある自然の恵みとして知られ、愛されてきたものといえば、それは温泉だった。しかし残念ながら、今日はさほど利用されていない。
古代ギリシャでは、神話の医神アスクレピオス(Asclepius)の名にちなみ、「アスクレピエイア(Asclepieia)」と呼ばれる癒やしの寺院に巡礼者らがこぞって訪れていた。
今もギリシャには、病気などに効くとされる温泉が約700か所存在する。しかし、そのうちアクセス可能なのは100か所程度で、有料の施設として活用されているものはさらに少ない。
サントリーニ(Santorini)島やミロス(Milos)島、コス(Kos)島といった人気の観光地などにもあるギリシャの温泉の多くは、露天で最低限の設備しかない、今なお無料で利用できる公衆浴場だ。
60代のある男性は、中部の町テルモピュライ(Thermopylae)近くの山あいで湧き出ている地元の温泉のおかげでもう何年も医者要らずだという。
男性は自己流で1年に300回、1回30分ずつ、温度30~40度のその硫黄温泉につかるという。「これで毒素を抜いて酸素を取り込み、血圧は安定、血管は拡張され、筋肉はほぐれ、肺は浄化され、骨は強くなるし神経系も休まる」と語り、さらに「歯まで白くなるんだよ」と語った。
ギリシャの温泉町組合の事務局長によると、観光客に提供できるほどの設備が整った温泉施設は全土でも約10か所しかないという。さらに過去5年間の経済危機で需要は落ち込んでおり、同組合によると有料施設の利用者は2009年以降、それ以前の半数に減っているという。c)AFP/Sophie MAKRIS
ギリシャの民営化庁は昨年、テルモピュライを含む同国中部の温泉4か所を民間の開発企業に売却すると発表したが、買い手はつかなかった。温泉愛好家らは、当分無料入浴を楽しめそうだ。(
日本の温泉街を知らないらしいな
さて、如何だろうか。
テルモピュライと言えば、映画「300」の舞台でもある。スパルタ兵300名がレオニダス王と共に立て籠もり、10万とも100万とも呼号されるペルシャの大軍相手に一歩も引かずに全滅するまで戦った要害堅固な地。意味は「熱き門」である、とは映画「300」でも触れているが、なるほど、温泉が湧く地であったとは、この記事で初めて知った。
そのテルモピュライはじめとして数多の温泉地がギリシャにはあるが、「温泉療法」というものが「古代ギリシャで愛され、今は廃れてしまった」が故に全く商売・商品にならず、「温泉を売ろうとしても買い手がつかない」と言う状況を上掲AFP記事は伝えている。
この記事に虚構や捏造は、無いのだろう。多分。
だが、「温泉療法は、今は廃れてしまった」と主張する上掲記事及び見出しに対しては、大いに異議を唱えざるを得ない。即ち、「温泉療法は、今は廃れてしまった」のは、ギリシャの話・欧州の話であって、一般論では無い。日本に数多あり、立派に商売として成立している温泉地・温泉街が、「温泉療法は、今は廃れてしまった」理論に決定的な反証を提供している。我が国於ける温泉は、休養が主眼(*1)ではあろうが、治療・医療と言う側面も、確かに在るのだから。
とは言え、「天下のAFP通信」に「日本人からすると何とも間抜けなこんな記事」が掲載されてしまうのは、「我が国に於ける温泉文化が未だ世界には知られていない」証左でもある。
それは逆に言えば、我が国温泉文化を売り込める余地はまだまだある、という事でもある。
と言うことは、「テルマエ・ロマエの出番である」という、言い方/見方も出来よう。
<注釈>
(*1) 必ずしも「入浴による休養」に限らないが。社員旅行などで温泉旅行する場合は、入浴よりも宴会が目的、という事もあろう。