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私(ZERO)は「福島原発事故を経て、尚原発推進論者」と明言・公言し、当ブログにもその趣旨の記事を数多アップしている。これに対し「脱原発論者」の方々(*1)から種々コメントを頂いたが、その中に、「何故、左翼が脱原発で、右翼が原発容認・擁護なのか?」と言うのがあった。
私(ZERO)自身は再三繰り返す通り「殆ど生まれついての右翼」であるが、私(ZERO)自身の"右翼"思想と「福島原発事故を経て、尚原発推進論」の間に何ら相関を感じていなかったの(*2)で、「右翼の方が論理的・科学的思考に適しているのではないか?」とか何とかお返事した、記憶がある。今思い返しても、はなはだ説得力と根拠に欠ける返事だ(*3)。
その後もこの「イデオロギーと原発政策の相関性(*4)」についてはあれこれ考えていたが、得られた一つの結論は・・・
「我が国が脱原発したら、我が国が核武装する/核武装出来る可能性は殆ど皆無に出来る。」
これは、大半の左翼にとっては福音であろう。ここに「左翼」と言うイデオロギーと「脱原発」と言うエネルギー政策が、「核武装の可能性」を仲介として結びつく。(*5)
尖閣諸島から沖縄まで「核心的利益」と称する侵略宣言を為している隣の侵略者=中国共産党政権にとっても、「日本の脱原発」は同じ意味を持つだろう。
<注釈>
(*1)必ずしも皆が皆「脱原発原理主義者」ではない…と期待しているが、確信はしていない。無論、中には脱原発原理主義者と思しきしょうも無いコメントも相応にあったが、原則そのまま残してあるから、過去記事から探し出すのも一興だろう。(*2) 相関と言うならば、右翼/左翼と言うイデオロギーと、脱原発/原発推進と言うエネルギー政策の間には、今でも「直接の相関は無い」と断言出来る。あくまでも「直接の相関」だ。(後術)(*3) なにしろ、左翼の少なくとも一部は「科学的社会主義」を標榜しているのだから、尚更だ。(*4) 必ずしも「絶対的な相関」では無い様だ。「右翼の脱原発デモ」ってニュースを見た/聞いた覚えもある。尤も、「ニュースになるぐらい珍しい事象」という事かも知れないが。まあ、右翼にだってオッチョコチョイや大衆迎合者は在ろうさ。(*5) 右翼が、必ずしも「我が国核武装」に賛同する訳では無いだろうが、「我が国核武装の可能性」については、相応の「右翼」が賛同ないし容認するだろう(と、私(ZERO)には思われる)。
①【人民網】外交部、日本政府は原発の発展に関して周辺国を安心させるべき
2014年03月12日11:19 http://j.people.com.cn/94474/8563373.html
秦剛報道官
【1】 中国外交部(外務省)の秦剛報道官は11日、「中国は日本政府が各方面の呼び声に耳を傾け、福島第1原発事故の原因および解決措置について民衆にはっきりと説明し、原発の発展に関して民衆の信頼を得て、周辺国を安心させることを望む」と表明した。
【2】 東日本大震災から11日で3周年を迎えた。報道によると日本では9日に首相官邸前で3万人の大規模な反原発デモが行われたほか、175以上の都市で同様のデモが予定されている。デモ参加者は日本政府に対して、福島第1原発事故の教訓を銘記し、原発ゼロの約束を果たすよう強く要求した。
【3】 これについて、秦氏は記者会見で「われわれは事態の推移に留意している。日本の民衆が自らの安全への懸念から、事故原因の徹底的な調査と原発ゼロの実現を政府を要求していることに、われわれは理解を表明する。原子力は安全に発展して初めて、人々に幸福をもたらす。われわれは日本政府が各方面の呼び声に耳を傾け、福島第1原発事故の原因および解決措置について民衆にはっきりと説明し、原発の発展に関して民衆の信頼を得て、周辺国を安心させることを望む」と表明。
【4】 さらに「現在、日本は敏感な核物質を大量に保有している。プルトニウムだけでなくウランもあり、実際の正常な需要を遙かに上回っている。この状況で、もし日本政府が原発再稼働を急げば、すでに深刻な日本の核物質の需給不均衡を一段と激化させるのではないか?日本側はなぜそうする必要があるのか?核物質の需給が均衡して初めて、原子力の平和利用は隠れた危険性がなくなる」と指摘。
【5】 「中国は日本政府に対して、責任ある姿勢で、国際社会の疑念や懸念を直視し、こうした問題を解決する措置について国際社会にはっきりと説明するよう促す。そうしてのみ、核安全保障上の隠れた危険性を取り除き、核拡散の災禍を防ぐことができる」と強調した。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年3月12日
そのくせ、中国製原発については・・・
②中国の原発は安全、24時間の観測体制を構築
2014年03月13日11:00 http://j.people.com.cn/95952/8564853.html
【1】 福島原発事故から3周年となる3月11日、中国国家原子力安全局の関係者は北京で、「中国の原発の安全は保障されているが、福島原発事故のような極端な自然災害の面で弱い部分が存在している。原発安全改善行動が、現在計画に基づき推進されている。また中国の原発周辺では、全国放射能環境観測システムを構築しており、24時間連続の測定を実現している」と語った。中国新聞社が伝えた。
【2】 この関係者は、「福島原発事故から3年に渡り、中国は同様の事故を防止するため原発安全の改善を進めており、より高い基準に基づく原発安全を追求し続けている」と述べた。
【3】 世界で稼働中の原子炉は400基以上に達している。中国は17基で(そのうち福島原発事故後に稼働を開始した2基が含まれる)、常に高い安全成績を維持している。また中国は31基の原子炉を建造中で、世界で建設中の原子炉の約40%を占めている。建設中の原子炉の建設品質は管理を受けている。
【4】 同関係者は、「世界の原発建設および稼働の経験を汲み取り、中国の原発の安全性、特に設備製造の技術水準、設備の信頼性が大幅に改善された。世界原子力発電事業者協会(WANO)のランキングのうち、中国で稼働中の原子炉の各種性能・指標は世界平均をやや上回り、一部の原子炉の安全指標は世界先進水準に達している」と説明した。編集YF)
【5】 同関係者は原発周辺の放射能について、「中国は全国放射能環境観測システムを構築しており、原発周辺に多くの観測点を設けている。これらの観測システムは、24時間連続の測定が可能だ。長年の観測結果によると、中国の原発周辺の放射線量は、自然の正常な変動範囲内に収まっている」と指摘した。(
「人民網日本語版」2014年3月13日
「安全神話」と「ダブルスタンダード」の見本
さて、如何だろうか。
上掲②記事の「安全神話ぶり」は、「中国の原発は安全」と称する根拠を上掲②記事から抽出すれば、事足りよう。即ち、 (例によって【】はパラグラフ番号)
(1) 全国放射能環境観測システムを構築しており、24時間連続の測定を実現している 【1】
(2) 原発安全の改善を進めており、より高い基準に基づく原発安全を追求し続けている 【2】
(3) 世界の原発建設および稼働の経験を汲み取り、中国の原発の安全性、特に設備製造の技術水準、設備の信頼性が大幅に改善された。 【3】
(4) 中国で稼働中の原子炉の各種性能・指標は世界平均をやや上回り、一部の原子炉の安全指標は世界先進水準に達している 【3】
(5) 長年の観測結果によると、中国の原発周辺の放射線量は、自然の正常な変動範囲内に収まっている 【5】
上記(1)~(5)「中国の原発は安全根拠」の列挙では不足とあれば、福島原発事故の影響を受けて上記(5)こそ満たせぬモノの、上記(1)~(4)を我が国の原発は、特に上記(4)では中国より遥かに優秀に満たしている事。及び福島原発事故以前に限れば上記(1)~(5)を福島原発事故による教訓以外の部分でやはり中国よりは優秀に満足していた事を想起願おう。
即ち、上掲②記事が挙げる「中国の原発は安全」根拠を以って「安全」と称するのは、笑止千万という事だ。
尚且つ、上掲①記事の通り中国外交部が我が国の原発に対し「周辺国を安心させる義務がある」と抜かすのだから、ここまで来ると「腹の皮が破れそうだ」とでも言わないと追いつかない。
かつて、冷戦華やかなりし頃に、「西側諸国の核兵器は悪い核兵器だが、東側諸国の核兵器は良い核兵器だ。」と言う凄まじいダブルスタンダードが大手を振ってまかり通ったそうだ。が、上掲2本の記事に表れる「中国の原発に対する安全評価」は、これに匹敵するダブルスタンダードと言えそうだ。
而して、冒頭述べたとおり「我が国が脱原発したら、我が国が核武装する/核武装出来る可能性は殆ど皆無に出来る。」のであるから、中国共産党政権としては「日本の脱原発」に執心するのも道理であろう。
翻って、我が国の脱原発論者たちは、どうなんだろうね。
少なくとも、「中国共産党政権とは、利害が一致する」とは言い得るな。
如何に、脱原発論者。
全世界はこれを知らんと欲す。
全世界はこれを知らんと欲す。