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「世は挙げて」と言うと一寸オーバーだろうが、結構盛り上がっているのがソチ冬季オリンピックである。次回冬季オリンピック開催地が「あの」韓国である事は別としても、こうも連日中韓の「日本軍国主義復活ぅぅぅぅぅ!」批判批判を繰り返す(*1)当ブログとしても、一つぐらいは「ソチ冬季五輪ネタ」を記事にするのが王道であろう。
そうは言ってもブログ主たる私(ZERO)の性格を反映してひねくれている当ブログが記事にするのだから、通り一遍でありがちな記事では、面白くない。
<注釈>
(*1) その性かどうかは不明だが、ここ数日の当ブログアクセス数は芳しくない。そりゃ書いてる方が飽きるんだから、読む方はもっと飽きるわな。実施する方は飽きが来ないのは、尻に火がついているから、だろうな。
浅田選手は「大事なとき転ぶ」=森元首相
時事通信 2月20日(木)19時48分
http://sochi.headlines.yahoo.co.jp/sochi/hl?a=20140220-00000169-jij-pol
. 東京五輪・パラリンピック組織委員会の会長を務める森喜朗元首相は20日、福岡市内で講演し、ソチ冬季五輪のフィギュアスケート女子の浅田真央選手がショートプログラムで16位と出遅れたことについて「見事にひっくり返ってしまった。あの子、大事なときは必ず転ぶ」と述べた。配慮を欠く発言として批判も出そうだ。
森氏は、浅田選手が団体戦に出場したことに関しても「負けると分かっている団体戦に出して恥をかかせることはなかった」と語った。
憎まれ口は、ヘイトスピーチとは限らない
さて、如何だろうか。
言うまでも無かろうが、冬季オリンピックの花形と言える女子フィギュアスケートで、金メダルを期待されていた浅田真央選手が前半戦・ショートプログラムの演技で転倒するなどしてこの時点で16位であった事を受けての森元首相の発言。発言場所は「福岡市内の講演」だそうだから、公的ではあろうが、ソチ五輪や浅田真央選手に言及しなければならない場では無さそうだ。とは言え、その森元首相の発言を、上記Yahoo記事から抽出すると、以下の通り。
1〉 「見事にひっくり返ってしまった。あの子(浅田真央選手)、大事なときは必ず転ぶ」
〉 浅田選手が団体戦に出場したことに関しても
2〉 「負けると分かっている団体戦に出して恥をかかせることはなかった」
2〉 「負けると分かっている団体戦に出して恥をかかせることはなかった」
確かに、上掲Yahoo記事にある通り「配慮を欠く発言」と言うのが、恐らくは衆目の一致する処であろう。事実、上掲Yahoo記事のコメント欄は、森元首相発言に対する圧倒的に非難の声に満ち溢れている。曰く、
①1〉この人に東京オリンピック組織委員会会長の資質は無い。
①2〉全く無い。
①2〉全く無い。
②〉人間性を疑う。アスリートへの尊敬が微塵もない。
③1〉 オリンピックのため苦しい練習を積み重ねてきた選手に、
③2〉プレッシャーに押しつぶされそうな状況で懸命に頑張った選手にこんな言葉を投げつける人間が
③3〉東京オリンピックの組織委員会会長をやる資格はないだろ。断じて辞任するべき!
③2〉プレッシャーに押しつぶされそうな状況で懸命に頑張った選手にこんな言葉を投げつける人間が
③3〉東京オリンピックの組織委員会会長をやる資格はないだろ。断じて辞任するべき!
④〉 最悪なジジイだなこいつ
などなどなど…先述の通り「配慮を欠く発言」と言う評価が「衆目の一致する処」であろうから、これらの「森元首相批判」が圧倒的なのも、理の当然ではあろう。
だが、ここで私(ZERO)まで同調して新たな「森元首相批判」を実施するぐらいならば、態々当ブログで記事にする価値は無い。「世論としては圧倒的」でありそうな「森元首相批判」に疑義を呈するからこその本記事であり、本記事タイトルであり、章題である。
私(ZERO)がまず指摘したいのは、当該森元首相の発言したタイミングである。「20日、福岡市内で講演し」と上掲記事にあるから、ソチ五輪女子フィギュアスケートの前半戦ショートプログラムと後半戦フリースタイルの間に当該森元首相発言は在り、上掲Yahoo記事が「時事通信 2月20日(木)19時48分」とある通り、その日の内、後半戦フリースタイル開始前に全世界は発信・報道されている。即ち、「浅田真央選手自身が当該森元首相発言を、後半戦フリースタイル開始前に、知る可能性があった。」という事である。
「だからこそ、森元首相の上記1〉~2〉発言は、尚更配慮を欠いて居る」と言う見方も成り立とう。だが、後半戦フリースタイル開始前の、つまりは「ソチ冬季五輪女子フィギュアスケートの成績(メダル)確定前」に当該森元首相発言があり、その発言が「後半戦フリースタイルによる巻き返しの可能性がある」内に「浅田真央選手に届いた」可能性があったという事は、当該森元首相発言が、失言やうっかり発言、或いは陰口(*1)ではなく、意図的な発言である事を示唆していないか。
無論、その意図が、上記1〉に「文言としてある」通りの「浅田真央選手批難」であるならば、上掲①〉~④〉に引用した「森元首相批判」は正当であろう。これから大事な後半戦フリースタイルを控える浅田真央選手に「批判を伝える」意図なんてモノには、私(ZERO)も賛同できない。
だが、「意図的に伝えようとした」のならば、伝えようとしたのは、「非難」ではなく、「叱咤激励」ではないか。少なくともその可能性は、あるのではないか。更には、「叱咤激励として伝わった」可能性も、あろう。
ちょっと想像力を働かせよう。貴方は五輪選手で、晴れの五輪の舞台に居る。前半戦で大失敗をしたが、まだ後半戦が残っている。少なくとも「後半戦で挽回しなければならない」と言うプレッシャーがある処へ、2020東京五輪組織委員会会長殿の「あいつ(貴方)はドジな奴で、大事な時に失敗しやぁがる」と言う「暴言」が伝わって来た。さあ、貴方はどう思う?どうする??
「なんだ、あの野郎!よーし、目にモノ見せてくれるわ!!後半戦を見やがれ!!!!」と、奮起しないだろうか。もし奮起するならば、後半戦前に伝わって来た「暴言」は、その意図はどうあれ貴方に対する効果的な「叱咤激励」ではないか。
さらには、「前半戦は残念だったけれど、後半戦頑張ってな。」と言うような、誰でも言えそうでありがちな「励ましの言葉」が伝わったのと比べて、どちらが奮起するだろうか。
実際の結果として、後半戦フリースタイルで浅田真央選手は会心の演技を見せ、前半の16位から10人抜きの6位に入賞した。「森元首相の暴言」が浅田真央選手に後半戦フリースタイル開始前に伝わったかどうかは不明だが、伝わったとしても「叱咤激励として伝わった」とは言えそうだ。
後半戦前に浅田真央選手に「森元首相の暴言」が伝わらなかったのならば、浅田真央選手の目覚ましい演技に「森元首相の暴言」は「影響しなかった」事になる。
何れにせよ、上記1〉~2〉「森元首相の暴言」は「実害は無かった」訳だ。ああ、「後半戦前に浅田真央選手に伝わらなかった」場合に、「もし伝わっていればさらに浅田真央選手は奮起してさらに好成績を出せた」可能性があるが(*2)、このケースとて「森元首相の暴言メリットを受け損ねた」と言うに留まろう。
森元首相の「暴言の意図」が何であったか、本当の処は当人にしか判らない(*3)。「実はタダのうっかり失言であった」可能性も、そりゃあるだろう。
逆に心底「叱咤激励」の心算で発言したのだが、浅田真央選手には後半戦前に「暴言として伝わり」、その結果浅田真央選手が後半戦フリースタイルにも失敗して惨憺たる結果に終わってしまった可能性もあっただろう。その意味で上記1〉~2〉「森元首相の暴言」は、「大変な賭けであった」可能性もある。
ただ、森元首相は東京五輪・パラリンピック組織委員会・会長の地位にあるだけに、浅田真央選手を個人的にもある程度知って居る筈だから、その「賭けに対する勝算」も、それ相応に読めただろう。
もっと確実に「読めた」であろう事は、上記①〉~④〉及び上掲記事の様な「森元首相自身に対する非難・批判」だろう。殆ど衆目が一致するぐらいだから、これはもう、上記1〉~2〉が「うっかり失言」でない限り、明々白々に「読める」事。即ち、「うっかり失言」でない限り、「森元首相の暴言」は、「非難・批判を覚悟の上」の筈である。
もっと確実に「読めた」であろう事は、上記①〉~④〉及び上掲記事の様な「森元首相自身に対する非難・批判」だろう。殆ど衆目が一致するぐらいだから、これはもう、上記1〉~2〉が「うっかり失言」でない限り、明々白々に「読める」事。即ち、「うっかり失言」でない限り、「森元首相の暴言」は、「非難・批判を覚悟の上」の筈である。
「ある程度の勝算を以って、浅田真央選手の奮起を意図して、憎まれ役になるのは覚悟の上での"暴言"」が上記1〉~2〉であるならば、森元首相に与えられるべきは、批難ではなく、称賛であろう。
如何に、国民。
<注釈>
(*1) 東京五輪・パラリンピック組織委員会・会長たる森元首相の講演が、陰口なんぞになり様が無い。(*2) それは、「奇跡の二乗」を望むようなものだが(*3) 尋ねる事は出来るが、本当の事を答えるとは限らない。