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当ブログが小沢一郎を「我が敵」と認定し、「宣戦布告」を為したのも、もうずいぶん昔の様な気がする。当時の小沢一郎は、「憲政史上最多の衆院議席数」で政権与党についた民主党の黒幕。宣戦布告を為した際の彼我戦力差は目も眩むほどではあったが、その後小沢一郎自身が民主党を出奔し、先々回衆院選では「脱原発」だけ標榜する「未来の党」なる政党を以って選挙戦を戦って大ゴケにこけ(*1)、党を割って「国民の生活が第一」党なる冗談みたいな名前の政党党首にして国会議員ではあるモノの、我が勝利条件:「小沢一郎の政治的無力化」までに「あと一歩」とは言わぬまでも「残す処数歩」と言う処までは漕ぎ着けた。
とは言え、そこは「我が敵」である。またぞろ「脱原発」を標榜して、今度は都知事選は細川候補に肩入れしている、そうだ。
<注釈>
(*1)小沢一郎当人だけはしっかり当選。
【都知事選】小泉、菅、野田、小沢…細川陣営の華麗な陣容、実は「呉越同舟」
2014.1.24 12:19
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140124/stt14012412280000-n1.htm
23日告示の東京都知事選に出馬した細川護煕元首相の応援団は、国政で頂点を
極めた華麗な面々が名を連ねる。首相経験者の小泉純一郎、菅直人、野田佳彦の3氏に、生活の党の小沢一郎代表…。旗印は「脱原発」だが、政界再編や復権など思惑はさまざま。安倍政権発足後、冷遇された元自民党幹部が連携するなど「呉越同舟」(自民党幹部)ともいえる状態だ。
「一番、候補者で違いがあるのは原発問題だ。『原発ゼロ』をやる姿を東京が示すことによって国政に大きな影響を与えることができる」
23日午後、東京・渋谷駅前。細川氏の遊説車に乗り込んだ小泉氏は、真っ白になった「ライオンヘア」を振り乱しながら「小泉節」を炸(さく)裂(れつ)させた。
渋谷は平成13年の自民党総裁選で田中真紀子元外相と本格的な選挙戦を開始、劇的な勝利を収めた「小泉劇場」ゆかりの地だ。
新宿駅東南口では安倍政権批判も飛び出した。
「政府は原発を基本的な電源とする新エネルギー計画を1月に閣議決定しようとしていた。ところが、細川さんが立候補するとうわさが立った途端、決定を先送りした」
小泉氏を細川氏支持に駆り立てたのは、安倍晋三首相らへの不満だった。小泉氏が掲げる「原発ゼロ」に、安倍首相らは「原発ゼロは無責任」と批判。これに「奮起した」(小泉氏周辺)とされる。
しかし、行き交う人全員が足を止めて演説に聞き入った往時には及ばず、拍手はまばら。それでも「投票日まで細川さんとともに頑張る。最後に決めるのは皆さんだ」と訴えた。
第一声となった都庁前には中川秀直元自民党幹事長の姿も。小泉氏が演説を終えると、2人はがっちり握手した。
菅氏は、ブログに「勝手連的に細川さんを応援する」と宣言し、告示前から街頭に立ち始めた。持論とする「脱原発」が政治を主導し、自民党に一矢報いるチャンスと映っているようだ。23日のブログでは「無責任な舛添(要一)氏」と題し、「舛添氏はもし知事に当選しても自民党都議団の操り人形になるだけだ」と批判するなど、敵意をむき出しにするスタイルが「復活」した。
チャンスとにらむのは小沢氏も同様だ。周辺に「今後の(政界の)流れに影響がある」と語り、細川氏当選を政界再編、さらには自身の求心力復活につなげたいようだ。「僕が街頭活動をやるとマイナスになる」と裏方に徹し、「都内に約3千人」(周辺)とされる小沢氏のファンクラブ会員らが自主的に支援する。
一方、野田氏や樽(たる)床(とこ)伸二元総務相らの旧日本新党出身者、旧新党さきがけの田中秀征元首相特別補佐などは「殿を見殺しにはできない」と名乗りを上げた。力武崇樹)
ただ、争点を単一化し「イエスかノーか」を迫る小泉氏に対して、野田氏は「劇場型デモクラシーを再現するだけならついていけない」と距離を置く。(
「都知事になって、東京から脱原発」の虚しさ
とまあ、こんな具合だそうだ。
「脱原発路線で統一都知事候補」なんて話もあったが、どうやら立ち消えたらしい。尤も、細川候補と都知事の座を争っているとされる自民党支持の升添候補も原発についてはウジャジャけた事抜かしているようであるから「脱原発を都知事選の争点化する」と言う細川-小泉ラインやその背後でうごめく菅・野田・小沢一郎ら民主党/元民主党メンバーと言う図式らしい。
ソリャ実際話題にはなっている訳だし、その意味で「脱原発を都知事選の争点化する」と言うのは一定の成功を収めているのだが、さて細川候補が都知事として何をどうやって「脱原発」に、少なくとも近づくのか。「脱原発を都知事選の争点化する」事を歓迎して居る朝日や毎日などの社説論説を読んでも全くその計画どころか論理すら見えて来ない。
小1〉 「政府は原発を基本的な電源とする新エネルギー計画を1月に閣議決定しようとしていた。
小2〉 ところが、細川さんが立候補するとうわさが立った途端、決定を先送りした」
小2〉 ところが、細川さんが立候補するとうわさが立った途端、決定を先送りした」
と言う上掲記事に於ける小泉元首相の細川都知事候補応援演説の一節は、多分事実ではあろうけれども、それは「政府が勝手にやった事」で、多分「都知事選への悪影響を懸念した」だけ。細川候補が都知事に当選しようが落選しようが、今回都知事選が終われば粛々と「現行の新エネルギー計画」を閣議決定するだけ。そこで細川氏が都知事だろうが無職だろうが「脱原発」を叫んだところで、選挙演説以上の効果は在りようが無い。
つまりは、「政府の新エネルギー計画」に関する限り、細川都知事候補の「原発ゼロ」方針は、「1カ月ほど閣議決定を遅らせた」だけに終わる公算大。それとも小泉氏なり細川都知事候補なりには「政府の現行新エネルギー計画閣議決定を阻止できる」目算でも御有りなのだろうか。あるならばそれこそ、公約として公言されるべきであろう。
左様、公約と言えば、未だにサッパリ判らないのが細川候補はじめとする都知事候補たちの「脱原発公約」なのである。そもそも国政に与かる訳でもなければ原発立地自治体でもない東京都の都知事が、エネルギー政策の一手法である「脱原発」を実現するのに、如何なる行動をとるのか、どんな計画があるのか、全く判らない。
「原発再稼働を認めない」そうだが、東京都は東電の大口株主とは言え、数%を占めるだけ。「東電の原発再稼働を認めない」と主張は出来るが、決定できる立場では無い。無論、原発再稼働阻止がめでたく成就した結果、東電の経営がさらに悪化し電力料金値上げが全東電管区に影響しようとも、「脱原発を標榜して当選した都知事」としては異とするに足らないのだろう。だがそれは、東京都(*1)以外の東電管区県には大迷惑だぞ。
まあ、それでも「原発再稼働反対」は「東電株主として主張出来る」目途があるから、まだ良い。東電株主総会で否決されても「とにかく原発再稼働反対を主張した」とは言えそうだ。
だが、それ以外の「細川都知事候補の脱原発公約(*2)」として漏れ聞こえるモノをかき集めても・・・
①「再生可能エネルギーの普及」って、これも先行記事で論じた処だよな。東京都の立地条件では太陽光と風力しか無理なんだが、どちらも凄まじく面積が必要なうえに、電力供給が安定しない。「20%が目標」なんて言っているらしいが、全国平均で「大躍進しても2%に満たない」再生可能エネルギーを、「東京都で20%」と言うのだから、シュプレヒコールやスローガン以上のものである訳が無い。公約と言うのならば、せめて「何をどうすると再生可能エネルギーに、一時的では無く恒常的に電力の20%を任せられるのか」、それこそ「具体的計画」を示すべきだろう。無論「恒常的に」と言うのは「夜間や無風状態も含めて(*3)」と言う意味だ。
②「東京を世界一の省エネルギー都市にする」 要は「節電する」の一言。こりゃ簡単だな。以前にも書いたが、電力需要を統制する社会主義裸足の統制経済をしけば、「脱原発と二酸化炭素排出量抑制」の同時達成さえ可能だ。だが、細川氏が都知事になっ他として、都知事として何が出来るんだ?「節電を呼びかける」は出来よう。「強制的に電力供給を制限する」のも出来そうだ。だが、後者は「制限された電力供給の奪い合い」になって停電続発になろう。前者は、文字通りの「掛け声どまり」。「掛け声倒れ」に終わるか否かには議論の余地はあるモノの、都知事が出来るのは「掛け声かけ」だけである事には、ちょっと疑問の余地が無い。
「私が都知事になった暁には、脱原発を実現するために、節電を呼びかけます。」
これが、公約かね。都知事としての。恥ずかしくないのかね。
③「何とか会議(*4)を作って節電と自然エネルギー普及に努める」・・・・「政治家が決断すれば、知恵は出て来る」と断言した小泉(*5)の相方じゃこの程度でも仕方がないが、その「何とか会議」とやらは、超能力者架台魔法使いの集団かね。
そりゃ「東京電力の経営の透明化や電気料金適正化にも積極的に取り組む」だけならばできるだろうさ。それが「電気料金の高騰を抑える方向の努力」でもあるだろう。だが、福島第一原発事故の処理の上に、原発再稼働もならず、火力発電まわしまくりで燃料大量購入の上に全原発廃炉と言う経営上の重荷をめでたく「脱原発を標榜して当選した東京都知事」によって課された東電の電気料金が、如何に透明化しようが適正化しようが高騰することは間違いない。序でに言えば、「再生可能エネルギー」は軒並み火力発電よりも遥かに高価なのだから、上記①「再生可能エネルギーの普及」が実現されればされるほど電気料金は上がる事も疑いようが無い。
で、まあ、この「胡散臭い」と言うよりは「狂気の沙汰」である「脱原発を争点化した都知事選」の背後に「我が敵」小沢一郎が居ると言うのだから、ある意味「我が敵」小沢一郎らしいとも言えれば、負ける訳には行かない、な。
ま、私(ZERO)が勝も負けるも、「東京都民の選択」次第なのではあるが。
如何に、東京都民。
別に私(ZERO)の勝ち負けは、どうでも良い話であるが、都知事としてどんな人が良いか。都知事の公約=予定している仕事として何を期待すべきかは、しっかり真面目に考えて欲しいモノだ。
<注釈>
(*1) 東京都は、都民が「脱原発を標榜する都知事」を選択したのだから、自業自得であろう。(*2) どこかに全文公開されて居たり、しないのかな…私(ZERO)の調査不足か。(*3) ああ「平均で20%」までは、譲歩しても良かろう。本来ならば、その「平均20%だが安定しない再生可能エネルギー」発電量を蓄電する施設をまず問う処だが。先行記事「私の自然エネルギー推進論」で論じたとおり。最近読んだSFでは、「巨大なコンデンサーに蓄電する」と言うのがあった。弾み車の運動量と、どっちがマシだろう。(*4) 専門家による「東京エネルギー戦略会議」(仮称)(*5) 以前にも書いたが、その論法に従えば、我が国は大東亜戦争に勝っている。「開戦」なんてのは、最も重大な政治決断であろう。 山本太郎拡大版 http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/38784758.html