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つまりは「安倍政権安保政策は、日本の利益である」と、中国共産党自身が追認した訳だ
上記①~③では説得力不足と気付いているのか、続くパラグラフ【5】~【6】では安倍政権の「愛国主義」「愛国心教育」を非難しているのだが、
3〉 「国家安全保障戦略」でもう1つ考えさせられるのは、
4〉 国民に対して「愛国教育」を行い、国民の国家安全保障意識を強化すると強調した点だ。
4〉 国民に対して「愛国教育」を行い、国民の国家安全保障意識を強化すると強調した点だ。
と、批難している二文書の片方「国家安全保障戦略」にしか「愛国」つながりがない事を、上掲環球時報コラム自身が認めている。
なおかつ、上記4〉「国民に対して「愛国教育」を行い、国民の国家安全保障意識を強化する」と「強調した」のが非難の対象になるんだから、恐れ入る。当ブログの一番目立つところに未だ掲げている記事にもした通り、民主主義国家の国民は、国防や国家安全保障についてもある程度自らの頭で考える事が必要なのであるから(*1)、「国民の国家安全保障意識を強化する」のは民主主義体制下の国家元首としては当然の事である。
無論、我が国の戦後歴代首相は、自民党政権時代も含めて「国民の国家安全保障意識」を「強化」した人が殆ど無く、寧ろ弱化させてばかりなのであるが、それは、安倍首相評価を高めこそすれ下げる事ではあるまい…まあ、評価する人には依ろうし、中国共産党としては「"日本国民の国家安全保障意識を強化"なんて、余計な事しやがって」と言う処なのだろうが。
「愛国教育批判」と言うのも、大笑いだ。中国共産党政権が殆どその発足以来実施している「歴史教育」は、誠に大陸らしいことに「現政権(この場合は中国共産党政権)の正当性を示し、神聖化する」モノであり、「共産党救国伝説」と言っても良い位。つまりは大陸は中国共産党支配下の歴史教育は、どう贔屓目に見ても「愛国教育」であり、端的に言えば「反日教育」に他ならない。その反日教育=愛国教育の当事者中国共産党が、「日本の愛国教育」を非難しようと言うのだから、笑う他なかろう。
5〉 安倍氏にとって愛国とは何か?国歌の「君が代」を高らかに歌うことだ。
6〉この歌はかつて日本軍国主義の蹄鉄がアジアの大地を蹂躙した際のテーマ曲であり、BGMだった。
6〉この歌はかつて日本軍国主義の蹄鉄がアジアの大地を蹂躙した際のテーマ曲であり、BGMだった。
と言うパラグラフ【5】の極めて皮相的な決めつけも笑いを誘う。「君が代」は万葉集にも登場する和歌だから、我が国最古の文献に依る事実上最古(*2)の文学作品だ。「日本軍国主義の蹄鉄がアジアの大地を蹂躙した」なんてのは、高々百年前でしかない。尚且つ、少なくとも戦後この方70年近く武力を行使することなく平和と繁栄を謳歌したBGMでもある。その君が代を「高らかに歌う事」に、一体何の問題があろうか。
かてて加えて、上記5〉とパラグラフ【6】
7〉 安倍氏はいわゆる「愛国主義」を用いて、戦後日本社会に育まれた民主主義精神を一掃し、国家主義意識を再建しようとしている。
との乖離は、とても同じ環球時報の同じコラムの隣のパラグラフとは考え難い程だ。上記5〉の通り安倍首相にとっての「愛国」が「国歌の「君が代」を高らかに歌うこと」であるならば、上記7〉「愛国主義」を用いて「民主主義精神を一掃」なんて、どうやったらやれるんだ?
上記7〉 「国家主義意識を再建」ならば、まだ結びつきそうではあるが。
上記7〉 「国家主義意識を再建」ならば、まだ結びつきそうではあるが。
「「君が代」を高らかに歌うこと」で「民主主義精神を一掃」出来るのならば、「君が代」は魔法の呪文か何かに違いない。戦後この方、日本社会が「民主主義精神を育む」間にも数多「君が代」は歌われたが、民主主義精神を「一掃」どころか「育めた」のは、「高らかに歌ってはいなかったから」なのだろう(*3)。だとすると「高らかに"君が代"を歌う」事がポイントで。「高らか」でないと「民主主義精神を一掃」は出来ないもの、らしい。
所で、中国共産党支配下の中国社会は、一体いつになったら「民主主義精神を育む」のかね。少なくとも「高らかに歌われる君が代」による妨害は、無さそうなのに。それとも「日本の民主主義精神は良い民主主義精神だが、大陸の民主主義精神は悪い民主主義精神」と言う、ダブルスタンダードかね。
とどのつまりは最終パラグラフ【7】が〆となっている。
8〉 要するにこの2件の「歴史的」文書が露呈したのは、
9〉 虚構の外来の脅威によって国民意識を改造することで、
10〉 憲法改正と軍事力強化を推し進め、強権の日本を築くということだ。
11> これが安倍氏の政治的産業チェーンだ。
9〉 虚構の外来の脅威によって国民意識を改造することで、
10〉 憲法改正と軍事力強化を推し進め、強権の日本を築くということだ。
11> これが安倍氏の政治的産業チェーンだ。
…いやさ、環球時報コラム氏よ。貴方は鏡を見た事が無いらしいな。
無論、個人の顔とは違い「中国共産党政権」とか「中華人民共和国」と言うモノは、鏡をのぞいても「映る」ものではない。しかしながら、上記9〉「虚構の外来の脅威によって国民意識を改造する」と言うのは、正に天安門炎上事件を契機に「ウイグル人テロ組織」をでっち上げている中国共産党政権の所業ではないか。無論、中国共産党政権の目指す処が「憲法改正」なんて大事ではなく(*4)、「現体制の維持と体制引き締め」と言う処が、かなり情けないが。
一方で、上記9〉「虚構の外来の脅威」とは、上掲環球時報コラムに在る事からも「中国の脅威」を指しているのだろう。が、それを「虚構」と抜かせるのは、中国共産党の厚顔無恥が為せる技。尖閣諸島から沖縄本島まで「核心的利益」と称して侵略宣言を出し、我が領土領空をも含む「排他的防空識別圏(仮称)」を宣して見せ、我が海保庁巡視船に体当たり攻撃懸けた「漁船」船長を英雄扱いし、中央政府の事前認可も無いまま人民解放海軍が射撃管制レーダーを照射する中国の「脅威」が「虚構」と言うのだから。
何れにせよ、「虚構の(中国の)脅威」に依ろうが、「高らかに歌う君が代」に依ろうが、上記9〉「国民意識を改造」して、上記10〉「 憲法改正と軍事力強化を推し進め、強権の日本を築く」事を以って上掲環球時報コラムは安倍政権を糾弾している、らしい(*5)のだが・・・これが「中国共産党政権にとって不都合」なのは判るが、そりゃ我が国にとって「明らかな利益・国益」ではないか。
ためしに上掲環球時報コラムから、「安倍首相の為した/為しそうな事」を拾ってみよう。
(1)防衛計画の大綱で、新型装備と軍事費増大を打ち出した【2】
(2)日米統合エアシーバトル能力向上など、自衛隊能力向上を計画した 【3】
(3)対中国対処を明確にした 【4】
(4)「愛国教育」を行い、国民の国家安全保障意識を強化すると強調した【5】
(5)今年最初の公務日に、安倍氏は自民党党員を率いて「君が代」を高らかに歌った。【6】
(6)自らの歴史に対する誇りを日本人に抱かせようとしている。【6】
(7)「愛国主義」を用いて、戦後日本社会に育まれた民主主義精神を一掃し、国家主義意識を再建しようとしている。【6】
(8)「特定秘密保護法案」を強行可決した 【6】
(9)国民意識を改造することで、憲法改正と軍事力強化を推し進め、強権の日本を築こうとしている 【7】
以上(1)~(9)の9項目は、どれをとっても「中国共産党にとっては不都合」ではあろう。だから、上掲環球時報コラムが安倍首相・安倍政権批判として上記(1)~(9)の9項目を挙げるのは理解できる。
で、我が国、我が国民にとって、上記(1)~(9)は不都合・不利益であろうか?
私(ZERO)が考えるに、我が国・我が国民にとって不都合・不利益と言い得るのは上記(7)の中頃にある「戦後日本社会に育まれた民主主義精神を一掃」だけである(*6)。それ以外は、議論・異論の余地あるモノもあるが基本的に我が国・我が国民にとっての利益である。
冒頭に掲げた「公論は敵讐よりいずるに如かず」なんて言葉が想起されたのはそのためであり、タイトルにした通り「安倍政権安保政策の正しさ」が上掲環球時報コラムから読み取れる所以である。
如何に、国民。
おまけ
所で、上掲環球時報コラムが「安倍氏の政治洗脳術」と言っているのは。「"君が代"を高らかに歌う事」なのだろうか。
他に該当する事象が見当たらない。「国民意識の改造」は「政治洗脳術」の結果でありそうだし、「愛国心」とか「愛国主義」も上記5〉「安倍氏にとって愛国とは何か?国歌の「君が代」を高らかに歌うことだ。」と言う断言の前にはほぼ粉砕されてしまう。
万葉集以来の古い和歌だから、言霊が宿って呪文化した、とでも思っているのかな・・・中国共産党が、ねぇ。
<注釈>
(*1) これは、「民主主義体制」であれば必ず必要なのであり、「民主主義の義務」と言うよりは「民主主義の定義」に近い。「国民が、国防や安全保障について、真面目に考えない」ならば、それだけで部分的であれ「民主主義は崩壊」しているのだから。無論、「部分的であれ民主主義の崩壊」を引き起こすのは、国防や安全保障に限った話ではないが。(*2) 万葉集の中でも古い和歌や新しい和歌があるだろうし、古事記・日本書紀にある伝承は「君が代」より古くからある可能性が高い。(*3) 他に解釈のしようがあるか?無論、「"君が代"を高らかに歌う事で民主主義精神を一掃する」事が、上掲環球時報コラムの主張通りに「出来る」と仮定して、だが。背理法、って奴だね。完全とは言い難いが。(*4) 軍事力強化については、人民解放軍はここ20年二桁成長の軍拡路線驀進中なのだから、今さら「虚構の外来の脅威」も「国民意識の改造」も、必要ない。(*5) 上記11〉「安倍氏の政治的産業チェーンだ。」と言うのが悪口らしいことから。だが、これは単に「安倍首相の目的だ」と言っているだけ、とも読める。だとしたら、上掲環球時報コラムは「安倍首相礼賛」…は少し無理だが「冷静な安倍首相評」と、読み変える事も出来そうだ。それとも、それを狙っているのかな?中国共産党政権崩壊後も、環球時報が生き延びるために。(*6) これとてなぁ…我が国民が衆愚化して阿呆であるならば「我が国の利益」とは言い得るのだぞ。