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 我が自衛隊三軍が、11月に離党奪還訓練を実施する。これを受けて沖縄二紙が社説で批判しているのだが、これがまぁ…(絶句)

 
①【琉球新報社説】離島奪還 危機あおる訓練は迷惑だ2013年10月25日
   http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-214316-storytopic-11.html
【1】 防衛省は陸海空3自衛隊3万4千人が参加する実動演習を11月に実施すると発表した。沖大東島で事実上の離島奪還訓練を行う。

【2】 尖閣問題で中国との関係がぎくしゃくしている今、安倍晋三首相の外交努力が求められている。危機を演出して国民に軍事力の必要性を印象付ける安倍政権の政治手法は、中国を刺激し問題の解決を困難にしてしまう。逆に国益を損ないかねない(*1)。

【3】 沖大東島射爆撃場では、離島防衛を主な任務にする陸自西部方面普通科連隊が上陸作戦を模して、海上自衛隊輸送艦に乗り込み、さらに水陸両用の揚陸艇で島に近づき、空自戦闘機が実弾射撃するという。

【4】 離島奪還訓練とは、敵対勢力に上陸を許して制圧された島に上陸して武力で奪い返す内容だ。尖閣諸島を想定しているとみられるが、与那国、石垣、宮古など有人島も対象にしている。

 
【5】 自衛隊によると、南西諸島の地形上の特性から、敵の攻撃を受けた場合、島の確保が難しいという。沖縄戦をはじめ太平洋戦争で離島防衛に失敗した日本軍の事例や欧米の作戦を分析した結果、いったん敵に島を占領させた後、増援部隊が逆上陸して敵を撃破する戦い方が採用されたようだ。

【6】 敵は上陸に際して相当の火力を使うと想定している。島に事前配置する自衛隊には、敵の攻撃を受けても増援部隊が到着するまで「残存」できる防護能力と機動力、火力を装備させる。ある自衛隊幹部は「住民混在の国土防衛戦」と明言している。68年前の沖縄戦で、多くの住民が日米の激烈な戦闘に巻き込まれ犠牲になった悲劇を想起させる。

【7】 離島奪還訓練に住民の避難誘導が含まれていないのは、自衛隊の中に住民を守るという発想がないからではないか(*2)。離島奪還作戦が実行に移されたとき、島は「第二の沖縄戦」になる可能性が高いといえよう。私たちは、国策に利用された揚げ句、沖縄が再び戦場になることを拒否する(*3)。

【8】 今、この国で起きている本当の危機は、中国の脅威ではない。中国脅威論に迎合し不安をかきたて、戦後築き上げてきた「平和国家・日本」を覆そうとする政治だ。軍備拡大によって日本の展望は開けない。まず外交力を発揮して、冷え切った中国との関係改善を図るべきである(*4)。

 

<注釈>

(*1) 何もしなくても、我が国が国防費を削減し続けても、軍事費二桁成長20年連続の中国に対し、今さら何が「刺激する」のかね? 
 
(*2) 住民の避難誘導よりも、兵力の投入が優先される。当たり前ではないか。想定しているのは、戦時だぞ。
 
(*3)で、どうするんだい?白旗と赤旗を掲げて「堂々と降伏」でもするのかね。
 それは正しく、利敵行為だがね。 
 
(*4) 軍事力とは独立した「外交力」ってのが、それも相手の軍事力に対抗しうるほど強力な力として、存在すると思えるのだから、めでたい限りだね。 
 
②【沖縄タイムス社説】[離島奪還訓練]地域の緊張を高めるな
     http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-10-25_55731
政治 2013年10月25日 09時05分
【1】 防衛省は、陸海空自衛隊を動員した大規模実動演習を来月1日から、九州や沖縄県を中心に実施すると発表した。

【2】 上陸作戦や輸送訓練を予定しており、事実上の離島奪還訓練となる。主な訓練場所は那覇の南東約400キロにある無人島で、米軍の射爆撃場となっている沖大東島(北大東村)だという。

【3】 尖閣諸島周辺で続く中国との緊張関係などを踏まえた演習であるのは明らかだ。

【4】 尖閣周辺海域や空域での中国の挑発行為は許し難い。だが、口で言っても聞かない相手には軍事で対抗する、という短絡的思考(*1)にはまることは避けなければならない。

【5】 軍事的な対応能力を見せつけた上で、その先に外交交渉で協調関係に持ち込む手だてが今の日本政府にあるのだろうか。中国を敵視して圧力をかけつつ、米軍との協調関係をアピールする。それ以外の対中国外交の青写真が安倍政権にあるようにはみえない(*2)。

【6】 軍事に軍事で対抗するのが抑止につながる、との考え方は根本的解決にはつながらない(*3)。一時しのぎというだけでなく、軍事的なエスカレートを招くジレンマも抱える(*4)。

【7】 沖縄で暮らす住民の立場として沖縄周辺の緊張をさらに高めることにならないか、危惧しないわけにはいかない。

【8】 自衛隊は今回、米軍提供施設を利用する。共同使用は今後加速していくだろう。

【9】 「中国の脅威」と「日米一体化」と「共同使用」はセットで日本の安全保障政策に盛り込まれている。これでは沖縄の負担軽減が図られる要素は容易に見いだし得ない(*5)。
    ■    ■
【10】 民主党は2009年の衆院選マニフェスト(政権公約)で「東アジア共同体」を掲げた。東アジアを重視する外交構想は新鮮だった(*6)。

【11】 あれから4年余り。日中、日韓関係は領有権問題をめぐり険悪化した。歴史認識問題もひきずり、日本は東アジアにありながら孤立感が深い(*7)。

【12】 過度な対米追従からの脱却を図ろうとした鳩山政権は普天間問題で挫折。鳩山由紀夫氏は「対米関係」という虎の尾を踏むかたちとなった(*8)。

【13】 安倍晋三首相はどうだろうか。首相は現憲法を「米国に押し付けられた」と捉え、改正を唱えている。過去の植民地支配と侵略を謝罪した「村山談話」については、国会答弁で「継承しているわけではない」「『侵略』の定義は国際的にも定まっていない」などと発言したこともある。

【14】 首相の歴史認識に対する警戒は中国や韓国だけでなく、オバマ政権内部にも根強い。

    ■    ■
【15】 安倍首相の本心はどこにあるのか。軍備強化による自主路線に向かう過程として対米協調を装っているのか。

【16】 いずれにせよ、中国敵視の政策に傾く現状は危うい。米国は、領有権問題に関しては中立の立場を堅持しており、過度な期待は禁物である。

【17】 対中包囲網は中国との軍事的な緊張を固定化する。旧来型の軍事的抑止力に過度に依存した安全保障観では軍拡競争にはまり、地域秩序を不安定にするだけだ(*9)。

【18】 日本の東アジア外交は危機的である。この現実を打破する手腕こそ求められている。

 

<注釈>

(*1) はあ?別に、ごく当たり前の考えであろうが? 
 
(*2) 軍事力に軍事力で対抗するのは当たり前で、斯様な場合は「外交力」とて軍事力の裏打ちなしには無力だ。
 中国、韓国なんざぁ、我が国の靖国神社閣僚参拝・首相供物奉納に対し、軍事演習と言う、これ以上にハッキリした軍事力誇示は少ない位の軍事力で応えている。そんな相手に、何を遠慮しているんだ? 
 
(*3) 馬鹿を言え。それこそ正に、抑止の基本であろうが。 
 
(*4) エスカレートを、ここ20年以上もはっきりと示し続けているのは、中国共産党です
が、何か? 
 
(*5) 「沖縄の基地負担軽減」なんざぁ。おまけだ。目的は、日本の安全保障だ。「沖縄の基地負担軽減」の為に我が国の安全保障を阻害する様ならば、本末転倒。角を矯めて牛を殺す所業だ。 
 
(*6) 「鳩山由紀をが掲げた」と言うだけで、私何ざぁ失笑してしまうが。
 第一、その2009年衆院選挙に於いて、鳩山由紀夫が「民主党党首の(勝手な口)約束」として掲げた「最低でも県外」の約束は、どうなった?私(ZERO)の見る限り、鳩山由紀夫はリップサービス以外の一切の努力の痕跡すらも見せなかったのだが。「普天間基地移設問題」シリーズ参照 
 
(*7) Negative!断絶しているのは、日韓日中関係だけ。「孤立」と言うには、ほど遠い。
 
(*8) いやさ、奴が、鳩山由紀夫が「普天間基地移設問題」について、代替政府案どころか民主党案すら取りまとめられなかったのを「対米関係で虎の尾を踏んだ」性にするのかね?先行記事にもした通り、奴は「仮装空母大量建造計画」なんて代替案さえ口走ったが、民主党案の「み」の字にすらならなかったんだぞ。 
 
(*9) 馬鹿言うなよ。日本はここ10年間ほども国防費を削減し続けたのに対し、中国はここ20年軍事費二桁成長の大軍拡路線驀進中だ。僅か0.8%の国防費増額を「軍拡競争」と呼ぶのならば、「軍拡競争」に漸く我が国がのっかっただけの話だろう。
 我が国防衛費削減を続けても、中国の大軍拡路線は全く変わらなかったではないか。 

沖縄二紙の社説が低レベルなのは、いつもの事だが・・・

 さて、如何だろうか。
 
 上記①、②は先述の通り自衛隊の離党奪還訓練を非難する沖縄二紙の社説。章題にもしたが、沖縄二紙社説のレベルは、決してほめられたものでは無い。が…今回は特に酷いな。

 上掲①琉球新報は「沖縄線の悪夢」に絡めて、
 
①1〉私たちは、国策に利用された揚げ句、沖縄が再び戦場になることを拒否する。
と高らかに宣言するが、それが状況によっては「勝手な降伏宣言」であり、利敵行為である事に、気づこうともしない。だから、
①2〉 今、この国で起きている本当の危機は、中国の脅威ではない。
①3〉中国脅威論に迎合し不安をかきたて、戦後築き上げてきた「平和国家・日
本」を覆そうとする政治だ。
①4〉軍備拡大によって日本の展望は開けない。
①5〉まず外交力を発揮して、冷え切った中国との関係改善を図るべきである。
 
何て、頓珍漢な結論になる。我が国の「軍備拡大」は漸く1年目でしかないし、軍事力の裏打ちの無い外交力なんざぁ多寡が知れているのも無視だ。
 
 上掲②沖縄タイムスの方がまだマシだ。が、
 
②1〉 対中包囲網は中国との軍事的な緊張を固定化する。
②2〉旧来型の軍事的抑止力に過度に依存した安全保障観では軍拡競争にはまり、地域秩序を不安定にするだけだ。
 
と言うのだから、我が国の10年来の防衛費縮小に関係なく、20年連続二桁成長の大軍拡路線を驀進している中国人民解放軍を無視して、「対中包囲網」を構築するなと言うのだから、まず、大同小異、五十歩百歩と言う処。だから結論も、
 
②3〉日本の東アジア外交は危機的である。この現実を打破する手腕こそ求められている。
 
と、「外交力だけ(軍事力抜き)」頼みとなる。「砲艦外交」なんて言葉は、沖縄二紙にはないのだろう。
 
 所で、韓国は我が領土たる竹島を実効支配しているのを良い事に、竹島上陸訓練を実施したのだが、こいつは「危機を煽」ったり「地域の緊張を高め」たりは、しなかったのかね?
 
 如何に、沖縄二紙。