応援いただけるならば、クリックを⇒ https://www.blogmura.com/

 「歴史認識カード」なる外交カードを、半島や大陸が散々日本に対し利用してきた、と言うのは紛れもない事実だろう。空前絶後の社民党首相たる村山富市の「村山談話」や、同じ穴の貉である河野洋平(*1)「河野談話」、「歴史認識カードによる中韓対日外交上の勝利」であろう(*2)。
  その「歴史認識カード」が大いに威力・猛威を誇ったのが、先の民主党政権時代であろう。尖閣諸島沖で我が海保庁巡視艇に体当たり攻撃を仕掛けたテロ船帳を無 罪放免させたり(*3)、半島由来の文化財を「お渡し」したり(*4)、日本国首相(当時)から「日本列島は日本人だけのものでは無い」なんて発言まで引き出したのだから(*5)、「歴史認識カード」の猛威により、「正しい歴史認識」は「猖獗を極めていた(*6)」と言って良かろう。 
 
  だが、今は、安倍・自民党政権は、どうやら違うらしい。

 

<注釈>

(*1) 河野洋平は自民党の議員ではある が、「同じ穴の貉」は「同じ穴の貉」である。 

(*2) かかる認識が一般的、普遍的と主張する心算は無い。あくまで私(ZERO)の認識だ。 

(*3) 当時の民主党政権は、「検察の自主的判断」と抜かしていた事も、忘れるべきではない。 

(*4) 菅直人がこんな馬鹿な事やらなければ、対馬から盗まれた仏像も四の五の言わずに返還されたのではなかろうか。少なくとも、半島が盗人猛々しく「盗品を返還しない」と言う暴挙・暴論に、菅直人の「半島由来文化財お渡し」は、利する以外にあるまい。正に、利敵行為だった訳だ。 

(*5) 鳩山由紀夫の歴史認識と、当該「日本列島は日本人だけのものでは無い」発言との間の相関が、直接確認された訳では無いが。それを言うなら「鳩山由紀夫の考え方」なんて、誰が説明できるだろうか。鳩山由紀夫当人すら、説明できない/説明にならな い 事は、賭けても良い。  言い忘れていた。当ブログでは「鳩山由紀夫」と言うのは、大凡人類の英知の及ぶ限り最大級の悪罵である。 

(*6) 「猖獗を極める」とは、普通伝染病などの「悪い事」に使う。「正しい歴史認識」が、何故「悪い事」かは、後述するとしよう。
 
①【人民網】外交部:日本は真剣に侵略の歴史を反省すべき
   http://j.people.com.cn/94474/8423262.html
 外交部の華春瑩報道官は11日、定例記者会見を開催し、記者からの質問に答えた。
 記者: 中国の崔天凱駐米大使がこのほど、「日本は、米国の原子爆弾によって第二次世界大戦に敗戦したのではなく、平和を愛し侵略に反対する各国の人々によって敗戦したのだ」と発言したことを受け、日本の菅義偉官房長官は9日、「(崔大使の発言は)自らの国の立場だけに立ったプロパガンダの一つではないかと思え る発言」とし、日本が戦後に自由と民主主義の国家を建設し、世界の平和と繁栄に貢献したと強調した。これについて、中国側のコメントは。

 華報道官: 今年は中国人民抗日戦争および世界の反ファシズム戦争勝利68周年にあたる。2つの戦争の勝利は、正義が悪に勝ち、光が闇に勝ち、進歩が反動に勝った偉大な勝利である。中国人は艱難辛苦の抗日戦争において、後の者が前の者に続いて突き進み、血を流して奮戦し、偉大な勝利を勝ち取り、世界の反ファシズム戦争勝利に向け多大な犠牲を払い、歴史的貢献を成し遂げた。
 過去を忘れず、後々の戒めとしなければならない。悲惨な歴史をしっかりと心に刻み、教訓とすることで初めて悲劇の再演を防ぐことができる。日本が第二次世界 大戦の侵略の歴史を正しく認識し、正しく向き合えるかどうかは、日本の今後の発 展だけでなく、日本とアジア周辺諸国との関係の発展、北東アジアの平和と安定に も関わることであり、これは国際社会の重要な共通認識となっている。日本国内の一部勢力は現在に至るまで侵略の歴史を正視・反省しようとしないばかりか、侵略の歴史を否定・美化しようとすらしている。これは平和的発展に完全にそむく行為だ。国際社会は日本がどのような発言をするか、そして日本がどういった行動に出るかを重視している。日本が歴史・未来に対して責任ある態度を示し、真剣に侵略の歴史を反省し、平和的発展の道を堅持することを希望する
。(編集SN)

 「人民網日本語版」2013年10月12日

 
②【人民網】崔天凱駐米大使:日本は正しい歴史観を持つべき
   http://j.people.com.cn/94474/8420901.html
 中国の崔天凱駐米大使は8日ワシントンで「日本は第2次世界大戦で、平和を愛し、侵略に反対する各国の国民に負けた。歴史観の問題において、日本は正しい選 択をすべきだ」と強調した。
 崔大使は同日、米ジョンズ・ホプキンス大学ポール・H・ニッツェ高等国際関係大 学院で中国の外交政策と中米関係について講演し、歴史や中国の伝統文化などの視 点から、中国の独立自主の平和外交政策について説明した。
 崔大使は「日本国内には注視に値する動きがある。日本の一部には第2次大戦では米国の原子爆弾に敗れただけだとの考えがあり、このため米国との関係をうまくや ることのみに注目している。これは間違った歴史観だ。日本は第2次世界大戦で、中 国と米国を含む、平和を愛し、侵略に反対する各国の国民に負けたのだ。もし日本がこうした間違った歴史観にミスリードされれば、問題は大きくなる。これは戦後 秩序の問題に関わり、アジア太平洋の人々の切実な利益と日本国民自身の利益にも関わるからだ。日本がこの問題で正しい選択をすることを希望する」と述べ た。
(編集NA)
 「人民網日本語版」2013年10月10日

 

中国共産党は、「ファシズム」何ぞに勝ってませんが、何か?

 
  さて、如何だろうか。
  上掲二本の人民網記事が共通して言って居る事は、上掲②記事見出しに端的に表われて居よう。即ち、
 
1〉「日本は正しい歴史認識を持て。」
 
これは裏を返せば、
 
2〉「日本は、正しい歴史認識を持っていない。」
 
と言う事である。
 
  では、上掲①、②記事に表れている「正しい歴史認識」を拾っていくと、
 
①1〉 (第2次大戦は、)中国人民抗日戦争および世界の反ファシズム戦争勝利
 
①2〉 (中国は、第2次大戦で、)血を流して奮戦し、偉大な勝利を勝ち取り、
①3〉世界の反ファシズム戦争勝利に向け多大な犠牲を払い、歴史的貢献を成し遂げた。
 
②1〉 日本は第2次世界大戦で、中国と米国を含む、平和を愛し、侵略に反対する各国の国民に負けたのだ。
 
…だ、そうな。
 
  まあ、流石は「白髪三千丈」と素面で抜かし、「嘘も百回言えば本当になり」、「息をするように嘘を吐く」お国柄で、おまけに共産党一党独裁支配下で「現在を支配する者は過去をも支配する」ような歴史捏造やって当然の「1984」世界たる支那、と言うべきか。「どうせ吐くなら、大きな嘘を吐け」と言うゲッペルス宣伝省の教えを忠実に守っているのでもあれば、「抗日戦争勝利の立役者」って のが殆ど唯一の「中国共産党の存在理由」となりつつあるのでもあろうが、それに してもデカい嘘だね。
  そりゃまあ、以前当ブログでも取り上げた人民網記事(*1)にある通り、山口大学副学長なんて結構な肩書をお持ちの学者が上掲①、②記事に表れる「正しい歴史認識」を全面的に支持するどころか、「日本は、大東亜戦争に於いてアメリカに敗れたのではなく中国共産党に敗れた」と「発見」してしまう(*2)ぐらいだから、中国共産 党としては「大手を振って」デカい嘘も吐けるのだろう。
  先行記事にもした通り、我が国が大東亜戦争で被った人的物的損害の大半は、太平洋戦線・対米戦で被ったもの。アッツ島、硫黄島はじめとする数多の島々で玉砕して果てた陸上部隊も、一時は世界最強を誇った空母機動部隊の壊滅も、最盛期十 二隻を数えたが最後には「長門」しか残らなかった戦艦群も、中国共産党どころか中国人さえ無関係な「我が方の被った損害」だ。かてて加えて港と言う港を海上封 鎖した機雷ばら撒きと、レーダー雷撃で猛威を振るった潜水艦群の通商破壊、これ にめぼしい都市は灰燼に帰した日本本土に対する無差別爆撃も、主体は米軍。中国 人はせいぜいが、爆撃機基地の飛行場提供と、支那大陸でのちまちましたゲリラ戦で陸上部隊を吸引したと言う程度。これが、「第2次大戦に対する中国人の歴史的貢 献」だ。上記①3〉「多大な犠牲を払い」が事実としても、「多大な貢献」何ぞ、全くしていない。
  況や、中国共産党と来た日には、ゲリラ戦さえ国民党の陰に隠れてしまう程 度。「長征」何ぞと喧伝してはいるが、そりゃ「長く征って」はいようが、その殆どが退却だ。中国共産党が「前進」して支配地域を拡大するのは、第2次大戦後。相 手は、中国国民党だ。言い換えれば、章題にもした通り、中国共産党は我が国に対し勝利した訳では無い。
  無論、上記に開陳したのは、相応に根拠に自信はあるモノの、私(ZERO)の歴史 観・歴史認識だ。上記①1〉~②1〉に表明されている「中国共産党の歴史認識」とは異なる。
  異なって当然だ。「私の歴史観」シリーズ第一弾「『私の歴史観』観」にも縷々 述べたとおり、歴史観・歴史認識は、社会観・社会認識共々個々人の世界観を支え る大黒柱。言論の自由、学問の自由がある程度確保された魂の自由ある状態に於い ては、歴史観は人其々で、「人の数だけある」と言っても過言ではない。であるな らば、隣人同胞と雖も歴史観は異なって当然。似てれば偶然。合致したなら奇跡と言うモノ。況や文化伝統の異なる外国・外国人との間では「歴史観が異なる」のは至極当然の事だ。
  「人の数だけあるのが当然」の歴史観に、正邪善悪なんて絶対的ではあるが恣意 的な判断基準を持ち込み、「正しい歴史認識」なんてモノを主張する者があれ ば、その意図は明白であろう。即ち、「その”正しい歴史認識”なるモノが、何者か にとって都合が良い」。記①、②の場合は、中国共産党にとって都合の良いという事。「正しい歴史認識」=「第2次大戦に於いて、中国共産党は対日戦争に勝利し た」なのだから、正に好都合。典型的な「正史」であるな。
  だが、そんな「中国共産党にとって都合の良い”正しい歴史認識”」を、我が国がもつのは国益を損ねるし、強制されるのは思想侵略にして思想信条の自由及び魂の自由に対する侵害だ。受け入れてなるものかよ。
  それでも「正しい歴史認識」を主張するならば、中国共産党政権、韓国政府、朝 鮮労働党共通の「正しい朝鮮戦争に対する歴史認識」を示して頂こうか。まずは朝 鮮戦争開戦したのは南北朝鮮どちらか、と言う「基本的歴史認識」から。「正し い」のだから、当然上記三者の間で共通の筈だろう。
 
  如何に、中国共産党。

 

<注釈>

(*1) 我が国に学問の自由あ り―【人民網】山口大学副学長:侵略の歴史を認めない「第二の罪」  の奇怪な「正しい歴史認識」 http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/38325695.html

(*2) なにをどうしたらそんな「発見」が出来るのか、浅 学非才の私(ZERO)には想像する事さえ出来ないが。