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 靖国神社の秋の例大祭が10/17から10/20にかけて実施される。これにあたって日本国首相安倍晋三氏は真榊を神社に奉納したが、春の例大祭と同様に「奉納すれども参拝せず」に終わるのではないか/終えると決めたと報じられている。
  以下、ほぼ時系列に沿って「安倍首相、靖国神社秋の例大祭参拝見送り」報道を巡る動きを追ってみよう。

 
①【毎日社説】 靖国と首相 参拝見送りは妥当だ
毎日新聞 2013年10月18日 02時30分
http://mainichi.jp/opinion/news/20131018k0000m070140000c.html
 安倍晋三首相は、靖国神社の秋季例大祭に合わせた参拝を見送り、供え物の真榊(まさかき)を神社に奉納した。最近の中国、韓国との外交関係悪化の一因が、安倍首相の歴史認識にあることを考えれば、参拝見送りは妥当な判断だ。首相は今後も見送りを継続し、靖国問題の抜本解決に取り組んでほしい。
 誰もがわだかまりなく戦没者を慰霊できるようにしたいとの思いは、私たちも共有する。だが、靖国は単に戦没者を祭った神社ではない。
 靖国神社は1978年に東条英機元首相らA級戦犯14人を合祀(ごうし)した。A級戦犯は、第二次大戦後の極東国際軍事裁判(東京裁判)で、侵略戦争を行った「平和に対する罪」で有罪になった日本の政治・軍事指導者だ。靖国が合祀した背景には、東京裁判を否定する思惑があったことが、関係者の証言などから明らかになっている。
 こうした神社への首相参拝は、中国からは「侵略戦争の肯定」と見なされ、米国からは日本が東京裁判を受諾したサンフランシスコ講和条約とそれに基づく米国主 導の戦後体制への挑戦と受け取られかねない。
 72年の日中国交正常化で、中国は日本に対する戦争賠償の請求を放棄したが、その前提には、戦争責任は日本の一部の軍国主義者にあり、一般の日本国民と区別するという考え方があった。そういう日中関係の経緯も踏まえる必要がある。
 だが、首相はかねて、前回の首相在任中に靖国に参拝しなかったことを「痛恨の極み」と語っている。今回は中韓との関係改善や、両国との関係改善を求める米国の意向に配慮して、参拝を見送ったのだろうが、状況が許せば首相在任中になお参拝を模索すると見られている。
 春と秋の例大祭や終戦記念日に首相が靖国を参拝するかどうかで国論を二分する騒ぎは、終わりにすべきだ。安倍首相が長期政権を目指すというのなら、A級戦犯の分祀や国立追悼施設の建設案など抜本的な解決策を真剣に検討してもらいたい。
 また今回の参拝見送りを、中韓両国との関係改善にぜひ生かしたい。
 首相は両国との首脳会談が一度も実現していないことについて「対話のドアは常にオープンだ」と語る。その一方で、訪米中の講演では「私を右翼の軍国主義者と呼びたいのであればどうぞ」と開き直るような発言をした。これでは両国から関係改善の意思を疑われても仕方ない。
 中韓両国にも参拝見送りを前向きに受け止めるよう求めたい。靖国問題を利用してナショナリズムをあおるような言動は慎むべきだ。お互いに大局を見すえ、関係を再構築してもらいたい。

 
②【朝鮮日報】韓国外交部 安倍首相の靖国供物奉納に「深い遺憾」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/10/17/2013101703186.html
【ソウル聯合ニュース】韓国外交部の趙泰永(チョ・テヨン)報道官は17日の定例会見で、靖国神社で始まった秋季例大祭に合わせて安倍晋三首相が「真榊(まさかき)」と呼ばれる供物を奉納したことについて、強い懸念と遺憾を示す論評を発表した。

 趙報道官は「過去の侵略戦争を美化し、戦争犯罪者を合祀(ごうし)している靖国神社に再び供物を奉納したことに深い懸念と遺憾を示さざるを得ない」と指摘。「日本の政治家は歴史に対する謙虚な省察と反省を基に、周辺国と国際社会からの信頼を築いていくことをあらためて求める」と強調した。

 安倍首相は秋季例大祭(17~20日)期間中の参拝を見送り、「内閣総理大臣安倍晋三」の名で供物を奉納した。日本国内では周辺国の反発を意識したとの見方が出ている。だが、趙報道官は「日本内でそうした意見があるかもしれないが、韓国など周辺国に配慮したとの意見には同意できない。韓国人皆が同じ意見だと思う」と述べた。

 日本の国会議員が靖国神社を参拝した場合、論評や声明を発表するかを問う質問には「靖国神社を参拝してはならないということをあらためて述べたい」とした。

 一方、日本の集団的自衛権の行使を米国に続きオーストラリアや英国も支持したことについては、「政府はこれ(日本内での議論の動向など)を見守りながら必要な立場を状況に合わせて表明する。現段階でわれわれが考える原則と懸念を伝えているという意味」だと説明した。

 
③安倍首相、「参拝は決めている」 靖国に真榊奉納、時期見極め
2013.10.18 08:05 [安倍首相]
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131018/plc13101808070004-n1.htm
 安倍晋三首相は17日から始まった靖国神社(東京・九段北)の秋季例大祭にあわせ、内閣総理大臣名で「真(ま)榊(さかき)」という供物を私費で奉納した。春の例大祭時にも「真榊」を納め、参拝は控えたため、今回の例大祭期間中も参拝は見送りとの観測が流れている。ただ、首相は周囲に「どこかのタイミングで参拝することは決めている」と述べているほか、例大祭は20日まで続く。首相は例大祭期間中も含め、慎重に参拝時期を探っているとみられる。
 「安倍さんは必ず靖国に行く。例大祭の期間外も許容範囲だろう」
 首相側近は17日、こう語った。首相は第1次政権時に参拝しなかったことについて、繰り返し「痛恨の極み」と述べており、菅(すが)義(よし)偉(ひで)官房長官も同日のフジテレビ番組で「首相の気持ちは当初から全く変わっていないだろう」と指摘した。
 首相は昨年12月、いったんは就任翌日の27日に靖国に「電撃参拝」することを計画したが、このときは周辺に慎重論があって見送った。就任直後でまだ中国、韓国など近隣国や同盟国の米国の反応や出方が見えにくかったこともある。
 その意味では、今回の例大祭は一つのチャンスだ。もとより例大祭は靖国にとって最重要な祭事であり、参拝の時期としてふさわしいのは言うまでもない。
 また、中韓両国には対日関係改善に向けた動きは特段見られない上、年内に首脳同士が顔を合わせる機会もなさそうだ。東アジア地域の緊張が高まるのを嫌う米国も、シリアの化学兵器使用問題や国内の債務上限引き上げ問題などで現在は靖国どころではない。
 各種世論調査では、首相の靖国参拝を望む声の方が多数派だ。例大祭期間はまだ3日間ある。最後は「首相の腹一つ」(周辺)にしても、第1次政権時代からの宿題を果たすにはいい頃合いだろう。(阿比留瑠比)

 

首相は靖国神社に、正々堂々公式参拝すべし。 

  さて、如何だろうか。
 元より、私(ZERO)は「日本国首相は、靖国神社に参拝してこそ日本国首相であり、自衛隊三軍の最高指揮官である。」と主張してきている。「靖国神社に参拝できないような者は、日本国首相=自衛隊三軍最高指揮官になるべきではない。首相失格である。」とも断じて来ている。無論、そんな首相失格ばかりが長い事日本の歴代首相を務めて来ており、第一次安倍内閣時代の安倍首相もその例外ではない。だが、「国家が戦死者に敬意を表するのは、国家としての義務であり、国防上の大問題である(*1)」以上、大陸や半島やマスコミやそのほかあれやこれやが泣こうが喚こうが騒ごうが、「日本国首相は、靖国神社に参拝してこそ日本国首相である」と言う主張は小揺るぎもしない(*2)。
  従って上掲①毎日新聞社説の「A級戦犯永久罪人論(*3)」に基づく「安倍首相の靖国参拝見送り歓迎論には大いに異論異議あるのだが、私(ZERO)の如何なる論説よりも有効そうな攻撃は上掲②朝鮮日報記事が実施した。
 
②1〉 (安倍首相が靖国参拝を見送ったことは、)日本国内では周辺国の反発を意識したとの見方が出ている。
②2〉だが、(韓国外交部)趙報道官は
②3〉「日本内でそうした意見があるかもしれないが、韓国など周辺国に配慮したとの意見には同意できない。
②4〉韓国人皆が同じ意見だと思う」と述べた。
 
だそうだから、上掲①毎日社説が「妥当だ」と絶賛称賛した「安倍首相の靖国神社参拝見送り」は、全く何の効果も効用もも無い上掲②朝鮮日報記事に於ける韓国外交部・趙泰永(チョ・テヨン)報道官が明言している。これは定例会見での発言でもあるから、上掲②朝鮮日報記事が誤報でない限り、「韓国政府の公式見解」と見做すべきだろう。
  それ即ち、上掲①毎日社説の〆に示した、
 
①1〉 中韓両国にも参拝見送りを前向きに受け止めるよう求めたい。
①2〉靖国問題を利用してナショナリズムをあおるような言動は慎むべきだ。
①3〉お互いに大局を見すえ、関係を再構築してもらいたい。
 
などと言う甘い期待は、少なくとも半島・韓国側からは粉砕撃破された形だ。ある意味、予想通りだが、毎日新聞はどう考えているんだろうねぇ。
  毎日新聞の意見感想なんざぁ知った事ではない。安倍首相の胸の内こそ知りたい処。その一端を現した、かも知れないのが上掲③産経記事。産経の名物記者・阿比留瑠比氏の記事である事に留意が必要だが、
 
③1〉 各種世論調査では、首相の靖国参拝を望む声の方が多数派だ。
③2〉例大祭期間はまだ3日間ある。最後は「首相の腹一つ」(周辺)にしても、
③3〉第1次政権時代からの宿題を果たすにはいい頃合いだろう。
 
との〆で、こちらの期待を煽ってくれる。
  第1次安倍内閣の頃から考えたって、参拝する日付をずらそうが、主要三閣僚が参拝見送ろうが、全閣僚が参拝しなかろうが、中韓は「靖国参拝」になんのかんのと難癖付けて来るのは、最早明らかだろう。上掲②朝鮮日報記事が報じる「韓国政府公式見解」はその一例である。
  こんな状態でも「A級戦犯の分祀や国立追悼施設の建設案など」を「抜本的な解決策」と信じる毎日新聞の大間抜けぶり何ざ放っておいて、安倍首相は正々堂々、靖国神社を公式参拝すべきであろう。
 
 

【注釈】

 (*1) 国家が戦死者に敬意を表さないようでは、そんな国家の為に戦死する/しようとする者は減り、やがては居なくなってしまうだろう。そんな国は、長くはもたないから、国防上の大問題だ。 言い換えれば、既にある戦死者を祀るた めばかりではなく、彼らに続く未来の戦死者を絶やさないためにも、国家は戦死者に敬意を表さなければならないのである。 
 
(*2) 近隣諸国への配慮なぞ、国防上の大問題の前には、些事であろう。
 
(*3) 大日本帝国も、大日本帝国陸海軍も、A級C級に関わらず戦犯とされた方々も、我らの先人である。先人の罪が我らの罪でも あり得る以上、先人の名誉は我らの名誉でもある。 先人は既に故人であり、死人に口無く、先人は先人の名誉を自ら守る事は出来ない。先人の名誉を守るは、後人たる我らの義務である。 この義務を蔑にする者は、その名誉を子孫に託する事は、期待すべきでは無かろう。