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 「森羅万象皆我が師」とは、以前にも書いたが私の(一応)「座右の銘」だ。「この世のありとあらゆる事。異論異説は勿論の事、如何に気違いじみた意見と雖も、学ぶべき処、見習うべき事が、含まれている可能性がある」と常に念頭に置き、心がける可き、と考えている。
 むろん、我が生涯に於いて私(ZERO)の意見・考えが多数派主流であった覚えが滅多にない私(ZERO)であるから、渡る世間は「異論異説の嵐」。それでも、数は多くはないものの「我が意を得たる」思いになる師と仰ぐべき人というのはあるもので、映画俳優でいえばジョン・ウエイン。小説家で言えば、アリステア・マクリーンとジャック・ヒギンズ。漫画家でいえば、松本零士御大に真っ先に指を折らねばなるまい。

 その「我が心の師」の一人、松本零士御大が、今年漫画家生活60周年を迎えて、創刊80周年を迎える産経新聞のインタビューに答えている。

漫画家・松本零士(75)(5)日本の未来、宇宙への思い
2013.6.21 03:04 [マンガ]
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/130621/ent13062103050000-n1.htm
旭日小綬章受章御礼の会で藤子不二雄Aさん(右)と
 アフリカや南米、欧州などあちこちを訪れたのは、何でも体験し、この目で見てみることが大事だと思うからです。写真だけ見て描くのでは、立体感や厚みが出せません。その場の気圧、湿度、匂いなどを肌で感じることが、迫力のある絵を描く上で、とても大切です。

  だから、私は本当に宇宙に行ってみたい。片道切符でもいいんです。宇宙から眺めた地球は、写真でしか見ていませんから、本物を見たらもっと良い絵を描けるでしょう。ロケットで宇宙に飛ばしてもらって、地球を見て、その後は火星や金星にも行ってみたいですね。

  これまで宇宙を舞台にした作品をたくさん描いてきましたが、現実を考えても宇宙に目を向けるのが大切な時代になっているのではないでしょうか。地球に穴を開けるような開発は限界に来ていますが、宇宙には無限の資源があります。エネルギー問題の解決の道を探る観点からも、宇宙開発は人類の使命であり、未来へのカギを握っていると確信しています。

  日本は宇宙開発を含めた科学の分野で世界一を目指し、その技術を平和のために使い、世界を牽引(けんいん)していってほしい。決して2番でいいということはありません。各国が世界一を目指して切磋琢磨(せっさたくま)することで、科学が進歩していくのですから。東日本大震災には大変なショックを受けました。亡くなった方やその家族のことを思うと、気の毒で気の毒で…。大地震や津波も、プレート・テクトニクスの研究が十分に進んでいれば、事前に警告を発することができたはずだと思います。

〈日本の未来をいつも気にかけている〉

   「亡国の民」。日本を、そして日本人を考えるときに、どうしてもこの言葉が頭に浮かんできます。敗戦以来、今に至るまで、かつてあったような日本人の誇りや気概は失われたままなのではないでしょうか。国の施策にも考えがなく、その時々の国際情勢に合わせて右往左往しているだけに見えます。世界を見ても、こんな国はほかにありません。これだけは何とかしてくれんか、という切実な気持ちでいます。この状態を抜け出せるかどうかは、日本人の一人一人にかかっています。ぴんと背筋を伸ばし、「自分の運命は自分で決める」という決意を持って生きることが必要です。

  私がいつもかぶっている帽子には、ドクロのマークが入っています。これは人を脅かすためではなくて、「骨になっても戦うぞ」と、自分自身に言い聞かせる決意を示しているのです。普通、ドクロは白ですが、私の場合は赤。私が生きているので、血の通ったドクロがいいなあ、と思ってそうしています(笑)。同志の石ノ森章太郎さんに赤塚不二夫さん、藤子・F・不二雄さんたちが亡くなってしまい、寂しさは感じますが、「まだまだこれからだ」という気持ちでいます。もちろん、生涯現役を貫きます。
(聞き手 山田泰弘)

我ら、「亡国の民」ならず!


 さて、如何だろうか。

 数多の作品を擁する松本零士御大であるが、「亡国の民」と言われて想起されるのは、「宇宙海賊キャプテンハーロック」だろう。このSF世界の地球は「地球連邦」を形成して長年の平和と繁栄を享受しており、その結果、男という男は腰抜け腑抜けであることが常態化して・・・

 「夏の雷鳴が轟いただけで、男が腰を抜かす。
  男がハイヒールを履き、口紅を引いて、女の裸にだけ目を輝かせている。」

という惨状を呈する。「無法者」ハーロックの海賊宇宙船が接近しても警報が鳴るだけで誰も迎撃に動かず、はるか宇宙の彼方らから押し寄せる侵略者・マゾーンが、領有宣言する(※1)テナントを打ち込もうが問題視せず、そのテナントを中心にしたゴルフリゾート建設計画を披露する脳天気ぶり。いや、今思い出しても、社民党や民主党(※2)と重なって見えて仕方がない。(※3)

1>  敗戦以来、今に至るまで、かつてあったような日本人の誇りや気概は失われたままなのではないでしょうか。
2> 国の施策にも考えがなく、その時々の国際情勢に合わせて右往左往しているだけに見えます。
3> 世界を見ても、こんな国はほかにありません。
4> これだけは何とかしてくれんか、という切実な気持ちでいます。
5> この状態を抜け出せるかどうかは、日本人の一人一人にかかっています。
6> ぴんと背筋を伸ばし、「自分の運命は自分で決める」という決意を持って生きることが必要です。

 御年75歳になられる松本零士御大は、「辛うじて戦中派」という年代であり、それ即ち「大東亜戦争を直接知る最後の世代」という事でもある。まだまだご健在であり、今後とも活躍を期待したい松本零士御大ではあるが、上記1>~6>は、ある種「遺言」と考えるべきであろう。

 「師の遺言」とあらば、御受けするのが筋というもの。

 第一、「私の歴史観」シリーズ(※4)などで記事にしている通り、我が国には、誇るべきもの、気概の根拠が、数多あるのだから、尚更だ。

 我らは、「亡国の民」ならず。
 我らはそれを、実証するだろう。


<注釈>


(※1) それも、文字解読の結果「領有を宣言する」と判明してなお。 

(※2)…「の一部」と言いたい処だが、「主流」ではあるな。 

(※3) 無論、尖閣諸島に「核心的利益」などと言う大陸は支那の侵略宣言を許した責任の相当部分は、歴代自民党政権にもあるのだが。