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キム・ジン論説委員・政治専門記者とやら、本職は何だい?予言者?
さて、如何だろうか。
如何も何もないな。何とも酷い記事だ。これが、くどいようだが「中央日報」なる、韓国では相応に大手の新聞が記事として掲載してしまうのだから、「御里が知れる」と言うべきだろう。
【時視各角】なる記事が、どんなものなのかは推定するしかないが、どうも、コラムで在る様だ。それだけに記者の主観を出せるし、事実報道は少なくて良い。実際、上掲2本の記事を通じて、「事実報道」と言えるモノは、いくら数え上げても、以下の数項目だけだ。
(1)第2次大戦下、ドレスデン空襲と広島・長崎への原爆投下は多大な犠牲者を出した。
(2)アウシュビッツ収容所ではユダヤ人百万人がガス室処刑された
(3)ドイツ検察は最近アウシュビッツで刑務官を務めた90歳の男性を逮捕した。
(4)満州で731部隊は、中国・ロシア・モンゴル・韓国人を少なくとも3000人実験に動員した。
(5)安部首相は機体番号731の練習機に乗った。
この他にも、当てこすりやら、比喩の心算らしい描写(※1)はあるが、「事実報道」と認定できるのは、上記(1)~(5)ぐらいだろう。
無論、先述の通り、【時視各角】なる記事がコラムであるあならば、事実報道は少なくて良いし、無くても構わない。逆に「記者の主観」はあってよいし、多くても構わない。実際、上掲記事には大前提としての「記者の主観」がのっけから登場する。即ち
① 神罰は大規模空襲として現れる。
② ドレスデン空襲も、広島・長崎への原爆投下も、神罰だ。
上記②はさらに上掲記事最後の一文につながって居る。
1> 彼(安部首相)の行動は彼の自由だ。だが、神にも自由がある。
2> 丸太の寃魂がまだ解けていなかったと、それで日本に対する懲罰が足りないと判断するのも神の自由だろう。
上記2>は「日本に対する再核攻撃の示唆」であり、中央日報が韓国紙だからまだよいが、北朝鮮の新聞だったら(※2)「立派な核恫喝」と言うべきだろう。
さて、そんな核恫喝まがいのコラムを公開してはばからない中央日報及びキム・ジン記者にお尋ねしようではないか。
【Q1】ドレスデンに大空襲、広島・長崎に原爆投下として神罰を下した神は、どの神か?
韓国じゃキリスト教(※3)がデカい顔しているから、「キリスト神=キリスト教に於ける造物主にして唯一絶対神」の事を指す公算大であろう。だがそうすると妙な事が起こる。ドレスデン空襲で神罰を下されたドイツ人の大半はキリスト教徒で、神罰を下す理由になったユダヤ人の大半はユダヤ教徒だ。とするとドレスデン空襲は、「異教徒を虐殺した罪に対して信徒に下された神罰」と言う事になる。ソリャ「信徒に対し神罰が下る」と言う事は有り得る話だろうが、「異教徒虐殺を咎めて神罰」と言うのは殆ど初耳だ。新大陸発見と米大陸支配に典型的に見られるとおり、「神」は、「異教徒撲滅」を「奨励」していたのではなかったかね。
「慈愛溢れる神は、宗教宗派に依らず、人類を等しく愛し、それ故に人類の虐殺に対し神罰を下すのだ。」ってな解釈はありそうだ。だが、もしそうだとしても、神がそんなに「慈愛溢れる」ようになったのは20世紀以降。神の身にしたらつい最近の事だろう。かてて加えて中国共産党政権のチベット支配や、コソボなどで見られる「民族浄化」などの虐殺に対しては、神罰が下った形跡はないから、日本とドイツにだけ、第2次大戦限定で「神罰を下した」神意は、私(Zero)なんぞにはサッパリ判らない。まあ、私(Zero)は、ちゃきちゃきの異教徒だけどね。
【Q2】ドレスデン大空襲をユダヤ人虐殺の、広島・長崎原爆投下を「アジア人の犠牲」に対する「神罰」と、断言できる根拠は何か。
これは、まあ、「聞くだけ野暮」かも知れないし、「神意は人間の浅知恵では理解できぬ」とかナントカ不可知論に持ち込める処かも知れない。「自明である!」なんて逃げ口上もありそうだ。が、「ドレスデン大空襲」と「ユダヤ人虐殺」を結び付け、「広島・長崎への原爆投下」と「アジア人の犠牲」を結び付け、「神罰」などと言う御大層な因果応報で結びつけているんだ。宗教家や預言者としてならば兎も角、ジャーナリストとしては説明する義務があろう。たとえそれが、「アメリカ戦略空軍は神軍である!!(※4)」なんてトンデモ説であっても、だ。
大体、キリスト教の造物主にして唯一絶対神ならば、「全知全能」が売り物大看板であろう。全知全能のくせに、なーにアメリカ戦略空軍なんて姑息な神罰代行者を使ってやぁがるんだ。大洪水を引き起してノア一族を除いた全人類を滅ぼした頃の神威は、どうしたのだ。(※5)
以上の様に中央日報はキム・ジン記者の「大規模空襲=神罰論(※6)」を突き詰めていくと、以下の疑問に突き当たらざるを得ない。
【Q3】キム・ジン記者は、神から預言を受けた訳では無く、タダ、「神の名を騙り、神罰と言う看板を利用した」だけの、似非宗教家にして二流記者ではないのかね。
これは中央日報としても、キム・ジン記者(多分)にしても「Yes」とは答え難かろう。「似非宗教家にして二流記者」なんて肩書きは、キム・ジン記者には在り難くないだろうし、そんな記者に署名記事/コラムを書かせた中央日報にも都合は悪かろう。だが、「アメリカ戦略空軍は神軍だぁぁぁ!」と言い出しかねない/言い出さざるを得ない事態になりかねない、史実を「神罰」とするようなことを公言しては、少なくともジャーナリストとしては、二流とならざるをえまいに。
さらには、上記【Q3】は、必然的に以下の疑問を惹起する。
【Q4】「神罰が下る」とするならば、我が国や安部首相よりも先に、「神の名を騙って与太記事を書いた」キム・ジン記者とその記事を掲載した中央日報の方ではないのかね。
無論、「神の名を騙り、神罰と言う看板を利用した」だけならば、そもそも「神罰」なんざぁ恐れはしないだろうがね。
<注釈>
(※1) 「ブラント首相が虐殺されたユダヤ人の碑の前に跪いたのは、ドレスデン空襲から25年目の、雨がしとしと降る日だった」なんてのは、それだ。
(※2) まあ、大差はないが。(※3) それも、最大宗派はカトリック。(※4) もしそうならば、その「神軍」を出しながら、朝鮮戦争を引き分けにしか終わらせられなかったのは何故か【Q2-1】、と言う疑問が続く。ベトナム戦争は、「神軍の行動を阻害した」=北爆に制限を掛けた から、負けたんだろうさ。(※5) 全知全能には無理がある(※6) 「大規模空襲」ってところ味噌なんだろうな。砲撃や戦車の蹂躙攻撃なんかじゃないから、朝鮮戦争では「神罰は韓国に下らなかった」と、主張できる。