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 一般論から述べるなら、日本国首相たる者、須らく靖国神社に公式参拝すべきである。理由は一言で言えば、「日本国首相であるから」。日本国首相とは陸海空三自衛隊のトップに立つ最高指揮官であるから、だ。日本国首相は三軍の最高指揮官と言う国防の最高責任者なのであるから、戦死者に敬意を表さねばならない。「敬意を表する」とは、具体的には「靖国神社へ参拝すること」が最も表し易く、首相と言う公的身分による公式参拝であれば、なお良い。

 逆に「日本国首相が靖国神社に参拝しない」と言う事は、戦死者をないがしろにしていると言う事であり、国防上の大問題だ。そんな事が続けば、自衛隊三軍の指揮は低下し、遂には「我が国のために戦死しようと言う者/戦死する覚悟を有する者」が居なくなってしまうだろう。

 幸いにも我が国は、先の大東亜戦争終結以降は一人も戦死者を出さずに来た(※1)。だがそれは、「今後とも我が国が戦死者を出さない/戦死者を必要とする事態に至らない」事を意味するものでも保障する者でもない。左様な事態に陥った際に「戦死を覚悟する者が居ない」事こそ、正に亡国の道であろう。

 故に、靖国神社に祭られた英霊たちに参拝して敬意を表する事は、日本国首相の責務であり、職務である。

 にも拘らず、近年の歴代首相達は、先の民主党政権どころかそれ以前の自民党長期政権時代まで遡っても、靖国神社に参拝しない/しなかった奴バラばかりであり、先の民主党政権時代には、「8月15日に閣僚が誰一人靖国神社に参拝しない」事態にまで至った。「近隣諸国の感情に配慮して」とかナントカ尤もらしい言い訳が歴代続いて来た訳だが、我が国の国防上の問題と我が国の名誉が掛かった「靖国神社参拝」の為に悪化するような「近隣諸国の感情」ならば、「悪化している」のが正常な状態だろう。

 「靖国神社に参拝しない」事で好転するような「近隣諸国の感情」やら「近隣諸国との友好」やらは、異常であり、非常手段としては左様な措置も取るかも知れないが、通常平常ならば、そんな「友好関係」は「真の友好関係」ではなく、我が国の方から願い下げ・謝絶すべきであろう(※2)。

 閑話休題

 以下に掲げるは「安部政権の閣僚が靖国神社に参拝した」事に例によって「中韓が反発」し、「韓国外相の訪日が中止になった」と言う産経の報道と、それを受けての産経新聞および朝日新聞の社説。同様の社説は、毎日新聞と沖縄タイムスも掲げているが、今回は「朝日対産経」の定番・社説対決と行こう。


<注釈>

(※1)急いで付け加えるならば、殉死者は相応に出して居る。また、終戦後の機雷掃海・処分などで殉死された方々は「戦死」と呼ぶべきではないか、と言う疑義も残る。 

(※2) 福田元首相の迷せりふに「御隣の嫌がることはやらないでしょう。」と言うのがあったが、全く馬鹿げている。戦争と言うモノは、普通、国境を接した隣国同士がやるモノだ。先の大東亜戦争も、太平洋を挟んだ隣国・アメリカとの戦争だった。
 隣近所のお付き合いと、隣国との外交関係は、全く別物である。
 外交は、「世界と仲良くなれる方法」ではない。
 外交は、戦争と同様に、国益追求の手段だ。
 我が国は憲法上「国益追求の戦争」を禁じ手にしているのだから、外交こそが国益追求の手段である。 



①安倍政権、我慢比べ 歴史認識で譲れぬ一線
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130423/plc13042308470011-n1.htm
2013.4.23 08:46 [安倍内閣]
安倍晋三首相による靖国神社への供物奉納や閣僚の参拝に中韓両国が反発し、韓国の尹炳世(ユンヒョンセ)外相が来日を取りやめたことを外務省幹部は「閣僚の靖国参拝という国内問題にあれこれ言われたくない」と批判した。別の幹部は、中国の華春瑩報道官が日本への抗議を表明したとしていることに対し「正式な抗議があったかは知らない」と述べ、不快感を表明。日中韓の「我慢比べ」が当面続きそうだ。

菅義偉官房長官は22日午後の記者会見で、首相による参拝の可能性を問われ「安倍政権は行くとも行かないとも言わない。個人の参拝は信教の自由に関する問題であり、政府が立ち入るべきではない」と表明した。また、閣僚の参拝が中韓との関係に与える影響に関しては「全く出ないと思う」と言い切った。

ただ、安倍政権は、中韓両国内の反日感情の高まりが、今夏の参院選に影響を与えかねないと判断している。連立を組む公明党の山口那津男代表が21日、閣僚の参拝を「外交的な影響が出るのは避けられない」と批判したからだ。

今後は、閣僚の参拝をめぐる中韓両国の抗議に「国際法上、悪いことをしていない」(外務省幹部)と反論する一方で、北朝鮮のミサイル発射問題で各国の連携を強化することを通じ、事態の好転を待つ構えだ。

「ソウルで日中韓の首脳会談が行われるかは中国が出席するかどうかによるが、韓国の朴槿恵(パククネ)大統領との首脳会談を行いたい」

安倍首相は22日の参院予算委員会でこう述べた。

日韓外交筋は朴氏らが正式に日本に抗議してきていないことを「北朝鮮のミサイル発射問題があるため自制している」と楽観視してもいるが、今回の反応を見る限り、中韓両国が歴史認識問題を棚上げして連携強化に進む可能性は低そうだ


②【産経社説】靖国と韓国 外相の訪日中止は残念だ
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130423/plc13042303120004-n1.htm
2013.4.23 03:12 [主張]
 韓国外務省当局者が、今月末をメドに日本と調整していた尹炳世(ユンビョンセ)外相の訪日と岸田文雄外相との会談を中止することを明らかにした。また、韓国外務省は、安倍晋三首相が靖国神社に真榊(まさかき)を奉納したことや麻生太郎副総理兼財務相ら3閣僚が靖国神社に参拝したことに「深い憂慮と遺憾を表明する」との論評を発表した。

外相の訪日中止は、首相の真榊奉納などに対する抗議の意思表示とみられる。極めて残念で大人げない韓国の対応である。

尹氏の訪日と日韓外相会談は、日中韓3カ国外相会談の見通しが立たないことから、韓国側が積極的に進めていたとされる。

日韓間には、北朝鮮の核、ミサイル問題や拉致問題など、共通する重要課題が山積している。

尹氏は今月の韓国国会で、朴槿恵政権の対日政策について、歴史・領土問題で譲歩しないとしつつ、「これとは別に、両国の互恵的な分野や人的交流分野では(協力を)続ける」と述べている。

日本と同じ自由を重んじる価値観を持つ隣国として、成熟した対日外交を求めたい。

安倍首相が奉納した真榊は、祭場を装飾する供え物だ。以前は、首相の靖国神社参拝と真榊奉納が普通に行われていた。首相自身、第1次安倍内閣の平成19年4月に奉納し、麻生氏も首相だった20年10月と21年4月に奉納した。靖国神社にまつられる戦死者の霊に哀悼の意をささげる行為だ。

靖国神社には、古屋圭司国家公安委員長と加藤勝信官房副長官も春の例大祭に合わせて参拝した。新藤義孝総務相は例大祭前日の20日に参拝した。古屋氏は参拝後、「国のために命をささげた英霊に哀悼の誠をささげるのは国会議員として当然だ」と述べた。

民主党前政権では、閣僚に靖国参拝の自粛が求められた。安倍首相は各閣僚の自由意思に委ねた。当然の対応である。

戦死者の霊が靖国神社にまつられ、その霊に国民が祈りをささげるのは日本の文化であり、伝統だ。外国は日本人の心に介入すべきではない。内政干渉しないことは両国関係の基本である。

安倍首相は今月の予算委員会で靖国参拝について「私が指導者として尊崇の念を表することは国際的にも当たり前のことだ」と述べた。終戦の日の8月15日や秋の例大祭の首相参拝を期待したい。


③【朝日社説】靖国問題―なぜ火種をまくのか

 近隣諸国との関係改善が必要なときに、安倍政権はいったい何をしているのか。

麻生副総理・財務相ら3閣僚が、春季例大祭に合わせて靖国神社を参拝した。安倍首相は参拝を控えたが、神前に捧げる供え物「真榊(まさかき)」を奉納した。

これに反発して、韓国は今週末に予定していた尹炳世(ユンビョンセ)外相の訪日を取りやめた。中国外務省も日本に「厳正な申し立て」をしたと発表した。

菅官房長官は会見で「影響を外交に及ぼすべきではない」と語った。だが、靖国参拝は歴史認識に関わる問題であり、両国の反発は当然、予想されたはずである。

日本外交にとって、いま最も優先すべき課題のひとつは、核・ミサイル問題で挑発を強める北朝鮮に日中韓が結束して当たることだろう。韓国外相の来日もその調整の一環だった。

たしかに、日本と中韓両国とは尖閣や竹島問題をめぐって緊張が続いている。中国の監視船が尖閣周辺の日本領海を侵犯するなどの行為に対して、抗議するのは当然だ。

同時に、首相自身が「大局的な観点から関係を進める」と語ったように、粘り強く関係修復をはかる。そうした微妙な時期である。

それを、靖国問題でことを荒立てるのでは、方向が逆ではないか。

これによって関係改善が遠のくようなことになれば、国益を損なうだけだ。

首相はもともと靖国参拝が持論だ。だが、第1次安倍内閣のときは参拝を見送り、悪化していた両国との関係を打開した経緯がある。

今回、首相は閣僚の参拝について「自由意思に基づいて行うことだ」と、それぞれの判断に任せたという。自身が参拝しなければ乗り切れると思っていたとすれば、甘すぎると言わざるを得ない。

首相は再登板後も、歴史問題をあまり前面に出さず、経済再生を優先してきた。

しかし、このところ気になる言動が目立ち始めている。

2月の国会答弁では「(前回の)首相在任中に靖国参拝できなかったのは痛恨の極みだ」と語った。

きのうの国会では、過去の植民地支配と侵略へのおわびと反省を表明した村山談話について「安倍内閣として、そのまま継承しているわけではない」と述べた。

高い支持率で、緊張感が薄れているのではないか。閣僚の言動も含め、自制を求めたい。

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「高い支持率」の理由は知らぬが・・・


 さて、如何だろうか。

 朝日と産経の相違点・争点は明白だろう。産経が社説タイトル「外相の訪日中止は残念だ」に端的に表れる通り、韓国側の対応を非難し、安倍首相の靖国参拝を期待するのに対し、朝日は社説タイトル「なぜ火種をまくのか」そのままに、安倍政権閣僚靖国参拝を非難し、

朝1〉 高い支持率で、緊張感が薄れているのではないか。
朝2〉閣僚の言動も含め、自制を求めたい。

等と、したり顔の説教で社説を〆ている。

 上記朝1〉で朝日新聞自身認める「安倍政権の高い支持率」の理由は、私は知らない。
 だが、私が安倍首相を支持する理由の一つは、靖国参拝への期待だ。それも先述の通り、8月15日の公式参拝こそがベストだ。

 例に依っての「朝日対産経」社説対決。何れに軍配を上げるかは、言わずもがなと言う奴だろう。