応援いただけるならば、クリックを⇒ https://www.blogmura.com/

 「ユビキタスUbiquitous」、元はラテン語の宗教用語で「神は遍く(あまねく)存在する」。ラテン語と言う事は古代ローマの言葉で、古代ローマは途中までギリシャ神話をベースに発展させた多神教だったが、宗教用語としての「ユビキタス」で「遍く存在する神」は、キリスト教の唯一絶対新を指すのが「本筋」らしい。「この世は(創造主にして唯一絶対)神に満ち溢れている」と言う概念だが・・・何しろこちとらチャキチャキの異教徒なもんだから、ピンと来ないったらありゃしない。便所の神様からかまどの神様まで、八百万の神が揃って居る日本神道ならば、あっちこっちにそれぞれの職掌の神様が居るってんで、これなら理解できる。幾ら神様だって全知で全能(※1)全責任(※2)では、忙しくて叶うまい。

 ま、そんな異教徒の罰当たりな戯言(※3)は兎も角、「ユビキタス」は転じてIT用語となり、平たく言って「何処でも誰でもコンピューター&ネットワーク利用/活用」と言う意味(※4)。初めて言葉を聞いた時には「そう、都合良く行くのかよ」と思った覚えもあるが、携帯電話、さらにはスマホこと「スマートフォン(※5)」の普及と、無線LANの普及、これにGPSによる「地表に居る限り何処でも位置標定」が組み合わさった結果、「ユビキタス」はある程度現実のものとなり、上掲記事の通り「スマホでタクシーを呼べば、誰某運転手が何処其処からそちらへ向かう」なんて事が判るようなサービスが、大都市では普及しつつあると言う。

 報じられて居るのはアメリカを中心とした欧米諸国ばかりで、我が日本は「東京に今年進出予定」とされている処は少なからず業腹だが、携帯電話でも先を越された(※6)から、それだけ規制・統制が我が国じゃぁ厳しいのかも知れない。しかしながら、「今年東京に進出予定」と言う事は、そんな規制・統制もクリアする目途が付いたと言う事であろうし、タクシー密度は一寸わからないが、人口密度・顧客密度では欧米諸都市を凌駕しそうな大都市ひしめく我が国では有望・有効な技術であり、ビジネスでもありそうだ。

 而して、「ユビキタス環境下で位置情報を共有できる」事のメリット・可能性は「タクシーを素早く呼べる」だけではなさそうだ。都市部では現状のGPSの航法精度はチョイと心許ないものの(※7)、これは他の航法と組み合わせることで、より高精度とする事が期待出来よう。Wi-Fiエリアを使うとか、内蔵した加速度センサで慣性航法するとか。特に後者はコンピューター=計算機の演算能力がモノを言う。

 即ち、携帯電話が切り開き、スマホがさらに発展させた「ユビキタス環境」は、今後タクシー事情のみならず、「他の何か」も変えて行く、可能性がある。

 それが「何か」を断言できるだけの、自信とビジョンがあれば、それはビジネスチャンスたり得よう。

 残念ながら私には、それほどの自信もビジョンも無いのだが。


<注釈>


(※2)ついでに全許容…と言う割には、ケツの穴が狭いが。「異教徒は皆地獄行」では「全てを許す」には遠過ぎよう、と、”地獄直行確定”の異教徒としては思うぞ。(改宗する気全く無し) 

(※3) 一神教からすると、「異教徒」と言う時点で十分「罰当たり」なんだろうが。 

(※4) と、私は理解している 

(※5) Smart Phone なんだから、略称は「スマフォ」とか「SP」とかになりそうだが…まあ、「SP」じゃ、紛らわしすぎるか。 

(※6) 今では「ガラケー=ガラパゴス携帯」などと揶揄されるが、一度「携帯電話解禁」されてからの追い上げと普及は、特筆大書すべき凄まじさだったが。 

(※7) ブロックや、建物ぐらいは特定できるだろうが、「顧客をタクシーがピックアップする」には、もう一段の高精度が恐らくは必要で…現状ではやはり「手を挙げて合図する」か何かの、「最終誘導手段」が必要だろう。