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 端的に言って、私は鳩山由紀夫が嫌いだ。

 無論、鳩山由紀夫に限らず、民主党の議員なんて奴バラの殆どは、私に嫌悪感を抱かせる者ばかりなのであるが、分けても鳩山由紀夫は前々回の衆院選挙で「政権交代」を果たしてあろう事か日本国首相に成り遂せてしまい、その後特に普天間基地問題を中心に露呈/発揮された(*1)無能無策無反省ぶりは、嫌悪どころか憎悪を催させるレベルである。為に当ブログでは「鳩山由紀夫」と言うフルネームを最大級の悪罵と認定し、「無知無能無学無様無定見無方針無理解無関心且つ優柔不断支離滅裂四分五裂表裏比興朝令暮改朝三暮四遅刻常習厚顔無恥の糸コンニャク男で詐欺野郎の外交音痴で安保白痴」よりも酷い悪口として使っている。

 処が、世の中捨てる神あれば拾う神ありと言うか、蓼食う虫も好き好きと言うか、所変われば品変わると言うか、この鳩山由紀夫が沖縄二紙=琉球新報&沖縄タイムスでは「悲劇の英雄」扱いである。理由は普天間基地を県外に移設しようとして、防衛官僚らの抵抗にあって挫折し、首相退任させられたかららしいのであるが…まあ惚れてしまえば痘痕も笑窪と言うべきか。
 当ブログはある時期、個人としては相当しつこく普天間基地問題を追いかけたが、この追いかけている期間を通じて「鳩山由紀夫首相(当時)の努力」なんてものは、一片たりとも認める事が出来ないのだから。「海兵隊は抑止力と知った」と言って普天間基地移設先を辺野後に戻したのは、まあ、鳩山由紀夫としては上出来な方ではあるが、それも「首相辞任」の功績の前にはかすんでしまう。無論、ベストは「最初から日本国首相にならなかった」事であるし、それに比べればその後「抑止力と言ったのは方便」と言ってみたり、「方便とは真理に至る道、真理とは辺野古移設」と口走ったりしている事なんぞは、些事だ。

 そんな「生ける罵詈雑言」鳩山由紀夫は、先の衆院選挙に出馬せずに国会議員の地位を失っても、やっぱり鳩山由紀夫であるらしい。

<注釈>

(*1)  普天間基地移設問題シリーズ(26)までのURLは以下URLに独立させた。

鳩山首相の負の遺産―普天間基地移設問題経緯(27)―

選挙対策あって政策なし―普天間基地移設問題の経緯(28)―



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転載開始=========================================
① 「私の首相時代は領土問題は起きなかった」 鳩山元首相、日中関係改善に意欲?
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130110/plc13011021310021-n1.htm
2013.1.10 21:29 [鳩山由紀夫]


講演する鳩山由紀夫元首相=10日午後、参院議員会館(酒巻俊介撮影)
鳩山由紀夫元首相が15~18日の日程で中国を訪問することが10日、分かった。中国政府の要人らと会談する方向で調整している。中国が沖縄県・尖閣諸島周辺で挑発を繰り返すなど関係が悪化する中での訪中には与野党からいぶかる声が上がっている。

しかし、鳩山氏は10日、国会内で講演し、「私(が首相)のときは、日中、日韓の間で領土問題は起きなかった。私が辞めた直後から起き始めたことは大変残念だ」と述べた。

鳩山氏は首相時代、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題で迷走し、日米同盟関係に傷をつけた。その結果、中国側が領土問題で挑発的行為に出るようになったが、鳩山氏は「外務省や防衛省が米国の意向を勝手に解釈し、(普天間飛行場は)同県辺野古しかないという方向で頭が固まっていた。結果としてあのような結論を導いてしまった」と語った。



②【沖縄タイムス】鳩山氏ら米軍基地問題で議論
http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-01-11_43790


政治 2013年1月11日 09時33分

 【東京】日本の外交をめぐり、政府間の一部の声だけでなく一般を含めた多様な意見の発信・政策提言などを目的に、弁護士の猿田佐世氏が呼び掛け今夏に発足を目指すシンクタンク「新外交イニシアチブ」の設立プレシンポジウムが10日、参院議員会館で開かれた。講演した鳩山由紀夫元首相やシンクタンクの理事が米国、アジア外交をはじめ、沖縄の米軍基地問題について意見を交わした。

鳩山氏は米軍普天間飛行場移設で名護市辺野古に回帰したことを「(県外移設の)考え方が間違っていたとは、今でも思っていない。申し訳なく思う」と陳謝。県外が実現できなかった背景について「外務、防衛両省が勝手に米政府の意向を解釈し、辺野古に戻すしかないという議論で最初から固まっていたように思う」と明かした。

一方で、米議会でも辺野古を困難視する意見があることに触れた上で「受動的だが、米側の意向が変われば日本も変わる可能性がある。私はこれからも沖縄問題に関われないかと考えている」と述べ、シンクタンクの設立目的に賛同した。

パネルディスカッションではシンクタンクの理事を務めるジョージ・ワシントン大学のマイク・モチヅキ教授、東京大学の藤原帰一教授、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏が議論した。

モチヅキ氏は米国内でも辺野古移設に時間や労力をかけ過ぎているとの指摘がある点を指摘。「米国の財政危機は大きなチャンスだ」と述べ、沖縄の負担を減らすため、カリフォルニアやノースカロライナなど既存基地を抱える、米本土に移転する案を提起した。


=================================転載完了

気違いに質問するのも虚しいが・・・


 さて、如何だろうか。

 私としては、もう鳩山由紀夫には散々呆れ果てているのであるが、再度呆れ果てさせられている事に驚異を感じている。上掲①②の記事で「普天間基地移設先を辺野後から変えられなかった理由」を

鳩1〉 外務省や防衛省が米国の意向を勝手に解釈し、(普天間飛行場は)同県辺野古しかないという方向で頭が固まっていた。

とする発言は、正に沖縄二紙の描く「悲劇の英雄」像に合致/迎合するモノであるが、それは二回にわたる日米首脳会談でオバマ大統領を謀った理由にはなるまい。況や、その謀った事を自らメールマガジンで自慢するのに、外務省も防衛省も関与のしようがない。

 もし関与のしようがあるとしたら、私の考えられる「理由」は唯一つしかない。
 
 「鳩山由紀夫は、少なくとも首相在任中は、外務省及び防衛省にマインドコントロールされていた。」

 鳩山由紀夫自身が出すメールマガジンに外務省や防衛省が関与するとしたら、これしかない、と思うのだが、全く説得力が無い事は承知だ。「外務省及び防衛省にマインドコントロールされた鳩山由紀夫」が、オバマ大統領を謀る理由が無い。せいぜいが「辺野古以外の普天間基地移設先を見出せない理由」になる程度だ。

 マインドコントロールにせよ、抵抗にせよ、「辺野古以外の普天間基地移設先民主党案すら取りまとめられなかった」のが外務省と防衛相の性であると、上掲記事の鳩山由紀夫(*1)及び沖縄二紙の主張通りと仮定したとしても、Trust Me!を鳩山由紀夫自らメールマガジンで自慢し、同時にオバマ大統領を謀った事は、疑いようがない。

 そんな不誠実な態度を一国の元首が取ると言う事は、実は在り得る事である。それは少なくとも外交の一面でもある。
 問題は、外交が戦争と同様に国益追求の手段であり弾丸を使わない戦争であるのに対し、鳩山由紀夫のTrust Me!は、単なる不誠実或いは虚言癖の暴露で、我が国益にならないどころか、上掲記事①にある通り我が国益を損ねた上、鳩山由紀夫当人は全くその責任も自覚しなければ、反省もしていない事である。

 上掲②にある以下の鳩山由紀夫発言も、看過しがたい。

鳩2〉「受動的だが、米側の意向が変われば日本も変わる可能性がある。
鳩3〉私はこれからも沖縄問題に関われないかと考えている」

 上記鳩1〉~鳩3〉の発言を、鳩山由紀夫及び沖縄二紙の主張に則って解釈して
も、私には以下の通り言っているとしか思われない。

鳩00>> 後から考えれば、「普天間基地の県外移設」は外務省・防衛省の抵抗が
あって不可能だった。
鳩01>> 「普天間基地の県外移設」は、米側が県外移設の方向となれば可能性がある。

 他に解釈があるだろうか。あると言う方は是非とも御教示頂きたい。

 上記鳩00>>~鳩01>>の通り鳩山由紀夫が主張して居るのならば、「受動的」も何も「全くの他力本願である」と評する他ないだろう。国内の官僚が抵抗するために、首相がある政策を実現できないと言うのならば、「政治主導」なぞ夢のまた夢。挙句の果てに外圧に期待するとは、これぞ正真正銘掛け値なしの「対外追従」で、この場合文字通りの「対米追従」に他ならない。

 で、こんな主張を為して恬として恥じない鳩山由紀夫は、未だに「悲劇の英雄」なのかね。沖縄二紙よ。

 さて、最後に章題にした通り、鳩山由紀夫に質問を発するのも虚しい処だが、一つだけ尋ねるとしよう。

【Q1】 先々回の衆院選挙で、「普天間基地の移設先」として「最低でも県外」と、民主党党首として約束(*2)したときは、一体どういうプロセスどういうスケジュールで、その約束を果たす心算だったのかね。そのプロセスは、何処まで進んだのかね。

 「官僚の抵抗が強くてプロセスが進まなかった」なんてのは言い訳にも何もならないぞ。何しろ「官僚支配の打破」は、先々回衆院選挙に於ける民主党の旗印だったのだから、「官僚の抵抗」はあって当たり前。それを打破するためのプロセスであるし、それを打破するのに日本国首相以上に強い立場なぞ、ある筈なかろうが。


<注釈>

(*1) 「上掲記事の」と限定氏を付けるのは、無論、翌日になったら全く別の事を言い出しかねないから。オバマ大統領をTrust Me!で謀ったように。

(*2) 民主党の公式見解では「民主党の公約」ではないそうだ。「当局は一切関知しないからその心算で」って奴だな。それで「なお、この約束は自動的に消滅」してしまった訳だ。面白くはあるが、沖縄県民としては納得できないだろう。