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原理主義者と言うものは、「原理」を金科玉条至上至高至尊と考えているから、その威力は「葵の御紋入り印籠」も裸足で逃げ出すほど。その「原理」の前にはすべてのモノは平伏する/平伏する筈と考えるから、究極の思考停止であり、「原理の威力を疑う」なんてのは異端思想だから、反省もなにもしようがない。
「精神的に向上心のない奴はバカだ」とは、夏目漱石作「こころ」の名科白/決め台詞であるが、その伝で言えば、「原理主義者は白痴だ」と言っても、追いつかなさそうだ。
それは、脱原発原理主義者でも変わりようがない。
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原発立地選挙区で自民圧勝 脱「脱原発」の流れ 菅、嘉田は負け認めず
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121217/plc12121723060005-n1.htm
2012.12.17 23:05 [自民党]
今回の衆院選で示されたもう一つの民意は、脱「脱原発」路線への期待感だ。原発再稼働について「3年以内の結論を目指す」とする自民党は、原発が立地する全国13選挙区のうち11選挙区を制した。柔軟な原子力政策を掲げる自民党の圧勝は、民主の「脱原発」や日本未来の党の「卒原発」といった理想論が、有権者から受け入れられなかったことを示している。
民主党で「脱原発」路線を主導した菅直人前首相が「当選」を決めたのは、開票開始から7時間余りも経過した17日午前3時すぎ。選挙区で自民元職に破れ、比例代表東京ブロックの民主党枠の最終議席にようやく滑り込んだ。菅氏は都内の選挙事務所で「全国の『原発をゼロに』と考える皆さんの執念で議席を与えてもらった。大変重い1議席だ。福島第1原発事故を経験した首相として、語り部になる」と語った。
とはいえ、民主の全国での負けっぷりは「脱原発」が票にならなかったことを如実に物語っている。
平成21年衆院選では、民主党は原発が立地する13選挙区のうち6選挙区を確保したが、今回、5選挙区を失った。選挙区で勝てたのは、東北電力女川原発がある宮城5区の安住淳幹事長代行だけだった。
北海道電力泊原発がある北海道4区では、原発事故をめぐる不適切発言で経済産業相を辞任した鉢呂吉雄選対委員長が落選。東京電力福島第1原発を抱える福島5区も前職が自民に議席を奪われ、同選挙区での公示第一声で「原発依存社会との決別」を宣言した野田佳彦首相の面目は丸つぶれになった。「原発銀座」の若狭湾がある福井3区も自民の圧勝だった。
このほか、未着工の中国電力上関原発を抱える山口2区でも、脱原発を訴えた平岡秀夫元法相がダブルスコアで落選した。
10年以内の完全廃炉を公約した未来も惨敗。嘉田由紀子代表の「卒原発」路線のブレーンである飯田哲也代表代行が山口1区に殴り込んだが、復活当選もできず落選。東北電力東通原発がある青森2区でも前職が前回より約4万6千票減らして惨敗した。
嘉田氏は「負け」を認めたくないのか、17日未明の記者会見で、「今回、(有権者の)最大の関心は雇用、経済の安定だったので、原発が選択の第一基準にはなっていない。推進の自民党が民意を受けたわけではない」と強調した。(加納宏幸)
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反省のなさで良い勝負 菅 vs 嘉田
さて、如何だろうか。
実に驚くべきは御両名の面の皮であろう。無論、驚くべきはその厚さであって、肌理だの色だのではない。
何しろ選挙結果だ。当落はこれ以上ハッキリしようがない程にはっきりしている。
1〉 「3年以内の結論を目指す」とする自民党は、原発が立地する全国13選挙区のうち11選挙区を制した。
と言うのは縦から見ても横から見ても変わらない事実で、この選挙そのものに何らかの不正でも発見/発覚しない限り、糾弾もしようがない。事実、報じられる限り、管直人にせよ嘉田知事にせよ「選挙そのものの不正を糾弾」などせず、選挙結果と言う現実を認めているようである。
にも拘らず、この二人の「脱原発原」主張者と来たら・・・
菅1〉 「全国の『原発をゼロに』と考える皆さんの執念で議席を与えてもらった。
菅2〉 大変重い1議席だ。福島第1原発事故を経験した首相として、語り部になる」
嘉1〉 「今回、(有権者の)最大の関心は雇用、経済の安定だったので、原発が選択の第一基準にはなっていない。
嘉2〉 推進の自民党が民意を受けたわけではない」
上記菅1〉~菅2〉に見える管直人の考えは、「民主党支持者は『原発ゼロ』支持者」である。この考えが仮に正しいとしても、今回民主党は「衆院議席数四半減」と言う大打撃を受け、管直人が比例代表で議席獲得したのも「前首相=前党首」故の上位にあったから。尚且つ民主党の期待通り低投票率(*1)でもこの様だ。確かに菅直人の当選は菅2〉「大変重い議席」であり、菅1〉「全国の『原発をゼロに』と考える皆さんの執念」かも知れないが、そんな皆さんが少数で在る事を今回選挙結果は示している。
上記嘉1〉~嘉2〉の「未来の党」党首=小沢一郎の御神輿(*2)はもっと酷い。上記嘉1〉は「有権者の選択基準が悪い」と有権者への責任転嫁でしかないし、上記嘉2〉は屁理屈だ。嘉田自身の認識に従ったとしても、少なくとも有権者・国民は、「自民党の原発推進を容認し」その上で「自民党の雇用経済政策を支持した」筈である。順番こそ逆で「自民党の雇用経済政策を支持し、原発推進を容認した」ではあるかも知れないが、「有権者・国民が自民党の原発推進を容認した」と言う結論は、嘉田自身の認識に従っても動かしようが無い筈なんだが・・・
2〉 嘉田氏は「負け」を認めたくないのか
などと報じられているから、「反省の色」は見えないらしい。「原発推進の自民を容認する、国民が間違っている」って認識なんだろう。
それはそれで、「大衆に迎合しない、立派な政治態度」と、表せない事もない。また、「未来の党は、選挙のために「過激な脱原発」である卒原発を掲げていた」と言う非難に対する反論根拠ともなろう。が…「未来の党は、少なくとも嘉田党首は、脱原発原理主義者である」と言う私の主張を裏書きするものではあろう。
<注釈>
(*2) 「操り人形」ではないかもしれないが、「担がれているだけの飾り物」=御神輿あるいは看板・広告塔ではあろう。まあ、我が敵・小沢一郎にしてみれば、「操るまでもない」のではなかろうか。