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日本に妖怪が出る。「石原慎太郎」と言う妖怪である。
旧アジアのあらゆる権力が、この妖怪にたいする神聖な討伐の同盟をむすんでいる。小沢一郎と橋下徹、韓国政府と中国共産党、新党「未来の党」と新党「維新の会」も。
およそ反政府党で、その政敵たる政府党から、石原慎太郎だといって罵られなかった者がどこにあるか、およそ反政府党で、より進歩的な反政府派に対しても、また反動的な政敵に対しても、石原慎太郎という烙印を押す非難を投げ返さなかった者がどこにあるか?
この事実から二つの事が明らかになる。
石原慎太郎は、すでにアジアのあらゆる権力から、一つの力として認められている、と言う事。
石原慎太郎がその見解、その目的、その傾向を全世界の前に公表して、石原慎太郎の妖怪談に石原慎太郎自身の宣言を対置すべき時が、既に来ている、と言う事。
・・・のっけから、何事かと思われた方もあるかも知れない。が、判る人には判ろう。上記本記事の冒頭部分は、カール・マルクスの「共産党宣言」冒頭の一節をパクったものだ(※1)。再三繰り返す通り、私は殆ど生まれつきの右翼であるから、「共産党宣言」なんて全く支持しない(※2)んだが、この冒頭の一文がなかなか調子の良い、覚えやすい文章である事は認めるし、だからこそこうして「パクって」も居る。
無論、石原慎太郎氏の主張は尖閣の都保有から核開発シミュレーションに至るまで「右翼的」ではあったも「左翼的」ではないから、共産党なんぞになぞられられるのは心外であろう。なんでそんな、(我ながら)奇抜な>発想がわいたかと言うと、下掲二本の記事による。
<注釈>
(※1) 「パクる」にあたっては、以下URLの「共産党宣言」を参考とさせていただいた。 http://redmole.m78.com/bunko/kisobunken/sengen1.html でも、なんだか知らないが 平仮名ばかりだな・・・
転載開始=========================================
①【衆院選】橋下氏「『石原首相』誕生させたい」 石原氏「今の政治打ち壊す」
2012.11.29 12:40 [日本維新の会]
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121129/elc12112912430043-n1.htm
東京都知事選に立候補した猪瀬直樹氏の出陣式に駆けつけた日本維新の会の石原慎太郎代表(左)と橋下徹代表代行=29日午前、東京都新宿区(松本健吾撮影) 日本維新の会の石原慎太郎代表と橋下徹代表代行は29日、東京都内で記者会見し、衆院選公約「骨太2013-2016」を正式に発表する。自主憲法の制定を掲げ、消費税率11%と新たな財政調整の仕組みである「地方共有税」の創設を盛り込んだ。環太平洋連携協定(TPP)交渉への参加を表明。一方で「ただし国益に反する場合は反対」と条件を付けた。
記者会見に先立ち、両氏は新宿区で、東京都知事選に出馬した都前副知事の猪瀬直樹氏を応援するため街頭演説。石原氏は「私たちの目的は、何もできない発想力のない今の政治を打ち壊すことだ。この国を何とか変えたい」と強調、衆院選での躍進に意欲を示した。橋下氏は「国家を動かすため、どうしても『石原首相』を誕生させたい」と訴えた。
②【衆院選】小沢氏、石原氏らを批判「戦前の大政翼賛会を志向」
2012.11.29 20:05 [小沢一郎]
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121129/stt12112920070009-n1.htm
国民の生活が第一の小沢一郎代表は29日夕、水戸市での会合で、自民党の安倍晋三総裁、日本維新の会の石原慎太郎代表や橋下徹代表代行らの名を挙げ、「戦前の大政翼賛会を志向しているのではないかという感じさえする」と批判した。
石原氏が核兵器に関するシミュレーションの必要性に言及したことにも触れ「非常に危険な危なっかしい政権になってしまう。国民のみなさんで阻止しないといけない」と訴えた。
ただ、小沢氏は自由党党首だった平成14年4月、日本の核武装を想定して軍事力増強を続ける中国を批判し、「あまりいい気になると日本人はヒステリーを起こす。中国は核弾頭があると言っているが、日本がその気になったら一朝にして何千発の核弾頭が保有できる」と発言している。
=================================転載完了
石原慎太郎自身の宣言を対置すべき時が、既に来ている
さて、如何だろうか。私が石原慎太郎氏を共産党になぞらえた理由が、お判りだろうか。
上掲記事①は「かつては”今を時めいていた”」橋下の石原慎太郎氏礼賛で、
橋1〉「国家を動かすため、どうしても『石原首相』を誕生させたい」
と持ち上げている。
上掲記事②は「かつては”剛腕”と謳われた」我が敵・小沢一郎の石原慎太郎(※1)批判で、
小1〉「戦前の大政翼賛会を志向しているのではないかという感じさえする」
〉 石原氏が核兵器に関するシミュレーションの必要性に言及したことにも触れ
小2〉「非常に危険な危なっかしい政権になってしまう。国民のみなさんで阻止しないといけない」
と、「戦前の暗いイメージ」を引っ張り出しての「ネガティブ・キャンペーン」だ。
上掲①の橋下と上掲②の我が敵・小沢一郎に共通するのは、その軸・焦点に石原慎太郎氏を持ってきている事。前者は、今や「日本維新の会」トップの座を石原慎太郎氏に明け渡し、石原慎太郎人気で日本維新の会の(※2)再浮揚を狙っての「石原慎太郎首相待望論」であろう。後者は、大陸半島によく見られる「石原慎太郎”極右”論」で、これまた狙うは「ついこの間旗揚げしたばかりの”国民の生活が第一党”を”脱原発”を旗印にして新たな党として仕立て直して、トップの座も(一応)譲った」未来の党の支持率向上であろう。片や礼賛、片や批判であるから、冒頭でパクった「共産党宣言」に於ける共産党の様に「すべての権力から批判の対象とされる」には石原慎太郎氏は至っていない訳であるが・・・「石原慎太郎は、すでに一つの力としてみとめられている」とは言えるのではなかろうか。「いわゆる第三極を結集する軸」とは限らないが、少なくとも「焦点」として。
「軸」と頼むのが日本維新の会で、だからこそ橋下は「石原首相待望論」なんてのを、今頃ぶち上げている。「今頃」と言うのは、かねてから左様に考えていたのならば、「太陽の党」発足と同時に「日本維新の会」を解散して「太陽の党」に合流する方策も有った筈だから。そうはせずに現状の様に「日本維新の会」の看板はそのまま党代表に石原慎太郎氏を迎えた形での「石原首相待望論」は「橋本首相への道」の道慣らし、前哨戦とみるのが至当であろう。
一方「焦点」と捉えて大陸・半島張りの「石原慎太郎極右批判」をしているのが、我が敵・小沢一郎。これは、逆に言うと石原極右批判以前に打った起死回生の支持浮揚策「脱原発新党・未来の党結成」のほぼ唯一のセールスポイント「”卒原発”と称する急激な脱原発」の支持浮揚効果が十分ではない、と言う判断だろう。ソリャ?現在もまだ政権与党の座にある民主党も、石原氏が代表になってしまった日本維新の会も、「脱原発」を売り物にし始めた現状では、「卒原発」とやらもインパクトを減じようが……世の中、なんと阿呆の多い事か。
「脱原発」を唱えれば選挙に勝てると思っている政治家も阿呆だが、そんな政治家の「読み」通り「脱原発を唱える政治家を支持する国民」はもっと阿呆だ(※3)。無論、その「阿呆」の中には、石原慎太郎氏が阿呆の一派・日本維新の会代表として鎮座ましまして居る訳だが。
さはさりながら。
軸であろうと焦点であろうと、石原慎太郎氏が「一つの力」と認められた事は、私としては歓迎できる事態である。都知事として真っ先に震災がれき処理受入を表明し、実行したのは石原慎太郎氏であるし、猖獗を極める脱原発・反原発の風潮を「センチメント(感傷)」と批難し「センチメントから脱却すべき」と説いていたのも石原慎太郎氏なのだから
維新の会や橋下なんかとつるんで脱原発の片棒担いでしまう以前、「太陽の党」のままだったならば、「石原慎太郎首相」と言うのも、悪くないアイディアと思えたがねぇ。
<注釈>
(※1) と並んで、橋下と安倍晋太郎総裁
(※2) どうやら陰りが見えてきたらしい人気の回復と
(※3) ああ、未だ選挙結果は出ていないから「もっと阿呆な国民」の方は実証されていないが。「阿呆な政治家」の方は既に実証されている。