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今回取り上げるのは、大陸は中華人民共和国と呼ばれる中国共産党政権に関する記事二つ。要約すると、タイトルのようになる、と私は断じた訳だが、先ずはその記事二題。ご一読願おうか。
転載開始=========================================
①チベット族男性また自殺 中国甘粛省
2012.10.23 14:22 http://sankei.jp.msn.com/world/news/121023/chn12102314230006-n1.htm
中国甘粛省甘南チベット族自治州夏河県の寺で22日、チベット族の60代の男性が焼身自殺を図った。地元警察などが病院に運んだが、死亡したという。米政府系放送局ラジオ自由アジアが23日までに報じた。中国政府のチベット政策への抗議とみられる。
同ラジオは、男性はチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世のチベットへの帰還などを叫んで火を付けたとしている。現場の寺には地元警察などがとどまり、監視状態が続いているという。
13日には50代の男性が焼身自殺するなど、甘南チベット族自治州では焼身自殺が相次いでいる。(共同)
②“腐敗官僚”になりたい! 中国、7割が副収入に魅力
2012.10.23 16:04 http://sankei.jp.msn.com/world/news/121023/chn12102316050007-n1.htm
中国共産党機関紙、人民日報系の雑誌「人民論壇」がこのほど実施した官僚に関する意識調査で、回答者の70%近くが「党や政府機関の公務員になりたい」との回答を選択した。官僚になる魅力として70%以上が、給与以外の所得を指す「グレーな収入」が多いことを挙げた。
約55%が「官僚の力は法律よりも勝る」と指摘。共産党は来月の党大会を控え、官僚腐敗への綱紀粛正を図る姿勢をアピールしているが、国民の間では官僚の権力や社会的地位に憧れを抱く意識が依然として強いことが浮き彫りになった。
調査は10~15日にインターネットやアンケートを通じて実施。2823件の有効回答を得た。
公務員になりたいとの回答者は、広東省など東部よりも陝西省や四川省など中西部の方が多く、開発が遅れている内陸ほど役人になることへの執着心が強いことが明らかになった。(共同)
=================================転載完了
チベットの夜明け。中華の黄昏。
さて、如何だろうか。
まずは新たに焼身自殺を敢行されたチベット族男性の魂の平安と御冥福を祈るべきだろう。自殺はキリスト教・カソリックでは神の意志に反する罪(*1)とされるが、このチベット族男性(*2)は、
①1〉 同ラジオは、男性はチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世のチベットへの帰還などを叫んで火を付けたとしている。
と報じられている事からするとチベット仏教徒であるようだし、私は仏教で葬送される予定だが生きている間は基本的に日本神道の(*3)信者であるから、カソリックの戒律の拘泥する必要もあるまい。第一、私も「チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世」師を尊敬する事では人後に落ちない心算だから、今は亡き「チベット族男性」とは相通じるものがありそうだ。
と言う事は、中国共産党政権に言わせれば、私も、今は亡きチベット族男性も、「中国分裂を狙う悪魔」或いはその手先、ってことになるんだろう。
その中国共産党政権統治下の中国共産党機関紙、人民日報系の雑誌「人民論壇」が報じるアンケート結果が上掲記事②である。
②1〉 このほど実施した官僚に関する意識調査で、
②2〉 回答者の70%近くが「党や政府機関の公務員になりたい」との回答を選択した。
②3〉 官僚になる魅力として70%以上が、給与以外の所得を指す「グレーな収入」が多いことを挙げた。
・・・なんともはや。
無論上掲記事②が中国共産党機関紙、人民日報系の雑誌「人民論壇」の報道である事は十分注意が必要だ。その実施したアンケートにまともに回答があったか否かも疑問視出来れば、その調査結果の報道は親方五星紅旗の検閲・認可済みと考えるべき。所詮中国の報道機関なぞ、大なり小なり「党の口舌=宣伝機関」にしか過ぎないのだ。そのことを斟酌加味しても、否、斟酌加味するからこそ、回答の7割が「党や政府機関の公務員になりたい」と希望し、その理由をこれまた7割が「グレーな収入」と一応婉曲表現を使ってはいるが早い話「利権・賄賂」を挙げていると言うのは、衝撃的と言う以前に、呆れ返ってしまう。「役人の腐敗は不正だから許さん!」ではなく、「役人の腐敗は羨ましい」なのだから、呆れる他あるまい。
ダライ・ラマ14世チベット帰還を叫んで焼身自殺したチベット族男性(*4)との対比は、残酷なまでに鮮烈だ。さらに言えば、チベット族のダライ・ラマ14世期間を願っての焼身自殺は(*5)珍しいモノではなく、報道記事でも10日ほど前の焼身自殺を報じているし、殆ど月に一人ずつのペースで連綿と続いている事は、以前にも記事にしたところだ。
今、中国共産党支配下に組み入れられたチベットは、チベット仏教は、大変な苦境にあり、その苦境は相次ぐ焼身自殺を以ってする文字通り必死の訴えにも拘らず、誠に残念ながら好転の兆しは未だない。
一方の中国は、最近経済に陰りが見えているとは言え長く続いた経済成長と、それ以上に凄まじい軍拡路線で以って、チベット・ウイグルどころか南シナ海、東シナ海、さらには我が尖閣・沖縄にも領土拡張の触手を伸ばしはじめた「昇竜の勢い」の国。
だが、その未来は。その将来は。どちらが明るいか。どちらに希望の光があるか。
私には、「役人の不正が羨ましい」なんてアンケート結果が「党の口舌」から公言されてしまう中国よりも、誠に痛ましいが焼身自殺と言う文字通り命懸けの訴えが続くチベットの方に、遥かに明るい未来が感じられる。彼ら(*6)の必死の訴えは、決して無駄にはなるまい。すべきでもない、と。
漢族如きにチベット族が、チベット仏教が、チベット魂が、滅ぼされれてなぞなるものか、と。
今夜、自由を。
翻って我が国、わが身は如何であろうかと、自省もせざるを得ない。襟を正さざるを得ない。
「至誠に悖るなかりしか。」五省の一つが、身に染みる。
<注釈>
(*1) 「殺生与奪は神のみが決め、人間は決めてはいけない」と言う事らしい。だから、自殺的任務に志願して生死を賭けるのは「己が生命を神に委ねる事」であるから許されるが、己が死を目的とした「自殺」は地獄行きの大罪であるそうな。だが、この理屈を突き詰めると、「人間は死刑判決など下せない」と言う事になりそうだが…その割にはカソリックって、エライ数の人間(同じカソリック教徒含む)を死刑にしていないか。(*2) 残念ながら氏名不詳。(*3) お世辞にも熱心とは言い難い、(*4) ああ、固有名詞が判らないのが口惜しい。彼を、なんと呼んでやれば良いのか!(*5) 凄まじい話だが、(*6) 一部女性も含まれる。な。