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タイトルで言うべきことは殆ど尽きている。まずは沖縄タイムスが以下二本の記事に集めた「街の声」、篤と御照覧あれ。
①「日米はジコチュー」周辺の中学生ら憤る
http://article.okinawatimes.co.jp/article/2012-10-02_39727
社会 2012年10月2日 09時41分
滑走路北側の延長線上にある緑ヶ丘保育園=宜野湾市野嵩。大人たちの会話を聞いているからか、多くの子どもたちがオスプレイについて知っていた。竹馬で遊んでいた女の子(5)は「沖縄に来てほしくないのは台風とオスプレイ。悪い飛行機だから」ときっぱり。
午前11時すぎ、上空からプロペラ音が聞こえ始めた。機影は見えなかったが、保育士の名護タケさん(72)が「あれかねえ」と目を凝らす。しばらくして着陸の情報が伝わると、子どもたちから「運動会のときに落ちたらどうするの」という声も上がった。
朝の座り込みにも参加した園長の神谷武宏さんは「頭上すれすれを米軍機が通る。ここまで人権が踏みにじられた状況を許してはいけない」と力説した。
新城の普天間中学校では、すぐそばを降りてくるオスプレイに、女子生徒6人がフェンス越しに「オスプレイはんたーい」と声を合わせた。生徒たちは「汚い、危ない、ダメ」「日本もアメリカの政府もジコチュー(自己中心的)すぎる」「人の意見を聞くべきだって学校で習ったのに、沖縄の反対は聞いてくれない」と怒った。
普天間第二小学校では、児童の登校時に保護者の女性(40)が「怖いですよ。来る前に海に沈んでほしいくらい」と不安そうな様子で子どもを送りに来た。校門であいさつ運動をしていた根路銘安正さん(70)は「いくら声をからしても配備してくる。元気もなくなるよ」と残念そうだった。
運動会の練習が行われていた普天間小学校では、1、2機目の飛行が遠目に確認できた。
「いつもはもっと近くを飛ぶ。子どもたちの将来に危険なものは残したくないのに」と、教頭の桃原修さんは顔を曇らせる。隣接する幼稚園に子どもを迎えにきた市野嵩の松田由紀さん(35)も「娘がヘリの音を聞いてしがみついてくることもあるのに、さらにオスプレイなんて」と嘆いた。
② オスプレイ:恐怖の機影 初目撃の市民、息のむ
http://article.okinawatimes.co.jp/article/2012-10-02_39725
保育園で遊ぶ子どもたちの上空を米軍普天間飛行場へ向かうオスプレイ=1日午前11時26分、沖縄県宜野湾市
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社会 2012年10月2日 09時43分
島ぐるみの反対を強行突破して、米軍のオスプレイが1日、普天間飛行場に着陸した。「気味が悪い」「今にも落ちそう」。子どもからお年寄りまで、恐怖を運ぶ機影に固唾(かたず)をのみ、険しい視線を注いだ。県民の頭上を飛び越えることはできたが、全ゲート封鎖に至った激しい反発が取り巻く。「きょうの日を忘れない」。それぞれが撤去へ動き続けることを誓った。
【宜野湾】騒音の最も激しい上大謝名区では1日、6機のオスプレイが区の上空や周辺を飛行した。午前11時5分、金城清子さん(64)は自宅屋上で、沖国大方向から目の前で旋回し、滑走路に入る2機を目撃。「重たい音。わじわじーする。許せん」と何度も繰り返した。
金城さんの自宅は飛行場に隣接し、爆音に苦しんでいる。「何で普天間なの。十分虐げられてきた。もういいんじゃないの」と、やりきれない様子で話した。
「市街地は避け、極力海を飛ぶと約束したじゃないか」。同11時20分すぎ、那覇市方面から次々と姿を現したオスプレイ4機は、いずれも同区の玉城政嗣さん(64)の頭上を通過した。真下から機体を見上げ「みんなでこんなに反対しているのに…。日米両政府はおかしすぎる」と吐き捨てた。
この日、住宅地と接するフェンス際には、拳銃を携行した兵士の集団が軍用犬を連れ、警戒していた。玉城さんが英語で「ここは市街地のど真ん中。オスプレイなど飛ばさないで」と問い掛けると、若い兵士は「私もそう思う」と、金網越しに答えていた。
真志喜区の森川公園で、上大謝名自治会の老人会がグラウンドゴルフ後、休憩していると、オスプレイ2機が上空に姿を見せた。公園に接した基地内では、米兵8人が初飛来に雄たけびを上げた。
持参したビデオカメラを回した山城賢栄さん(73)は「世界一危険な普天間に、危険なオスプレイがやってきてしまった」と肩を落とした。「ハワイでは、希少動物の保護が優先される。私たちの命は軽視されているのか」と首をかしげる。映像は、基地被害を尋ねる訪問者に見せる予定だ。
滑走路北側の喜友名区で、マンション3階に住む知念綾乃さん(32)がベランダで洗濯物を干していると、オスプレイが前を横切った。「プロペラ同士がぶつかりそう」と、初めて見る実物に息をのんだ。
ヘリが沖国大に墜落した時は在学中。恐怖が頭から離れない。長男の颯真ちゃん(2)を外で遊ばせるときは、西原町辺りまで必ず出かける。「オスプレイの下なんて、もっと遊ばせられない。早く、怖くない空になってほしい」と願った。
「アイヤー、まったくよー」。野嵩区のフェンス際に住む赤嶺和伸さん(58)は、オスプレイを自宅屋上から見て声を上げた。家の上をなめるように飛ぶ米軍機に、オスプレイが加わる。「岩国基地は、飛べば海。ここは海まで喜友名、伊佐、大山…。何万人が住んでるか。今日は敗北の日ではなくて、新たな市民運動の出発の日。これからです」。前夜、野嵩ゲートでのもみ合いで腫らした右目には、涙があふれていた。
敢えて一表にまとめると・・・
さて、如何だろうか。

折角なので、上掲二本の記事に登場した「街の声」を発言者共々一表にしてみた。表にするついでに突っ込みも入れたが、「備考」の右側、後にしたから、表を左から読んでいけば「沖縄タイムスが選んだ”街の声”」が概観できる。
左様「沖縄タイムスが選んだ”街の声”」だ。所謂「街の声」と言う奴は、テレビ放送ではインタビューだとか、新聞では投書欄などの形を取るが、大凡この世の森羅万象あらゆることに賛否両論あって当然、無ければ不思議と言うのに、大概の「街の声」は、その放送局だの新聞社だのの意向・傾向・主義主張に沿った者ばかりであるのが常だ。これは、「世間一般の圧倒的多数が放送局・新聞社と同意見である」と言う解釈も無論できようが、私ならそんな解釈はしない。「”世間一般の圧倒的多数が放送局・新聞社と同意見である”と放送局・新聞社は思わせたがっている」つまりは「放送局・新聞社は自らに都合の良い謀略宣伝を行っている」と考えた方が合点がいくし、安全側だ。
上掲記事①の冒頭に登場するのは・・・「竹馬で遊んでいた女の子(5)」と、来たもんだ。冒頭に登場するだけあって、インパクトの大きい人選。「つかみはOK」って奴だな(*1)。確かにインパクト大である。何しろ5歳児の女の子が、
1〉 「沖縄に来てほしくないのは台風とオスプレイ。悪い飛行機だから」ときっぱり。
と来たもんだ。とうとうオスプレイは「危険な欠陥機」から「悪い飛行機」にされてしまった。尤も上掲②の記事では、「恐怖の機影」とまで表現されているから、いくらオスプレイが「基地反対運動の御神輿」に祭り上げられているとはいえ、一体なんだと思っているんだろうか。
まあ、琉球新報なんざ「配備撤回しか県民守れず http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-197683-storytopic-11.html 」何て社説まで掲げているぐらいだから、「オスプレイは沖縄県民を虐殺しに着た悪魔」かなんかだと思っているんだろう。
だが、沈着冷静に考えれば、オスプレイは「米軍の新型輸送機」で、せいぜいが「米軍の画期的新型輸送機」にしか過ぎない。そのチルトローター方式から今までにない特異な形態であるのは事実だし、「未亡人製造機Widow Maker」なんてありがたくない仇名もあるらしいが、航空機史上、「未亡人製造機Widow Maker」と呼ばれたのは何もオスプレイが最初ではない(*2)。少なくともB-26マローダー爆撃機と、F-104スターファイター戦闘機に「未亡人製造機Widow Maker」と言う仇名が一時付いた。どちらも操縦の難しさに起因するものだが、どちらもその「操縦の難しさ」を克服し、前者は第2次大戦中、後者は冷戦中に大量生産・配備された。特にF-104は我が国の防空をも担い、国によっては21世紀まで第一線にあった超音速ジェット戦闘機。2~3世代前の戦闘機であるにもかかわらず「最後の有人戦闘機」と言う尊称まで奉られた。
つまりは「未亡人製造機」と仇名されたぐらいで「未来永劫ダメ飛行機」と言う訳ではなく、況や「悪い飛行機」、「恐怖の機影」呼ばわりされる筋合いはない。オスプレイが個人=人間であったならば、名誉棄損で訴えられるところだろう。特に今回沖縄に配備された海兵隊型は、配備開始以来5年間に「10万飛行時間当たり重大事故件数1.93件」と言う好成績を出しているのだから
それにしてもいきなり「5歳児の女の子」で激烈なつかみをかます沖縄タイムス、表で色分けした通り上掲二本の記事に登場する「街の声」15人/グループの内3つが未成年・ガキなのである。No1「竹馬で遊んでいた女の子(5)」、No2「緑ヶ丘保育園の子供たち」、No4「普天間中学の女子生徒6人」。こう言うのを、「ガキをダシにして」と言うのではないかね。「子供でさえオスプレイには反対している!」と言いたいのかも知れないが、「子供の反対」なんざ、民意の中にすら入らないじゃないか。子供にゃ人権はあっても選挙権はなく、まともに判断力があるとさえ期待できない/期待すべきではない。
とは言え、「街の声」の大人・青年12人/グループが、未成年3人/グループに対してどれほど立派かと言うと、大差がないのは・・・・大人が情けないのか、「沖縄タイムスが取り上げた子供」が大したモノなのか。
<注釈>
(*1) 少し…いや、大分古いか。(*2) 多分、最後でもないだろうな。
歴史的補記
当該記事にも登場する普天間第二小学校は、当該記事にもある通り普天間基地にほど近いが、遠くへ移設しようという話が、過去2回持ち上がっているが、現状の通りその移設話は成立しなかった。理由は用地買収費羽陽の問題とか、工期短縮(*1)と言う事になって居る。
だが、どちらの移設話にも「基地反対派が小学校の移設に反対した」と言う事実は特筆大書されるべきだろう。
よし、普天間第二小学校の移設中止が「基地反対派の小学校移設反対」とは無関係であったとしても、「小学校が普天間基地に近いという現状が、基地反対派にとっては好都合であり、基地反対派は現状の固定化を望んでおり、公言している」事は紛れようもない真実である。
<注釈>
(*1) 2回目の移設話は校舎の建て替えを機としていた。