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「沖縄タイムスの米国特約記者」って肩書き聞いただけで、私にとっては胡散臭さ全開なんだが「平安名純代」と言う記者(*1)はその胡散臭さに輪をかけたような記者らしい。
以下に集めたのは、【平安名純代・米国特約記者】の手による沖縄タイムスへのオスプレイに関する一連の記事の内、「崩れる安全神話」なる連載記事。四日間に亘って三回掲載された記事だから「短期集中連載」と言うところだろう。新聞記者にとっては、「結構な大舞台=見せ場」なのではないかと想像するが、確証はない。(*2)
一連の記事を読む前にぜひとも念頭に置いてもらいたいのは「ジャーナリズムとは、記者とは、報道とは、何をするモノか/何をすべきものか」と言う事。
それでは「沖縄タイムスの米国特約記者 平安名純代」の署名記事、篤とご覧あれ。
<注釈>
(*1) これが筆名ではなく本名ならば、おそらくは女性なんだろうが…正直、あまり想像したくないな。(*2) まあ、署名記事と言う時点で、記者にとっては「大舞台」でありそうだが。
① 崩れる安全神話(上):墜落の証拠 破壊
アフガン事故調査委員長が証言
http://article.okinawatimes.co.jp/article/2012-08-02_37134
2010年にアフガニスタンで墜落事故を起こしたCV22オスプレイ。軍上層部の意向で事故原因は「人為的ミス」にすり替えられた
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政治 2012年8月2日 10時40分
「事故原因を明確に示すフライトレコーダーが回収されていれば、墜落した謎は解明できていた。しかし、フライトレコーダーを含む墜落現場の証拠はすべて破壊されていた。なぜか」
そう疑問を投げ掛けるのは、2010年にアフガニスタンで発生した米空軍の垂直離着陸輸送機CV22オスプレイの墜落事故の調査委員長を務めたドン・ハーベル空軍准将(当時)だ。
米兵4人が死亡、16人が負傷した同事故の調査をめぐり、ハーベル氏は限られた証拠で原因究明に全力をあげた。
通常の事故で、原因調査に費やす期間は30~60日間。しかし、フライトレコーダーが紛失してしまっていた同事故では調査に約6カ月の時間を要した。
当時、フライトレコーダーが紛失した理由について、アフガニスタン人に盗まれた、タリバンの手に渡らないように機体の残骸は即座に破壊されたなどの諸説がかけめぐっていた、という。
手がかりは、同事故で生き残った副操縦士だった。しかし、記憶喪失を主張していたため、得られる情報はほとんどなかった。そのため、事故発生時のビデオ映像が残された唯一の大きな手がかりだった。
ハーベル氏は、「ティルトローターを上向きにした直後に墜落していた。考えられる要因としてあげた10項目のうち、墜落に至った最大の要因はエンジンの出力不足。エンジントラブルがあったのは間違いないと確信した」と証言する。
ハーベル氏は、各専門分野から選ばれたメンバー8人と意見をまとめ、主要因をエンジントラブルと結論づけた。
だが、科学的に導かれた結論は、「軍の論理」の前であっけなく退けられた。「空軍上層部は改善策を協議する代わりに、事故原因を操縦士のミスとするよう圧力をかけてきた」とハーベル氏は明かす。
上層部は、ハーベル氏の調査能力をあからさまに疑問視する態度をとり、パイロットたちのなかにもそうした見方に同調する者も多かったという。
「オスプレイにフライトレコーダーが備わっていたのは、パイロットにすら知らされていない事実だった。しかし、エンジンのパワーがなぜ急速に喪失したのかというもうひとつの事実はまだ明らかにされていない」
経験豊富なはずの空軍パイロットは、なぜ墜落を回避することができなかったのか。ハーベル氏が投げ掛けた疑問に対し、上官は答えるかわりに「人為的ミス」と結論づけた別の報告書にすりかえただけだった。
墜落事故で記憶喪失を主張していた副操縦士は、パイロットとして復帰。今年6月のフロリダでの墜落事故で負傷した。しかし、そのパイロットは今も口を固く閉ざしたままだ。(米国特約記者・平安名純代)
◇ ◇
沖縄への配備が進む米海兵隊の垂直離着陸輸送機オスプレイの墜落事故が相次ぐのはなぜか。事故原因とされている「人為的ミス」と同機をめぐる崩れる安全神話の背景を探る。
②崩れる安全神話(中):ホバリング 実は危険
http://article.okinawatimes.co.jp/article/2012-08-03_37200
元海兵隊大尉が警鐘 性能誇張「人為ミス」誘発
政治 2012年8月3日 10時22分
「オスプレイは限られた条件下でしか、ホバリング(空中停止)ができない。できないことをできると証明しようとして起きたのがあの事故だった」。そう語るのは、元海兵隊大尉で新聞への寄稿などでオスプレイの危険性に警鐘を鳴らすカールトン・マイヤー氏だ。
同氏は、2010年4月にアフガニスタンで発生した墜落事故の原因について、「ホバリング着陸の失敗だ」と断言。事故直前に「アヴィエーション・ウィーク」が掲載したオスプレイのホバリング機能を疑問視する記事がきっかけとなったと話す。記事で、第160特殊作戦航空連隊のハットマッチャー大佐は、陸軍がオスプレイを使わない理由について、ホバリング能力がオスプレイでは4000フィート以上(1219メートル)で制限されると指摘した。
マイヤー氏は「アフガンで高額なオスプレイを使用する空軍が、その性能を示す必要に迫られ、最初の戦闘任務で、5226フィート上空(約1592メートル)でホバリング着陸を試みた結果、墜落した」との見方を示す。
同事故の調査委員長を務めたドン・ハーベル氏は、報告書のなかで、パイロットの操縦ミスの可能性を否定。主要因をエンジントラブルと結論づけたものの、ホバリングとの関連については指摘していなかった。
マイヤー氏は、「ホバリングが制限されるのは軍用輸送機として致命的な欠陥だ」とし、こうした事実が公になれば、同機の安全神話が崩れると指摘する。
さらに、製造元ボーイング社によるデータが性能を誇張しているため、それに基づいて作成されたパイロット用のフライトマニュアルが「人為的ミス」を誘発していると主張する。
80年代に沖縄に駐留した経験を持つ同氏は、飛行ルートや高度などは米軍のやりたい放題だったとの認識を示した上で「ホバリングを回避することが重要だ。住宅地と隣接する普天間基地周辺では、ホバリングを避けるためにヘリコプターモード(VTOL)での飛行を制限する必要がある」と警鐘を鳴らす。
日本政府は、安全性を確保するため、海上ルートでの飛行要請などを検討しているが、ホバリングに関する言及はない。
マイヤー氏は「オスプレイ配備の議論の前に、危険な普天間は今すぐ閉鎖すべきだ」と強調。その上で、「事故の大半は離着陸時に発生している。岩国基地なら住宅地を回避して海上に出られるが、普天間では住宅地の上しかない。どうしてもオスプレイを配備するというのなら、VTOLモードは禁止すべきだ」と訴えている。(米国特約記者・平安名純代)
③崩れる安全神話(下):「二つのエンジン 停止例も」
海兵隊ヘリで発生 リボロ氏指摘
住宅街に隣接する米軍岩国基地に駐機するオスプレイ(奥)=25日午後、山口県岩国市
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政治
2012年8月5日 09時54分
(1時間57分前に更新)
垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの安全性を示すため、米海兵隊はさまざまなデータを提供し「機体構造に問題はなく、機能も向上している」と強調してきた。
4月にモロッコで発生した墜落事故で、これまで安全性の根拠としてきた10万飛行時間あたりの重大事故数は1・93に跳ね上がった。にもかかわらず、海兵隊広報官のアルシュ大尉は「(これまでに安全性を示してきた数字は)モロッコの事故で大きくゆがめられたが、5年間の作戦飛行で、重大事故は2回だけだ」と強調する。
一方で、複数の米メディアは「海兵隊のデータは、いくつかの重大事故が削除されている」などと指摘。事故率に関するデータの信ぴょう性を疑問視している。2009年には、米議会が予算を承認した調達数と海兵隊の保有数が大きく乖離(かいり)。米会計監査院は海兵隊に対し、不明となっている43機分のデータの開示を要請した経緯もあり、事故を未報告とするために「不明」としたのではないかとの疑念も招いている。
それだけではない。02年には、ヘリコプターには通常備わっているオートローテーション(自動回転)機能を必要条件から削除していたことが分かっている。オートローテーションは、ヘリコプターがエンジン停止などの緊急時に風力で回転翼を回してつくった揚力で着陸する方法で、通常のヘリには備わっている機能だ。
日本政府は「(米側から)同機能は備わっていると聞いている」(森本敏防衛相)との姿勢を崩さないが、09年には米下院公聴会で、国防総省の国防分析研究所(IDA)のレックス・リボロ元主任分析官が「オスプレイにはオートローテーション能力が欠如している」と証言している。さらに同氏は「オスプレイにはエンジンが二つある。しかし、二つのエンジンを有する海兵隊ヘリの過去のデータは、3~4年に1回、燃料の不純化でエンジンの出力が同時に停止している」と述べ、同機能の欠如は「致命的な欠陥」との認識を示している。
オスプレイの機体の構造をめぐる議論が巻き起こる中で、もう一つ懸念されるのがパイロットらの操縦技術だ。
10年のアフガニスタン墜落事故調査委員長を務めたドン・ハーベル元空軍准将は「何度も改良が重ねられ、機能は確かに向上している。しかし、固定翼から回転翼に移る過程で姿勢を変化させようとして失速するクロースコールなど、事故には至らないが、それに近いものは多い。操縦がほかのヘリコプターに比べて複雑で難しいことは周知の事実だ」と語る。
オスプレイは開発段階から重大事故を何度も起こし、実戦配備の際には、何度もテストを繰り返して改良が重ねられてきた。しかし、それでも墜落事故は起きている。(米国特約記者・平安名純代)
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