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東京新聞と言うと、三アカ新聞筆頭の朝日に準じる馬鹿新聞、もとい、アカ新聞。特にその「脱原発原理主義」は当ブログでも特筆大書して来た所であるが、今回引用するコラムもまた、そんなアカ新聞ぶりを発揮しているようだ。
先ずは問題のコラムを御一読願おうか。
【私説・論説室から】
転載開始=========================================
【私説・論説室から】
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東京新聞【私説・論説室から】
思いやり消えた自衛隊
北朝鮮が「人工衛星」と主張する長距離弾道ミサイルに対し、地上発射型迎撃ミサイル「PAC3」が配備された石垣島。住民は「歓迎しているが、年寄りに拒否感が強い」という。「九条の会やえやま」の事務局長、新垣重雄さんは「戦争マラリアの記憶ですよ」と教えてくれた。太平洋戦争で沖縄本島へ米軍が上陸した後、旧日本軍は八重山諸島が攻撃を受けると判断し、石垣島の住民にジャングルが広がる山岳部への疎開を命じた。住む家もなく、食料も底をつく劣悪な環境。マラリアが発生し、他の島も含め、三千六百人以上が感染死した。これは前年、米軍の空襲で死亡した人数の二十倍にのぼる。結局、米軍の上陸はなかった。新垣さんは「疎開先から戻ると、集落は荒らされ、牛も豚もみんな食われていたそうです。沖縄本島では住民が戦闘に巻き込まれたが、石垣島では日本軍に死に追いやられた」と話す。旧軍と自衛隊は同列視できない。東日本大震災での献身的な活動は石垣島でも評価されている。だが、今回、自衛隊は展開先の埋め立て地ではなく、遠回りとなる石垣港に陸揚げした。PAC3が通った市街地の道路は、旧軍が野砲を持ち込んだのと同じ道という。新垣さんは「あえて目立たせたところに部隊常駐の意図を感じる」と批判する。控えめで相手の心情を思いやる自衛隊はどこへいったのか。 (半田滋)
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埋立地に上陸演習するのが「思いやり」か
さて、如何であろうか。
東京新聞コラムは、
1> 地上発射型迎撃ミサイル「PAC3」が配備された石垣島。
2> 住民は「歓迎しているが、年寄りに拒否感が強い」という。
と、書き始める。上記2> の通り「住民は歓迎している」と表記する点は、せいぜいが「歓迎する者も居るが、不安がる者も居る」と表記する沖縄二紙辺りよりは「マシ」なのであるが、そこはアカ新聞。フォーカスするのは「拒否感が強い年寄り」の方である。続く部分で、「年寄りの拒否感」を、「戦争マラリアの記憶」と縷々説明する。
3> 「沖縄本島では住民が戦闘に巻き込まれたが、石垣島では日本軍に死に追いやられた」
と話す「九条の会やえやま」の事務局長・新垣重雄さんに対しては、「帝国陸海軍の末裔(※1)」としては一言も二言もあるところだが、今回の件とは直接関わらないのでそれは置こう。同コラムはそんな「年寄りの拒否感」の背景を示した後に、
4> 旧軍と自衛隊は同列視できない。東日本大震災での献身的な活動は石垣島でも評価されている。
としながら、
東京新聞コラムは、
1> 地上発射型迎撃ミサイル「PAC3」が配備された石垣島。
2> 住民は「歓迎しているが、年寄りに拒否感が強い」という。
と、書き始める。上記2> の通り「住民は歓迎している」と表記する点は、せいぜいが「歓迎する者も居るが、不安がる者も居る」と表記する沖縄二紙辺りよりは「マシ」なのであるが、そこはアカ新聞。フォーカスするのは「拒否感が強い年寄り」の方である。続く部分で、「年寄りの拒否感」を、「戦争マラリアの記憶」と縷々説明する。
3> 「沖縄本島では住民が戦闘に巻き込まれたが、石垣島では日本軍に死に追いやられた」
と話す「九条の会やえやま」の事務局長・新垣重雄さんに対しては、「帝国陸海軍の末裔(※1)」としては一言も二言もあるところだが、今回の件とは直接関わらないのでそれは置こう。同コラムはそんな「年寄りの拒否感」の背景を示した後に、
4> 旧軍と自衛隊は同列視できない。東日本大震災での献身的な活動は石垣島でも評価されている。
としながら、
5> だが、今回、自衛隊は展開先の埋め立て地ではなく、遠回りとなる石垣港に陸揚げした。
と、自衛隊PAC-3部隊の展開方法を非難し、同コラムを以下のように結ぶ。
と、自衛隊PAC-3部隊の展開方法を非難し、同コラムを以下のように結ぶ。
6> 新垣さんは「あえて目立たせたところに部隊常駐の意図を感じる」と批判する。
7> 控えめで相手の心情を思いやる自衛隊はどこへいったのか。 (半田滋)
注目すべきなのは、上記6>「あえて目立たせ」「部隊常駐の意図を感じる」のはあくまでも「「九条の会やえやま」の事務局長・新垣重雄さん」であるが、その言をまともに受けて、上記7>「自衛隊に思いやりがなくなった」と非難し、コラムの題にまでしているのは、東京新聞・半田滋氏であることだ。無論、かかるコラムを書き、掲載しているのだから、最終的な文責は、喩え引用部分であろうとも、半田滋氏と東京新聞に帰するのであるが。
さて、「「九条の会やえやま」の事務局長・新垣重雄さんの言をまともに受けて」と上記に書いたのには訳がある。石垣島に展開したPAC-3部隊は、沖縄タイムスに掲げられる以下の図によると、島の南側に配置されたようだ。これが上記5>で言う「埋立地」なのだろう。
7> 控えめで相手の心情を思いやる自衛隊はどこへいったのか。 (半田滋)
注目すべきなのは、上記6>「あえて目立たせ」「部隊常駐の意図を感じる」のはあくまでも「「九条の会やえやま」の事務局長・新垣重雄さん」であるが、その言をまともに受けて、上記7>「自衛隊に思いやりがなくなった」と非難し、コラムの題にまでしているのは、東京新聞・半田滋氏であることだ。無論、かかるコラムを書き、掲載しているのだから、最終的な文責は、喩え引用部分であろうとも、半田滋氏と東京新聞に帰するのであるが。
さて、「「九条の会やえやま」の事務局長・新垣重雄さんの言をまともに受けて」と上記に書いたのには訳がある。石垣島に展開したPAC-3部隊は、沖縄タイムスに掲げられる以下の図によると、島の南側に配置されたようだ。これが上記5>で言う「埋立地」なのだろう。

所で、石垣島のような離島に、そうやたらと港があるわけではなかろう。今回展開するPAC-3部隊はある程度オフロード能力のありそうな装輪車載かトレーラーだが、水上航行能力はないから、揚陸には最低限棧橋、できれば埠頭か岸壁が要る。

で、上掲が石垣島の地図。「遠回り」も何も、フェリーが発着する港は石垣港しかない。第一、港から真っ直ぐ国道390号を島の南岸沿いに走れば、PAC-3が展開している埋立地だ。これを上記5>「遠回りとなる石垣港に陸揚げした。」と評するのならば、一体自衛隊のPAC-3部隊は、石垣島の何処に揚陸したら良かったと、東京新聞・半田滋氏は主張しているのか。
さらには、この国道390号が、十中八九、
8> PAC3が通った市街地の道路は、旧軍が野砲を持ち込んだのと同じ道という。
と、態々東京新聞コラムが「自衛隊と「悪逆非道の」帝国陸軍をダブらせる」「同じ道」なのである。石垣港か展開地までの国道は390号ただ一本。「同じ道」になるのは理の当然だ。それともPAC-3部隊の大型車両は、間道山道(※2)裏道を走れと、東京新聞・半田滋氏は主張するのか。

さらには、上掲が石垣島はPAC-3展開地の航空写真。Googleの写真が古いのか、「埋立地」らしいものは見当たらないが、海の色が変わっているところから、遠浅の、埋立地には良さそうな海岸である。と言う事は、大規模な埠頭が建設でもされていない限り、この海岸にフェリーが着岸したり、PAC-3部隊が揚陸したりする事は困難だろうという事であり、益々上記5>「遠回りとなる石垣港に陸揚げした。」の意味がわからなくなる。
ああ、遠浅の海ならば、上陸作戦には向いているな。海上自衛隊のLCACエアクッション艇ならば、戦車を載せて上陸できるから、PAC-3部隊も直接埋立地に展開できるかも知れない。6隻しかないから、ピストン輸送になりそうだが、物理的にはできない事はないだろう。
ああ、遠浅の海ならば、上陸作戦には向いているな。海上自衛隊のLCACエアクッション艇ならば、戦車を載せて上陸できるから、PAC-3部隊も直接埋立地に展開できるかも知れない。6隻しかないから、ピストン輸送になりそうだが、物理的にはできない事はないだろう。
問題は、「普通に石垣港に入港し、国道を通って埋立地にPAC-3部隊を展開する事」と「LCACエアクッション艇を駆使した上陸作戦演習を実施して直接埋立地にPAC-3部隊を上陸させて展開する事」を比較して、「後者の方が目立たないし、思いやりのある、控えめな方法だ」と評するのが至当か、と言う事だ。
至当な訳がなかろうが。
後者の方がより多くの艦艇を必要とし、金もかかれば時間も掛かる(※3)のは別としても、北朝鮮の弾道ミサイル発射試験に応じた上陸演習だ。少なくとも北朝鮮に対しては、大いに目立つ。控えめなんてとんでもない。
それでも、この方法ならば、「自衛隊のPAC-3部隊が市街地の道路を通る」事は回避できるし、「石垣港に陸揚げするのは遠回り」になる。
で、東京新聞・半田滋氏に問おうでは無いか。
同コラムの主張は、「自衛隊の石垣島展開PAC-3部隊は、直接展開地である埋立地に上陸演習を兼ねて展開すべきであった。それでこそ控えめで相手の心情を思いやる、自衛隊のあるべき姿だ。」と言う主張なのであるな。 【Yes or No】
<注釈>
(※1) 大東亜戦争を含む第二次大戦は、参加国の殆どが国家総動員体制で臨んだ総力戦である。だから、その各国国民は、第二次大戦参加軍の「末裔」と言って先ず間違いない。私は日本人である。我が国は第二次大戦に大日本帝国陸海軍を以って参戦した。故に私は、「大日本帝国陸海軍の末裔」である。私だけではない。日本人は皆そうだ。自覚の有無に、個人差はあろうとも。(※2) そんな道が在れば、だが。(※3) その分、良い上陸機動演習になる、と言うのは利点ではあるが。