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 「歴戦の古参軍曹の胸に恐怖を打ち込む事が出来るのは、無能な指揮官の下で戦って居ると言う事実のみ。」―ロバート.A.ハインライン作「宇宙の戦士(原題:Starship Troopers)」―
 
 東日本大震災とその後の津波及び福島第一原発事故と言う古今稀に見る大災厄に際し、それに対処すべくあれこれ乱立した各種「委員会」だの「対策本部」だのの相当部分が「議事録を残していなかった」と言う驚くべき事実は、報じられて程なく当ブログでも取り上げたところだ。 (※1)その記事の中で、斯様な無責任がまかり通るのは、政府に無責任体質があり、なかんづく当時陸海空胡散軍の最高指揮官であり民主党党首であり、尚且つ恐るべき事に日本国首相でさえあった菅直人並びに民主党自身の無責任体質があるのではないか、と論じた。
 
 あくまでも「邪推をめぐらす」「推論を重ねる」範囲で、であったが。
 
 ま、理の当然と言うべきか、左様な「邪推」「推論」は決して的外れではなかったらしい。
 
 先ずは産経の報道、御一読願おうか。

 

<注釈>

 
(※1) 「議事録が無い」と言ふ事―それは「決定」も「責任」も皆無と言う事だ―「原子力対策本部に議事録なし」報道を受けて  http://www.blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/36619958.html 

 
転載開始========================================= 

【議事録未作成問題】 怯える官僚 歪んだ「政治主導」に萎縮

菅直人前首相(大西史朗撮影)
 議事録未作成問題に関する政府の公文書管理委員会(委員長・御厨貴東大教授)のヒアリング結果は官僚の無責任体質を露呈する一方、高圧的に“政治主導”を振りかざす菅直人首相(当時)ら政府首脳陣におびえ、録音の許可さえ切り出せなかった官僚の萎縮ぶりを浮き立たせた。
 「録音する了解を本部長らからとることは困難な状況だった」。原子力災害対策本部の担当者はこう証言した。本部長とは菅氏を指す。「事務方でメモを作成していたが、本部員の確認を経た正式な議事概要は作っていなかった」との釈明は、首相や閣僚ら本部員が議事録作成を了解しなかったことを暗示している。
 東日本大震災直後、菅氏は会議を乱立させ、指揮系統は混乱した。「政府内での役割分担を整理しないまま本部会合の開催が積み重なる」。この指摘は、混乱の中で官僚が当事者意識を失っていったことを如実に物語っている。
 「緊急災害対策本部」と「被災者生活支援チーム」の担当者は「録音機能付きマイク設備の事前設置が不可欠だ」とまったく同じ指摘をした。今もマイク常設の動きが進まないのは、官邸首脳陣が「都合の悪い発言を残したくない」と考えているからではないか。
 「手柄は政治家が横取りし、都合の悪いことは官僚に押しつける」。そんなあしき政治主導の見本がここにある。幸い官僚たちは多数のメモを残している。ぜひ、これらのメモを基にできる限り正確かつ公正な議事録再現を望みたい。(半沢尚久)
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新ためて、民主党に宣戦布告する


 さて、如何であろうか。
 
 新ためて繰り返すのさえ気恥ずかしいほどだが、会議を開催し、議論なり何ナリで決定を下したのならば、議事録はあって当たり前で、なければ不思議どころか、「本当にその会議で決定が為されたのか」さえ怪しいと言う事である。発言を一言一句書き留めるような「詳細な議事録」ならば専門の速記者が必要かも知れないが、それこそ専門職の数に不足のあろう筈が無い「事務方」が付いているのである。その上、瑣末な会議なら「手が廻らない」事もありえようが、「原子力対策委員」と言う名前も厳めしければ、重大な決定も「為した」とされる会議に議事録がないと言うのだから、況や、原子力災害対策本部と緊急災害対策本部、被災者生活支援チームに至っては、議事概要すら作っていなかったと言うのだから(※1)、これが民主党の主張どおり「意図的な隠蔽ではない」とするならば、「全く機能を果たさないし、果たそうともしない会議が少なくとも三つあったと言う事だ。
 
 だが、先行報道にあった副首相なんてぇ地位にある岡田の「意図的な隠蔽ではない」とする主張も、今回報じられる証言からは、相当怪しくなる。
 
1> 「録音する了解を本部長らからとることは困難な状況だった」。
2> 原子力災害対策本部の担当者はこう証言した。本部長とは菅氏を指す。
3> 「事務方でメモを作成していたが、
4> 本部員の確認を経た正式な議事概要は作っていなかった」
5> との釈明は、首相や閣僚ら本部員が議事録作成を了解しなかったことを暗示している。
 
 ここで確認される事実は、上記1>「当時首相であり本部長であった菅直人が、原子力災害対策本部の録音を了解しそうな状況ではなかった」と言う事だけであり、上記5>「首相や閣僚ら本部員が議事録作成を了解しなかった暗示されているだけである。上記3>~4>の証言は、確かに「暗示」のみであり、「目撃自実の証言」ではない。如何に「耳に心地良い」報道であろうとも、否、そんな報道なれば尚の事、「事実」と「推測/希望的観測」は峻別されねばならない。
 
 だが、先述の通り菅直人を本部長とする原子力災害対策本部が「議事録どころか議事概要すらも作っていなかった事」と、上記1>「その会議を録音する事を菅直人本部長(当時)は了解しそうになかった事を付き合わせれば、「原子力災害対策本部が議事録どころか議事概要すら作らなかったのは、菅直人本部長(当時)の明確な支持ないし暗示による」と言う推定が出来る。思い切り菅直人よりに贔屓目に見ても、「原子力災害対策本部が議事録どころか議事概要すら作らなかった事を菅直人本部長(当時)は容認した」事は、一寸疑いようが無い。
 
 先行記事にもしたが、無責任の責任転嫁は民主党の大看板である。
 
> 二回の日米首脳会談を通じて「Trust Me!」発言で決定的に日米関係を悪化させた後のルーピー(こちらは此の頃からこう呼ばれ始めた)は、
> クリントン長官との「第三回日米首脳会談ではないがそれに準じる会談」に於いて「議事録を作らない事」を提案している(※2)。
>  その直後に「普天間基地移設問題の延期(※3)について、クリントン長官の同意を得た」と言う大本営発表をかまして
> 当のクリントン長官の抗議を喰らい
> 「日米安保は大事だということで合意した」等と訳のわからない(※4) 言い訳をした。
 
とは、先行記事にした(※5)所。民主党の党首選挙権が日本人に限定されていない事も、外国人による民主党議員に対する献金問題も、尖閣諸島沖中国「漁船」体当たり攻撃を撮影した海保庁ビデオの全面公開も、民主党がうやむやにして責任を回避している事例は枚挙に暇が無いし、民主党が政権与党になってしまった先の「政権交代」以来特に顕著である。
 
 さらに付け加えるならば、尖閣諸島沖で中国「漁船」側が海上保安庁中旬指定に体当たり攻撃を仕掛け、にも拘らず当該「漁船」船長が釈放された時も「地検が判断し、政府はこれを諒とした」と公式には(未だに)発表された事も、
 
6> 「手柄は政治家が横取りし、都合の悪いことは官僚に押しつける」。そんなあしき政治主導の見本がここにある。
 
と言う、今回引用記事の記述に美事なまでに符合する。
 
 新ためて思う。先に民主党に宣戦布告を為して良かった、(※6)と。
 
 さらに新ためて、ここに今一度、民主党に対して宣戦布告を確認する。
 
 民主党は、敵だ。私の敵であり、日本の敵であり、あろうことか民主主義の敵でさえある。
 
 少なくとも先の衆院選挙の際には、相当な「国民の支持」があった筈な事は知っているが、敵はやっぱり敵でしかないのである。
 
 
 
 

文学史的補記

 本記事冒頭に引用した(筈(※7))科白について解説しておくべきだろう。これは、ロバート・A・ハインラインのSF小説「宇宙の戦士(原題:Starship Troopers)」からのおぼろげな記憶による引用だ。「宇宙の戦士」は「二等兵出世物語宇宙版」とも言うべき遠い未来の人類世界とクモ型異星人アレクニドとの宇宙戦争を、強化服つけた機動歩兵の一員たる主人公の眼から描いた、「古典的」と言ってよいほど古いSF小説。問題の科白を発したのは、確か、鬼より怖い訓練教官ズイム軍曹だったか。発せられたのは勿論主人公である。同小説は「スターシップ・トル-パーズ」として映画化され、TVドラマ化もされているようだが、大分変形されているので最初の映画以外、私は見ていない。「ズイム軍曹の物凄さ」あんな映画のようなちゃちな者じゃないのである。
 それはさて置き、引用した科白は「指揮官の責任の重大さ」を端的に現している。
 
 何者にも動じる事のないような百戦錬磨の古参軍曹でも、無能な上官には恐怖する訳だ。「無能な味方は有能な敵より恐ろしい」の比較級、と言えよう。
 
 であるならば、「無能な三軍最高指揮官」と言うのは、それこそ最上級の恐怖であり、古参軍曹すらも裸足で逃げ出そう。
 
 幸いな事に、菅直人は今や三軍の最高指揮官、ではない。
 
 だが、元首相の野田が、菅直人に対して一体どれぐらいマシであろうか。否、そもそも、マシなのだろうか。
 
 確かに「菅直人以下の首相」と言うと・・・鳩山由紀夫(※8)ぐらいしか、思い浮かばないが。

 

<注釈>

 
(※1) 震災関連10会議、議事録なし 3会議は議事概要もなし  http://www.asahi.com/politics/update/0127/TKY201201270133.html 
 
(※2)  「無知は、力である。」―鳩山首相、普天間基地を巡る「第3回」日米首脳会談を記録しないように指示したことに見る民主主義の危機―  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/32484044.html  まだ此の頃は、ルーピーの事を「鳩山首相」と、役職つきで呼んでいたんだな。 
 
(※3) それも、3年前の年末からの「延長」 
 
(※4) 未だに訳がわからない。此の「抗議」については、当時「駐米日本大使が呼びつけられた」と報じられ、後に「呼びつけられたのではなく、行った際に序でに言われた」と「修正」され、「意図的な誤報」などと報じる向きもあったが・・・「呼びつけられた」「行ったついでに聞いた」の違いよりも、「普天間基地問題延期に同意を得た」と「日米安保は大事だということで合意した」の相違の方が、遥かに大きく、本質的であろうが。 
 
(※5) 「議事録が無い」と言ふ事―それは「決定」も「責任」も皆無と言う事だ―「原子力対策本部に議事録なし」報道を受けて  http://www.blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/36619958.html 
 
(※6) 民主党に対する宣戦布告 http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/34685282.html  
 
(※7) 主旨は外していない、と思うのだが、言葉尻は大分違うかも知れない。読んだのは、確か早川SF文庫版だが・・・ 
 
(※8) 既にフルネームが最大級の罵詈雑言と認定