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 普天間基地問題について、東京新聞が尤もらしいコラムを書いている。尤もらしいが・・・・私に言わせれば、「尤もらしい」だけだ。先ずは御一読願おうか。
転載開始========================================= 

東京新聞【私説・論説室から】 返還問題か、移設問題か

  2011年12月26日
 
 沖縄県の米軍普天間飛行場をめぐって難航しているのは「返還問題」か「移設問題」か。本紙を含めてほとんどのメディアが「移設問題」と表記するが、紛れもなく「返還問題」だ。本紙社説では文脈から移設問題と書かざるを得ない場合を除き、返還問題と表記することを心掛けている。
 沖縄県が求めていた普天間飛行場の返還をめぐり、日米両政府間で協議が始まったのは一九九五年の米海兵隊員による少女暴行事件がきっかけだ。翌九六年二月の日米首脳会談で橋本龍太郎首相がクリントン大統領に返還を提起し、四月に合意にこぎ着けた。
 ただし、条件がついていた。沖縄県内の米軍基地内に新しい飛行場を造ることだ。やがて「返還問題」は「移設問題」へと変質し、日本政府は沖縄県民に対して、移設を受け入れなければ、返還もできないと「恫喝(どうかつ)」するようになる。民主党に政権交代しても、この姿勢は変わらなかった。
 この問題の原点は、住宅地に隣接する米軍基地の危険性はもちろん、沖縄県に過重な米軍基地負担を押し付けてきた差別的な構造にある。だからこそ、少女暴行事件を機に普天間返還要求が盛り上がったのだ。
 米軍基地の県内たらい回しを意味する移設問題と書き続ける限り、県民の基地負担を減らせないだろう。
 「返還」と書くか「移設」と書くか。たかが二文字、されど二文字である。
      (豊田洋一)
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 さて、如何あろうか。
 
 繰り返しになって恐縮だが、当ブログの普天間基地問題に対する意見は、以下の通りである。 
 
(1) 普天間基地問題は、普天間基地に現在駐留する米海兵隊を、どこに配置転換するか、或いはしないのか、と言う問題である。
 
(2) 上記を検討するうえで最優先すべきなのは我が国の安全保障の確保である。沖縄は普天間基地に米海兵隊が駐留する事で確保している抑止力が低下するような「普天間基地問題」解決策は取りえない。この条件は、昨年の尖閣諸島沖中国「漁船」体当たり攻撃事件でさらに露骨になった中国の船殻死闘のみならず沖縄本島にまで及ぶ領土的野心を受けて、益々譲れない条件となっている。
 
(3) 現行日米合意である普天間基地の辺野古移設は、今の普天間基地を日本に返還する物であり、普天間基地周辺の基地負担軽減と抑止力確保を両立する案である。
 
(4) 上記(3)の辺野古移設案以外の「普天間基地移設案」が仮にあるとしても、ヘリ部隊と地上部隊の連携は抑止力確保の絶対条件であるから、沖縄県外の移設は上記(2)の安全保障の観点からあり得ない。それはMV-22オスプレイの画期的な輸送能力を以ってしてもである。将来「超音速垂直離着陸輸送機」なんて物でも実用化・配備されれば、九州移設ぐらいはナントカなるだろうが、現状では九州移設すら容認できない。
 
(5) 沖縄県民が全県民一人の例外も無く「普天間基地の県外移設」を求めたとしても、日本国の安全保障上、それは容認できない。そのような場合であっても、日本政府は日本国民の代表なのであるから、「普天間基地の県外移設」なぞ実現するべきではない。デフォルト状態は日米現行合意の辺野古移設であるし、それが「不可能」であるならば、普天間基地の継続使用がデフォルト状態である。現状辺野古に変わる沖縄県内移設案は、アイディアぐらいはあるが、まともに形を為した物はない。それは、「ゼロベースから検討した鳩山政権の成果」である。
 
 この私の観点からするならば、実に尤もらしい上掲東京新聞コラムは、琉球新報や沖縄タイムスの社説並みに容認できない。何故ならば、上掲の通り東京新聞コラムは、普天間基地問題を「移設問題」とは呼ばず返還問題」と言い換えることで、普天間基地の返還を原点扱い、「沖縄県の基地負担軽減」を金科玉条の最優先事項としているからである。
 
 言い換えれば、普天間基地問題を「移設問題」と言わず、上掲東京新聞コラムの如く「返還問題」と呼ぶことは、「普天間基地継続使用」の絶対否定に他ならない。それこそ、琉球新報や沖縄タイムス、或いは(恐らく一部)沖縄県民の歓迎するところであろうが、上記の通り、日本として、日本国民としては、全く容認できない。
 
> 、日本政府は沖縄県民に対して、移設を受け入れなければ、返還もできないと「恫喝(どうかつ)」するようになる。
 
 それは「恫喝」ではない。全くの事実の指摘にしか過ぎない。
 
 理由は上掲上記(1)の通りだ。
 
 言い換えれば、普天間問題は、東京新聞コラムの言うような「返還問題か、移設問題か」ではない。正しく、駐留米海兵隊の「配置問題」なのである。

 

【参考】当ブログの普天間基地移設問題記事(抜粋)

 以下の普天間基地移設問題経緯シリーズは番号順になっており、(1)は「変心、変身、また変針」まで遡る。
 
 (26)までの記事は以下URLに独立させた。
http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/32456004.html

(27) 鳩山首相の負の遺産―普天間基地移設問題経緯(27)―  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/32800905.html
URL: http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/32800999.html

(28) 選挙対策あって政策なし―普天間基地移設問題の経緯(28)―  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/33419360.html
 
 【1】根拠がないのは鳩山公約だ-琉球新報社説 「辺野古移設は根拠がない」を斬る!  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/35186923.html
 
【2】原点からしてズレている- 琉球新報愚論 「県内移設呪縛との決別を」  
http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/35067086.html
 
【3】沖縄県民に問う! -尖閣諸島と普天間基地移設問題-    
http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/33752839.html   
 
【4】絶句するほか無い男、鳩山由起夫  
http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/34727580.html
 
【5】鳩山由紀夫の奇怪な弁明―「海兵隊抑止論は方便」発言を受けて   
http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/34762849.html
 
【6】鳩山由紀夫の奇怪な弁明2「方便とは真理に導く手段。真理とは辺野古移設」
http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/34782087.html

理解し難い社説「琉球新報 [海兵隊沖縄配備] 真実を隠すのは何故か」を斬る http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/35238501.html
 
根拠がないのは鳩山公約だ-琉球新報社説 「辺野古移設は根拠がない」を斬る!  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/35186923.html
 
一読意味不明の沖縄タイムス社説 「[返還合意15年]ちゃんと議論し直そう」  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/35067129.html
 
原点からしてズレている- 琉球新報愚論 「県内移設呪縛との決別を」  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/35067086.html
 
球新報社説「それでも普天間はいらない」を斬る!  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/34928130.html
沖縄県民に問う! -尖閣諸島と普天間基地移設問題-    http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/33752839.html   
 
最早、呆れ果てて言葉もない男、ルーピー鳩―普天間基地移設「辺野古以外探す努力を」・・・(絶句)  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/36394700.html