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【中国高速鉄道事故】
事故責任者に厳罰を 中国紙社説 

中国高速鉄道事故で亡くなった妻の遺体の入ったひつぎをかつぐ楊峰さん(中央)=1日、中国浙江省温州市(共同)
 中国浙江省温州市の高速鉄道事故について中国当局が国内メディアに対する報道規制を強化する中、中国紙、中華工商時報は1日「事故責任者を厳罰に処すべきだ」とする社説を掲載した。
 社説は、国内の事故調査では「事故責任者と監督者、調査関係者が(互いの)利益を保護する鎖でつながれている」とし、責任逃れのための虚偽報告が行われているなどと問題点を指摘。
 安全問題は、社会の安定や経済発展を制約する「重要な要素」となっているとし、責任者を法に基づいて厳罰に処すとともに、かばったり、不正な調査を行ったりした関係者も厳しく処分すべきだと強調した。(共同)
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警報!Warning!-中国の報道は、共産党の宣伝である。-

 散々繰り返しているところであるが、中共=中華人民共和国に於ける報道機関なるものは「党の口舌」と称される中国共産党の宣伝機関である。如何に政府に批判的な論説であろうとも、或いは国家指導部の生死に関わる大誤報であろうとも、中国共産党と言う絶対権力者のフィルターを通じて為される物であり、腐敗なり過失なり良心の呵責なりでその強力な言論統制機能が機能不全に陥る事はあっても、言論統制機能そのものを放棄する事は、少なくとも中国共産党が一党独裁を放棄する日まで、まずないだろう。
 
 であるならば、上掲記事で産経が共同通信の外電で伝える「事故責任者に厳罰を」とする「中国紙社説」もまた、究極的には中国共産党の意図に沿う物である公算が大であり、「中国にも遂に言論の自由の萌芽か!」とか、「中国共産党による言論統制機能にかげりか」とか期待するのは、気持ちはわかるが、十二分に慎重であるべきだろう。
 
 中国共産党一党独裁政権と言う怪物は、そう簡単には、弱まりもくたばりもしないものと覚悟し、備えるべきだ。
 
 であるならば、上掲記事で報じられるとおり中国紙社説が
 
1> 社説は、国内の事故調査では「事故責任者と監督者、調査関係者が(互いの)利益を保護する鎖でつながれている」とし、
2> 責任逃れのための虚偽報告が行われているなどと問題点を指摘。
3> 責任者を法に基づいて厳罰に処すとともに、
4> かばったり、不正な調査を行ったりした関係者も厳しく処分すべきだと強調した
 
したところで、それは上記の通り「中国共産党の意図に沿う社説」である公算大にして、「厳罰を求める」対象を「責任者」「かばったり、不正な調査を行なったりした関係者」に限定した、被害極限、トカゲの尻尾切りであると考えるのが、至当であろう。
 
 タイトルにもした通り。
 
 無論、人道的見地に立てば左様な「トカゲの尻尾切り」に騙される事なく、中国共産党一党独裁政権下の人命軽視・安全軽視と言う本質的・根源的問題に迫る可きなのは、魂の自由を愛する私としても大いに同意するところである。が、何しろその中国共産党一党独裁政権を頂いているのは、ほかならぬ中国人民である。上記「トカゲの尻尾切り」に騙されて中国共産党の一党独裁をそのまま継続するか否かは、少なくとも第一義的には中国人の問題であろう。
 
 「この怪物は、酸素が無ければ生きていけないのだ。」―ジャンシ―アリステア・マクリーン作「最後の国境線」"the Last Fronteer" より
 
 「海は船を浮かべうるが、また、覆しうるのだ。」―西太后―映画「北京の55日」より
 
 何しろ、中国ネット上の一部には、「日本の新幹線も中国高速鉄道と同様の死亡事故を起こしているのだが、上手く隠蔽しているのだ。」なんて言説もあるらしいから、そんな言説が信じられるようならば、中国共産党一党独裁政権も当分安泰だろうな。
 
 無知は、力である。―真理省のキャッチフレーズ ジョージ・オーゥエル作「1984」より―