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 ミリオタ=ミリタリーオタク=軍事オタクと言うのは、恐らく「オタク」よりも新しい言葉であろうから、比較的新しい言葉であろう。が、「事象としての軍事オタク」と言うのは何も真新しい物ではなく、戦前戦中もさることながら、戦後も何度か「ミリタリーブーム」と呼ばれる時期があり、零戦や戦艦大和が少年誌、少年漫画誌の表紙を飾ると言う、現状からは想像し難いような事があったそうだ。
 
 第一、私を含めて男と言うものにはかなり根源的な部分に力に対する憧憬、強い者に対する執着心があり、「男の子」ともなるとこれが数倍するのが極自然な状態だと私は考える。であるからして、強い者として、英雄豪傑、プロスポーツ選手、格闘技選手、レーサー、スポーツカー、拳銃・小銃、刀槍(*1)、戦車・戦艦・戦闘機などに「男の子」が関心を示し、研究するのもまた極自然な状態。言い換えれば、かなり一般的に「男の子」には、少なくとも潜在的に、「ミリオタ」となる資質がある。
 そこを「平和教育」だの、甚だしきは「ジェンダーフリー」などと言って軍事忌避を押し付けると言うと、相当不自然な事になる。いわゆる「草食系男子」なんてぇのはその弊害の実例ではないかと、私は疑っている。まあ、少なくとも直接的被害としては、「民主主義体制であるにも拘らず我が国国民の防衛意識・防衛関心が低い」と言う事態ほど深刻なものではないが。(*2)
 
 で、以下引用する記事によると、ゾンビ首相の歩く政治空白・菅直人もかつては「男の子」であったのか(*3)、「自称ミリオタ」であるらしいと言う記事。こいつは一寸、看過出来まい。
 

<注釈>

(*1) これは余り聞かないが・・・ファンタジーの世界まで視野を広げれば、存外実例はあろう。
 
(*2) 急いで付け加えるが、我が国国民には男女ほぼ同数が居るのであるから、「防衛意識・防衛関心の低さ」は、男女を問わず問題である。 
 
(*3) トテモシンジラレナイ。思い切り「平和教育」を受けていそうな「市民運動家」なんだがね。

転載開始==============================================================================

【防衛オフレコ放談】 ミリオタ自称 菅首相「FXに関心ある」 

ステルス戦闘機F35(米ロッキード・マーチン社提供・共同)
 航空自衛隊の次期主力戦闘機(FX)の機種選定に向け、防衛産業の売り込みが激しくなるなか、菅直人首相の発言が政府内で波紋を広げつつある。どこかで聞いたことのあるようなセリフで「迷走」を予感させるだけに、早期退陣を求めたいのが官僚の本音だ。
 ■写真に反応
 「実は、FXにはすごく関心があるんだ」。
 菅首相は官邸の執務室で身を乗り出すようにして切り出した。安全保障政策に疎く、「改めて法律を調べたら自衛隊に対する最高の指揮監督権を有していた」と自覚に欠ける発言もした首相だけに、向かい合った防衛省幹部には予想外の「関心」だったに違いない。
 テーブルには防衛省が作成した資料があった。FXは昭和46年に導入が始まり老朽化した空自F4戦闘機の後継機で、(1)米英などが共同開発中のF35ライトニング2(2)米海軍のFA18E/F(3)欧州共同開発で英独伊などが採用しているユーロファイター-が候補となっている。
 資料に添付された3機種の写真を目にすると、首相はすかさず反応した。「おっ、これは…」と言いながら、ある機種を指さそうとしたという。
 FXは1機あたりの調達価格が100億円を超える可能性があり、防衛産業や商社がうごめく巨大商戦でもある。このため、防衛省幹部が「(予断を与えないよう)簡単に指ささないでください」と冗談まじりに制止すると、首相は「今回は黙っていよう」と聞き役に回った。
ことFXに関しては「ミリオタ」を自称した首相だが、やりとりを聞くかぎり内実は定かでない。聞き役に徹したのも、質問したり自身の考えを開陳するほどの識見がなかったからかもしれない。ハッタリの疑いがあるのだ。
 ■危険な兆候
 首相が専門家ぶるのは危険な兆候でもある。
 「僕はものすごく原子力に詳しいんだ」。そう自任していた首相が後に、「原子力の専門家ではありませんので、すべてを知っているわけではありません」と翻したことが想起される。
 専門家きどりで独断専行→事態対応の混乱拡大→前言撤回と責任逃れ-。東京電力福島第1原発事故をめぐる首相の対応と事態の推移だが、これひとつをとっても即刻退陣に値する「過失」だ。
 FX選定も「過失」は許されない。今後数十年に及ぶ日本の防空能力を維持・強化するうえで、最も大きなカギを握るのはFXにほかならない。
 中国は敵のレーダーに捕捉されにくいステルス性が特徴の第5世代戦闘機の開発を進め、2017年の実戦配備を目指している。
 空自は「対中抑止」には不可欠だとしてF35を本命視する。候補のうち第5世代機はF35だけで、「いくら第4世代機に改良を加えても第5世代機には追いつけない」(空自幹部)との判断材料に重きを置く。
 ■複雑な事情
 ただ、ここにきてF35の導入に暗雲が立ちこめている。開発の最終段階となる運用試験は17年春まで待たなければならず、日本政府が要求する同年3月までの完成機納入は絶望的との観測が出ているためだ。
 加えて、今回は過去の戦闘機選定にはなかった複雑な事情も横たわる。国内の戦闘機生産・技術基盤の維持だ。
 空自F2戦闘機の最終号機が今年9月に納入されれば生産ラインは止まり、下請け企業の撤退や熟練工の離職が懸念される。1955年にF86戦闘機のライセンス生産を開始して以降、間断なく続いてきた戦闘機生産が途絶えることになる。
 F35はライセンス生産の望みは薄く、仮にF35の導入を決めた場合、国内防衛産業の「基盤維持」とどう折り合いをつけるかは難題となる。
 その判断を菅首相に委ねるのは甚だ心もとない。昨年12月の「防衛計画の大綱」の閣議決定直前に、社民党との連携に色気を出し、防衛産業の盛衰にも深くかかわる「武器輸出三原則」の緩和を見送ったのも菅首相だった。「国益」を「政局」に安売りする政治家でもあるのだ。
 これから機種選定作業は佳境を迎える。9月には米英両政府や防衛産業が性能や経費を盛り込んだ「提案書」を提出してくる。これを受け、防衛省は審査に入り、11月末までに導入機種を決める。12月に安全保障会議にはかり了承を得たうえで、来年度予算案に関連経費を盛り込む予定だ。
 菅首相はその安保会議の議長を務めるほど、居座り続けるのだろうか。仮にFX選定が首相の「関心」と「延命」に振り回されるようだと、国がもたない。
  (半沢尚久)
==============================================================================転載完了
 

 

菅即斬!

1> 「実は、FXにはすごく関心があるんだ」 by 菅直人
 
 菅直人にこんなこと言われたら、防衛省幹部でなくてもギクリとするだろう。特に、現時点に至っては、引用記事でも以下のように記述している「あの発言」を想起するだろう(*1)。
 
2> 首相が専門家ぶるのは危険な兆候でもある。
3> 「僕はものすごく原子力に詳しいんだ」。そう自任していた首相が後に、
4> 「原子力の専門家ではありませんので、すべてを知っているわけではありません」
5> と翻したことが想起される。
 
 上記3>及び4>の菅直人発言を受けて、産経記事は以下のように続ける。
 
6> 専門家きどりで独断専行→事態対応の混乱拡大→前言撤回と責任逃れ-。
7> 東京電力福島第1原発事故をめぐる首相の対応と事態の推移だが、
8> これひとつをとっても即刻退陣に値する「過失」だ。
9> FX選定も「過失」は許されない。
10> 今後数十年に及ぶ日本の防空能力を維持・強化するうえで、
11> 最も大きなカギを握るのはFXにほかならない。
 
 産経記事の指摘は、少なくとも一面尤もである。F-Xを「老朽化したF-4EJファントムの後継機」と考えると上記11>は少々大げさな気もしないではないが、「F-2導入以来久々の空自新鋭機」である事を考えると妥当とも言える。事実、F-Xはある時期まで米空軍の新鋭機=ステルス超音速巡航戦闘機(*2)F-22ラプターであったのだから。そのF-22のライセンス国産が我が国にとってのBest F-Xであったのだが、ライセンス生産どころか日本に対する輸出の許可さえ下りないわ、米空軍向けさえ生産中止が決定するわ、やたらめたらと高いわでとうとう諦めての上掲記事F-X候補三機種、即ちF-35、F/A-18、EFAタイフーンである。F-22ほどのインパクトは残念ながらないが、いずれの機種になるにせよ我が国防空能力に大いに影響する事は間違いなく・・・そんな国防上の大問題に、あのゾンビ首相の歩く政治空白・勘違い政治主導・菅直人が大いに関心を持ち、下手すると結論を出しかねないというのは由々しき問題である。
 
12> 昨年12月の「防衛計画の大綱」の閣議決定直前に、
13> 社民党との連携に色気を出し、
14> 防衛産業の盛衰にも深くかかわる「武器輸出三原則」の緩和を見送ったのも菅首相だった。
15> 「国益」を「政局」に安売りする政治家でもあるのだ。
 
 と言う上掲産経記事の指摘もまた正しい。但し、私としては菅直人は上記15>「国益」を「政局」安売りする政治家 どころか「国益を外国に喜々として売り渡す政治家」と見ているので、「我が国にとって最も不利益となるF-X選定」さえしかねないと考える。そうでなくても原発事故対応なんぞ我が国の混乱を助長し「一定の目処を立てさせない」事で首相と言う地位の(*3)延命を図っているように見えて仕方のない菅直人である。F-X選定でも何でも、「一定の目処を立てさせない」ために利用するものと思う可きだ。
 
 言い換えれば、ゾンビ首相の歩く政治空白たる菅直人には、何を決める事も期待できないどころか、何か決めさせる可きですらなく、「歩く政治空白」ならぬ「強制的政治真空」とすべきなのである
 
 本章のタイトルを「菅即斬!」とした所以である。
 
 ああ、一つだけ安心材料があるな。菅直人がF-X選定についてあれこれ口出ししたとしても、それは支持率のアップにはつながらないだろうと言う事だ。従って、少なくともパフォーマンスとして菅直人がF-Xを弄ぶ公算は、低いと予想される。「脱原発」や「自然エネルギー」とは異なって。
 
 全く、我が日本国民の防衛意識欠如に、救われる思いをする日が来ようとはな。
 
 それだけ、民主党政権及びなんと恐るべき事に未だ首相・・菅直人と言うのが、異常事態、否、非常事態であるということだ。
 

<注釈>

(*1) 引用記事には明記されていないが、菅直人が上記1>の台詞を吐いたのは、下記4>の台詞を吐く以前であった可能性がある。従って、これを聞かされた防衛省幹部は、必ずしもギクリとはしなかったかも知れない。別の意味でゾッとした可能性はあろうが。
 
(*2) 但し、米空軍向けも既に製造中止決定。
 
(*3) まかり間違っても、「安泰」ではないが。