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タイトルにしたDead or Aliveと言うのは、元々は指名手配書の賞金額につけられた注釈。意味は「生死に関わらず:生きたままでも死体でも良いからこいつを連れてきたらこの賞金を払う」と言う事。賞金首でも特に手ごわい相手、高額の賞金首につけられる注釈だが、今ではやたらに女性が登場する(らしい)格闘ゲームのタイトルと言う方が通りが良い。
そんな格闘ゲーム、もとい、指名手配書の注釈をタイトルにした今回記事は、つい先日世界を駆け巡った中国の江沢民前国家主席死亡のニュース。結果的にこれは誤報として否定されたのだが・・・まあ、ご一読願おうか。
そんな格闘ゲーム、もとい、指名手配書の注釈をタイトルにした今回記事は、つい先日世界を駆け巡った中国の江沢民前国家主席死亡のニュース。結果的にこれは誤報として否定されたのだが・・・まあ、ご一読願おうか。
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産経記事 江沢民前国家主席が死去 今後の日中関係にも影響か
中国の江沢民前国家主席が6日夕、北京で死去したことが7日分かった。日中関係筋が明らかにした。84歳だった。遺体は北京市内の人民解放軍総医院(301病院)に安置されていると見られる。関係者は「脳死」と話している。
【産経新聞号外】江沢民氏が死去(PDF)
江氏は1989年から2002年まで中国の最高指導者である共産党総書記を務め、改革開放路線を推進して高度経済成長を実現する一方、貧富の格差拡大を生み出した。次期最高指導者と目される習近平国家副主席の有力な支持者でもあり、江氏の死去は今後の政局や日中関係にも影響を与えそうだ。中国のメディア関係者によると、江氏は長期間にわたり膀胱(ぼうこう)がんで療養していた。4月ごろから体調を崩して入院、6月下旬から危篤の状態が続いていた。7月1日の中国共産党創建90周年の祝賀大会を欠席したため、重病説や死去説が流れていた。江沢民氏は江蘇省出身。1947年に上海交通大を卒業。55年、当時のソ連の自動車修理工場で研修した経歴をもつ。電子工業相を経て85年に上海市長、87年に上海トップの上海党委書記に就任。89年6月、民主化運動を弾圧した天安門事件直後にトウ小平氏ら長老たちに抜擢(ばってき)され、総書記の座に上りつめた。国家元首である国家主席は93年3月から03年3月まで務めた。97年のトウ氏死去後、名実ともに中国の最高指導者となった。在任中、企業家の共産党入党を積極的に認めるなど党改革を手掛けたが、言論の自由や民主化に向けた改革には消極的だった。引退後も、上海閥のリーダーとして政界に影響力を持ち続け、上海閥と良好な関係にある習副主席を支援してきた。==============================================================================転載完了
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朝日記事 江氏死去報道を非難=「極めて憤慨」と中国高官
http://www.asahi.com/international/jiji/JJT201107070058.html
2011年7月7日15時5分
【香港時事】7日の香港中国通信社電によると、中国政府の香港出先機関である連絡弁公室の高官は、香港のテレビATVが6日夜に「江沢民前中国国家主席が死去した」と報じたことについて「全く根拠がない」と指摘した上で、「報道の職業倫理に甚だしく違反するもので、極めて憤慨している」と非難した。ATVは7日昼のニュースで、江氏の死去説を否定した新華社電を伝え、6日夜の報道を訂正した。7日付の香港各紙によると、ATVは6日夜、江氏に関する特別番組を放送する予定だったが、取り消したという。[時事通信社]
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産経記事 【江沢民氏死去】 「うわさ」と否定 中国新華社が報道
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110707/chn11070716080007-n1.htm
2011.7.7 16:08
中国国営通信の新華社は7日、江沢民前国家主席(84)が病死したとの一部報道について、複数の権威筋が「完全なうわさだ」と否定したと英文で報じた。6日に香港のメディアなどが江氏の死去情報を報じて以来、中国の国営メディアが江氏の状況を伝えたのは初めて。香港メディアは今年4月、江氏が体調を崩し入院したと報道。7月1日の共産党創建90周年祝賀大会にも出席しなかったことから、体調悪化説が強まっていた。(共同)
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Alive!(公式には)
如何であろうか。
時系列ごとに並べると、以下のようになろうか。
(1) 7/6夜 香港のATVテレビ 「江沢民前中国国家主席が死去した」と報じる。
時系列ごとに並べると、以下のようになろうか。
(1) 7/6夜 香港のATVテレビ 「江沢民前中国国家主席が死去した」と報じる。
(2) 7/7 09:43 産経web 「中国の江沢民前国家主席が6日夕、北京で死去したことが7日分かった。日中関係筋が明らかにした」と報じる。産経は号外まで出した。
(3) 7/7 15:05 時事通信社が香港中国通信社電として、上記(1)香港ATVテレビ報道を「全く根拠がない」とする中国政府高官の言を報道。これを朝日が伝えた。
(4) 7/7 16:08 新華社が「江沢民死亡」報道を複数の権威筋が「完全なうわさだ」と否定したと共同通信が報じた。これを産経が伝え、産経の上記(2)記事及び号外を自ら否定した形。
さらに要約するならば、江沢民死亡の報道が一部で流れ、産経がいち早くこれを報じたが、朝日は「江沢民死亡は根拠がない」とする報道を伝え、最終的に中国国営新華社電が「江沢民死亡報道」を否定し、決着した。産経は「江沢民死亡」と言う誤報を流して訂正し、朝日はその誤報を嗜めた形。多くの記事で朝日社説や朝日記事を斬っている当ブログとしては、余り面白くない情景だ。
だが、この「江沢民死亡」誤報騒動は、果たしておっちょこちょいの産経と落ち着いて正しく応じた朝日と言う対比、だけで済む話だろうか。
真っ先に疑われるのは上記(1)香港のATVテレビである。最早聞くほうは耳にタコ、書くほうは指にタコ、読む方は目にタコ、と言う常套冗句さえ何度使っているか判らない程だが、中国のマスコミと言うのは須らく「中国共産党の口舌=宣伝機関」なのであり、言論の自由や報道の自由など、まかり間違わない限りありえないのである。従って上記(1)香港ATVテレビの「江沢民死亡」と言う誤報は単に誤報であるばかりでなく ① 中国共産党の検閲をすり抜けた検閲ミス もしくは ② 中国共産党がわざと流した誤情報 の、何れかなのである。
で、中国共産党たる者が、幾ら前国家主席であるとは言え、「江沢民死亡」などと言う記事を、検閲ミスでパスさせたりするだろうか。そんな検閲ミスが発覚した日には(*1)責任者は相応の処罰を免れまい。即刻銃殺か砂漠送りか都市戸籍並びに党籍剥奪かは知らないが・・・中国の検閲責任者に如何なる処分が下ろうが私の知った事ではないが、その処罰を恐れるが故に検閲責任者が特に「江沢民死亡」なんて記事には敏感であろう事は、想像に硬くない。故に、「江沢民死亡」なんて誤報が流れたのは、上記②「中国共産党がわざと流した誤情報」である公算大とするべきだろう。
それは上記(2)の産経「江沢民死亡」誤報にも現れて居る。この報道で産経は「日中関係筋が明らかにした。」としてこの報道を流している。つまり上記(1)の香港ATVテレビの「江沢民死亡誤報」が上記①検閲ミスによるものならば、産経の言う「日中関係筋」とは上記(1)の香港ATVテレビ報道とそれに誘発された情報に限定される筈だ。
産経がそんないい加減な限られた情報で号外まで出すような大騒ぎをする可能性は、残念ながら勿論ある。先日だってイカサマ永久機関に騙された記事を大々的に掲載してしまった産経(*2)だ。だが、その可能性よりも、上記②「中国共産党がわざと江沢民死亡の誤情報を流し」それが香港ATVテレビのみならず複数あったために産経が騙された公算のほうが、大きいように思われる。
上記②「中国共産党がわざと江沢民死亡の誤情報を流した」と考えると、上記(3)「朝日が伝えた真実の報道」にも妙に得心が行くのである。中国様の覚えめでたい朝日に、上記(1)「江沢民死亡」誤報道の前に先行情報が行っていても不思議はない。
最終的には上記(4)で産経は号外まで出した「江沢民死亡」報道を誤報と認定。朝日に凱歌が上がった形である。
朝日の株が上がった事もさることながら、産経の権威が落ちただけでも、中国共産党としては勝利だろう。それ即ち、「江沢民脂肪と言う誤情報」を中国がわざと流す動機たり得ると、私には思われる。
Achtung! China!!
中国に警戒せよ。
<注釈>
(*1) そうであれば上記の通り明々白々に発覚しているのであるが。