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「中国は腐敗多発期」厳しい認識示す 共産党の規律検査当局

   http://sankei.jp.msn.com/world/news/110622/chn11062215260003-n1.htm
2011.6.22 15:25
 中国共産党中央規律検査委員会の呉玉良副書記が北京で22日記者会見し、中国は社会構造や経済体制が変化する転換期にあり、「腐敗現象が多発する段階」にあるとの認識を示した。
 中国では政治腐敗が庶民の抗議行動を引き起こし、社会の不安定化の一因になっており、腐敗がまん延する現状への厳しい認識を示した形。
 呉氏によると、全国の規律検査当局が昨年立件した党員・政府職員らの規律違反は13万9621件に上り、5373人が司法機関に送致され刑事事件として処理された。
 呉氏は、中国当局の反腐敗への取り組みが強化される一方で「(中国の政治腐敗の)状況は依然厳しい」と指摘。その上で社会主義市場経済の完成とともに腐敗は少なくなっていくと強調した。(共同)

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> 社会主義市場経済の完成とともに腐敗は少なくなっていく  (爆笑)

 共同通信が報じるのは、中国共産党中央規律検査委員会の呉玉良副書記が認める中国共産党政権の腐敗
 
 何度も書くように中国の「マスコミ」と言うのは自他共に認めるまごう事なき中国共産党の宣伝機関だ。今回報道は共同通信と言う、一応国際的になのと居った報道機関であるが、チュウゴク共産党政権の公式発表を右から左に流すだけだから、これでは新華社や北京放送の報道と変わるところはない。即ち「中国共産党の線で謀略報道の実況中継」ということだ。
 その宣伝謀略報道とは言え、中国政府自らが認めるその腐敗の「実態」は、以下のように報じられている。
 
> 党員・政府職員らの規律違反は13万9621件に上り、
> 5373人が司法機関に送致され刑事事件として処理された。
 
 つまり、違反件数26件につき一人しか刑事事件として処理されず、残り25件は「誰も刑事責任を問われる事はない。」訳だ。が・・・こんな変な数字をタダ便々と右から左に流すだけと言うのでは、共同通信の通信社としての見識を疑う。もとい、共同通信社の中国政府べったりの偏向報道振りが見て取れるのである。
 
 ああ、共同通信社は嘘はついていない。報じているのは中国政府の公式発表で、公式発表されたというのは本当だろう。だが、こんな数字に何の注釈もコメントもつけないと言うところが、中国政府べったりだと言うのだ。
 
 よく考えてみよ。違反が26件につき、たった一人しか刑事責任を追及されないのだ。此処で言う規律違反がスピード違反や信号無視のような交通ルール違反ならばその程度かも知れない。が、報じられているのは「政府の腐敗」だ。ここでいう規律違反は不正入札、談合、贈収賄などの、「政府の腐敗に関わる規律違反」である筈だろう。
 
 その「政府の腐敗に関わる規律違反」が26件につき一人だけしか刑事責任を追及されない、と、中国政府が公式発表しているのだ。
 
 この数字の意味する所は2通り考えられるだろう。
 
 (1) 刑事責任を問われないような微罪の規律違反が圧倒的に多い。それだけ厳しく規律違反が取り締まられている。(*1)
 (2) 規律違反が発覚しても、大半の規律違反は刑事責任さえ問われない。
 
 上記(1)と(2)は、同じ事象「26件の規律違反につき一人の刑事責任しか問われていない。」から演繹した物だけに、あい通じるものもあるが、根本的に異なる部分もある。即ち、上記(2)が意味するのは、「規律違反に対する刑事責任追及の不正」であり、それは通常贈収賄や買収を意味する。それもまた「党員・政府職員の規律違反」である筈だが、逆にそれ故にこそ「違反件数26件につきたった一人の刑事責任追及」と言う高い比率を説明しうる。
 
 で、上記(1)と(2)のいずれが主要因かと考えると、中国共産党や中国共産党一党独裁政権は「鉄の規律と完全な信賞必罰」で知られているわけではなく、むしろその反対で有名なのであるから、上記(1)が主要因とは考えられず、上記(2)が主要因であるとするのが、妥当な推理と言うものだ。
 つまり、中国政府公認の報じられる数字が、正しく中国政府の腐敗を物語っているのである。
 
 さらには、そんな中国政府の腐敗をタダ公式発表を流すだけで指摘も糾弾もしないような、共同通信社の腐敗をもこの報道は物語っている。
 なお、同報道によると、中国政府の公式見解でも、
 
> 中国は社会構造や経済体制が変化する転換期にあり、「腐敗現象が多発する段階」にあるとの認識を示した。
だそうだから、上記でも露呈している中国政府の腐敗は親方五紅星旗のお墨付きと言う訳だ。
 
  さらに同報道に拠ると、中国政府の公式見解は、以下の通りだそうだ。
 
> 社会主義市場経済の完成とともに腐敗は少なくなっていく
 
 何だこの根拠のない自信は。ま、いつもの事だが。
 だが、政府公認のそんな腐敗が、どうして少なくなっていくものか。
 
 ああそうか、「社会主義市場経済の完成とともに」ってのが味噌なんだ。「社会主義市場経済が完成しないから、腐敗は減らない。」と言うための布石だ。つまり「社会主義市場経済が完成しない限り、腐敗は増えて行く。」と。これは、現状の政府腐敗の是認であるばかりでなく、更なる腐敗の増大を肯定しているのだ。
 
 どうやら、中国共産党政権は、日本民主党を見習ったもののようだ。
 

<注釈>

 
(*1) 「政府の腐敗に関わるが、刑事責任を問われない程度の違反」と言うのは、私の想像を絶するのであるが。