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 言うもサラなりでは在るけれど、当記事が当ブログ初訪問の初記事と言う人もあることも期待して(*1)初めに断っておくと、私は民主党が嫌いだ。
 
 一昨年夏の忌まわしき「政権交代」以前の民主党が「国家に不忠なる野党」であった時代から嫌いだし、「政権交代」なってしまって押しも押されもしない政権与党(*2)になってからは、今度は「国家に不忠なる与党」と言う恐るべきモノになっちまったんだからますます嫌いになった。であればこそ、小沢一郎共々宣戦布告も実施している。梨の礫ではあるが。
 
民主党に対する宣戦布告1   http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/34685282.html

 であるならば、毎日新聞がその社説で菅直人擁護論を展開しているとあれば、看過もならないのは当然であろう。
 
 例によって、先ずはその毎日新聞社説を御覧戴こうか。

転載開始==================================================================================
社説:菅首相への批判 ただ「辞めろ」は無責任だ   http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20110414k0000m070149000c.html
 統一地方選前半戦での民主党敗北を受け、野党だけでなく民主党内からも菅直人首相の退陣を求める声が出てきた。強い余震が続き、東京電力福島第1原発の危機的な状況がなお続く中での退陣論だ。果たして政治がこんな状態でこの難局を乗り切れるだろうか。不安と不信を募らす国民は多いはずだ。

 まず、この非常時に退陣要求が出ること自体、菅首相の責任というべきだろう。震災前から予想されていたとはいえ、統一地方選での敗北は多くの国民が原発事故や大震災の被災者支援などに関し、政権の対応に不満を持っている表れである。

 ねじれ国会の下、首相がどう復旧・復興策を実現しようとしているのかも、なお明確ではない。一時、自民党の谷垣禎一総裁に入閣を持ちかけたが、拒否されるとその後はなしのつぶてだ。首相を支える民主党執行部も今度は与党の国民新党への気兼ねなのか、この時期およそ優先度は低いと思われる郵政改革法案を審議する特別委員会を12日設置した。自民党が反発するのは当然だ。

 既に指摘したように何より首相には「最終責任は自分が取る」という迫力が欠けている。「非常時だから野党は協力するのが当たり前だ」といった謙虚さに欠けた姿勢では、やはり与野党の協力体制はできない。

 ただし、だからといって今、首相退陣を求める意見にも到底、賛同はできない。谷垣氏は「菅首相は国民の厳しい声にどう応えるか、自ら判断すべきだ」という。自発的に辞任せよというわけだ。だが、菅首相が退陣し、どんな体制を作ればよいのか。具体的な言及はない。

 当面、衆院を解散して民意を問うことができないのは野党も承知のはずだ。では、首相さえ交代すれば連立を組んでもよいと考えているのか、あるいは「私が首相になる」と谷垣氏は考えているのか。このリーダーのもと、こんな体制にすれば原発対応も復興も進むという具体的な案もないまま、ただ「辞めろ」というのは無責任というものだ。

 民主党内では小沢一郎元代表が13日、菅首相を強く批判する書面を出し、小沢元代表を支持するグループから退陣論が出ているが、こちらも「首相交代した後、どうする」が見えない。

 仮に今、首相が交代すれば、国民のみならず、国際社会も「いよいよ日本は政治の統治能力を失った」と不安を募らすのではなかろうか。内向きな政局発想から今も抜け出せないことに驚くほどだ。

 被災地では多くの人々が余震におびえながら忍耐強く避難生活を続けている。首相も与野党議員も「党利党略」「個利個略」を捨て、総力体制を築くべきだと再度指摘したい。

===================================================================================転載完了


<注釈>

(*1) 最近、アクセス数が凡そ200/日に達するようになったとは言え、そんな「新規の顧客」はそう多くないだろう。常連さんばかりとも思わないが。

(*2) 何しろ、憲政史上最多の衆院議席数を占めている。その状態は、今も、恐るべき事に変わらない。

薄っぺらな菅直人擁護論-毎日社説「菅首相への批判 ただ「辞めろ」は無責任だ」を斬る


 さて、当ブログの「社説を斬る」シリーズ( 今泥縄で命名)を読んだ事のある方なら「いつもと違う」事にお気づきかも知れない。左様、今回取り上げた毎日社説には、「社説本文に突っ込みの注釈がない」のである。
 
 理由がある。1000字余りになるこの毎日新聞社説の菅直人擁護論に、中身が殆ど無いのである。この毎日社説に於ける菅直人擁護論は、次の二行にほぼ尽きる。

> このリーダーのもと、こんな体制にすれば原発対応も復興も進むという具体的な案もないまま、
> ただ「辞めろ」というのは無責任というものだ。

 これは確かに、当該毎日社説の掲げるタイトル「ただ「辞めろ」は無責任だ」と合致するもの・・・と言うよりは、このタイトルにホンの僅かな修飾語をつければ、上記の二行になってしまう。社説の残りの部分は「あんな批判もある」「こんな不満・不安もある」と言った例示が並ぶばかりで、ちっとも菅直人を擁護していない。これでは私も突っ込みようが無い。私が本記事のタイトルを、「薄っぺらな菅直人擁護論」とした所以である。
 
 菅直人を現職の日本国首相として擁護する理由が、上記の二行だけとするならば、それは逆に「誰を首相としてどういう復興計画かを明らかにして、菅直人を打倒せよ。」と言う、菅直人擁護論ならなう菅直人打倒論になりうる。であるならば、毎日新聞当該社説は、実は手の込んだ「菅直人打倒論」であったのか、とも思えるのだが・・・・
 
> 仮に今、首相が交代すれば、国民のみならず、国際社会も「いよいよ日本は政治の統治能力を失った」と不安を募らすのではなかろうか。

なんてフレーズも、当該毎日社説にはあるから、やはり「手の込んだ菅直人打倒論」ではなく、「薄っぺらな菅直人擁護論」であるらしい。色んな意味で、誠に残念だ。

 折角なんで、ここにだけ突っ込んでおくならば、今、菅直人が首相でなくなったところで「日本は政治の統治能力を失ったと不安を募らす」国民は、幾らなんでも少ないと思う(*1)ぞ。「喩え誰に交代するにしても」とは言わないが(*2)、大概の新首相を、国民は歓迎しそうだ。無論、その歓迎が正しいかどうかは、「新首相が誰か」次第であるが。
 
 私個人に限るならば、最大の不安は民主党が日本の政権与党であることだがね。

 しっかしまあ、これが「天下の」毎日新聞の社説とはねぇ。以前にも書いたが、社説こそ新聞の顔であり、テレビやラジオやネットに情報発信の即時性を奪われ、週刊誌月刊誌季報に情報の継続的分析ではもとる現状の新聞においては、社説は「新聞の存在理由」になりかねないと言うのに、この体たらくとは。

 また、つまらぬ物を斬ったか。


<注釈>

(*1) 私が「国民の代表」なんて主張する記は全く無く、「国民を代弁」なんてする気もサラサラ無いが。そうだからこそ、正に民主党は今、政権与党の座にあるのだ。

(*2) それでも「菅直人以下の新首相」と言うのは一寸難しい。「鳩山復活」か「レンホウ抜擢」か「辻元大躍進」か「仙谷の裏切り」ぐらいか。「わが敵小沢一郎の暗躍」でさえ、菅直人の現職維持よりはマシに思えてくるぞ。