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チェルノブイリ、スリーマイル島原発事故との違いは?  http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110403/dst11040320340044-n1.htm
2011.4.3 20:33
コンクリートで覆われたチェルノブイリ原発4号機。周辺環境への汚染防止作業は現在も続いている(佐藤貴生撮影)
 放射性物質(放射能)が広範囲に拡散し、予断を許さない状況が続く東京電力福島第1原発。冷却機能復旧に向けた懸命な作業が進められているが、大きな被害を出したチェルノブイリや炉心溶融が起きたスリーマイル島の各原発事故と何が違うのか。原子炉タイプや事故の特徴、その後の対応などをまとめた。

チェルノブイリ

 旧ソ連(現ウクライナ)のチェルノブイリ原発で1986年4月、試験運転中だった4号炉が制御不能に陥り、炉心溶融(メルトダウン)の末に爆発した。この時に起きた火災の上昇気流に乗って大量の放射性物質が拡散、雨などで広範囲に降り注いだ。
 原発から半径30キロ圏内の住民は強制移住させられたが、事故の影響による死者は少なくとも数千人規模とされる。国際原子力機関(IAEA)が定める8段階の国際原子力事象評価尺度(INES)で「レベル7」に認定された、原発史上最悪の事故だ。
 ただ、宮崎慶次大阪大名誉教授(原子力工学)は「チェルノブイリと今回の福島第1原発の事故は全く違う」と指摘する。
 チェルノブイリでの被害拡大の一因は、10日間続いた火災の上昇気流で、放射性物質を含む「死の灰」がまき散らされたことにある。
 炉心が圧力容器と格納容器という多重の防護壁で守られた福島第1原発と異なり、チェルノブイリの原子炉には格納容器がない。また、チェルノブイリが引火しやすい黒鉛を使った「黒鉛減速沸騰軽水圧力管型原子炉」だったのに対し、福島第1原発は黒鉛を使用しない「沸騰水型軽水炉」で、「大規模火災が起こる可能性は低い」(宮崎名誉教授)という。

スリーマイル

 では、福島第1原発はどんな道をたどっているのか。いまだに冷却機能の復旧に至っていないことなどから、宮崎名誉教授は「福島はスリーマイル島原発事故に似た経緯をたどっている」と見る。
 福島第1原発と同じ軽水炉の一種である「加圧水型原子炉」を採用するスリーマイル島原発では、保守作業員のミスなどから、圧力容器内の冷却水が流出。空だき状態となり、炉心の一部が圧力容器の底に溶け落ちる炉心溶融を起こした。
 周辺住民が避難したが、約16時間後に冷却材のポンプが稼働し、圧力容器にも損傷は見られなかったことから、拡散した放射性物質はわずかだったとされる。
 経済産業省原子力安全・保安院は、福島第1原発1~3号機の事故が、スリーマイル島事故と同じ「レベル5」にあたるとの暫定的な評価を発表している。
 一部で炉心溶融が起きた点は同じだが、東京都を含む広範囲の水や食物から基準値を上回る放射性物質が検出され、いまだに冷却システムも回復していない。京都大原子炉実験所の小出裕章助教(原子核工学)は、「今後、炉心が溶け落ちて水に触れ、水蒸気爆発を起こし、甚大な被害を及ぼす可能性も否定はできない」と指摘する。
 拡散した放射線量について、東工大の松本義久准教授(放射線科学)は「ごく一部の地域を除き、測定値は健康への影響はないとみている」と指摘。ただ、「冷却システムを早急に回復させないと、作業員たちの体力も限界を超え、技術を持った作業員が足りなくなる恐れがある」と懸念を示した。(田中佐和)
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良い記事だ。だが遅い。

 報じられているのは、今だ予断許さぬ状況にある福島原発事故と、先行する原発事故であるチェルノブイリ(露)事故とスリーマイル(米)事故との比較。チェルノブイリ事故が原子炉の核反応制御不能から火災に発展し、圧力容器もないものだからその火災で原子炉内の放射性廃棄物、いわゆる「死の灰」がばら撒かれた事や、スリーマイル事故が運転ミスから原子炉が空炊き状態となり、炉心溶融に到ったが圧力容器は無事であった事が簡潔に述べられ、今回の福島原発事故がチェルノブイリ事故とは全く異なり、スリーマイル事故に類似している事が報じられている。
 
 「放射能」をキーワードに、「チェルノブイリ」「メルトダウン」と恐怖を煽る報道とは一線を画していることは評価できよう。惜しむらくは、かような良質の情報が福島原発事故の概要がある程度はっきりしたもっと早い時期に出されなかった事と・・・産経と言う新聞大手四大紙には数えられない、どちらかと言うとマイナーな全国紙の報道でしかない事。
 
 尤も、かつて教科書検定で「日本軍の「侵略」が「進出」に書き改められた」と言う、天下の大誤報にせよ、今回東日本大震災に於ける自衛隊の活動にせよ、まともに報じるのは新聞大手四大紙の方ではなく、マイナーな産経の方なのであるが。
 
 適時適切な記事にせよ、販売部数と発言力にせよ、もう少し頑張れ、産経新聞。
 
 大手四大紙?産経の爪の垢でも煎じて呑むが宜しかろう。