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 報じられているのは、東日本大震災で打撃を受けた日本経済の復興に対して示された懸念。
 
 なかんづく、米国家経済会議(NEC)前委員長のローレンス・サマーズ米ハーバード大学教授殿がニューヨーク市内の講演にてのたまわく。
 
1> 「誠に残念ですが、日本は貧しい国になるでしょう」
 
 言ってくれるじゃないか。
 
 「貧しい国」ってのがどの程度の国であるかは恣意的な基準であろうし、逆に「豊かな国」ってのはもっと恣意的な基準であろうが、だからと言って我が国が「貧しい国なるでしょう」などと言う言説を看過する事は、血の赤い日本人としては出来かねる。これもまた、悲観的予測を忌避し、時に禁忌とさえする言霊思想の影響かも知れないと承知しつつ、感情的高揚は不可避である。早い話が「腹が立つ」し「腹に据えかねる」。
 
 同じ報道はまた、
 
2> 米国のエコノミストは第2四半期(4~6月)の日本の国内総生産(GDP)が
3> 前年比約3%減るとみているが、
4> 減少率の半分、1・5%分が東電「発」によるネガティブ要因。
とも報じており、この予想が我が国を「貧しい国」になるだろうと言う根拠のようであるが、喩えこの予想が全く正しいとしても、国内総生産(GDP)にして4半期でマイナス3%の要因。そのまま外挿しても年率でマイナス12%の国内総生産(GDP)減少でしかない。確かに嬉しい話ではないが、たかだかマイナス12%ではないか。

 我が国を「貧しい国」と称するするには、そんな程度のGDP減少では全く不足であろう。

 無論、米国家経済会議(NEC)前委員長のローレンス・サマーズ米ハーバード大学教授殿が予測する「貧しい国日本」と言うのは来年の事ではなく、もっと将来の事を指している可能性はある。それ即ち上記2>~4>に報じられるような我が国経済のマイナス成長が、来年以降も継続すると言う予想ないし仮定を前提としている事になる。
 
 良かろう、ローレンス・サマーズ殿。
 
 我が国は建国以来、数多の奇蹟を成し遂げてきている。漢字を表意文字であるのを良い事に「日本語の文字」にしてしまった(*1)事も、大陸は元軍の渡洋侵攻撃退から、これだけ地震台風の多い国で世界最古の木造建築を保存している(*2)事も、鉄砲伝来から僅か半世紀で世界一の鉄砲保有国になった(*3)事も、たった10年で建艦された六六艦隊(*4)も、それを率いての海戦史上最も完全な勝利も、原爆2発喰らった上日本全土を焦土とされた敗戦からの経済成長も、高速鉄道と言う概念を確立すると共に未だただの一人も死者を出していない新幹線(*5)も、何より1300年以上も継続して遡れば「(*6)有史以前」・神代の昔に到ってしまう万世一系の皇統も、奇蹟だらけだ。
 
 今一度の奇蹟を、御覧に入れようではないか。
 御覧に入れよう、日本の復興を。
 
 「奇蹟って奴は、良く起こるらしいぜ。」 -寺沢武一・作「コブラ」-


<注釈>

(*1) 猿真似ならず、人真似なり-日本語文字に見る日本人の独創性-  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/25972179.html    参照

(*2) 世界最古と築15年の木造建築-法隆寺・五重塔と伊勢神宮-   http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/21993085.html 参照

(*3) Yes We Can! 我らは為せる -鉄砲伝来に見る新技術の吸収-  : http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/26868675.html 参照

(*4) 奇跡の建艦-日清戦争から六六艦隊-   URL: http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/24698304.html 参照

(*5) 偉大なる先駆者-高速大量輸送鉄道 新幹線-  URL: http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/24150218.html 参照

(*6) 我が国にとっての