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 今長、福島1号原発2号炉で爆発があり、測定される放射線量が上昇した。以下に並べるは、それを報じる各紙記事。
 速報詳報あってこのまま比較するのは公平ではないが、
 「放射線量急上昇は短時間」
 「健康には影響しないレベル」
 「格納容器本体は圧力維持=大破損なし」
 「原子炉内水位は改善方向」
全て報じたのは時事通信のみ。時事通信を見直した
 酷い記事は「毎時当たり」抜きで「8217マイクロシーベルト」と報じて「自然界で1年に浴びる量の8倍」と示し、福島原の発風向風速まで報じて不安を煽っている。

時事通信 原発2号機で爆発音=圧力抑制室、損傷か-放射線量「直接影響なし」・福島第1

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110315-00000026-jij-soci
時事通信 3月15日(火)5時29分配信
 東日本大震災で被害を受けた福島第1原発2号機(福島県大熊町)で15日午前6時14分、爆発音があった。東京電力によると、原子炉格納容器の一部の圧力抑制室が損傷したとみられる。東電は一部職員を退避させた。
 原子力安全・保安院によると、爆発音がした後の同6時28分の原子炉格納容器内の圧力は約7気圧に保たれており、格納容器が大きく壊れたとは考えられないという。
 同原発の正門付近の放射線量は午前8時31分、1時間当たり8217マイクロシーベルトを記録した。自然界で人が1年間に浴びる放射線量は2400マイクロシーベルト。今回はその3倍を1時間に浴びる計算になるが、保安院は「健康に直ちに影響を与える量ではない」としている。正門付近の放射線量は約3分後、2400マイクロシーベルトに下がった。
 圧力抑制室は、原子炉格納容器の一部。同容器の下部にあり、水を張ったドーナツ状のプールになっている。過剰な水蒸気を水に戻す役割などがある。
 同原発2号機は冷却系統が機能せず、燃料棒が露出した状態が続いていた。
 保安院によると、燃料棒が全露出していた時間は14日午後11時半から15日午前6時まで約6時間半。今回の爆発の影響で原子炉圧力容器の圧力が下がり、また海水を注入できるようになった。水位は回復を始め、同6時28分、長さ4.5メートルの燃料棒の下から1.8メートルまで水位が戻った。
 一方、東電によると午前7時すぎ、同3号機の建屋上部から蒸気が出ているのが確認された。点検中の4号機でも屋根部分に損傷が見つかった。 

産経 福島第1で年間被ばく限度8倍の放射線量を検出 東電が発表

 福島第1原発2号機の爆発にからみ、東京電力は、15日午前8時31分、福島第1原発の正門前で1時間当たり8217マイクロシーベルトの放射線量を検出したと発表した。
 この量は、一般人の年間被ばく線量限度の約8倍。

日経 原発2号機、圧力抑制室が破損 放射線量が大幅上昇

 http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819490E3E6E2E3968DE3E7E2E1E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2?n_cid=DSANY001
一部作業員が避難 2011/3/15 8:20
 東京電力福島事務所は15日朝、原子炉内の燃料棒が冷却水上にすべて露出している福島第1原発2号機について、格納容器の底の部分で水蒸気を水に変える「サプレッションプール」(圧力抑制室)に欠損が生じていることを明らかにした。炉心を冷やすために海水を注入しても、冷却水の水位が回復しない異常事態が続いていた。
 東電福島事務所によると、6時10分に爆発音があり、圧力抑制室内で圧力が低下。正門付近で7時すぎ時点で1941マイクロシーベルトと放射線量が大幅に上昇した。何らかの異常があったと判断し、必要な作業員以外は構外に一時避難させたという。
 

読売 福島第一2号機で爆発音、原子炉格納容器損傷か

 東日本巨大地震で被災し、原子炉の冷却機能が低下している東京電力福島第一原子力発電所2号機で15日午前6時14分、大きな爆発音が起きた。
 原子炉格納容器の下部にある圧力抑制室(サプレッション・プール)の圧力が3気圧から1気圧に下がっており、圧力抑制室の一部が損傷し、格納容器から外部に放射性物質が漏れだした可能性がある。東電が同7時50分に発表した。
 福島第一原発の正門前では、爆発1時間半後の午前7時50分、毎時1941マイクロ・シーベルトの放射性物質を観測。さらにその40分後には、一般人が1年間に浴びてもいい放射線量の8倍を超える8217マイクロ・シーベルトに急上昇した。15日朝には同原発周辺で北東から毎秒1・5メートルの風が吹いており、正門は2号機の風下だったという。
 茨城県によると、同原発から約90キロ離れた北茨城市役所に設置された放射線監視装置で同日午前5時50分、通常時の約100倍にあたる毎時5・575マイクロ・シーベルトの放射線量を確認。南に隣接する高萩市でも同日午前6時、4・470マイクロ・シーベルトを観測した。
 東電によると、圧力抑制室は、格納容器内の蒸気圧が高まった場合に、圧力を逃がして下げる機能を持つ。格納容器本体の圧力は7・3気圧で変化していない。
 経済産業省原子力安全・保安院によると、圧力抑制室には放射性物質の混じった蒸気と水が入っている。抑制室のある原子炉建屋の上部には、隣接する3号機で14日に起きた爆発ですき間が生じており、そこから放射能を帯びた蒸気が流れ出た懸念がある。
 爆発直後、原発の敷地周辺の放射線量が毎時969・5マイクロ・シーベルトを記録。東電は何らかの異常事態が発生したとみて、直ちに原子炉への注水作業に関係のない作業員らを退避させた。
 2号機の原子炉内は14日に著しい水位変動を繰り返し、燃料棒が2度にわたって完全に露出し、一時的に空だき状態になっていたとみられる。
 原子炉の水位は改善傾向にあるが、燃料棒は午前6時半現在、2・7メートル露出した状態になっている。
 爆発事故を受け、政府と東電は15日、事故対策統合本部を設置することを決めた。
(2011年3月15日10時51分)

毎日 東日本大震災:福島第1原発2号機で爆発 格納容器損傷か

http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110315k0000e040029000c.html
 
 経済産業省原子力安全・保安院は15日、東日本大震災で被災した福島第1原子力発電所2号機で午前6時14分ごろ、水蒸気を水に変える原子炉格納容器につながる圧力抑制プール付近で爆発音があり、破損した恐れがあると発表した。同午前8時31分には同原発正門付近で、一般人の年間被ばく線限度の約8倍に当たる8217マイクロシーベルトを記録、東京電力は炉心への注水作業に必要な作業員以外を被ばく回避のため一時的に避難させた。
 同原発1、3号機の水素爆発による原子炉建屋の上部外壁の破壊と異なり、格納容器自体が損傷した可能性があり、国内の原発事故としては最悪のケースとなった。一方、政府は15日未明、政府と東電が一体となって今回の事故に対応するため「福島原発事故対策統合連絡本部」(本部長・菅直人首相)を東京・内幸町の東電本店に設置、被害拡大阻止に全力で臨む方針だ。菅首相は自ら東電を訪れ、政府への報告の遅れなど一連の東電の対応を激しく批判した。東電は15日午前7時、地域別に順番に電力供給を停止する計画停電を再開した。
 保安院によると、東電から15日午前6時14分に2号機で爆発音がしたと報告があった。その後、圧力抑制プールと呼ばれる格納容器とつながって水蒸気を水に変える設備の圧力が3気圧から1気圧に低下した。直後の同午前7時に正門で1時間当たり965.5マイクロシーベルトの放射能を計測した。2号機で作業をしていた従業員は一時的に避難した。
 同午前8時半に記録した1時間当たり8217マイクロシーベルトは、一般の人が1年間に許容される放射線量の約8倍に上る。東電によると、同地点では、午前7時現在で1.9メートルの北西の風が吹いていた。保安院は「直ちに健康被害が出る値ではないが、周辺の放射能レベルは通常より上昇している」としている。同8時50分には2208マイクロシーベルトに低下した。
 圧力抑制プールは格納容器内の圧力を下げるため、蒸気を取り入れて水に戻すためのプール。圧力容器内の蒸気を外部に放出する際に放射能濃度を下げる役割もある。穴が開いてたまっていた水がなくなっていれば、圧力容器内の気圧を下げるため放出している空気の放射能が水に吸収されず、そのまま外部に漏れる恐れがある。
 2号機は14日、原子炉に水を入れることができなくなり同日午後6時半ごろから約2時間20分にわたって燃料棒がすべて水の上に露出した状態になった。注水を再開し水位が上昇したが、同日午後11時ごろから翌午前6時ごろまで、再び燃料棒(約4メートル)がすべて露出した状態になったとみられる。一方で爆発後に原子炉内の水位が上昇し、露出部分は2.7メートルになった。爆発の影響で炉内の圧力が下がったためと考えられる。
 また、東電は15日、福島第1原発4号機で同午前6時ごろ異音がし、原子炉建屋5階が損傷したとみられると発表した。詳しい状況は分かっていない。東電は、同8時半ごろ正門付近で非常に高い放射線量が計測されたことと何らかの関係があるかもしれないとしている。作業員にけがはなかったという。
 4号機は地震発生当時は定期検査中で運転しておらず、燃料は原子炉からすべて出され使用済みプール内にあった。5階は原子炉格納容器の上部にあたる「オペレーションフロア」と呼ばれる広い空間で、燃料の搬出入に使うクレーンがあり、使用済み燃料プールも5階に水面がある。【足立旬子、関東晋慈、山田大輔】

朝日 福島第一原発2号機で爆発音 付近の放射線量急上昇

http://www.asahi.com/national/update/0315/TKY201103150075.html?ref=any
2011年3月15日8時51分
    
 経済産業省原子力安全・保安院によると、東京電力から「福島第一原発の2号機で15日午前6時14分ごろ、爆発音があった」と報告があった、と発表した。格納容器のサプレッションプール(圧力抑制室)が損傷している恐れがあるという。
 東電は、注水作業に直接関わらない作業員や社員を、原発の外に退避させることを明らかにした。
 保安院によると、福島第一原発の正門では午前7時時点で、毎時965マイクロシーベルトの放射線を観測したという。この量は、「自然界で1年間で浴びる放射線の半分ぐらいを、1時間で浴びる量」と説明している。だが、午前8時31分には、同じ場所で、毎時8217マイクロシーベルトまで上昇している。
 午前8時31分現在の第一原発正門での風向きは北東から南西に向け1.5メートル。