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報じられているのは、先ごろ試験飛行を公開した中国のステルス戦闘機J20に対する「米国のステルス技術盗用」説に中国紙が反論したというもの。
報じているのは「天下の(*1)」AFP通信。あれこれ言いたくなる通信社ではあるが、古い記事でもURLを変えることなく記事公開し、それを簡単にブログ引用出切る点は評価できる。誤報でも構わず絶賛公開中(*2)なのは、まあご愛嬌としよう。
報じているのは「天下の(*1)」AFP通信。あれこれ言いたくなる通信社ではあるが、古い記事でもURLを変えることなく記事公開し、それを簡単にブログ引用出切る点は評価できる。誤報でも構わず絶賛公開中(*2)なのは、まあご愛嬌としよう。
そのAFP通信記事の伝える記事から、中国の「米国のステルス技術盗用」説に対する反論を引用すると以下の通り。例によって、適当なところで切り、「中国の反論」部分には番号を振った。
> 環球時報は、
1> 「中国が公開した軍事技術を外国のメディアがけなすのは初めてのことではない。
2> そうした憶測にいちいち反応することは無意味だ」
> という中国国防省の高官の談話を引用して、
3> 問題の報道は事実無根だと報じた。
1> 「中国が公開した軍事技術を外国のメディアがけなすのは初めてのことではない。
2> そうした憶測にいちいち反応することは無意味だ」
> という中国国防省の高官の談話を引用して、
3> 問題の報道は事実無根だと報じた。
ここまでは、要は「中国がステルス技術をパクッたなんてとんでもない。」と、抗議しているのみで、決して反論ではない。反論と言うならば何らかの論拠を示せねばならないだろう。
その「論拠」を環球時報は、「中国国防省高官の談話」ではなく「トップクラスのテストパイロットの言葉」として、次のように報じているそうだ。(*3)
その「論拠」を環球時報は、「中国国防省高官の談話」ではなく「トップクラスのテストパイロットの言葉」として、次のように報じているそうだ。(*3)
> 同紙は、トップクラスのテストパイロットの言葉も引用した。
4> このパイロットは、J20には超音速巡航能力などの「画期的な」特徴があり、
5> 「他国からの技術を利用したJ7やJ8といった従来の戦闘機とは異なり、
6> J20は中国の技術革新が生んだ傑作だ」と語った。
7> そして、米軍のステルス機F117の技術は、コソボ紛争当時すでに「時代遅れ」とみなされており、
8> 次世代ステルス機に採用できるものではないと指摘した。
4> このパイロットは、J20には超音速巡航能力などの「画期的な」特徴があり、
5> 「他国からの技術を利用したJ7やJ8といった従来の戦闘機とは異なり、
6> J20は中国の技術革新が生んだ傑作だ」と語った。
7> そして、米軍のステルス機F117の技術は、コソボ紛争当時すでに「時代遅れ」とみなされており、
8> 次世代ステルス機に採用できるものではないと指摘した。
上記4>~6>は中国国防省高官殿となんら変わらない。「パクリじゃない!」の力説に過ぎない。それでも上記5>のとおり、「5> 「他国からの技術を利用したJ7やJ8といった従来の戦闘機」として、「J7やJ8はパクリだった。」と自供してしまっている。
その上で、漸く出てきた環球時報反論の論拠が上記6>~7>であるらしい。
即ち①(上記6>)F-117のステルス技術はコソボ紛争当事ですら時代遅れだった ②(上記7>)故に、コソボ紛争で撃墜されたF117のステルス技術を盗用したとて、それは次世代ステルス機には適用できない。
さて、上記7>及び①にある通り、F-117に適用されたステルス技術は「第一世代ステルス」とも呼ばれる、今となっては最新とはいえない技術である。そのコンセプトは「電波反射方向の極限」を重視し、ためにF117の機体形状は平行な平面を多用した独特の多面体形状となっている。
これに対しB-2、F-22、F-35などに適用されたステルス技術は「第2世代ステルス」とも呼ばれ、そのコンセプトは「全周にわたってのレーダー反射面積の低減=反射電波強度の低減」である。そのため主翼と尾翼前縁後縁角を揃えるといった所にF-117 の「平行平面」と同じ手法が見られるものの、全体としてはなだらかな曲面を多用した機体形状となっている。
従って、環球時報でトップクラステストパイロット氏が主張する上記7>「コソボ紛争で撃墜されたために中国がパクったと疑われているF-117のステルス技術は、当時既に最新技術ではなかった。」と言う点には私も同意する。
上記8>「F-117のステルス技術を適用しても、それは次世代ステルス機にはならない。」と言うのにも同意しよう。B-2、F-22、F-35と、ステルス技術先進国米国の主流が第二世代ステルスになっていることがその証左だ。
だが、それは、「中国のJ20のステルス技術は中国独自の技術である。」ことを意味しない。
「機体外形はF-22をパクッて、表面仕上げや塗装などのステルス技術はF-117からパクッた。」可能性は否定されていない。J20が上記のような機体であれば、当然「J20は次世代ステルス機ではない」事になるが、その可能性だって別に否定されたわけではない。我々が知っているのは、外形形状がF-22に類似して斬新な中国製航空機が初飛行に成功した、と言うだけで、そのレーダ断面積を計測した訳ではないのだから、それが「次世代ステルス機」であるとする根拠は、今のところ「中国の公式発表」しかないのである。
無論、AFPも報じるとおり、数は少ないながら独自のステルス研究を進める国はある。報道では、ロシア、インド、日本が挙げられている。
従って「いまや国民総生産世界第2位」であり且つ「国防費二桁%増額連続20年」である中国が、上記報道で主張するとおり「独自の第2世代ステルス技術を開発した」可能性はないとは断言できないが・・・・
日本の「心神」をパクッたんじゃないのかぁ?
中国が第二世代ステルス技術を習得しているのだとしたら、「コソボで撃墜されたF-117の第1世代ステルス技術をパクり、その後中国独自に発展させた」なんてのより、よほどありそうなことに思える。勿論、私の想像が真実だとしても、中国政府がそれを認めたり、日本のステルス技術に特許料を払ったり感謝の意を表したりなど、しよう筈もない。我が国の海上保安庁巡視船に「漁船」が体当たり攻撃を仕掛けて損傷を生じたときに、「日本の謝罪と賠償を要求」してしまうような国が、そんな事をしよう筈がない。
問題は、中国がJ20に限らず第二世代ステルス技術を習得したか否かであり、それに対し我が国がどう対処するか、だ。
呑気に「防衛費削減」なんてしている場合じゃないと思うんだが、あれが政権与党で、あんなのが自衛隊三軍の最高指揮官であっては、「寒心に堪えない」では済まされないぞ。
如何に、国民。
即ち①(上記6>)F-117のステルス技術はコソボ紛争当事ですら時代遅れだった ②(上記7>)故に、コソボ紛争で撃墜されたF117のステルス技術を盗用したとて、それは次世代ステルス機には適用できない。
さて、上記7>及び①にある通り、F-117に適用されたステルス技術は「第一世代ステルス」とも呼ばれる、今となっては最新とはいえない技術である。そのコンセプトは「電波反射方向の極限」を重視し、ためにF117の機体形状は平行な平面を多用した独特の多面体形状となっている。
これに対しB-2、F-22、F-35などに適用されたステルス技術は「第2世代ステルス」とも呼ばれ、そのコンセプトは「全周にわたってのレーダー反射面積の低減=反射電波強度の低減」である。そのため主翼と尾翼前縁後縁角を揃えるといった所にF-117 の「平行平面」と同じ手法が見られるものの、全体としてはなだらかな曲面を多用した機体形状となっている。
従って、環球時報でトップクラステストパイロット氏が主張する上記7>「コソボ紛争で撃墜されたために中国がパクったと疑われているF-117のステルス技術は、当時既に最新技術ではなかった。」と言う点には私も同意する。
上記8>「F-117のステルス技術を適用しても、それは次世代ステルス機にはならない。」と言うのにも同意しよう。B-2、F-22、F-35と、ステルス技術先進国米国の主流が第二世代ステルスになっていることがその証左だ。
だが、それは、「中国のJ20のステルス技術は中国独自の技術である。」ことを意味しない。
「機体外形はF-22をパクッて、表面仕上げや塗装などのステルス技術はF-117からパクッた。」可能性は否定されていない。J20が上記のような機体であれば、当然「J20は次世代ステルス機ではない」事になるが、その可能性だって別に否定されたわけではない。我々が知っているのは、外形形状がF-22に類似して斬新な中国製航空機が初飛行に成功した、と言うだけで、そのレーダ断面積を計測した訳ではないのだから、それが「次世代ステルス機」であるとする根拠は、今のところ「中国の公式発表」しかないのである。
無論、AFPも報じるとおり、数は少ないながら独自のステルス研究を進める国はある。報道では、ロシア、インド、日本が挙げられている。
従って「いまや国民総生産世界第2位」であり且つ「国防費二桁%増額連続20年」である中国が、上記報道で主張するとおり「独自の第2世代ステルス技術を開発した」可能性はないとは断言できないが・・・・
日本の「心神」をパクッたんじゃないのかぁ?
中国が第二世代ステルス技術を習得しているのだとしたら、「コソボで撃墜されたF-117の第1世代ステルス技術をパクり、その後中国独自に発展させた」なんてのより、よほどありそうなことに思える。勿論、私の想像が真実だとしても、中国政府がそれを認めたり、日本のステルス技術に特許料を払ったり感謝の意を表したりなど、しよう筈もない。我が国の海上保安庁巡視船に「漁船」が体当たり攻撃を仕掛けて損傷を生じたときに、「日本の謝罪と賠償を要求」してしまうような国が、そんな事をしよう筈がない。
問題は、中国がJ20に限らず第二世代ステルス技術を習得したか否かであり、それに対し我が国がどう対処するか、だ。
呑気に「防衛費削減」なんてしている場合じゃないと思うんだが、あれが政権与党で、あんなのが自衛隊三軍の最高指揮官であっては、「寒心に堪えない」では済まされないぞ。
如何に、国民。
<注釈>
(*1)
北朝鮮寄りで、SS寄りなんだから、余り信用してはいけない。まあ、それを言うなら、マスコミなんてものは「信用しない」のがデフォルト状態であるべきだが。(*2) 典型的なのは、SSの反日テロ船( にされてしまった)Ady Gill号を、SSの大本営発表そのままに「日本の捕鯨船と衝突して沈没した。」と報じた記事だろう。
SS自身がその後「曵航中に沈没した(衝突時点では沈没していなかった)」と発表しているし、漂流中のAdy Gill号が我が捕鯨船団に発見されているから、事実は「SSのAdy Gill号は、衝突後SS自身の手によって海洋投棄された後に沈没した。」のである。
SS自身がその後「曵航中に沈没した(衝突時点では沈没していなかった)」と発表しているし、漂流中のAdy Gill号が我が捕鯨船団に発見されているから、事実は「SSのAdy Gill号は、衝突後SS自身の手によって海洋投棄された後に沈没した。」のである。
(*3) と言う事は、中国国防省高官は、唯ひたすら「パクリじゃない!」と力説するばかりで、ロクに根拠を挙げなかったらしい・・・中国らしいと言えば、中国らしいが。