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カーク・ダグラス主演の映画、って事は自動的に「古い映画」になってしまうのだが、その古い歴史超大作に「スパルタカス」がある。ローマ帝国時代、見世物としての死闘を演じる(*1)戦闘奴隷・剣闘士の反乱「スパルタカスの乱」を描いた映画で、カーク・ダグラスが演じる(*2)のは、その剣闘士で反乱の首謀者スパルタカスだ。
映画は、スパルタカスが反乱に至る経緯と、「故郷へ帰ろう。」とイタリア半島を南下したが、渡洋は果たせず再び北上してローマ正規軍と決戦し、敗れた後までを描く。映像としては、このローマ正規軍との決戦が見せ場だろうが、ストーリー的なクライマックスはその直後だ。
決戦に敗れたスパルタカス率いた奴隷軍の生き残りは捕虜となる。そこへローマ軍将軍の軍使がやって来て宣言する。
「反乱の首謀者、スパルタカスを探している。その者を指差すか、その死体を指差せ。そうすれば残りの者の生命は保証し、自由も与えよう。」
その軍使の言葉を聴いていたカーク・ダグラス演じるスパルタカスは、自分の身と引き換えに皆が助かるならばと、立ち上がって名乗り出ようとする。
スパルタカスの両脇にいた二人(*3)が、一瞬早く立ち上がる。
二人は自分の胸を叩いて叫ぶ。
" I'm Spartacus!" 「俺こそ、スパルタカスだ!」
この二人を皮切りに、その場に居る全奴隷軍捕虜が立ち上がり、それぞれ自分がスパルタカスだと喚き始め、大混乱に陥る。
怒ったローマ軍将軍は、全員の処刑を命じる。
愚行であろうか?
スパルタカス自らが名乗り出たり、或いは誰か一人「裏切り者」が居れば、処刑されるのはスパルタカス一人、或いは「裏切り者」の処刑でもう一人で済み、「人的被害」は局限できたかも知れない。人命尊重の立場からは、そのほうが良いとの判断も出来よう。
だが無論、私は愚行とは思わないし、この映画の製作者もそうだろう。スパルタカスも、彼以外の奴隷軍生き残りも、発揮したのは自己犠牲の精神である。
さて、長々と古い歴史映画の回想をしたのは、報じられたニュースに思い出したからである。報じられているのは、現・民主党政権が未だひた隠しにしようとしている尖閣衝突ビデオの内、衝突シーンを中心とした全体の1/3ほどをYou Tubeに投稿し、全世界的に大公開した犯人sengoku38として名乗り出た海保庁職員が出たことである。
一方で、
> 政府高官は10日昼、
> 「犯罪とはそんな単純なものではない。
> うそでも名乗り出ることがあるかもしれない」と述べた
なんて報道もあるから、上記で名乗り出た海保庁職員が、真犯人=本物のsengoku38であるかどうかは未だ判らない。
映画は、スパルタカスが反乱に至る経緯と、「故郷へ帰ろう。」とイタリア半島を南下したが、渡洋は果たせず再び北上してローマ正規軍と決戦し、敗れた後までを描く。映像としては、このローマ正規軍との決戦が見せ場だろうが、ストーリー的なクライマックスはその直後だ。
決戦に敗れたスパルタカス率いた奴隷軍の生き残りは捕虜となる。そこへローマ軍将軍の軍使がやって来て宣言する。
「反乱の首謀者、スパルタカスを探している。その者を指差すか、その死体を指差せ。そうすれば残りの者の生命は保証し、自由も与えよう。」
その軍使の言葉を聴いていたカーク・ダグラス演じるスパルタカスは、自分の身と引き換えに皆が助かるならばと、立ち上がって名乗り出ようとする。
スパルタカスの両脇にいた二人(*3)が、一瞬早く立ち上がる。
二人は自分の胸を叩いて叫ぶ。
" I'm Spartacus!" 「俺こそ、スパルタカスだ!」
この二人を皮切りに、その場に居る全奴隷軍捕虜が立ち上がり、それぞれ自分がスパルタカスだと喚き始め、大混乱に陥る。
怒ったローマ軍将軍は、全員の処刑を命じる。
愚行であろうか?
スパルタカス自らが名乗り出たり、或いは誰か一人「裏切り者」が居れば、処刑されるのはスパルタカス一人、或いは「裏切り者」の処刑でもう一人で済み、「人的被害」は局限できたかも知れない。人命尊重の立場からは、そのほうが良いとの判断も出来よう。
だが無論、私は愚行とは思わないし、この映画の製作者もそうだろう。スパルタカスも、彼以外の奴隷軍生き残りも、発揮したのは自己犠牲の精神である。
さて、長々と古い歴史映画の回想をしたのは、報じられたニュースに思い出したからである。報じられているのは、現・民主党政権が未だひた隠しにしようとしている尖閣衝突ビデオの内、衝突シーンを中心とした全体の1/3ほどをYou Tubeに投稿し、全世界的に大公開した犯人sengoku38として名乗り出た海保庁職員が出たことである。
一方で、
> 政府高官は10日昼、
> 「犯罪とはそんな単純なものではない。
> うそでも名乗り出ることがあるかもしれない」と述べた
なんて報道もあるから、上記で名乗り出た海保庁職員が、真犯人=本物のsengoku38であるかどうかは未だ判らない。
【海保職員「流出」】政府高官「犯罪は単純ではない。うそでも名乗り出ることがある」 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101110/plc1011101227008-n1.htm
が、そんなニュースに、上記で長々と述べた古い映画「スパルタカス」の1シーンを想起してしまうのは、他でもない。
今回名乗り出たと言う、神戸の5管海保・海上保安官が、真犯人=本物のsengoku38ではない事を、つまり当該5菅海保・海上保安官が虚偽の自供を行なってい事を、期待しているからだ。
同保安官は容疑が固まり次第逮捕の方向とも伝えられるから、この私の期待は、千石流に言えば、「逮捕された人を英雄扱いするあってはならない風潮」と言うことになるのだろう。
【海保職員「流出」】神戸の海上保安官を逮捕へ 警視庁 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/101110/crm1011101320026-n1.htm
同保安官は真犯人=本物のsengoku38かも知れないし、そうではないかも知れない。
もし真犯人であれば、おそらく千石以下現・民主党政権は同保安官の事を不当なまでに追及し、或いはひょっとすると、千石流法律論なり、お得意の超法規的措置なりで、同保安官の身柄を中国政府に引き渡してしまう事だって大いにありえそうに思えてならない。その場合、同保安官の身の上には、チベットの僧侶並みの運命が待っていよう。
それは同胞として看過し難い。スパイ防止法もロクにない我が国で、国家機密でもない、公開する事で国益を損ねるでもない、むしろ公開する事で大いに我が国の国益に資する情報を、政府の意思に逆らって公開したと言う事で、事実上の死刑に処してしまうなど、看過しうるものではない。百歩譲っても、退職が精々ではないのか。
さらには、同保安官が本物であり、さらには上記のように「中国に身柄引き渡し」になどなった日には、sengoku38に続く者は大いに減るないし居なくなるだろう。それは千石や菅直人が目指す情報統制政府としては喜ばしい事であろうし、情報統制の点では多と出来るものではあるが、我が国の国益追及或いは国益に対する執念とその実現と言う意味では、大いに嘆かわしいものとなる。
そうでなくても問題の尖閣衝突ビデオには、今回まだ流出していない部分に重大な情報が隠されている可能性を残しているのだ。同保安官が真犯人であったら、その残りの部分が「政府の意思に反して」公開されてしまう可能性は、極めて低くなる。
それは、おそらくは民主主義にとっての大損失であり、我が国益にとっても多分損失だ。
一方、同保安官が真犯人ではなく、本物のsengoku38が別に居る場合。まず第一に、本物のsengoku38は、現・民主党政権が未だにひた隠しにする尖閣衝突ビデオの残りの部分を保有し、それを追加公開する可能性がまだ残っている事になる。その可能性、その抑止力は、現・民主党政権をして正しい方向、即ち「尖閣衝突ビデオの全面公開」に向かわせる可能性を有している。かくもひた向きに隠そうとし、千石がその奇怪な法律論で「国会議員限定でさえ、前回限定公開した7分ほどの動画しか見せない」ようでは、その可能性も随分、怪しく思えてくるが。
さて、お気づきだろうか。可能性としては上記以外にもう一つ、「大いにありそうな」可能性があることを。
それ即ち、同保安官が真犯人ではなく、しかも犯人であると断定されてしまう場合。
今回名乗り出たと言う、神戸の5管海保・海上保安官が、真犯人=本物のsengoku38ではない事を、つまり当該5菅海保・海上保安官が虚偽の自供を行なってい事を、期待しているからだ。
同保安官は容疑が固まり次第逮捕の方向とも伝えられるから、この私の期待は、千石流に言えば、「逮捕された人を英雄扱いするあってはならない風潮」と言うことになるのだろう。
【海保職員「流出」】神戸の海上保安官を逮捕へ 警視庁 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/101110/crm1011101320026-n1.htm
同保安官は真犯人=本物のsengoku38かも知れないし、そうではないかも知れない。
もし真犯人であれば、おそらく千石以下現・民主党政権は同保安官の事を不当なまでに追及し、或いはひょっとすると、千石流法律論なり、お得意の超法規的措置なりで、同保安官の身柄を中国政府に引き渡してしまう事だって大いにありえそうに思えてならない。その場合、同保安官の身の上には、チベットの僧侶並みの運命が待っていよう。
それは同胞として看過し難い。スパイ防止法もロクにない我が国で、国家機密でもない、公開する事で国益を損ねるでもない、むしろ公開する事で大いに我が国の国益に資する情報を、政府の意思に逆らって公開したと言う事で、事実上の死刑に処してしまうなど、看過しうるものではない。百歩譲っても、退職が精々ではないのか。
さらには、同保安官が本物であり、さらには上記のように「中国に身柄引き渡し」になどなった日には、sengoku38に続く者は大いに減るないし居なくなるだろう。それは千石や菅直人が目指す情報統制政府としては喜ばしい事であろうし、情報統制の点では多と出来るものではあるが、我が国の国益追及或いは国益に対する執念とその実現と言う意味では、大いに嘆かわしいものとなる。
そうでなくても問題の尖閣衝突ビデオには、今回まだ流出していない部分に重大な情報が隠されている可能性を残しているのだ。同保安官が真犯人であったら、その残りの部分が「政府の意思に反して」公開されてしまう可能性は、極めて低くなる。
それは、おそらくは民主主義にとっての大損失であり、我が国益にとっても多分損失だ。
一方、同保安官が真犯人ではなく、本物のsengoku38が別に居る場合。まず第一に、本物のsengoku38は、現・民主党政権が未だにひた隠しにする尖閣衝突ビデオの残りの部分を保有し、それを追加公開する可能性がまだ残っている事になる。その可能性、その抑止力は、現・民主党政権をして正しい方向、即ち「尖閣衝突ビデオの全面公開」に向かわせる可能性を有している。かくもひた向きに隠そうとし、千石がその奇怪な法律論で「国会議員限定でさえ、前回限定公開した7分ほどの動画しか見せない」ようでは、その可能性も随分、怪しく思えてくるが。
さて、お気づきだろうか。可能性としては上記以外にもう一つ、「大いにありそうな」可能性があることを。
それ即ち、同保安官が真犯人ではなく、しかも犯人であると断定されてしまう場合。
勿論冤罪である。だが、真犯人であってくれた方が現・民主党政権にとっては大いに有り難い。中国側に、公式にせよ非公式にせよ身柄を引き渡そうと考えるならばなおさらだ。身柄引き渡しとは言わないまでも「ほれ、この通り、日中友好、戦略的互恵関係のために努力しています。」と主張する材料になる。
言い換えれば、今回の尖閣を巡る事件で、少なくとも検察、おそらくは現政府は「日中関係を考えて」巡視船に体当たり攻撃をかけた悪質な領海侵犯犯人=中国人「漁船」船長を無罪放免にして帰国させ、その直後に、今度は間違いなく現政府は、日本人の海上保安官を冤罪に陥れる事で「日中の戦略的互恵関係に寄与」しようと、するかも知れないのである。
結論: 今回sengoku38として名乗り出た海上保安官に注目し、目を離すべきではない。
彼がUnperson非存在化されてしまわないように。
ああ、我が国で、「ワイマール共和国の最期」ぐらいなら兎も角、「1984」世界が現出してしまう事を、懸念しなければならない時代が来ようとは。
言い換えれば、今回の尖閣を巡る事件で、少なくとも検察、おそらくは現政府は「日中関係を考えて」巡視船に体当たり攻撃をかけた悪質な領海侵犯犯人=中国人「漁船」船長を無罪放免にして帰国させ、その直後に、今度は間違いなく現政府は、日本人の海上保安官を冤罪に陥れる事で「日中の戦略的互恵関係に寄与」しようと、するかも知れないのである。
結論: 今回sengoku38として名乗り出た海上保安官に注目し、目を離すべきではない。
彼がUnperson非存在化されてしまわないように。
ああ、我が国で、「ワイマール共和国の最期」ぐらいなら兎も角、「1984」世界が現出してしまう事を、懸念しなければならない時代が来ようとは。
<注釈>(*1) 「演じる」と言うが、やらせではない。本当に、どちらかが死ぬまで戦い続ける。ローマ市民が求めた「パンと見世物」の内、見世物の一つだ。(*2) こちらは本当に、「演じる」訳だが。この映画の最後では、カーク・ダグラス演じるスパルタカスは、磔刑に書せられる。(*3) 片方はトニー・カーチス。これがまた、若い。