愚昧を敵としては、神々自信の戦いも、虚しかろうと。―SS、社民党並みの論理でイルカ漁を批判
応援いただけるならば、クリックを⇒ https://www.blogmura.com/
 
 報じられているのは、和歌山県太地町に常駐し、当地で行なわれるイルカ漁に「圧力をかけている」狂犬シーシェパードの幹部のスコット・ウェスト氏に対する一問一答。

 報じられる限りでは、「圧力をかける」とは言い条、ボウガンを射掛けたり、アイセーフかどうかも怪しいレーザー光や環境汚染物質の酪酸を浴びせたり、高速艇で体当たり攻撃を仕掛けたり、はしていないようだ。
 念のために申し添えれば、ボウガンを射掛け、レーザー光や酪酸を浴びせるのはSS自ら公言するとおり、その運動方針に全く沿った行動であり、体当たり攻撃は公式に認めてはいないが尖閣諸島沖中国「漁船」衝突と違って全世界に大々的に公開された動画と、SS自らが公開した動画で、明らかなところだ。
 
 それは兎も角、
 注目すべきなのは記事の中の最後の2問だろう。例によってSS側の発言を適当なところで切って、番号を振って引用すると、以下の通りになる。
 
Q1> --なぜ、イルカ漁を行ってはいけないのか
A1>
1> 「イルカやクジラを殺すことは悪い。
2>  長い間続けられてきているとか、文化であると考えられているとかは関係ない。
3>  どんな理由にせよ、悪いものは悪い。
4>  クジラやイルカは、死にゆく海洋の中でトップに君臨する動物だ。
5> 私たちは海を救う必要がある。
6> もし、イルカやクジラを救えなければ、われわれは何も救うことができない。
7> さらに、イルカやクジラたちは、われわれが考えている以上に知能が高い生き物であり、
8> 独自の言語や精神を用いて、複雑なコミュニティーの中で生きている。
9> さらに、大量の水銀や有害物質を消費しており、体内には毒を含んでいる
 
 上記1>~3>は宗教的狂信の吐露である。議論も交渉も余地は無い。かかる輩に理性的話し合いも科学的根拠も通用する筈もないのであるから、今回企画された「漁師とSSの対話」は全く無駄である。それは、社民党相手に防衛論議を仕掛けるようなものである。「駄目な物は駄目。」以上御仕舞なのである。
 であるならば、その後に続くSSの回答は、ただの付け足し或いは言い訳にしか過ぎないのであるが、それにしても酷いな。
 
 4>~6>は、海を救う必要と、海を救うためにまずクジラとイルカを救うのだ、と高らかに謳っているが、笑止千万というべきだろう。そのクジラのすむ南氷洋で、環境汚染物質酪酸ばら撒いて我が捕鯨船団の妨害を働き、あまつさえ自ら体当たり攻撃を仕掛けて損傷したアディ・ギル号を、その燃料ごと海上投棄したのは、ベスーン元船長も自白している通り、ほかならぬSSである。
シー・シェパード抗議船沈没は「自作自演」 ニュージーランド船長が暴露  http://sankei.jp.msn.com/world/asia/101008/asi1010080218001-n1.htm
 それとも、アディ・ギル号の燃料は「オーガニック」生体起源だから、酪酸と同様「自然にやさしい」と言う理屈だろうか。もしそう信じるならば、さっさとその生体起源・ヴァイオ燃料を一気飲みした上に酪酸のシャワーをタップリ浴びて見せるが宜しかろう。
 そんなパフォーマンスを披露しないと言う事は、SSはその酪酸やバイオ燃料が、少なくとも人体に悪いと言うことを知っているのだ。で、それらを南氷洋にばら撒いておいて、「クジラとイルカを救って海を救おう。」と抜かすのだから、「片腹痛い」では足らないだろう。
 
 上記7>~8>はお得意の「イルカとクジラは知能が高い」理論だ。その理論が「知能の低い人間は食用に供してかまわない。例えば老人性痴呆症や廃人は食料にして良い。」さらには「劣等人種は食料にしてかまわない。」まで後数歩であることには、全く触れないか、気づいていない。
 
 で、上記4>~6>で「イルカとクジラを救え」と言い、上記7>~8>で「イルカとクジラは知能が高い」と言っておいて・・・上記9>では「イルカやクジラは有毒だ」それも水銀や有害物質を大量に含んでいると言う。
 
 一寸待てや。水銀中毒ってのは覿面に知能に悪いぞ。
 
 もし仮にイルカやクジラが上記9>の言うとおり水銀や有害物質を蓄積していて、中毒しているとするならば、それはクジラやイルカの生存にとって捕鯨やイルカ量なんて問題ならないぐらいの大問題であり、SSは捕鯨船の妨害やイルカ漁の圧力なんかよりもイルカとクジラの水銀そのほか有害物質中毒を真剣に取り上げねばならない筈だし、大体、漁で取れるほどにクジラやイルカの個体数が増えようはずが無い。
 
 一方、クジラやイルカには水銀やそのほか有害物質に対する耐性があって、それ故に「体内には毒を含んで」いても当のクジラやイルカは全く平気なのだとしたら、その「体内に含んだ毒」は河豚と同様クジラやイルカの防御手段であって、人間がそれに文句をつける筋合いは無い。
 第一、水銀やそのほか有害物質を含んだクジラやイルカの肉は全く食用に適さない。人間のほうは普通、「水銀やそのほか有害物質」に対し、耐性を持たないのだから。鯨肉を輸出し始めた北欧諸国の動きや、捕鯨船が得たクジラ肉が市場に流通していると、泥棒働いてまで主張しているGPの主張と全く合い矛盾することになる。鯨肉が食料として市場に流通し、輸出されているのだから。
 それとも、日本人は野蛮人だから、クジラやイルカと同様に「水銀やそのほか有害物質」に対して耐性があるという主張なのだろうか。だとしたら、水俣病は起こらなかった筈なのだがね。
 また、もしそうだとしても、それならば耐性のある日本人が、水銀やそのほか有害物質を気にせずクジラやいるかを食するのは、日本人の勝手であろう。
 
 以上から、上記9>が一体何を言いたいのか、私にはさっぱりわからない。「クジラやイルカは食うな。」と言いたいが為の虚仮脅しだろうか。
 
Q2>--SSは、太地町の漁業組合に新たな提案をしましたね
A2>
10> 「私たちは、漁師たちがお金のために、
11> 水族館用にイルカを捕獲していることを知っている。
12> イルカを殺したり、水族館に売る代わりに、
13>  イルカを解放するために彼らにお金を支払うことを提案した。
14> シー・シェパードの支援者に頼んで、
15> その資金をまかなうために寄付を募ることにした」
 
 上記10>~11>は、「太地町の漁師たちは金のためにイルカ漁を行っている。」と断言し、上記12>~13>で「ならば、そのイルカをSSが買い上げよう。」と、平たく言えば「札びらで横っ面引っ叩いてやるから、捕らえたイルカを解放しろ。」と言うことだ。太地町の漁師たちの、少なくとも所得は、酷く低く見られたものである。
 
 で、上記14>~15>は「イルカを解放するために、SSに寄付を!」と訴えている。
 
 ま、本性暴露と言うところだろうな
 
 上記12>でSSが認めている通り、太地町の漁師たちはイルカを「殺したり(捕らえたイルカを)水族館に売ったり」している。当たり前だが殺したイルカを水族館は買ってくれないのであるから、イルカ漁でイルカを殺すのは、少なくとも水族館に売る金のためではない。食用に売れる可能性も一応あるが、もっとありそうなのは、イルカの食害、イルカの食い扶持で漁場が荒らされる事を防ぐためだろう。
 
 であるならば、漁師たちに必要なのは、漁場にいるイルカの数を一定以下に押さえ込むこと。そのために捕獲して水族館に売っても、殺してもかまわないが、大金を積まれたって「イルカを解放」する訳が無い。彼らが、漁師である限り。
 
 ああ、SSが山と積む( かも知れない)大金に目が眩み、漁師で生計を立てることを放棄し、SSから受け取る、SSが集めてきた寄付金に寄生する事を決意すれば話は別だ。もしそう決意したならば、SSの目論見通り、「イルカは救われ」漁場は食害で荒らされることだろう。
 
 即ち、太地町の漁師たちが一旦「SSの寄生虫」になることを決めたならば、再び漁師に戻ることは難しいだろうと言うことである。その分「SSの寄生虫になる」事を決意させる金額は上がるはずだ。
 
 従って、「太地町のイルカ漁からイルカを救う」には、世界で一番人件費が高い我が国で、目が眩むような大金を「イルカを解放する」為に積まなければならない。 
 
 つまり、上記15>の言っていることは、平たく言えば「和歌山県太地町でイルカ漁に反対することは、大金が必要であり、それを訴えることで金になる。」と言うことに過ぎない。
 
 ま、それでも騙される奴や、騙されるわけではなく己が反黄色人種感情や反日感情を満足させるために、SSに寄付する輩はいるのだろう。
 
 私としては、太地町に受け継がれてきた文化のためにも、先祖代々守り通してきた漁場のためにも、漁師たちがその矜持を示すことを、願ってやまない。
 
 太地町の海を守るのは、その海を最も良く知っている、漁師たちだ。
 
 世界中のアホ共から大金巻き上げるだけが脳の、SSなどでは、断じてない。