【政治部デスクの斜め書き】ノーコメント繰り返す仙谷官房長官の支持率は? (1/3ページ) http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101024/plc1010241802006-n1.htm
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産経が報じるは、産経新聞が毎週月曜に報じる「今週の世論調査から」に因んでの民主党政権批判、なかんずく千石批判である。
批判の方は上記URLの報道記事を読んで頂くとして、本記事に取り上げたのは、先に産経が「ノーコメント6連発」と「揶揄して」報じた千石との質疑応答が全文掲載されていたから。
批判の方は上記URLの報道記事を読んで頂くとして、本記事に取り上げたのは、先に産経が「ノーコメント6連発」と「揶揄して」報じた千石との質疑応答が全文掲載されていたから。
尚、報道記事にもある通り、千石は記者会見の質疑応答を全文を公開すると宣言しているから、産経webに先を越された格好だ。
とは言え、飽くまでも報じられているのは産経webの報道であり、都合の良いところだけそれこそ「つまみ食い」にした可能性を否定できるものではないし、質疑応答の内容さえ事実と異なる可能性だってある。千石が宣言した「記者会見全文公開」は、当該報道に記事にされた記者会見から始めるべきであろう。それによって、千石の貶められた名誉が、回復する・・・かも知れない。
無論、千石の「健忘症」が、当該記者会見の全文公開を可能とする程度に軽症であることが、前提ではあるが。
仙谷氏「記者会見は全文公表」へ つまみ食い記事にイライラ http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101021/plc1010211112009-n1.htm
以下の本ブログ記事では、官邸HPへの全文公開が実施されるまで、産経webの報道に意図的な捏造はない、との前提で話を進めよう(*1)。
当該記事の千石質疑応答は以下の通り。例によって、適当なところで切って、千石のコメントには「仙#>」の番号を振った。
========================================================転載開始
当該記事の千石質疑応答は以下の通り。例によって、適当なところで切って、千石のコメントには「仙#>」の番号を振った。
========================================================転載開始
仙1> 仙谷氏「参議院議院運営委員会理事会に呼ばれましたので、
仙2> そして陳謝をせよということでございますので、
仙3> 次の通り、私の方から申し上げました。
仙2> そして陳謝をせよということでございますので、
仙3> 次の通り、私の方から申し上げました。
仙4> 『鈴木委員長をはじめ理事の皆様のご了承を得て、一言、申し上げます。
仙5> 参議院における質疑において、私から、不適切な答弁、本院決定事項について異を唱えるような答弁がございましたことについて陳謝いたします。
仙6> 今後、国務大臣として、真摯な答弁に努めてまいりますので、
仙7> 何卒宜しくお願い申し上げます。
仙8> また、蓮舫大臣の雑誌記事の件についても、
仙9> 院内の議員活動の範囲を超え、
仙10> また、その後の本院における答弁も不適切であったことを
仙11> 私からも厳重に注意をし、本人も反省しております。
仙12> 官房長官として陳謝いたします。
仙13> 今後内閣としてこのようなことが起きないように十分気を付けてまいります』
仙5> 参議院における質疑において、私から、不適切な答弁、本院決定事項について異を唱えるような答弁がございましたことについて陳謝いたします。
仙6> 今後、国務大臣として、真摯な答弁に努めてまいりますので、
仙7> 何卒宜しくお願い申し上げます。
仙8> また、蓮舫大臣の雑誌記事の件についても、
仙9> 院内の議員活動の範囲を超え、
仙10> また、その後の本院における答弁も不適切であったことを
仙11> 私からも厳重に注意をし、本人も反省しております。
仙12> 官房長官として陳謝いたします。
仙13> 今後内閣としてこのようなことが起きないように十分気を付けてまいります』
仙14> これを申し上げてまいったところでございます」
>Q1「参院質疑での不適切な答弁はどの答弁でどういう点が不適切だったのか」
仙15>A1「あのう、今申し上げたのを、あるがままに受け取っていただければ結構でございます。
仙16> ノーコメントに致します。
仙17> はい、どうぞ」
仙16> ノーコメントに致します。
仙17> はい、どうぞ」
>Q2「謝罪をした感想は」
仙18>A2「ノーコメントです」
>Q3「議運の理事から発言は」
仙19>A3「それもノーコメントです」
>Q4「経済対策などをめぐって
> 国会で与野党協議の在り方が協議されている中、
> 長官の答弁が議運で問題視されていることについてはどう考える?」
> 国会で与野党協議の在り方が協議されている中、
> 長官の答弁が議運で問題視されていることについてはどう考える?」
仙20>A4「ノーコメントです」
>Q5「長官、なぜノーコメントなんですか?」
仙21>A5「ノーコメントだからノーコメントです」
================================================
如何であろうか。
以下の私の論評を読む前に、今一度千石のコメントを読む事をお勧めする。虚心坦懐、自らの目で、かの我が国が誇る官房長官殿の発言を、それこそ「括目して」篤とごろうじられたい。
さて、仙1>~仙3>はいわば報告の前置きだ。参議院議院運営委員会理事会にて千石が陳謝したという報告なのだが・・・「呼ばれて陳謝せよとの事」に対し「私の方から申し上げました。」と言っているという事は、「陳謝」の要請に対して「応えた」訳ではない、つまり「陳謝ではない。」と言っているように聞こえるのは、私だけだろうか。
で、その「私のほうから申し上げた」中身が仙4>~仙14>で、その内前置きと後締め除いた仙5>~仙13>が実質であるが、仙5>では確かに千石自身の「不適切な答弁、本院決定事項について異を唱えるような答弁」を「陳謝」しているものの、少なくとも仙8>~仙12>、ひょっとすると仙13>までの発言は千石自身ではなく、「蓮舫大臣の雑誌記事」に対する陳謝である。残る仙6>、仙7>、おまけしても仙13>では、平たい話「二度としません。」と言っているだけ。なるほど反省の弁ではあろうが、陳謝とは言い難い。先述した私の感想『「陳謝ではない。」といっているように聞こえる』を裏付けているように思われる。
が、此処までは千石自身の一方的な報告であり、これだけでは産経に「揶揄される」事もあるまい。問題なのはそれに続く質疑応答だ。
Q1では「不適切な答弁の例とその理由」を尋ねられている。であるのに千石の応えは仙15>「言ったとおりに受け取れ」だが、上記の発言のどこにも、Q1の答えはない。挙句に仙16>の通り「ノーコメントで、この記者質問Q1> は、全く無視された形だ。
まあ、よほど都合の悪い指摘であり、Q1質問だったのだろうと、推定できるが。
Q2の「謝罪した感想」を聞かれて仙18>「ノーコメント」は、まだ許容できる回答だ。千石が本当に反省していようが、内心腸煮えくり返っていようが、日本国民にとってはコップの中の嵐ですらない。
如何であろうか。
以下の私の論評を読む前に、今一度千石のコメントを読む事をお勧めする。虚心坦懐、自らの目で、かの我が国が誇る官房長官殿の発言を、それこそ「括目して」篤とごろうじられたい。
さて、仙1>~仙3>はいわば報告の前置きだ。参議院議院運営委員会理事会にて千石が陳謝したという報告なのだが・・・「呼ばれて陳謝せよとの事」に対し「私の方から申し上げました。」と言っているという事は、「陳謝」の要請に対して「応えた」訳ではない、つまり「陳謝ではない。」と言っているように聞こえるのは、私だけだろうか。
で、その「私のほうから申し上げた」中身が仙4>~仙14>で、その内前置きと後締め除いた仙5>~仙13>が実質であるが、仙5>では確かに千石自身の「不適切な答弁、本院決定事項について異を唱えるような答弁」を「陳謝」しているものの、少なくとも仙8>~仙12>、ひょっとすると仙13>までの発言は千石自身ではなく、「蓮舫大臣の雑誌記事」に対する陳謝である。残る仙6>、仙7>、おまけしても仙13>では、平たい話「二度としません。」と言っているだけ。なるほど反省の弁ではあろうが、陳謝とは言い難い。先述した私の感想『「陳謝ではない。」といっているように聞こえる』を裏付けているように思われる。
が、此処までは千石自身の一方的な報告であり、これだけでは産経に「揶揄される」事もあるまい。問題なのはそれに続く質疑応答だ。
Q1では「不適切な答弁の例とその理由」を尋ねられている。であるのに千石の応えは仙15>「言ったとおりに受け取れ」だが、上記の発言のどこにも、Q1の答えはない。挙句に仙16>の通り「ノーコメントで、この記者質問Q1> は、全く無視された形だ。
まあ、よほど都合の悪い指摘であり、Q1質問だったのだろうと、推定できるが。
Q2の「謝罪した感想」を聞かれて仙18>「ノーコメント」は、まだ許容できる回答だ。千石が本当に反省していようが、内心腸煮えくり返っていようが、日本国民にとってはコップの中の嵐ですらない。
だが、Q3> 「議運の理事から発言は」に対してまで仙19>「ノーコメント」。これは通常「在りえない(*2)」回答であろう。
「コメントはあったか?」が質問なのだから、ごく単純には「あった」か「なかった」かの2択の答えしかない。「あった」と応えれば、次に「何と言われたか。」と聞かれる。それを聞かれると都合が悪い。さりとて「なかった」と嘘は言えない。であるから「ノーコメント」と答えざるを得ない。即ち「千石にとって余ほど都合の悪い議運の理事からの発言があった。」と考えるのが「妥当な推論」であろう。
千石は「辣腕(*3)」かどうかは兎も角、弁護士だった筈なのだが・・・自署入りの宣誓供述書を取られない限り、発言なんて全てひっくり返せる、とでも思っているのだろうか。
Q4「長官の答弁が議運で問題視されていることについて」の答えも仙20>「ノーコメント」。これは理解できる答えだ。つまり「問題視されることははなはだ都合が悪いが。自分の責任なので何も言えない。」と言う「ノーコメント」だろう。
Q5> 「何故ノーコメントか?」は挑発的な質問だろう。これに対するコメントも仙21>「ノーコメントだからノーコメント」と、典型的なトートロジーになっている。「はぐらかし」にはなっているのかもしれないが、当然ながら、全く答えにはなっていない。
で、ここまであからさまな言い逃れとはぐらかししか当該記者会見では披露していない同じ千石が、参議院議院運営理事会では上記仙6>の通り「国務大臣として、真摯な答弁に努めてまいります」と言っているのだが・・・誰か、信用する人?
鳩山前首相の「Trust Me!」を信じられるぐらいならば、あるいはまた、「憲法9条は最大の抑止力」と信じられるぐらいの「信念」があれば、千石のこの「真摯な答弁」発言をも、信じられるのかもしれない。
が、さすがに日本国民の大半は、信じないであろうと、少なくとも期待される。
千石は「辣腕(*3)」かどうかは兎も角、弁護士だった筈なのだが・・・自署入りの宣誓供述書を取られない限り、発言なんて全てひっくり返せる、とでも思っているのだろうか。
Q4「長官の答弁が議運で問題視されていることについて」の答えも仙20>「ノーコメント」。これは理解できる答えだ。つまり「問題視されることははなはだ都合が悪いが。自分の責任なので何も言えない。」と言う「ノーコメント」だろう。
Q5> 「何故ノーコメントか?」は挑発的な質問だろう。これに対するコメントも仙21>「ノーコメントだからノーコメント」と、典型的なトートロジーになっている。「はぐらかし」にはなっているのかもしれないが、当然ながら、全く答えにはなっていない。
で、ここまであからさまな言い逃れとはぐらかししか当該記者会見では披露していない同じ千石が、参議院議院運営理事会では上記仙6>の通り「国務大臣として、真摯な答弁に努めてまいります」と言っているのだが・・・誰か、信用する人?
鳩山前首相の「Trust Me!」を信じられるぐらいならば、あるいはまた、「憲法9条は最大の抑止力」と信じられるぐらいの「信念」があれば、千石のこの「真摯な答弁」発言をも、信じられるのかもしれない。
が、さすがに日本国民の大半は、信じないであろうと、少なくとも期待される。
<注釈>
(*1) ああついでに言うならば、千石がこれから公開するかもしれない「記者会見全文」を、私は平壌放送かモスクワ放送を聴く心構えで読む心算だ。
(*2) 現出した状態に対して、非難批判の表現として使われる「在りえない!」あるいは「あり得んでしょう!」。ここでも使ってはいるが、私はこの表現が気に入らない。
その状態は、如何に予想外・想定外であろうとも、現実に現出したのであるから、現出する以前から「あり得た」のであり、ただ、それを予想・想定「出来なかった」に過ぎない。
その現実を「あり得ない」と非難するのは、一種の現実逃避だ。予想・想定できなかった、自らの不明こそ、責めるべきだろう。
その状態は、如何に予想外・想定外であろうとも、現実に現出したのであるから、現出する以前から「あり得た」のであり、ただ、それを予想・想定「出来なかった」に過ぎない。
その現実を「あり得ない」と非難するのは、一種の現実逃避だ。予想・想定できなかった、自らの不明こそ、責めるべきだろう。
(*3) 千石が「辣腕弁護士」であると言う知識を、私は産経の報道からしか知らないから、偏向報道である可能性は、今のところ否定し難い。