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 報じられているのは、「我が敵」小沢一郎に対する強制起訴決定を受けての中国の懸念。
1> 強制起訴により小沢氏の党内での発言力が低下し、
2> 今後の日中関係への影響を懸念する声も上がっている
だそうである。
 言い換えれば、「小沢一郎の党内発言力が高まった方が、中国には都合が良い。」である。決して「小沢一郎の発言力が高まった方が、日中関係が良くなる。」ではない事を肝に銘じるべきである(*1)。「良くなる」のではなく、「中国にとって都合が良くなる。」事こそ、中国言うところの「日中友好」の目的に他ならない。
 それはまた、あからさまな国益の追求であり、外交の本質である。
 外交とは、外国と仲良くなる方法ではない。
 外交とは、国益追求の手段であり、弾丸を使わない戦争である。
 
 自称人民解放軍野戦司令官殿で、議員を大挙引き連れて朝貢訪問する小沢一郎のような「実力者」を日本の政権与党内の高位につける事は、そりゃ中国にとっての利益であろう。だがしかし、そいつはどう考えても日本にとっての利益ではない、売国なのである。
3> 中国漁船衝突事件以降、日中関係が悪化する中、
4> 中国当局には胡錦濤国家主席をはじめ李克強副首相ら多くの要人と友好関係にある小沢氏を通じて日中
関係を修復させたい期待があった。
5> ある中国外交筋は
6> 「日本の政治はさらに混乱しそうだ。しばらく静観するしかない」と話している
ってぇ事は、中国政府が小沢一郎の強制起訴取り下げないし棄却、若しくは無罪判決を求めて、日本政府に圧力をかけて来る可能性を示唆している。
 「まさか其処まで。」と思いたくなる気持ちも理解できるが、先の尖閣領海侵犯事件の際の中国政府の反応は、そんな性善説や甘い期待を粉砕するものである。
 
 また、再度の圧力に対してまたもや現・民主党政権が「今後の日中関係を考えて」腰砕けの腰抜けになることは十分に想像できる。「我が敵」小沢一郎が前首相の恩人で、先の党代表選挙で片方の、それも可也有力視されてしまう候補者であることを考えれば、なおさらだ。
 見ず知らずの一犯罪者、ひょっとすると中国の破壊工作員である可能性さえあった中国「漁船」船長に対してさえも、あの超法規的処置であり、法治国家としての体面さえ捨て去ってしまった現政権、民主党、菅首相が、「我が敵」小沢一郎のためにどんな超法規的措置を繰り出すかは、想像するだに恐ろしいほどだ。
 
 もし仮に、今度の小沢一郎強制起訴に対し中国政府が先頃ほどの強硬な圧力をかけてこないとしても、それは中国が「大国としての自覚を持って節度ある態度を身につけたから」なんて私には全く信じられない。
 
 それは、我が敵・小沢一郎が、尖閣沖で領海侵犯した上我が巡視艇に体当たり攻撃をかけて逮捕拘束された中国「漁船」船長ほどには利用価値がないと判断された結果でしかないだろう。つまり、それは、我が敵・小沢一郎が中国に「見捨てられた」結果でしかない。
 
 警戒せよ、中国に!

<注釈>
(*1) 
現象としては、そうなる可能性もあるが。あくまでも、「良い日中関係」が中国に都合の良い範囲でしかない。