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北朝鮮に「ステルス機」 「ほとんどが布と木で、レーダー感知せず」と米国防次官補が明かす http://sankei.jp.msn.com/world/korea/100917/kor1009170813001-n1.htm
2010.9.17 08:08
このニュースのトピックス:北朝鮮
グレグソン米国防次官補(アジア・太平洋安全保障問題担当)は16日の上院軍事委員会に提出した書面証言で、北朝鮮のプロペラ機がレーダーに感知されない「ステルス機能」を持つと明かした。
北朝鮮に「ステルス機」 「ほとんどが布と木で、レーダー感知せず」と米国防次官補が明かす http://sankei.jp.msn.com/world/korea/100917/kor1009170813001-n1.htm
2010.9.17 08:08
このニュースのトピックス:北朝鮮
グレグソン米国防次官補(アジア・太平洋安全保障問題担当)は16日の上院軍事委員会に提出した書面証言で、北朝鮮のプロペラ機がレーダーに感知されない「ステルス機能」を持つと明かした。
米空軍のF22戦闘機などが最新鋭技術で実現するステルス機能だが、北朝鮮の「AN2コルト機」は「ほとんどが布と木でできているためレーダーが映し出さない」という。
グレグソン氏は米韓同盟は通常兵器の能力で優位に立つものの、北朝鮮がこうした攻撃能力で対抗し脅威を増していると指摘。「AN2コルト機は侵攻や潜入作戦の際に識別が難しい」とし「10万人の特殊部隊と組み合わせた場合、大きな潜在能力を持つ」と警告した。(共同)
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山岡荘八と言えば「徳川家康」で有名な歴史小説家。大東亜戦争(太平洋戦争)には記者として従軍したぐらいだから、相当なお年だとは思っていたが、今回調べたら1907年、日露戦争直後ののお生まれ。御存命ならば御歳103歳となるはずだが、残念ながら1978年に鬼籍に入られている。
その代表作「徳川家康」は大部である事でも有名で、文庫本で26冊にもなる。そうおいそれとは手が出ず、私が通しで読んだ事があるのは、「明治天皇」と「小説太平洋戦争」ぐらいだ。
閑話休題(それはさておき)
報じられているのは北朝鮮の「ステルス機」。ステルス機といえば最先端技術であり、特に航空機へのステルス性付与では今のところアメリカがダントツの技術力を誇り、ロシアがこれを必死こいて追いつこうとして、中国も多分あとを追っているが、欧州は半ば諦めたように見える(*1)程の高い技術と言うイメージだが、北朝鮮の「ステルス機」は一寸出来が違う。
> 「AN2コルト機」は「ほとんどが布と木でできているためレーダーが映し出さない」という。
と報じられている。
つまり布や木と言う電波を透過する材料で出来た機体だから、その材料故に空力加熱が問題になる超音速なんて高速は出せないが、ステルス性を持つのだと言う。
と報じられている。
つまり布や木と言う電波を透過する材料で出来た機体だから、その材料故に空力加熱が問題になる超音速なんて高速は出せないが、ステルス性を持つのだと言う。
アントノフAn-2(Антонова Ан-2)自体は初飛行が1947年と言うから「辛うじて第2次大戦機ではない(*2)」複葉単発レシプロ機。低速で飛べると言う以外大した特徴もない機体だが、北朝鮮では特殊部隊の隠密降下用に相当数保有して居り、プロペラを木製に変えるなどの工夫も凝らしていると言う。
その甲斐あってか、
> グレグソン米国防次官補(アジア・太平洋安全保障問題担当)は
> 16日の上院軍事委員会に提出した書面証言で、
> 北朝鮮のプロペラ機がレーダーに感知されない「ステルス機能」を持つと明かした。
そうであるから、「北朝鮮のステルス機」、あながち嘘とは断じ難い。が、法螺とは言わぬまでも、大風呂敷と言う可能性はまだ残している。
> グレグソン米国防次官補(アジア・太平洋安全保障問題担当)は
> 16日の上院軍事委員会に提出した書面証言で、
> 北朝鮮のプロペラ機がレーダーに感知されない「ステルス機能」を持つと明かした。
そうであるから、「北朝鮮のステルス機」、あながち嘘とは断じ難い。が、法螺とは言わぬまでも、大風呂敷と言う可能性はまだ残している。
と言うのも「布と木で機体が出来ていればステルス機たり得る。」のならば、第1次大戦機の大半と、第2次大戦機でも複葉羽布張りの練習機など(*3)は、ステルス機たり得る事になるからだ。
実際そうなる可能性があるとは、山岡荘八「小説太平洋戦争」に於いて、複葉羽布張りの93式高等練習機「赤とんぼ」で編成された特攻隊を訓練する教官殿が示唆しているところである。そうであればこそ、私はこの「北朝鮮の布と木で出来たステルス機」報道に、山岡荘八を、「小説太平洋戦争」を、思い出したのであるが・・・日本人ならば涙なくしては語れない赤とんぼ特攻隊が、ステルス能力を発揮したなんて話は、残念ながら寡聞にして知らない。
93式高等練習機「赤とんぼ」の機体構造を考えれば、相応の体積も面積も占める発動機や、操縦索はじめとする操縦系統、それに機銃や照準機や脚などの強度が必要な部分は金属で出来ていたから、「木や布ならレーダーには映らない。」とは言え「赤とんぼのステルス性」は限定的とならざるを得ない。実際、「小説太平洋戦争」における教官殿も、「布と木で出来た赤とんぼのステルス性」に一縷の望みを託しつつ、発動機はレーダーに映ると認めている。
勿論93式高等練習機「赤とんぼ」は第2次大戦機であり、第2次大戦でも最先端の技術を投じた機体ではない。ステルス化の為に現在の技術を投じるならば、発動機はアルミ合金からセラミックに変え、操縦索や脚はは複合材にし、機銃と照準機は廃止するなどして、「赤とんぼ以上のステルス性」を追求する事は可能だろう。
問題は、幾ら21世紀の現代とは言え、北朝鮮が何処までそんな先端技術をアントノフAn-2機に投じうるかと言うことだ。どう考えてもセラミックエンジンや複合材強度部品が可能とは思えない。
北朝鮮のAn-2がその「ステルス性」を発揮するとしたら、それは「木と布で出来ている」と言う機体材料の「ステルス性」によるよりも、低速飛行と朝鮮半島の峻険な地形を利用した「匍匐飛行」の故ではないのか。
我が国の赤とんぼ特攻隊の攻撃目標が、主として洋上航行中の米空母機動部隊と言う、見通しもよければ対空火力も強烈な目標であったことを考えると、益々そう思える。
> 「AN2コルト機は侵攻や潜入作戦の際に識別が難しい」とし
> 「10万人の特殊部隊と組み合わせた場合、大きな潜在能力を持つ」
> と警告した。
と言うその警告が、正しい物だとしても、だ。
93式高等練習機「赤とんぼ」の機体構造を考えれば、相応の体積も面積も占める発動機や、操縦索はじめとする操縦系統、それに機銃や照準機や脚などの強度が必要な部分は金属で出来ていたから、「木や布ならレーダーには映らない。」とは言え「赤とんぼのステルス性」は限定的とならざるを得ない。実際、「小説太平洋戦争」における教官殿も、「布と木で出来た赤とんぼのステルス性」に一縷の望みを託しつつ、発動機はレーダーに映ると認めている。
勿論93式高等練習機「赤とんぼ」は第2次大戦機であり、第2次大戦でも最先端の技術を投じた機体ではない。ステルス化の為に現在の技術を投じるならば、発動機はアルミ合金からセラミックに変え、操縦索や脚はは複合材にし、機銃と照準機は廃止するなどして、「赤とんぼ以上のステルス性」を追求する事は可能だろう。
問題は、幾ら21世紀の現代とは言え、北朝鮮が何処までそんな先端技術をアントノフAn-2機に投じうるかと言うことだ。どう考えてもセラミックエンジンや複合材強度部品が可能とは思えない。
北朝鮮のAn-2がその「ステルス性」を発揮するとしたら、それは「木と布で出来ている」と言う機体材料の「ステルス性」によるよりも、低速飛行と朝鮮半島の峻険な地形を利用した「匍匐飛行」の故ではないのか。
我が国の赤とんぼ特攻隊の攻撃目標が、主として洋上航行中の米空母機動部隊と言う、見通しもよければ対空火力も強烈な目標であったことを考えると、益々そう思える。
> 「AN2コルト機は侵攻や潜入作戦の際に識別が難しい」とし
> 「10万人の特殊部隊と組み合わせた場合、大きな潜在能力を持つ」
> と警告した。
と言うその警告が、正しい物だとしても、だ。
<注釈>
(*1) わが国はと言うと・・・とりあえず実験機は作ったぞ、って処か。
(*2) 「悲運の名機」だの「間に合わなかった傑作機」とかは、言われないだろうな。
(*3) まあ、第2次大戦初期とは言え複葉羽布張りの雷撃機や戦闘機主力としていた英海軍なんて例もある訳だが。