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米中対立の海―緊張を高めないためには http://www.asahi.com/paper/editorial20100819.html?ref=any#Edit2
【正論】中国軍事専門家・平松茂雄 戦うことも厭わない中国の本質 http://sankei.jp.msn.com/world/china/100825/chn1008250248001-n1.htm
「新's(あらたにす)」と言うサイトがある。可也メジャーなサイトなんで、利用されている方も多かろう。朝日、読売、日経の大手新聞3社が共同で立ち上げたサイトで、毎日の各紙のトップニュースや社説を、横並びに比較できるようになっている。
くらべる社説 http://allatanys.jp/A003/
先行記事にしたNIE(新聞を利用した教育)活動の言うところの「新聞を読み比べる」には持って来いのサイトである。が、これまた先行記事にした通り(*1)、当該大手新聞3社の論調は大差ないものであることが多いから、この「新's(あらたにす)」を見ているだけでは到底「異論・異説に触れられる。」とは言い得ない。
新聞は教材足りうるか?-NIE(新聞による教育)活動に対する疑義- http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/33457469.html
しつこく先行記事にした通り、大手新聞社の他に、産経あたりを「読み比べる」事が推奨される。
その格好な事例が今回取り上げた朝日新聞8/19社説と産経新聞8/25正論である。どちらも中国の著しい東支邦海・南支邦海進出(*2)とこれに伴う米中対立を取り上げている。
現状認識は、朝日と産経の2紙とは思えないぐらいに符合している。(以下にA#>として朝日の、S#>として産経の抜粋を示す。)
A1> 中国の強い意欲に裏打ちされた一連の行動に、
A2> 周辺国が驚かされ続けている
A3> 南シナ海については、中国はこのところ、
A4> 台湾やチベットと同様に「核心的利益」と呼ぶようになり、
A5> 漁船保護のためとして頻繁に海軍艦艇を派遣している。
A4> 台湾やチベットと同様に「核心的利益」と呼ぶようになり、
A5> 漁船保護のためとして頻繁に海軍艦艇を派遣している。
A6> 南シナ海の諸島をめぐっては、
A7> 中国は東南アジア諸国などと領有権を争い、ただでさえ緊張している。
A7> 中国は東南アジア諸国などと領有権を争い、ただでさえ緊張している。
A8> 中国を信用しようにも、軍事力増大は不透明なやり方で進められている。
S1> こうした島嶼(とうしょ)の基地整備とともに
S2> 中国海軍が南シナ海に進出して活発に活動している。
S2> 中国海軍が南シナ海に進出して活発に活動している。
S3> 今年3月、中国を訪問した米国の国防関係の要人らに、
S4> 中国政府の要人が、
S5> 南シナ海は中国の領土保全の「核心的利益」と表明した
S4> 中国政府の要人が、
S5> 南シナ海は中国の領土保全の「核心的利益」と表明した
S6> 中国のいう「核心的利益」とは南シナ海にとどまることはない。
S7> 放置しておけば、それほど遠くない将来に、東シナ海、黄海、
S8> さらには西太平洋にまで拡大していく可能性が強い。
S7> 放置しておけば、それほど遠くない将来に、東シナ海、黄海、
S8> さらには西太平洋にまで拡大していく可能性が強い。
産経の方が歴史的経緯を踏まえ、将来にわたる懸念を表明しているのに対し、朝日の方が中国の「言い分」に触れ、現状の緊張した国際関係のみにフォーカスしている処が相違ではあるが、現状の東シナ海・南支邦海をめぐって米中が対立し、これに日本とて無関心ではいられないという点で現状認識は一致している。
が、それに対する対策となると、全く好対照である。
A9> アジアの海を平和と繁栄の海にするため、
A10> 米国だけでなくASEANとも協調しながら、
A11> 中国と緊張緩和の道を探るべきである。
S9> 前首相がご執心の「友好の海」とか「東アジア共同体」とか、
S10> 暢気なことを言っていられない厳しい現実を冷静にみつめて
S11> 適切に対応する必要がある。
S12> その時に動いても遅いのだ。
これぞ、「新聞を読み比べる」効果であり、御利益であろう。
産経S10>に言わせれば、A9>~A11>の朝日の(*3)日本の取るべき道は「暢気なこと」であり、そんな事は「言ってられない厳しい現実を冷静に見つめ」ろ、と主張している。つまり朝日の社説は寝言だと断じ、S11>で「適切に対応」を求めている。
我が国には「平和憲法」もあれば、集団的自衛権は「あるけど使えない」上に、今の政府が民主党で、今の自衛隊三軍最高指揮官が菅首相だ(*4)等の様々な制約はあるが、日米合同演習を急遽実施する(*5)などの、「軍事的アクション」を視野に入れての産経社説であろう。
言うもさらなりだろうが、私は朝日の「寝言」社説なんか支持しない。産経の社説を支持する。
寝言は、寝て言え。
起きたまま寝言を言う奴は、狂人だ。
が、それに対する対策となると、全く好対照である。
A9> アジアの海を平和と繁栄の海にするため、
A10> 米国だけでなくASEANとも協調しながら、
A11> 中国と緊張緩和の道を探るべきである。
S9> 前首相がご執心の「友好の海」とか「東アジア共同体」とか、
S10> 暢気なことを言っていられない厳しい現実を冷静にみつめて
S11> 適切に対応する必要がある。
S12> その時に動いても遅いのだ。
これぞ、「新聞を読み比べる」効果であり、御利益であろう。
産経S10>に言わせれば、A9>~A11>の朝日の(*3)日本の取るべき道は「暢気なこと」であり、そんな事は「言ってられない厳しい現実を冷静に見つめ」ろ、と主張している。つまり朝日の社説は寝言だと断じ、S11>で「適切に対応」を求めている。
我が国には「平和憲法」もあれば、集団的自衛権は「あるけど使えない」上に、今の政府が民主党で、今の自衛隊三軍最高指揮官が菅首相だ(*4)等の様々な制約はあるが、日米合同演習を急遽実施する(*5)などの、「軍事的アクション」を視野に入れての産経社説であろう。
言うもさらなりだろうが、私は朝日の「寝言」社説なんか支持しない。産経の社説を支持する。
寝言は、寝て言え。
起きたまま寝言を言う奴は、狂人だ。
<注釈>
(*1) と言い切るには、日経は三大紙の一つではないのだが。だが、まあ、論調は三大紙と大差ないから、論旨は変わらない。
(*2) これは立派に「侵略」と表記すべきではないのかね。それとも「解放」だの「懐抱」だのと書かれないだけ、マシなのかね。
(*3) 文字通り取って付けたような。本当に「取って付けた」のかも知れない。
(*4) 後の方ほど厳しい制約に思えるが、気のせいだろうか。
(*5) これなら憲法と集団的自衛権は一応クリアできる。やっぱり後2者が厳しい制約なんだな。