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 タイトルにしたのは、私が散々引用しているジョージ・オーウェルの「近未来小説」1984に登場する、真理省の標語。
 同書については以下のブログ記事にもしているが、社会主義独裁体制の恐怖を描いた一種のSF小説であり、真理省はその恐怖の中心。ゲシュタポとAVOとKGBとモスクワ放送と平壌放送を足し合わせてゲッペルス乗したような情報統制取締機関である。この世界では「双方向テレビ=テレスクリーン」の常時点灯が義務づけられ、双方向の向こう側では真理省ががっちり国民の動きを監視している。 
 
 それはさておき( あまりさておいていないが)
 
 報じられているのは、中国共産党政府が約1年前の新疆暴動の舞台となった新疆ウイグル自治区はウルムチに4万台を越えて設置されたという監視カメラ
 報道では「警察が」となっているが、なーに、警察が「国家権力の犬」であることに壁の東西は問わない・・・と言うよりは、壁の東側の方が酷いぞ。
 無論ベルリンの壁はすでにないのだが、極東では「社会主義」が、人間の皮すらかぶらずに( 「主体思想」って皮は被る事があるな。「市場経済」ってのは、皮じゃなくて尻尾だろう。)大手を振ってまかり通っているのだから、「親方赤旗」である警察もまた自他共に認める「権力の犬」だ。
 従って「警察が」設置した監視カメラと言うことは、中国共産党政府が設置した監視カメラだと思って、まず間違いようがない。
 
> 新疆経済報(Xinjiang Economic Daily)によると、
> 設置されたのは3000台以上の公営バス、バスの停留所200か所、道路沿い4000か所以上、
> 学校270校、大型スーパーなど100以上の商業施設など。

 
 上記で報じられているのは設置場所であるが、3000+200+4000+270+100=7570カ所が示されて居るのみである。無論1カ所に複数台設置するところはあるだろうし、「大型スーパー」なんか設置のし甲斐がありそうだが、平均5個以上というのは俄には首肯しかねる。写真になっているのは街頭の、恐らくは交差点か何かの監視カメラだろうが、それでも4台しか設置されていない。
 これ即ち、相当な監視密度であると想像すべきだろう。
 
 さらには、設置個所で言うと「公営バスに3000台」と「道路沿いに4000台」設置個所の9割以上を占める。これは、交通・物流・人の流れを重点的に監視していることを示している。
 ここからは想像、推測の領域であるが、中国共産党政権が敷いた上記の監視体制は、路上爆弾を恐れたモノなのでは無かろうか。
 アフガニスタンなどでタリバンらが多用する路上爆弾は、新疆ウイグル自治区の様な幹線道路が数少ない地域では有効だ。1年前は暴動という形だったから、中国共産党政府も対応しやすかったが、タリバンと同様に路上爆弾による通商破壊テロをやられると相当な打撃になる。少なくともその懸念・恐怖が上記の通り「監視カメラ4万台、道路沿いに4000カ所」なのでは無かろうか。
 
 無論中国共産党政府が監視しているのは、道路爆弾ばかりではないが。
 
> 学校270校、 

 この監視箇所=学校270校が意味するところは、以下の何れかであろう。
 
(1) 最近中国では学校児童を狙った無差別殺人が多発しているので、これを抑止ないし被害局限する
(2) 極悪非道の分裂主義者どもは学校を狙ったテロを計画しているという情報がある
(3) 学校の先生が生徒達を分裂主義に扇動することを監視する。
 
  こうしきには、(1)か(2)を唱えるだろうが、中国共産党政権の本音は(3)であろう。
  「最後の授業」は中国共産党政権下では許容しない、と言うことだ。
 
" Republic , I like sounds of the word.
 It means people can live free. Talk free.
 Come or Go, Buy or Sell, Be drunken or sober however they chooose " -ALAMO-
 
  ジョン・ウエインの名台詞だが、「中華人民共和国」には通用しないらしい。
 尤も、Talk Freeと言う時点で、完全にアウトだがね。
 (Be sober は however they choose じゃないぞ、って突っ込みは別にして。)