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 鳩山首相が核セキュリティサミットへ出かけ、今度はCop15と違ってオバマ大統領と立ち話以上の事ができそうだと言うので、「3-1段階移設案」とも言うべき「鳩山私案」を説明するのだと息巻いていたのは既報の通りである。(普天間基地移設問題シリーズ  政府案なし、私案と党案のみ。   (146)参照 )
 尤も実際のところは、Cop15のクリントン長官と同様「オバマ大統領と晩餐会で隣の席になる。」というだけで、なおかつその「非公式会談」も10分程度のものであった事が今回記事では報じられている。別の報道では、通訳を入れての10分だそうだから、このことから以下の諸点が判明する。 ①正味の会見時間は半分の約5分であろう。 ②鳩山首相には英語コミュニケーション能力がない。
 
 それは兎も角、この「非公式ながらも第3回日米首脳会談」に於いて鳩山首相は、
 
1> オバマ米大統領にも強く協力を求めた
と称している。
 別の報道ではこの核セキュリティミットにける日米首脳非公式会談について、鳩山首相は次のように「成果」を強調していると言う。( 普天間基地移設先には触れず 鳩山首相、理解が得られたと手応え強調   http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100413-00000540-san-pol )
  
2> 「今努力している最中だ。
3> オバマ大統領にもぜひ協力を願いたい」
4> 「沖縄の負担を軽減することが日米同盟を持続的に発展させるためにも必要だ」
5> と語り、オバマ大統領に理解を求めた。
6> オバマ大統領の発言について「私から申し上げるべきではない。
7> 感触も申し上げられない」と語った。
8> ただ、首相は「5月末までに私どもが移設先をしっかり決めることに対し、
9> 関心を持ってみていただけると思っている」と説明し、
10> オバマ大統領から一定の理解が得られたとの手応えを強調した。
 またぞろ「理解が得られた」である。
 「一定の」と限定的形容詞が付くし、鳩山首相当人の直接の言葉でも無いが・・・鳩山首相級の鳥頭でない限り、昨年のCOP15の際、やはり晩餐会で隣席となった米クリントン長官から得たと称された「理解」を想起するところだろう( 鳩山首相の虚しい嘘http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/31094016.html  参照)。
 即ち、COP15で(多分)熱弁をふるい、「普天間基地決着の延期にクリントン長官の理解を得た。」と豪語した鳩山首相だったが、クリントン長官から「そんな理解はしていない」と激怒されて慌てて前言撤回( と言う事は、先の「豪語」は全くの嘘だったと自白している事に気づいているのかな?この鳥頭野郎は。)「日米安保は大事だと言う点で理解を得た。」等といい直した顛末を。
 
 案の定と言うべきか、上記1>を報じた報道では「普天間基地移設先には触れず」とされる核セキュリティサミット非公式日米首脳会談( 名前が長いな。非公式で正式名称がないのだから仕方ないが。)だが、一方で同会談に於いて、米側の方から勝連沖も徳之島も普天間基地移設先として拒否された、即ち「三段階移設案(旧政府案)」も「3-1段階移設案(鳩山私案)」も既に却下されたとの報道もある。 
米政府が徳之島、勝連沖を拒否 普天間、5月決着は不可能に  http://www.47news.jp/CN/201004/CN2010041401000794.html
 
 今月2日の「政府意思統一」で勝連沖=ホワイトビーチ移設案は断念された筈だから、鳩山首相からオバマ大統領に提示する事はないはずだが( 鳩山首相がその「政府意思統一」をまだ覚えていれば、だが。)、米側の方から拒否回答を切り出すことはありうるだろう。
 また、「訓練の半分の沖縄県外移設」と抱き合わせである以上、米側が拒否するのは、私の感覚では至極当然である。
 が、左様な拒否回答を僅か10分の非公式会談の中で示されながら、これを上記8>~9>「私どもが移設先をしっかり決めることに対し、関心を持ってみていただける」と評してしまうのは、我田引水が過ぎると言うよりは、正気度を疑われよう。
 尤も、本普天間基地移設問題の当初から、少なくとも”Trust Me!”発言をたった1日でひっくり返した時点から、私は鳩山首相の正気を疑っているのだが。( 夫人の方は、確信している。)
 
 
 閑話休題(それはさておき)
 
 核セキュリティサミット非公式日米首脳会談にて、米側が鳩山私案を拒絶したか否かはなお議論の余地があろうが、今回報道にあるように鳩山首相の「普天間基地問題5月末決着」に対する自信がゆるぎないものであると言うのには、議論の余地はないようである。
 
11> 自身が約束した「5月決着」について、
12> 「決着は決着だ。これで行こうという方向がお互いに認められた状況を指す」
13> と述べ、米国と地元・沖縄県の双方が合意した案を発表するとの意向を改めて示した。
14> 「なんとしてもその状況を作りたいと思っている。
15> オバマ米大統領にも強く協力を求めた。」
 
 上記11>~13>は、全く大した自身だとしか言いようがない。これだけの自信を示されては、同じ人が、「Trust Me」とも(*1)「3月中に政府案」とも「紛争地域でも活躍する友愛ボート」とも言っていなければ、うっかり信じてしまいそうな程だ。
 幸いな事に、鳩山首相の輝かしい実績は、そんなウッカリを防いでくれる。
 
 更に極めつけは、上記14>であろう。「なんとしても」と強調しながらも、やる事は「その状況を作りたいと思っている。」でしかない。
 
 「何としてもやる。」ですらない。「状況を作る」のみであり、それも「思っている」だけである。
 
 行動の宣言ではない。願望、或いは妄想の吐露でしかないのである。
 
 願いだけで状況を作り出せるのならば、我が国は大東亜戦争(太平洋戦争)にだって勝てた筈だろう。
 
 大東亜戦争(太平洋戦争)の日本勝利には反発する向きもあるだろうから、それならば核廃絶はどうだ。
 
 私自身は「核なき世界」が理想世界だ何て思わない。それは唯一国の核保有国、例えば北朝鮮のような国によって全世界が支配されてしまいかねない世界だからだ。その世界唯一の核兵器保有国が我が国である世界ならば、ある種の理想世界だとは認めるが。
 
 とは言え、世の多くの人間、少なくとも多くの日本人が「核廃絶」を願っている事は先ず間違いがないだろう。その願いは米ソ冷戦にも、ベルリン封鎖・キューバ危機などの熱戦の危機にも殆ど効果がなかった。「作り出した状況」と言えば、毎年恒例の「祈り」と、オバマ大統領のリップサービス、それに世界第2位の核兵器保有国ロシアの国情に合わせた「核兵器削減」のみである。
 
 或いはまた、「戦争なき世界」でも良い。これが一種の理想状態であることは、私でさえ賛同する。全世界的には「核なき世界」以上の支持を集められそうな「願い」だ。
 が、その「願い」は、それこそ多くの人間の文字通り必死の(*2)「願い」を長い事集めながらも、その実効は寒心に堪えないばかりだ。私の知る限りでは、第三次中東戦争いわゆる六日戦争の戦闘期間を6日間に制限したぐらい。これとても、その「願い」が「国連安全保障理事会」と言う具体的組織=策として結実していたからこその制限だ。
 
 かくも願望と実現の間には乖離があるのが普通であり、それを埋めるのが具体的な策のはずである。
 策がなければ状況なぞ変わらないのが普通。少なくとも変わると期待し、神風が吹くのを待つと言うのは、確実に怠け者、恐らくは愚者の選択だ。
 
 であると言うのに、鳩山首相の言動は上記の通り。「3月末までに政府案」と言う自らの発言を、「法律で決まっていない」と開き直って自ら否定して、そのうえで願望ばかり並べている。それを言うなら民主党の昨年夏衆院選挙マニュフェストからして、願望以上のものは殆ど無いのであるが。「言葉が軽い」なんて評価は、とうの昔に通り越している。
 
 鳩山首相は恐らく、愚者と怠け者の両方だろう。
 愚者にして怠け者だから、改善も向上も、しようがない。
 
 
 別の報道=NHKのラジオニュースでは、「5月末までに政府案をまとめる事で、国民に理解を求める。」とする動きも政府内にはあると報じられている。
 
 これが鳩山首相の動きまたは言動になって具現化するのも、時間の問題だろう。 
 まだその時までも、鳩山由紀夫が首相で居るならば、だが。
 
 私もまたその「理解を求められる国民」の一人である。が当たり前だが、そんな「理解」は絶対にしてやらない。
 そもそもは、先の衆院選でマニュフェスト及び公約としてバラ色の夢を散布したツケである。
 ことに普天間基地問題は、風の種をばら撒いたのであるから、せいぜい嵐を刈り取るがよろしかろう。情状酌量の余地は全くないし、「努力はした/している」なんてのも、一切認められない。
 
 
 と、言う記事を、アップする前に・・・
 
普天間問題「5月末に方向性」 鳩山首相発言が後退   http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100415/plc1004151255006-n1.htm
 上記12>発言中の「お互いに認められた」と言うのが、米側・沖縄県・日本政府と解釈しての上記13>の報道だったのが(*3)、「政府与党間の意味」と言う観測だか説明だか解説だかが出たものと見える。
 全くこの鳩と来たら・・・・
 
 「3月末に政府案で、5月末に決着」と言っていたのが、「3月末と法律で決まっていない。」「数日のズレはたいしたことない」と言い出したかと思ったら、「5月末に政府案」までずらして・・・決着に至ってはUnknown。決着はいつだ?14年後か??
 
 鳩山首相は、無知無能無学無様無定見無方針無理解無関心且つ優柔不断支離滅裂四分五裂表裏比興朝令暮改朝三暮四遅刻常習厚顔無恥の糸コンニャク男で詐欺野郎に格上げだ!(*4)

<注釈>
(*1) 第2回日米首脳会談で日米は①「普天間基地移設問題の早期解決」②「そのための作業部会を開始する。」の2点で合意した。と言う事はくどいようだが、鳩山首相とオバマ大統領がこの2点で合意したはずなのである。
 現状はどうか。
 ①では、現時点に至るも日本側政府案すらまともにはない。
 ②の作業部会は開始だけはしたが、Trust Meをひっくり返され、上記の有様では何の作業も進展しようがない。
 即ち、第2回日米首脳会談の僅か2点の合意事項さえ、全く反古にされているのである。
 それとも何かね、鳩山首相の中で、第2回日米首脳会談の直後に政権交代ならぬ人格交代が起こったとでも、主張する心算かね。
 主張しかねないが。
 あるいは「日米合意は、法律ではない。」と言い出すか。
(*2) そりゃ自分自身の命がかかっている人だってあるのだから。
(*3) 先ず、順当な解釈だと思うのだが・・・鳩は英語じゃなくて日本語が出来ないんじゃないかぁ?
(*4) 「罵詈雑言辞典」って言うギャグが、神林長平の「敵は海賊」シリーズにあったな。本当にないかな、その辞典。
 いや、このまま行けば、私が編纂出来てしまいそうだぞ。