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【シーシェパード逮捕】「被害者を逮捕した」とSS代表が非難 http://sankei.jp.msn.com/world/asia/100312/asi1003121235002-n1.htm
2010.3.12 12:35

シー・シェパードのポール・ワトソン代表(共同) 反捕鯨団体「シー・シェパード」メンバーのニュージーランド人の男が日本で逮捕されたことについて、同団体のポール・ワトソン代表は12日、共同通信の電話取材に「被害者である(捕鯨抗議船)アディ・ギル号の船長が、戦争捕虜として日本に連行され逮捕されるとは奇妙なことだ」と語り、日本を非難した。

 現在、同団体の抗議船が拠点とするオーストラリア南部ホバートにいる代表は「(日本の調査捕鯨船団の監視船)第2昭南丸が故意にアディ・ギル号にぶつかって沈めた」と言明。

 逮捕された男について「有罪になろうが収監されようが、犠牲を払う心の準備ができている」「日本では犯罪者でも、オーストラリアやニュージーランドではヒーローだ。支援を結集したい」と話した。

 代表は来週から、クロマグロ保護のため「スティーブ・アーウィン号」で地中海へ向かうとしている。(共同)
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 反日テロリストのシーシェパード(略称SS)の内、高速船アディ・ギル号の「船長」をやっていた男が、自らの船をぶつけて大破させ、アディ・ギル号と第2昭南丸の両船を危険に曝した上に実際負傷者( 幸いにもSS側であったから、自業自得だが。)を出したのみならず、大破した同船を南氷洋に放棄沈没させて海洋汚染したことさえ飽き足らず、第2昭南丸をあろうことか「海賊行為」で告訴すると称して侵入防止の金網まで破って乗り込み、日本側に身柄拘束された経緯は、幾つかの記事にもしたし、ニュースにも報じられている。
(1) 当たり屋もやります―反捕鯨テロ組織シーシェパード、第2昭南丸を「海賊行為」で告訴―  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/31324075.html
(2) 「シー・シェパード」メンバーが捕鯨船に侵入、船長「逮捕」が目的 http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2695404/5329077
(3) 日本船侵入の「シー・シェパード」メンバー、日本で事情聴取へ http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2696149/5329346

 また、世界一周のスピード記録も樹立し、技術的にも文学的にも見るべきところの多い高速船・旧名アースレース号(SS名:アディ・ギル)の魂に敬意を表して、柄にもなく小説なんてものまで書いて、以下の通り当ブログにアップしてしまっている。


Novel "I am a speedboat." http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/31519870.html
   http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/31519889.html
   http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/31519898.html
 
 その「アディ・ギル号元船長」たる反日テロリストが、いよいよ日本に連行され、これから裁かれようと言うところで、SSから出された抗議が、今回報じられているところ。

 そのSSの主張を見て行こうではないか。
 
1> 「第2昭南丸が故意にアディ・ギル号にぶつかって沈めた」

 正式には裁判で争う正に争点であろうが、下記にある動画に見る通り、アディ・ギル号は目の前に来た第2昭南丸に向かって加速している。アディ・ギル号後方に生じている白い泡の帯が、スクリューを回転させてアディ・ギル号が加速している事を示しており、この直後に衝突の衝撃で、アディ・ギル号の乗員がよろめく様も明らかになっている。
 この動画が偽者であると証明するか、これ以上の証拠を出さない限り、第2昭南丸が故意にぶつけたと言う主張は成り立たない。
http://video.mainichi.co.jp/viewvideo.jspx?Movie=48227968/48227968peevee291545.flv
 
2> 「被害者である(捕鯨抗議船)アディ・ギル号の船長が、
3> 戦争捕虜として日本に連行され逮捕されるとは奇妙なことだ」

 上記1>にコメントした通り、加害者はアディ・ギル号でありその船長である。間違っても被害者ではない。仮に彼が負傷していたとしてもだ。
 さらに彼は、第2昭南丸の侵入防止ネットを破って侵入した犯罪者である。
 SSは一連の反捕鯨活動を「鯨戦争」と称しているようであるし、レーザー光線やボウガンから化学兵器、果ては船そのものでの体当たりまで仕掛けているが、我が捕鯨船団側使うのは放水銃ばかりである。
 戦争ならば、捕鯨船団は日本国が後ろ盾だ。銃火器ぐらい持ち込むだろうに、持ち込んではいない。捕鯨船の捕鯨砲一つ自衛のためにすら使わない事態を「戦争」とは言われまい。従って、アディ・ギル号元船長が「戦争捕虜」になどなりようがない。
 百歩どころか一万歩ほど譲って、これがSSと我が捕鯨船団の戦争だと認定したとしよう。SSはその船に捕鯨国であるノルゥエーの国旗を掲げている。戦争捕虜としての扱いを受けるのは、軍服なり腕章なりの明らかな標識を着けた戦闘員のみだ。ノルゥエー国旗を掲げて偽装しているSSに、戦争捕虜となる資格はない。戦時であってもそれは犯罪である。
 犯罪者が連行され、逮捕されるのは当たり前だ。
 
4> 逮捕された男について「日本では犯罪者でも、
5> オーストラリアやニュージーランドではヒーローだ。支援を結集したい」
 
 上記4>ではSSのポール・ワトソン代表、アディ・ギル号元船長が日本からすると犯罪者であるという事だけは認めているようだ。
 だが、如何に身贔屓の為とは言え、「オーストラリアやニュージーランドでヒーロー」と言うのはいただけない。仮に全面的にSSの主張する通りだったとしても、彼は・・・
① 自分の船・アディ・ギル号を第2昭南丸にぶつけられた男。「悲劇の被害者」にはなっても、これは「ヒーロー」の理由にはなるまい。 
② その後曳航されていたアディ・ギル号を、曳航を諦め放棄した男。水産庁が発見するまで、アディ・ギル号は浮いていたのである。これも「放棄せざるを得なかった」ならば「悲劇の主人公」たりうるかもしれないが、やはり「ヒーロー」としての要素はない。
③ 「アディ・ギル号」の人的被害と損害の賠償を求めて、第2昭南丸に侵入し「身柄拘束」された男。「ヒーロー」の要素足りうるのは、この③だけだ。
 だが、その「ヒーロー要素」も、衝突自体がアディ・ギル号側の責任であれば忽ち雲散霧消する。
 
 それとも、「反捕鯨」を掲げるテロリストならば、自動的にヒーローになるのか。オーストラリアやニュージーランドでは。
 いかにも、ありそうな話ではあるが。