【ジュネーブモーターショー10】ゾンダ スーパーカーにイタリア空軍仕様 http://car.jp.msn.com/new/news.aspx/root=au006/article=20279/?genre=1
お国柄、御国自慢と言う奴は軍隊にも出れば、戦争に出る事もある。例えばロシアの歩兵は頑強に守る事で有名であるし、ドイツの戦車兵は第2次大戦の電撃戦以来、機動戦の花形だ。アメリカはベトナムで味噌を付け、対テロ戦で手古摺っているとは言え、合理的な作戦と圧倒的な物量及びそれを支える天文学的な補給補充で「勇名を馳せ」ている。
一説によると理想的な軍隊は、ロシアの兵、日本の下士官、ドイツの士官、アメリカの将軍で構成されている軍隊だとされるのも、それぞれの国の軍隊の特徴及び御国自慢=強さ自慢だろう。
軍隊の強さは自国の自慢になるが、軍隊の弱さは他国から嘲笑され冗句の材料になる(*1)。
その典型的な国が、実はイタリアである。イタリアは第一次第二次の両大戦ともまんまと戦勝国に(*2)なりおおせているのだが、軍隊の弱さには第一次大戦以来定評があり、「撃破するより援護する方が兵力を要する」だの、「イタリア海軍将兵の勇気はその乗艦の大きさに反比例する。一番勇敢なのはフロッグマン部隊で、2番目が魚雷艇隊だ。(*3)」と評され、「ヘタリア」などと揶揄されて、国を擬人化した4コマ漫画のタイトルにまでなっている。
確かに戦史的には「何じゃこりゃ」と言いたくなる状況の多いイタリア軍だが、まんまと二つの大戦とも勝っているのだから、弱卒には弱卒の戦い方が在ると知るべきか、或いは戦略的勝利を以って戦術的敗北を補ったと知るべきか。
一方でドイツ人に「今度は、イタリア抜きでやろうぜ。」と言われたら、「何を?」と聞き返す前に同意してしまいそうなシンパシーを感じるのもまた事実である。
閑話休題(それはさておき)
報じられているのはそのイタリアは空軍の曲技チーム「フィレッチェトリコローリ」の創立50周年を記念したスーパーカー「『ゾンダ』トリコローリ」がジュネーブモーターショーで公開されたと言うもの。フィレッチェトリコローリの機体カラーに合わせた青を基調としたボディにこれまたチームのシンボルであるストライプを入れている。
因みにイタリア空軍は、「やたらに爆撃機が多いが役に立たない」のと「曲技飛行だけは得意」と言うことで第2次大戦では名高く、「フィレッチェトリコローリ」は後者の「良き伝統」を受け継いで居り、曲技飛行チームとしては世界でも屈指とされている。(*4)
ゾンダシリーズの軽量化モデル「チンクエ」をベースとしており、
1> カーボンチタニウム製モノコックを採用。
2> サスペンションにもマグネシウムやチタニウムなどの軽量素材が奢られた。
と言うから、なるほど材料は軽そうだ。但し、マグネシウム合金は気をつけないといけない、マグネシウムは軽量だが、燃える。花火の材料になる金属だ。
一説によると理想的な軍隊は、ロシアの兵、日本の下士官、ドイツの士官、アメリカの将軍で構成されている軍隊だとされるのも、それぞれの国の軍隊の特徴及び御国自慢=強さ自慢だろう。
軍隊の強さは自国の自慢になるが、軍隊の弱さは他国から嘲笑され冗句の材料になる(*1)。
その典型的な国が、実はイタリアである。イタリアは第一次第二次の両大戦ともまんまと戦勝国に(*2)なりおおせているのだが、軍隊の弱さには第一次大戦以来定評があり、「撃破するより援護する方が兵力を要する」だの、「イタリア海軍将兵の勇気はその乗艦の大きさに反比例する。一番勇敢なのはフロッグマン部隊で、2番目が魚雷艇隊だ。(*3)」と評され、「ヘタリア」などと揶揄されて、国を擬人化した4コマ漫画のタイトルにまでなっている。
確かに戦史的には「何じゃこりゃ」と言いたくなる状況の多いイタリア軍だが、まんまと二つの大戦とも勝っているのだから、弱卒には弱卒の戦い方が在ると知るべきか、或いは戦略的勝利を以って戦術的敗北を補ったと知るべきか。
一方でドイツ人に「今度は、イタリア抜きでやろうぜ。」と言われたら、「何を?」と聞き返す前に同意してしまいそうなシンパシーを感じるのもまた事実である。
閑話休題(それはさておき)
報じられているのはそのイタリアは空軍の曲技チーム「フィレッチェトリコローリ」の創立50周年を記念したスーパーカー「『ゾンダ』トリコローリ」がジュネーブモーターショーで公開されたと言うもの。フィレッチェトリコローリの機体カラーに合わせた青を基調としたボディにこれまたチームのシンボルであるストライプを入れている。
因みにイタリア空軍は、「やたらに爆撃機が多いが役に立たない」のと「曲技飛行だけは得意」と言うことで第2次大戦では名高く、「フィレッチェトリコローリ」は後者の「良き伝統」を受け継いで居り、曲技飛行チームとしては世界でも屈指とされている。(*4)
ゾンダシリーズの軽量化モデル「チンクエ」をベースとしており、
1> カーボンチタニウム製モノコックを採用。
2> サスペンションにもマグネシウムやチタニウムなどの軽量素材が奢られた。
と言うから、なるほど材料は軽そうだ。但し、マグネシウム合金は気をつけないといけない、マグネシウムは軽量だが、燃える。花火の材料になる金属だ。
3> エンジンは、メルセデスベンツAMG製の7.3リットルV型12気筒。
4> 最大出力678ps、最大トルク79.5kgm
とも報じられているから、馬鹿でかい排気量で日本車にかかっているリミッター(280HP)の倍以上の馬力を叩きだす出すそうである。
5> トランスミッションはパドルシフト付きの6速シーケンシャル。
6> 軽い1210kgの車体との組み合わせで、0-100km/h加速3.4秒、最高速350km/h
とも報じられているから、加速度は兎も角この最高速度は、日本の公道じゃ発揮する場所に困る(言い換えると「無駄な」)高パフォーマンスだ。
4> 最大出力678ps、最大トルク79.5kgm
とも報じられているから、馬鹿でかい排気量で日本車にかかっているリミッター(280HP)の倍以上の馬力を叩きだす出すそうである。
5> トランスミッションはパドルシフト付きの6速シーケンシャル。
6> 軽い1210kgの車体との組み合わせで、0-100km/h加速3.4秒、最高速350km/h
とも報じられているから、加速度は兎も角この最高速度は、日本の公道じゃ発揮する場所に困る(言い換えると「無駄な」)高パフォーマンスだ。
7> 小型のフィンが特徴の専用エンジンカバーも装着。
8> ヘッドライトの下には、戦闘機の尾翼にヒントを得て、赤いLEDライトが追加
9> 専用レザー内装は、ブルーとホワイトでまとめられた。
と在るから、フィレッチェトリコローリ仕様だけあって航空機、なかんずく曲芸機のイメージを踏襲しようとしており、写真で見る限りある程度それに成功しているようだ。
作られたのはたった一台であるし、「価格は公表されていないが、130万ユーロ(約1億5800万円)程度が見込まれている。」と言う価格と言い、市場に出して売りまくって儲けようというシロモノではなく、モーターショー向けの話題づくり、宣伝なのだろう。
イタリア人らしく凝ったデザインはなかなか格好良いし、スペックを見る限り速度加速度は相当な高性能だ。
ただ、曲技飛行チームとは言え「イタリア空軍仕様」と言うだけで、いきなり「弱そう」に見えてくるのは、私だけだろうか。
そりゃスーパーカーはAFVではないから、競争はしても戦う必要は無いのだけれど。
8> ヘッドライトの下には、戦闘機の尾翼にヒントを得て、赤いLEDライトが追加
9> 専用レザー内装は、ブルーとホワイトでまとめられた。
と在るから、フィレッチェトリコローリ仕様だけあって航空機、なかんずく曲芸機のイメージを踏襲しようとしており、写真で見る限りある程度それに成功しているようだ。
作られたのはたった一台であるし、「価格は公表されていないが、130万ユーロ(約1億5800万円)程度が見込まれている。」と言う価格と言い、市場に出して売りまくって儲けようというシロモノではなく、モーターショー向けの話題づくり、宣伝なのだろう。
イタリア人らしく凝ったデザインはなかなか格好良いし、スペックを見る限り速度加速度は相当な高性能だ。
ただ、曲技飛行チームとは言え「イタリア空軍仕様」と言うだけで、いきなり「弱そう」に見えてくるのは、私だけだろうか。
そりゃスーパーカーはAFVではないから、競争はしても戦う必要は無いのだけれど。
<注釈>
(*1) 戦闘機を錆びさせてベンベンとしている軍隊なんて、嘲笑と軽蔑の的であり、抑止力の「よ」の字にもならない。
(*2) 特に第2次大戦では、一度は枢軸国側で参戦しながら最後は連合国側になったのだから、本当に「まんまと」。
(*3) 戦艦なんか港に居座るしか能がなくて、魚雷1発で大破着底してしまっている。艦隊現存主義からすると、港の奥でも何でもそこに「在る」ことに意義があるのだが。
(*4)ライバルは英レッドアローズ、米空軍サンダーバーズ、米海軍ブルーエンジェルス、それに我らがブルーインパルスぐらいだろう。
(*1) 戦闘機を錆びさせてベンベンとしている軍隊なんて、嘲笑と軽蔑の的であり、抑止力の「よ」の字にもならない。
(*2) 特に第2次大戦では、一度は枢軸国側で参戦しながら最後は連合国側になったのだから、本当に「まんまと」。
(*3) 戦艦なんか港に居座るしか能がなくて、魚雷1発で大破着底してしまっている。艦隊現存主義からすると、港の奥でも何でもそこに「在る」ことに意義があるのだが。
(*4)ライバルは英レッドアローズ、米空軍サンダーバーズ、米海軍ブルーエンジェルス、それに我らがブルーインパルスぐらいだろう。