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鳩山首相の精神状態を疑う http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/30632844.html
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(1) 泰山鳴動鼠一匹 http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/30831957.html#30851028
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(8) 「話せば判る」は話による http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/31082722.html
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鳩山首相の虚しい嘘http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/31094016.html
(9) 普天間基地移設問題2009最終便(多分)http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091230/plc0912302209019-n1.htm
http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/31170215.html
(10) 普天間基地移設問題2009今度こその最終便 http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/31195036.html
(11) 普天間基地移設問題2010第一弾 http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/31277015.html


3. 都合の良い「選択的忘却」-普天間基地移転問題に関するその後の経緯-

 「忘却」と言うのは人間の脳の防衛機能の一つでもあるそうだ。余りに酷い事、恐ろしい事を体験すると、人間の脳はその恐ろしい・酷い体験を思い出すことを拒否し、心理的防衛を実施するのだと言う。しばしば「思い出は美化される。」とされるのはその延長上で、全ての酷い事・恐ろしい事・嫌な事をそぎ落とされた記憶=思い出は「美しいもの」にならざるを得ない。
 忘却が人間の脳の防衛機能ならば、誰でも忘却する事はありうる。此処までは先ず、衆目の一致するところだろう。
 だが、幼子ならばいざ知らず、長じてあるいは成人になると、過去の事績を「忘れた」では済まさされなくなる。贈賄収賄行為を「忘れた」としても贈賄収賄罪は成立するから、そうそう都合良く「忘れた」等と主張したところで、通用するものではない。「記憶に御座いません。」を連発したところで、物証があがれば有罪になる。まあ、さらに長じて「老人」の域に達すれば、ある程度認められるだろうが。
 
 普天間基地移設問題に限らないが、鳩山首相の忘却振りもなかなか大したものである。有名なところでは政治献金を巡る疑惑で「秘書の疑惑は議員の疑惑」と大見得切っていた頃の映像と最近の全く意味の通じない言い訳との動画をつないだ「鳩山vs鳩山」があるが、そんな昔の事を引っ張り出さなくても、普天間基地の移設について現行日米合意を前提とするか否かを日米首脳会談の翌日にひっくり返した事や、自衛艦に何やら民間人と外国人を乗せて被災地や紛争地域に派遣すると言う「友愛ボート」が翌日には紛争地域に行かなくなったことを想起すれば十分だ。
 その忘却振りは先述の普天間基地移設問題を巡る経緯にも記してあるが、此処ではそれとは別の件を取り上げよう。
 
 平成22年01月13日(水)に防衛省で開かれた自衛隊高級幹部会同に於いて、鳩山首相は次のように訓示したと報道されている。鳩山首相としては珍しく、最高指揮官としての仕事をしたわけだ。(「日米同盟深化が肝要」 首相が自衛隊幹部会同で訓示 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100113/plc1001131243012-n1.htm)
 
1> 「この国を守るために日米同盟、日米安保が存在することは感謝すべきことだ」
2> 「日米同盟をさらに深化させていくことが肝要だ。
3>  そのためのたいへん重要な一年になる」
 さらに、次の様にも述べたと伝えられる。
4>  海上自衛隊のインド洋での補給活動について「旧政権とは政策的な考え方の違いがあるので、帰ってきていただく」

 さて、「言うもさらなり」と言うところなのだが・・・・
 
 鳩山首相は以前から3>「日米同盟をさらに深化」と言っている。民主党のマニュフェストに「対等で緊密な日米関係」と書かれている事とも合い通じる部分はあるから、鳥頭の鳩山首相もこのフレーズだけは覚えているものと見える。
 だが、どうやら覚えているのはフレーズだけ、あるいは腑フレーズを発音できるだけで意味がわからないのか、その行動・言動は「日米同盟の深化」の対極と言っても過言ではない。なるほど、訪米して、来日してもらって、日米首脳会談は2回も実施した。実施した結果、どうなった?

 第3回目の日米首脳会談は当面開けなくなった。
 時間の無駄であるから、日米両首脳が会談する必要は認められなくなった。
 
 日米の首脳が揃い踏みして合意した事項を、その翌日にひっくり返されるようでは、それも当然だろう。ついでに言えばその合意事項は今でもひっくり返ったまんまだ。
 
 ひっくり返したのは誰か?日米の首脳会談の合意事項である。ひっくり返せるのは日米の首脳ぐらいだろう。小沢一郎でも直接にはひっくり返せない。(間接的には出来そうだが。何しろ首相を通じて宮内庁に圧力をかけ、天皇陛下を動かしたのだから。)
 ひっくり返したのは他の誰でもない、鳩山首相自身だ。
 
 即ち今現在、日米同盟日米安保を危機に陥れている、少なくとも大いに「深化」から遠ざけているのは、正真正銘掛け値なし、縦から見ても横から見ても鳩山由紀夫その人以外、どこにもその責任を持って行き様が無い。
 それとも何か、鳩山首相はこれも「お母ちゃん」のせいにでもするのか?
 
 その鳩山首相が 上記2>「日米同盟の深化」を謳い 上記3>この一年の重大性を訴えて、説得力があろうか。
 イヤ、今までの言動を大いに反省し、新年に当たって心新たに決意を固めると言うのなら、ひょっとすると説得される人の良い自衛官幹部も在ったかも知れない。
 
 だが、上記1>では、鳩山首相が「少なくとも深化から大いに遠ざけた」日米同盟・日米安保に感謝しろと自衛官幹部に鳩山首相自身が要請している。
 
 逆ではないのか?
 度重なる失策と失言で危地に陥れた日米同盟・日米安保を、辛うじて破滅させずにもたせているのは、日米同盟・日米安保として実績を積んできた先人達や防衛を含め第一線=現場を預かる人たちであり、鳩山首相が眼前にしたはずの自衛官高級幹部はその筆頭ではないか。
 
 「日米安保・日米同盟が(鳩山首相の失策に関わらず)未だあるのは、自衛官諸君のおかげである。
 ありがとう。」と、鳩山首相が感謝して然るべきではないか。
 
 少なくともその「感謝すべき日米同盟・日米安保」を危地に陥れたことに謝罪ないし言及すべきではないのか。
 
 無責任にして無能にして恥知らず。
 そんな最高指揮官を眼前にした、自衛官高級幹部たちの心中は、察するに余りある。