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シー・シェパードが抗議船を海に放棄 殺傷力ある矢発見 水産庁 C:\Documents and Settings\M130571\My Documents\crm1001081843017-n1.htm
2010.1.8 18:42

シーシェパードの「アディ・ギル号」が調査船「第二昭南丸」と衝突=(財)日本鯨類研究所提供 環境保護を標榜(ひょうぼう)する米団体「シー・シェパード」(SS)の抗議船「アディ・ギル号」と日本の捕鯨調査船団の監視船「第2昭南丸」が南極海で衝突した問題で、水産庁は8日、ア号が現場海域でSS側に放棄され、漂流していると発表した。現場にはア号から流出した油らしきものが確認されているほか、ボーガンの矢なども漂流しており水産庁が回収した。

 水産庁によると、日本の調査船団は同日午前3時(日本時間)ごろ、6日に発生した昭南丸との衝突によって航行不能となっていたア号が、南極海に放棄され漂流しているのを発見した。ア号は衝突後、SSの抗議船ボブ・バーカー号によって南極大陸に向けて曳航(えいこう)されていたが、牽引(けんいん)していたロープが切れたという。ロープは意図的に切断されたかどうかは不明。

 ボ号は現場海域にしばらく滞在していたが、その後、ア号を残したまま現場海域を離れた。昭南丸が漂流しているア号周辺に接近すると、ボーガンの矢4本や破損した船体の部品、救命胴衣などの漂流物を発見、回収した。ボーガンの矢は先端が鋭利な形状をしており、殺傷能力があるものだった。

 衝突は6日午後0時半(同)ごろに発生、ア号が昭南丸に異常接近し昭南丸の前方を右側から左側へ横切ろうとした際に急に減速するなどしたため、昭南丸は避けきれずに衝突した。

 水産庁の担当者は矢について、「所持していた目的は不明だが、南極海で(調査捕鯨に反対する)抗議活動を行うにあたっては全く必要のないものだ」と非難している。
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 報じられているのは鯨類偏愛テロ組織シー・シェパードの高速テロ船・アディ・ギル号のその後。アディ・ギル号は先頃我が捕鯨船団の第2昭南丸に「勇猛果敢にも」体当たりを敢行し、その高速性と軽量化を図った設計(多分)の霊験あらたか(*1)に、FRP製船体を大破させてて航行不能に陥っていた。AFP通信はシー・シェパードの主張に則り「沈没」と報じ、我がブログも「沈没」とタイトルにしてしまったが、産経Webの「大破して航行不能」と言う報道が正しかったらしい。
 
 その後、シーシェパード側は(沈没した筈のアディ・ギル号を曳航して南極大陸に向かっていたが、曳航中に「浸水して沈没した」と発表した。
シーシェパードの抗議船、曳航中に南極海で沈没 http://sankei.jp.msn.com/world/asia/100108/asi1001081128003-n1.htm  
 
 所が、二度にわたって沈没したはずのアディ・ギル号。上記報道によると燃料を流出させながら漂流しており、船体の一部、ボウガンの矢4本を回収したと水産庁が発表したと言う。「007は二度死ぬ」そうだが、「アディ・ギル号は3度死ぬ」らしい。同船命名の由来となった実業家・アディ・ギル氏としては縁起のよい事だろう。
 
 アディ・ギル号に乗り組んでいたシー・シェパードがボウガンの矢で一体何をするつもりだったかは想像の域を出ないが、「船上でスポーツするため。」とは一寸信じられない。まあ「ボウガンの矢」なんてのは小さなものだから、水産庁が嘘をついていてもそう簡単にはわからないだろう。

 だが、アディ・ギル号は違う。最高時速93kmを誇った三胴船は、船舶としては小型とは言え、一寸隠しようが無い。だから「シーシェパードがアディ・ギル号の曳航を諦めて放棄し、同船は漂流している。」と言うのは、相応に信用できそうだ。
 
 即ち、鳴り物入りで喧伝された高速船「アディ・ギル」号は、シーシェパードに、捨てられたのだ。

 資金潤沢な「自称環境保護団体実質鯨類偏愛団体」シーシェパードには、「勿体無い Mottainai」などと言う言葉は無いらしい。体当たりさせられた上に大破し航行不能に陥った挙句に放棄された「アディ・ギル」号こそ哀れである。(*2)
 それと同時に、FRP製の船体は錆も腐りもしないから長く洋上を漂うことになるし、放置すれば燃料漏れも酷くなるであろうから、「アディ・ギル号」の洋上投棄は、一種の環境汚染であるといえる。捕鯨活動妨害を優先するシーシェパードは、アディ・ギル号洋上投棄による環境汚染を容認したことになる。

 他の海ならいざ知らず、鯨の生息する南氷洋で、燃料流出するアディ・ギル号を放棄したのだ。
 
 さて、このことからいくつかのことが言えそうだ。
 
 一つにはシーシェパードは決して環境保護団体ではないということ。
 いくら資金潤沢だからとて、最新鋭の高速船を海洋投棄し、燃料流出させるに任せる団体を、「環境保護」団体とは言えまい。
 
 二つには、シーシェパードは鯨類偏愛団体ですらない可能性が示唆されたこと。
 鯨の生息する南氷洋に、燃料垂れ流して知らん顔なんて団体が鯨類を「愛して」など居る筈がない。
 
 では狂犬シーシェパードとは何者であるか?
 
 本質的なところは「反捕鯨団体」と言うことらしい。
 
 シーシェパードは、環境保護のために捕鯨に反対するのではない。
 シーシェパードは、鯨類を保護するために捕鯨に反対するのですらない。
 シーシェパードは、捕鯨を、捕鯨国を憎むが故に捕鯨に反対するのである。
 
 以降当ブログでは、「反捕鯨テロ組織シーシェパード」と呼称する事にしよう。
 
 いみじくも今回の「衝突事故」でシーシェパードは「真の捕鯨戦争に突入した。」と宣言した。
 
 然り、戦争である。最早、交渉も説得も、する余地は無い。


<注釈>
(*1) FRPは比強度(質量あたりの強度)に優れ、軽量化に向くので高速船には良い材料だが、衝撃に弱く、層間剥離などで壊れるときは盛大に壊れる。金属と違って溶接も板金も効かないから、修理も大変だ。
(*2) かなうものなら曳航・修理の上、我が捕鯨船団の一翼に加えたいぐらいだ。