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 報じられているのは先頃開業した「最高速度350キロ」を誇る中国高速鉄道での事件。何でも、トイレで乗客が吸った煙草の煙で火災報知器が作動して、列車の運行を一時止めたという。
 何だって車内のトイレに火災報知器がついているのかというと、報道に曰く。

> 同高速鉄道を運行している広州鉄路集団公司(Guangzhou Railway Group Corporation)の広報は
> 「広州-武漢高速鉄道の車内で喫煙は厳重に禁じられている。
> たばこをつければ警報装置が反応するだけでなく、
> 機器や装置に実際に支障が生じかねない」と語った。
 
 俄には信じがたい話だが、この記事からいくつかのことが判る。

 第1に、中国が誇るこの高速鉄道は「車内で喫煙が厳重に禁じられている」と言うこと。運行している広州鉄路集団公司の広報が語っているのだから、これは一寸間違えようがない。つまり「御煙草はデッキで」ではなく、「厳重に禁じられている」のである。
 が、中国人がそんな規則を守るとはとても思えない。

 第2にその広州鉄路集団公司の広報が語るところでは、喫煙を禁じるのは「機器や装置に実際に支障が生じかねない」そうである。今回は火災警報機が鳴ったからまだ良かったが、列車走行中に喫煙されたら、事故に繋がりかねない、とこの広報は語っていることになる。
 これまた俄には信じがたい。「厳重に禁じる」ための「脅し」である可能性はありそうだが、もし事実ならば、この「最高時速350キロ」を誇る高速鉄道は、酷く耐環境性が低いと言うことになる。車内の喫煙で機器に支障が生じるほどに。

 第3は、第1と第2から推定できることだが、「車内での喫煙が厳重に禁じられている」この中国高速鉄道が「車内の喫煙で実際に支障が生じかねない」シロモノであり、かつ乗客の大半が中国人であるならば、その高速鉄道は、とてもまともに動きそうにないことである。
 今回のように「隠れて」喫煙して火災報知器に引っかかり列車を止めるか、火災報知器を切る或いは火災報知器の無いところで喫煙して実際に支障を引き起こすかする事例が相当程度発生すると推定できる。
 
 私ならば恐ろしくて、とてもこの高速鉄道には乗れないが、如何なものであろうか。