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普天間基地移転を巡る現政権及び鳩山首相の迷走は、未だ続いているが、一筋の光明は見えないでもないと言うのが私の所感である。
尤もその光明とはつまるところ、「現行日米合意案に毛が生えた程度のものでの早期決着」であり、社民党や共産党或いは今回の騒ぎで「政権交代した民主党ならひょっとして県外移転・・・」との仄かな希望を抱いた沖縄県民の期待に反するものであるが、少なくとも現政権発足以来、「現行合意案の決定経緯」を調べるばかりで、ろくに代替案を検討も、まともな提案もしていない(思い付きを口走る事はする。)上にひとたび連立与党が政権離脱をほのめかすや忽ち迎合してしまうような現政権並びに鳩山首相に、「現行日米合意を覆して、アメリカと対決し、県外移転又は国外移転と言う新たな日米合意を取り付ける。」と言うのは、相当な楽観主義者か明きメクラでなければ、希望願望とする事はできても、期待する事はできまい。
普天間基地移転を巡る現政権及び鳩山首相の迷走は、未だ続いているが、一筋の光明は見えないでもないと言うのが私の所感である。
尤もその光明とはつまるところ、「現行日米合意案に毛が生えた程度のものでの早期決着」であり、社民党や共産党或いは今回の騒ぎで「政権交代した民主党ならひょっとして県外移転・・・」との仄かな希望を抱いた沖縄県民の期待に反するものであるが、少なくとも現政権発足以来、「現行合意案の決定経緯」を調べるばかりで、ろくに代替案を検討も、まともな提案もしていない(思い付きを口走る事はする。)上にひとたび連立与党が政権離脱をほのめかすや忽ち迎合してしまうような現政権並びに鳩山首相に、「現行日米合意を覆して、アメリカと対決し、県外移転又は国外移転と言う新たな日米合意を取り付ける。」と言うのは、相当な楽観主義者か明きメクラでなければ、希望願望とする事はできても、期待する事はできまい。
1.普天間基地を巡る問題―その後の経緯―
先回「The Untrustworthy Man-信じられぬ男- 」で記事にして以降の普天間基地移設問題を巡る動きをまず概観してみよう。( )番号は「The Untrustworthy Man-信じられぬ男-」の続きであり、(1)は「変身、変心、また変針」にまで遡る。
変身、変心、また変針 http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/30857751.html
The Untrustworthy Man-信じられぬ男- http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/30869437.html
The Untrustworthy Man-信じられぬ男- http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/30869437.html
(21) 12/4(金) 普天間基地移転問題に関する閣僚級作業グループが、予定通り開催され、予定通り現政権がこの問題の年内解決を断念した事が正式に米側に伝えられた。
これに対し、ルース駐日米大使は激怒したと伝えられる。
無論、大使の「激怒」である。外交上の効果を充分計算した上での演技と見るべきではあろうが、逆にそれだけに、強いメッセージであると言える。
2回の日米首脳会談、特に2回目の共同会見を全く無視して、「連立政権維持」と言う自国の都合を主張しているのだ。怒るのが当たり前だろう。
ルース米大使が日本側に激怒 岡田外相らの面前で大声張り上げる 普天間移設の年内決着断念で http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091205/plc0912050139004-n1
これに対し、ルース駐日米大使は激怒したと伝えられる。
無論、大使の「激怒」である。外交上の効果を充分計算した上での演技と見るべきではあろうが、逆にそれだけに、強いメッセージであると言える。
2回の日米首脳会談、特に2回目の共同会見を全く無視して、「連立政権維持」と言う自国の都合を主張しているのだ。怒るのが当たり前だろう。
ルース米大使が日本側に激怒 岡田外相らの面前で大声張り上げる 普天間移設の年内決着断念で http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091205/plc0912050139004-n1
(22) 12/5(土) 沖縄を再訪した岡田外相は、普天間基地を擁する伊波洋一・宜野湾市長と会談した。
>外相「「状況は非常に厳しい。彼ら(米政府)は辺野古移設以外に選択肢はないという
>ことなので、危険性がなくならない最も懸念すべき事態になりかねない(*1)」」
>市長「辺野古に基地を造る議論は納得できない(*2)」
岡田外相「普天間、非常に厳しい」 沖縄再訪、年内決着困難を伝達 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091205/plc0912050943008-n1.htm
>外相「「状況は非常に厳しい。彼ら(米政府)は辺野古移設以外に選択肢はないという
>ことなので、危険性がなくならない最も懸念すべき事態になりかねない(*1)」」
>市長「辺野古に基地を造る議論は納得できない(*2)」
岡田外相「普天間、非常に厳しい」 沖縄再訪、年内決着困難を伝達 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091205/plc0912050943008-n1.htm
(23) 12/5(土) この日、社民・共産の両党主も何やら喚いていた様である。
福島社民党首「重大な決意をしなくて済むよう(*3)全力で頑張る」
志位共産党委員長「海兵隊が日本の平和や安全に役立っているのか疑問だ。無条件撤去の交渉をしないと解決しない(*4)」
岡田外相「普天間、非常に厳しい」 沖縄再訪、年内決着困難を伝達 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091205/plc0912050943008-n1.htm
福島社民党首「重大な決意をしなくて済むよう(*3)全力で頑張る」
志位共産党委員長「海兵隊が日本の平和や安全に役立っているのか疑問だ。無条件撤去の交渉をしないと解決しない(*4)」
岡田外相「普天間、非常に厳しい」 沖縄再訪、年内決着困難を伝達 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091205/plc0912050943008-n1.htm
(24) 12/6(日)鳩山首相と岡田外相は公邸で会談し、普天間基地移設問題を話し合ったと言う。
かかる事態だから日曜返上で働くのは当たり前だが、それにしても鳩山首相は日米作業部会も沖縄現地との調整も一人岡田外相に押し付けて、一体何をやっていたのかね。
首相、普天間問題で「最終方針決める時期」 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091207/plc0912071116004-n1.htm
かかる事態だから日曜返上で働くのは当たり前だが、それにしても鳩山首相は日米作業部会も沖縄現地との調整も一人岡田外相に押し付けて、一体何をやっていたのかね。
首相、普天間問題で「最終方針決める時期」 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091207/plc0912071116004-n1.htm
(25) 12/7(月)AM 鳩山首相は普天間基地移設問題に付いて以下のように述べたと言う。
1> 「政府としての考え方を、最終的にどういう風に米国に対して申し上げるかを決めるときが来たと思っている」
2> 現行計画通り決着させる可能性に関し、首相は「米国からそういう要求は来ている。
3> ただ、連立政権でもあるし、
4> 沖縄の皆さんの期待感もあり、
5> そう簡単ではない」
首相、普天間問題で「最終方針決める時期」 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091207/plc0912071116004-n1.htm
1> 「政府としての考え方を、最終的にどういう風に米国に対して申し上げるかを決めるときが来たと思っている」
2> 現行計画通り決着させる可能性に関し、首相は「米国からそういう要求は来ている。
3> ただ、連立政権でもあるし、
4> 沖縄の皆さんの期待感もあり、
5> そう簡単ではない」
首相、普天間問題で「最終方針決める時期」 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091207/plc0912071116004-n1.htm
<注釈>
(*1) 当たり前だ。
「早期決着」でなくなった時点で、その遅れ分は普天間基地の危険状態が続く以外に何が起こると思っていたのだ??
(*2) 極冷酷に言い切ってしまえば、貴方の納得など必要は無い。在れば嬉しいし、在ったほうが良い。だが、無ければならないものではない。
事は国家間の問題だ。市長、町長、村長、地方自治体が反対するのは勝手だが、決定は国がする。
(*3) さっさと「重大な決意」をして下野しやがれ。
(*4) 前の文と後の文の間は相当飛躍があると思うのだが、何が抜けているのかな。
日本の安全に役に立つか疑問なものは無条件撤去と言うのならば、共産党は解党すべきだろう。
(*1) 当たり前だ。
「早期決着」でなくなった時点で、その遅れ分は普天間基地の危険状態が続く以外に何が起こると思っていたのだ??
(*2) 極冷酷に言い切ってしまえば、貴方の納得など必要は無い。在れば嬉しいし、在ったほうが良い。だが、無ければならないものではない。
事は国家間の問題だ。市長、町長、村長、地方自治体が反対するのは勝手だが、決定は国がする。
(*3) さっさと「重大な決意」をして下野しやがれ。
(*4) 前の文と後の文の間は相当飛躍があると思うのだが、何が抜けているのかな。
日本の安全に役に立つか疑問なものは無条件撤去と言うのならば、共産党は解党すべきだろう。
2.鳩山首相の新たな「決意」
さて、報じられている最新の鳩山首相コメントを取り上げてみよう。早く取り上げないと、1時間後にはどんなコメントが出るかわかったものじゃない。
1> 「政府としての考え方を、最終的にどういう風に米国に対して申し上げるかを決めるときが来たと思っている」
2> 現行計画通り決着させる可能性に関し、首相は「米国からそういう要求は来ている。
3> ただ、連立政権でもあるし、
4> 沖縄の皆さんの期待感もあり、
5> そう簡単ではない」
1> 「政府としての考え方を、最終的にどういう風に米国に対して申し上げるかを決めるときが来たと思っている」
2> 現行計画通り決着させる可能性に関し、首相は「米国からそういう要求は来ている。
3> ただ、連立政権でもあるし、
4> 沖縄の皆さんの期待感もあり、
5> そう簡単ではない」
1>と第2回日米首脳会談後の共同記者会見コメントからすると、鳩山首相はオバマ大統領に対し「早期に解決しよう。」と言うのみで、現行日米合意を前提にするとも反古にするとも、何らかの政府最終方針としての代替案も示さずに、ただ、「Trust Me」と言った事になる。
それで信じてもらえた。日米同盟は深化した、と思い込んでいる節が多々ある鳩山首相だが、一体その自信は何処から来るのだろうか。
何処から来るにせよ、根拠の無い自信だった事は、12/4の駐日米大使の「激怒」で明らかになった。
「沖縄名護市の市長選挙」だの「そのあとの知事選挙(*1)」と言っていた頃からすれば格段の「進歩」と見えない事はない。駐日米大使が「激怒」するまで社民党に阿ってグアム移転を勝手に匂わせ、年内決着を「諦めて」いた頃よりは未だマシだろう。
だがしかし、予断は許さないのが鳩山首相だ。まあ、此処できっぱりと断言したとしても、やはり予断は許されないのが鳩山首相ではあるが。
上記2>~5>の通り、現行計画通りの決着は2>「米国からそういう要求は来ている。」程度の認識であり(*2)、3>「連立政権もある」と自国の勝手な都合を申し述べる。イヤ、自国の勝手な都合と言うよりも、社民党と国民新党にかこつけて、例によって例の如く決断も決心もしようとしない姿勢である。
いくら参院で過半数に満たないとは言え、両院とも暴力的な数を占める政権与党が、何で弱小連立与党を切れないものか。だが、鳩山首相は切れない。切ると決意できないのである。国家の安全保障よりも日米同盟よりも、連立政権の維持に汲々としているのである。
それで信じてもらえた。日米同盟は深化した、と思い込んでいる節が多々ある鳩山首相だが、一体その自信は何処から来るのだろうか。
何処から来るにせよ、根拠の無い自信だった事は、12/4の駐日米大使の「激怒」で明らかになった。
「沖縄名護市の市長選挙」だの「そのあとの知事選挙(*1)」と言っていた頃からすれば格段の「進歩」と見えない事はない。駐日米大使が「激怒」するまで社民党に阿ってグアム移転を勝手に匂わせ、年内決着を「諦めて」いた頃よりは未だマシだろう。
だがしかし、予断は許さないのが鳩山首相だ。まあ、此処できっぱりと断言したとしても、やはり予断は許されないのが鳩山首相ではあるが。
上記2>~5>の通り、現行計画通りの決着は2>「米国からそういう要求は来ている。」程度の認識であり(*2)、3>「連立政権もある」と自国の勝手な都合を申し述べる。イヤ、自国の勝手な都合と言うよりも、社民党と国民新党にかこつけて、例によって例の如く決断も決心もしようとしない姿勢である。
いくら参院で過半数に満たないとは言え、両院とも暴力的な数を占める政権与党が、何で弱小連立与党を切れないものか。だが、鳩山首相は切れない。切ると決意できないのである。国家の安全保障よりも日米同盟よりも、連立政権の維持に汲々としているのである。
これで、首相が務まるのだから、日本は平和だね。
4>「沖縄の皆さんの期待感」は最早単なる条件反射か付け足しと断じるべきだろう。確かに民主党はその「沖縄の皆さんの期待感」を煽り、民主党大勝の追い風としてきた。
だが、政権発足以来の動きはどうか。
訪米もした。アメリカからオバマ大統領も訪日した。2回とも日米首脳会談を持った。だが、1回目は普天間基地の「ふ」の字も出さず、2回目は「早期解決と日米作業部会の設置」に同意したのみ。
その「早期解決」を「現行日米合意に沿ったもの」と解釈し言明したオバマ大統領に対しては一言も言わず、この事から、2回の日米主の会談を通じて普天間基地移設問題に付いて県外移設も国外移設も提案していない事を、自ら暴露している。
その直後に早速開始された日米作業部会が現行日米合意の履行を迫るアメリカ側と、それを前提にすらしない(が、代替案すら無い。)日本側で物別れに終わるのは当たり前だ。議論すら始まらない。
挙句の果てに岡田外相、北沢防衛相に「現行日米合意以外の選択肢を検討するよう指示」
したのは実に12/3先週の木曜日である。
つまり鳩山首相率いる民主党が散々煽った「普天間基地の県外・国外移転」と言うのは選挙向けのパフォーマンスでしかなく、なんらそれへ向けての計画も立てていなければ、行動もしていない。
さらに言えば、マニュフェストにも明記はしていないから、公約にすらしていないと言える。
5>「そう簡単ではない」と鳩山首相は仰るが、切れる連立与党を切る事もできず、散々煽った「普天間基地の県外・国外移転」に対しなんら行動せず、ひたすら決断決心を引き伸ばして、そうでなくても簡単でない普天間基地移転問題を、さらに容易ならぬ事態にしたのは、他ならぬ鳩山首相自身だ。
4>「沖縄の皆さんの期待感」は最早単なる条件反射か付け足しと断じるべきだろう。確かに民主党はその「沖縄の皆さんの期待感」を煽り、民主党大勝の追い風としてきた。
だが、政権発足以来の動きはどうか。
訪米もした。アメリカからオバマ大統領も訪日した。2回とも日米首脳会談を持った。だが、1回目は普天間基地の「ふ」の字も出さず、2回目は「早期解決と日米作業部会の設置」に同意したのみ。
その「早期解決」を「現行日米合意に沿ったもの」と解釈し言明したオバマ大統領に対しては一言も言わず、この事から、2回の日米主の会談を通じて普天間基地移設問題に付いて県外移設も国外移設も提案していない事を、自ら暴露している。
その直後に早速開始された日米作業部会が現行日米合意の履行を迫るアメリカ側と、それを前提にすらしない(が、代替案すら無い。)日本側で物別れに終わるのは当たり前だ。議論すら始まらない。
挙句の果てに岡田外相、北沢防衛相に「現行日米合意以外の選択肢を検討するよう指示」
したのは実に12/3先週の木曜日である。
つまり鳩山首相率いる民主党が散々煽った「普天間基地の県外・国外移転」と言うのは選挙向けのパフォーマンスでしかなく、なんらそれへ向けての計画も立てていなければ、行動もしていない。
さらに言えば、マニュフェストにも明記はしていないから、公約にすらしていないと言える。
5>「そう簡単ではない」と鳩山首相は仰るが、切れる連立与党を切る事もできず、散々煽った「普天間基地の県外・国外移転」に対しなんら行動せず、ひたすら決断決心を引き伸ばして、そうでなくても簡単でない普天間基地移転問題を、さらに容易ならぬ事態にしたのは、他ならぬ鳩山首相自身だ。
<注釈>
(*1) 沖縄知事選挙って、来年11月だったんだね。丸1年この「検討中」を続ける心算だったのだ。鳩山首相は。
(*2) あれあれ、「重く受け止める」現行計画じゃなかったのか。単にアメリカ側の要求???
(*1) 沖縄知事選挙って、来年11月だったんだね。丸1年この「検討中」を続ける心算だったのだ。鳩山首相は。
(*2) あれあれ、「重く受け止める」現行計画じゃなかったのか。単にアメリカ側の要求???